カテゴリー「クラシック音楽・バッハ(J・S)」の12件の記事

2022年1月 5日 (水)

道東旅行記2021年12月30日~2022年1月3日(帯広市、釧路市、鶴居村)

妻と一緒に、年末年始を道東で過ごすことにしました。

メインは、道東の釧路市滞在です。

レンタカーを借りて、4泊5日の旅。

2021年12月30日は、帯広で1泊。

2021年12月31日~2022年1月2日は、釧路で2泊3日。

2022年1月2日は、帯広で1泊。

本来なら、車でまっすぐ目的地の釧路市まで行けばいいのですが、

冬の道路事情を考え、上記の日程としました。

行きは、雪で困ることはありませんでした。

帯広からの帰りは、雪や凍結で運転が難しいところがありましたが、

旭川~札幌のような交通マヒまでは成りませんでした。

 

今回は、CDを12枚も持っていったのですが、

もっぱら、賛美の歌のCDと、ヘンデルのメサイア抜粋版と、

たまにグールドによるバッハのゴルトベルク変奏曲を聴いていました。

 

ヘンデル:メサイア(ハイライト) [Import]

※現在廃盤。

全曲版はまだ現役。

全曲盤

さて、1日目から。

札幌を11時頃出発して、途中由仁PAで休憩しましたが、

まっすぐ帯広へ向かいました。

15時前には、帯広中心部に到着しました。

泊まった宿は、六花亭本店にすぐ近くのところでした。

(2人で1部屋5000円程度でした。)

朝食付きプラン。

着いて早々、六花亭本店でおやつをいただきました。

 

泊まった場所が、札幌で言えばススキノみたいな飲み屋街にあたるところだったのと、

おそらくこの年末年始に、帯広へ帰省する若者が多いから、同窓会を開いていたのか、

夜中や早朝まで、酔った人たちの大声が何度も聞こえてきました・・・

 

晩御飯を食べるところを車で探していると(当初、「美珍楼」の本店で、と思っていたのですが、

まさかの閉店・・・仕方なく、「美珍楼 西店」へ行ってみると、年末年始の休業・・・)、

ばんえい競馬のライトアップがキレイだったので、駐車して中へ行ってみました。

なんと、ちょうどレースをやっているところでした!

馬券は買いませんでしたが、何年かぶりで、ばんばレースを見ることができました。

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帯広での夕食は、「食べログ」で「帯広 中華」で検索するとランキング1位だった、

春香楼」で食べました。

結構本格的な感じでした。

あまり食べないつもりだったのですが、

追加で「薬膳ラーメン」というのまで注文してしまいました。

この店は機会があればまた行ってみたいです。

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帯広の朝。

ホテルからの夜明けと、帯広駅前のオブジェ。

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さて、12月31日。

帯広から釧路へ向かいました。

帯広~釧路はずっと天気に恵まれました。

 

31日の釧路では、春採湖畔からの2021年最後の日没を見ることができました。

14時すぎから、雪が降ってきたので、今回は夕陽を眺めるのは無理かと思いましたが、

奇跡的に、15時半ころから光が射し始め、夕陽を見ることができました。

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春採湖畔の絶景ポイント、釧路市立博物館横の駐車場は、

なぜかカラスが大量にいました。さながらカラスの楽園・・・

それでも、襲い掛かってくることもなく、なんとか平和に過ごせました(笑)

 

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12月31日の夜は、N響の第9と、テレビ東京の東急ジルベスターコンサートを視聴して、

年越しをしました。

泊まったのは、幣舞橋のすぐ近く、

釧路センチュリーキャッスルホテルでした。

温泉や大浴場こそありませんが、とてもステキなホテルでした。

また利用したいと強く思いました。

今回は朝食付きのプランでした。

朝食はコース+一部バイキングでした。

とてもおいしかったです!!!

私は車を運転するので飲めませんでしたが、

スパークリングワインまでサービス(追加料金なし)がありました!

 

1月1日の朝。初日の出を見るために、

車で千代ノ浦海岸(ホテルから車で5分程度)に行ってみましたが、

方角的に見ることができず、

急遽、再び春採湖畔のあの駐車場へ向かいました。

初日の出を見ることができました。

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1月1日の日中には、鶴居村へ行きました。

午後からだったので、鶴は数が少なめでした。

鶴居・伊藤サンクチュアリはそれなりにいましたが、

鶴見台は、2羽しかおらず、しかも飛んでいってしまいました。

真冬で、鶴がいない鶴見台というのは、初めて見ました・・・

少しあきらめきれなかったので、真冬の早朝の撮影スポットとして知られる、

音羽橋へ行きました。

早朝ではなく、日没間近だったので、それほど人も鶴もいませんでした。

(翌日のNHKの全国ニュースで、早朝の様子が放映されていました。)

新年に朝日受け羽ばたくタンチョウ 愛好家ら撮影 北海道鶴居村

 

1月1日の夜は、恒例の、ウィーン・フィルのニューイヤーコンサートを観た後、

幣舞橋付近を散歩しました。

夜景がとても美しかったです。

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1月2日の早朝。初日の出ではないですが、

幣舞橋付近で朝日を見るため、

早朝6時50分ぐらいから散歩しました。

1月1日の時は、幣舞橋から初日の出を見ようとする観光客がちらほらいたのですが、

1月2日になると、人もいないし、車もほとんど来ないような閑散とした感じでした。

(幣舞橋から釧路駅の方まで見渡しても、車も人もほとんどいない状況・・・)

その代わり、美しい景色を独占して観ることができました。

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1月2日は、午後から帯広へ向かいました。

日没前に、市内に着くのは、車での道東旅行では必須だと思います。

なぜかというと、野生動物の飛び出しが頻繁だからです。

冬なら、凍結も考えると、やはり目視がよく効く間の移動が無難です。

 

1月2日の午後7時頃、中心街を歩いていると、

花火の音だけが聞こえました。

ばんえい競馬場で10分間程度、花火大会をやっていたようです。

「ばんえい花火」予告なく大輪 最終レース後に初開催

 

1月3日の朝、帯広は晴れていましたが、

そこから先は吹雪や凍結が待っていました・・・

下の写真は十勝平原SAにて。

強風が吹き荒れていました・・・

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帯広を9時半頃出発し、カーナビの札幌到着予定時刻は、

当初12時半頃でしたが、順調に遅れて(笑)、

札幌市中央区付近に到着したのは、午後2時過ぎでした。

それでも、無事に帰ってくることができて、感謝、感謝のすばらしい旅でした!

総走行距離は、886Km。

神様に感謝!

2021年10月 1日 (金)

2021年9月のページビュー(PV)数ベスト10記事一覧

2021年9月のページビュー(PV)数ベスト10記事は以下のとおりです:

(※トップページ及びカテゴリを除く)

ベスト3までと、先月書いた記事(があれば)にはリンクを張っています。

 

一位.主の祈り(その6)「みこころが天に行われるとおり・・・」

二位.「カトリック」か「カソリック」か?~誤用に潜む軽蔑と無知

三位.SACDとBlu-ray Audio、どちらが優れているか?〜音響、価格、将来性・・・

四位.映画「ピノキオ」に隠された神学~附:ヨナ書からの教会学校説教案

五位.アンパンマンとイエス・キリスト

〜友のために自分の命を捨てること、これ以上に大きな愛はない。(ヨハネ15:13)

六位.友のために自分の命を捨てること、これ以上に大きな愛はない。

(ヨハネ15:13)~あるカトリック神父の、愛ゆえの死

七位.百合が原公園のダリア(2021年9月20日)

八位.ラヴェル:ヴァイオリン・ソナタ の魅力に開眼!

九位.バッハ:ブランデンブルク協奏曲第5番オススメ3盤

十位.ドビュッシー:ヴァイオリン・ソナタ の魅力に開眼!

(次点)

11位.「スイートプリキュア」とシェーンベルクの「浄夜」

 

先月の記事数は、7本。

そのうち4本がランクインというのは久しぶりです!

一位の記事の初ランク入りは、すごい驚異的なPV数でした。

二位以降のすべての記事のPV数を合わせた数よりも多いものでした・・・

なぜそんなに読まれたのか、例のごとくまったくわかりません。

かなり前(2009年6月)の記事です。

 

ちなみに、

最近は言論・主張をツイッターで行っています。

2021年10月1日現在、ツイート数約13.6万、

フォロワー数1850となっています。

前回(9月1日)の記事から、なんと461人もフォロワー様が増えています。

8月15日以降の加速度的フォロワー様増が今も続いています。

感謝!

 

札幌では紅葉が始まっています。

もう雪虫が飛んでいました。

川には赤黒い鮭が遡上してきています。

すっかり秋ですね・・・

今月もご愛読よろしくお願いいたします。

皆様に祝福と平安が豊かにありますように・・・

2021年9月21日 (火)

バッハ:ブランデンブルク協奏曲第5番オススメ3盤

バッハのブランデンブルク協奏曲は全6曲ですが、
一番好きなのは、ときかれたら、迷わず5番を挙げます。

小学生か中学生の時に、北海道の「きりんや」という宝石の会社のテレビCMで、
ブランデンブルク協奏曲第5番の第1楽章が使われていました。
宝石と、キラキラする曲想がとてもマッチしていました。
以来、この曲の特に第1楽章のイメージは、「キラキラ」です。

今回、この記事を書いてみようと思ったのは、
カラヤン指揮ベルリン・フィルの演奏のSACDシングルレイヤー盤を入手して、
それほど期待せずに聴いてみたら、とても素晴らしかったからです。
家には、11盤(※鈴木盤には2種類の演奏が入っています。)ありました。
特にオススメする3盤のみ詳しく書き、
あとは紹介するにとどめておきます。

 

〇鈴木雅明指揮バッハ・コレギウム・ジャパン
(BIS)※SACDハイブリッド盤
※2000年録音、2008年録音の2種が含まれています。

☆3.5
2種類の違いがあまりよくわかりませんでした。
もう少しきらびやかさが欲しいかも・・・

 

〇マレイ・ペライア指揮&ピアノ、アカデミー室内管弦楽団
(SONY)※通常CD

☆3.5
チェンバロではなくピアノでの演奏です。
よりマイルドで穏やかな演奏・・・

 

〇トレヴァー・ピノック指揮イングリッシュ・コンサート
(ARCHIV)※通常CD
※Amazonで見当たらないので、HMVのサイトで紹介します。
ブランデンブルク協奏曲、管弦楽組曲、各種協奏曲集 ピノック&イングリッシュ・コンサート(8CD)

☆3.5
爽やかな演奏。

 

〇ラインハルト・ゲーベル指揮ムジカ・アンティクヮ・ケルン
(ARCHIV※タワレコ限定)※通常CD
J.S.バッハ: ブランデンブルク協奏曲 全曲<タワーレコード限定>

☆3.5
ブランデンブルク協奏曲全曲としては、なかなか衝撃的で面白い演奏なのだけど、
この曲では少し説得力に欠ける気がしました。

 

〇ラインハルト・ゲーベル指揮ベルリン・バロック・ゾリステン
(SONY)※通常CD

☆3.5
旧盤よりも、より気品がある演奏になっています。

 

〇ヘルムート・ヴィンシャーマン指揮ドイツ・バッハゾリステン
(Crystal Classics)※Blu-ray Audio
※Amazonで見当たらないので、タワレコサイトで紹介します。
J.S.Bach: Brandenburg Concertos No.1-No.6
☆4.0
水準以上の演奏。

 

〇カール・リヒター指揮ミュンヘン・バッハ管弦楽団
(DG)※DVD

☆4.0
画像が不自然に横に広がっているのと、やはり映像の古さを感じます。
しかし音楽は第一級です。
チェンバロが深刻すぎなのが難かも(特に第2楽章)・・・

 

〇クラウディオ・アバド指揮モーツァルト管弦楽団
(EUROARTS)※Blu-ray

☆4.0
アバドの指揮、音楽性を見直した素晴らしい盤。
ブランデンブルク協奏曲全曲を楽しみたいなら、持っていてオススメです。
ただし5番はもう一歩、というところでしょうか・・・
あと、5番では、アバドの指揮は観客席から全然見えません(チェンバロの蓋があるため。)。
録音優秀。

 

CDも出ています(私は持っていませんが・・・)

 

さて、いよいよオススメの3盤です。

どれも☆4.5です。

奇しくも、モダン楽器による演奏ばかりとなってしまいました・・・

 

〇ルドルフ・バウムガルトナー指揮ルツェルン弦楽合奏団

(DENON)※通常CD

☆4.5
第1楽章 10:02
第2楽章 5:33
第3楽章 5:21

「キラキラ」のイメージがピッタリです。

 

〇カラヤン指揮ベルリン・フィル
(DG)※SACDシングルレイヤー

☆4.5
第1楽章 10:54
第2楽章 6:13
第3楽章 6:01

高級感溢れる演奏に、聴いていて幸せを感じました。
古楽派からするとトンデモ演奏なのかもしれませんが、
ここまで立派だと「文句あっか!」の世界でした・・・

 

〇カール・リヒター指揮ミュンヘン・バッハ管弦楽団
(ARCHIV)※SACDシングルレイヤー

☆5.0
第1楽章 10:00
第2楽章 5:06
第3楽章 5:28

最も理想的な、ブランデンブルク協奏曲第5番の演奏といえます。
第1楽章のキラキラ感、特にチェンバロの雄弁さと華麗さは随一です。

2020年9月 5日 (土)

グレン・グールドの”THE BACH BOX”、ただいま全盤制覇中!(2)CD6~10

2020年8月に、グレン・グールドが演奏したバッハの全録音を、


オリジナルカップリングで集めた”THE BACH BOX”を購入しました。


 



 


全30枚組。


 


今、少しずつ聴いています。


CD1~5については、ツイッター記事をまとめた記事を既に出しました。


今回はCD6~10。


聴くごとにツイートしています。


 


 


2020年8月24日 (月)

グレン・グールドの”THE BACH BOX”、ただいま全盤制覇中!(1)経緯、CD1~5

先日、グレン・グールドが演奏したバッハの全録音を、

オリジナルカップリングで集めた”THE BACH BOX”を購入しました。

 

 

全30枚組。

 

今、少しずつ聴いています。

ようやくCD5まで聴き終わりました。

聴くごとにツイートしています。

 

 

 

 

 

 

2020年4月24日 (金)

バッハ・マラソン実施中!

先日から、家にいる間、可能な限り、

家にあるバッハの(SA)CDを聴くようにしています。

名付けて、「バッハ・マラソン」!

いろいろ買っている割には、聴いていないのが多いのがバッハ作品。

たとえば、カール・リヒターによるバッハのカンタータ選集(全75曲)。

Blu-ray Audio2枚組で、7000~8000円程度で買いましたが、

所有することで満足し、結局1回も聴かずじまい・・・

「無伴奏ヴァイオリン・ソナタとパルティータ集」とか、

「平均律クラヴィーア集」とか、何種類もあるにも関わらず、

とりあえず買っただけ・・・

そんな(SA)CDを、巣ごもりが推奨されるこの時期だからこそ、

集中的に聴いてみようと思ったわけです。

 

ひとまず、器楽曲&室内楽曲(ヴァイオリン・ソナタ等)から始めています。

先日は、約8時間かけて、マレイ・ペライアのCDBOX8枚組を連続して聴いてみました。

パルティータとかのソロ曲よりも、ピアノ協奏曲の方がステキでした。

 

 

 

 

聴き続けると、ほとんど「音の壁紙」状態で、それほど感動することはないのですが、

心の平安につながっているかもしれません。

 

2020年4月24日現在、まだ30枚ほど。

3分の1ぐらいでしょうか?

(「ラスボス」はカンタータ選集!)

 

音に溺れる、音に淫するという面なら、

マーラーとかベートーヴェンの方がいいのですが、

あえて、在宅勤務等で「聴き流す」なら、

バッハの作品がオススメです。

 

(普段なら、器楽曲よりも、オケ曲の方が断然好きなのですが、

あえて心を落ち着けるために、バッハの曲を選びました。

何せ、ニュースを見れば見るほど、心は荒む一方・・・

栄光の「日本丸」が、船長の無策で沈むのをただ見守るのみ?)

2020年4月10日 (金)

聖金曜日に自宅でバッハの「マタイ受難曲」を観た

2020年4月10日(金)は、キリスト教の「教会暦」でいえば、

「聖金曜日(主の受難)」です。

カトリック教会では、昨日の聖木曜日から、「聖なる過ぎ越しの三日間」といって、

聖木曜日→聖金曜日→(聖土曜日)→(土曜夜の)復活徹夜祭→復活日(日曜日)と、

最も重要な典礼が行われます。

本来なら、この時期に教会に行き、ゆるしの秘跡(告解)や、

聖体拝領(プロテスタント→聖餐式)を受ける「べき」重要なものなのです。

しかし、新型コロナの蔓延により、まさに「隣人への愛のゆえに」そして自らのために、

教会に一同に会してミサを行うことは停止されています。

はっきりいって、「説教よりも聖体拝領」の傾向があるカトリックでさえ、

信徒はYoutubeで東京教区のカテドラルでのミサのライブ配信等を見るか、

その時間を覚えて祈りをささげるしかないのです。

聖週間ミサ、典礼の動画配信

 

 

また、プロテスタント教会でも、こんな時にもし集会をやっているなら、

非常識すぎますので、良識ある教会は集まりを自粛しているはずです。

 

それはさておき、我が家でも、聖金曜日を覚えて何かできないか、と考えたら、

実に簡単!

バッハの「マタイ受難曲」のDVDを視聴すればいいのです!

 

Bach: Sacred Works (11CD+4DVD+BLU-RAY) CD, CD+DVD, ボックスセット, インポート

(値引き入れて6000円前後で購入したセットでしたが、

Amazonの新品の値段を見てビックリ!)

 

カール・リヒター指揮ミュンヘン・バッハ管弦楽団他の演奏です。

字幕は残念ながら、日本語はありません。

英語の字幕よりも、結局ドイツ語の字幕の方が、

物語を思い出しやすかったです。

もちろん、このDVDの演奏よりも、1958年録音のものの方が、

演奏・ソリスト共に素晴らしいのですが、

ブックレットを見なくても、TV画面を見ていれば字幕が出てくるので便利です。

 

最後に、聖金曜日にふさわしく、

教皇フランシスコのツイートを幾つか紹介します。

 

 

 

 

過去に書いたマタイ受難曲に関する記事です。

J・S・バッハ「マタイ受難曲」のCDとDVD(2010.4.4)

NHK「名曲探偵アマデウス」・バッハ「マタイ受難曲」(2011.3.24)

NHKBSプレミアム・プレミアムシアター「聖トーマス教会合唱団 マタイ受難曲」(2012年7月23日放送)とサイモン・ラトル&ベルリン・フィルのマタイ受難曲(2012.7.24)

聖金曜日にマタイ受難曲を・・・(2018.3.30)(2020.3.31)

2020年2月10日 (月)

ペーター・レーゼル(P)&ヘルムート・ブラニー指揮ドレスデン国立歌劇場室内管弦楽団による、ベートーヴェン:ピアノ協奏曲全集

ペーター・レーゼル(Peter Roesel※本来"oe”ではなく、オー・ウムラウトですが、

文字化け防止のため、この表記にしました。)というピアニストのことを初めて知ったのは、

当時所属していた教会で、こよなくバッハの音楽(特に教会カンタータ)と、

このペーター・レーゼルのピアノ演奏が好き、という人と知り合ったからです。

興味をもっていくつか買って聴いてみると、手堅い演奏、というイメージはありましたが、

夢中になるような演奏ではなかった、というのが正直なところでした。

ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番とか、ベートーヴェンのピアノソナタとか、

ドイツ・シャルプラッテン録音を、5、6枚は買い集めたと思いますが、

それらのドイツ・シャルプラッテン録音は処分して今や一枚も残っていません。

 

評価が変わったのは、近年のアルバムである、バッハのCDによってでした。

SACDハイブリッド盤ということで、コレクション対象になりました。

聴いてみると、派手さはないですが、安心して音楽に浸っていられる、

安らぎがありました。

少し系統は違いますが、ロシアのタチアナ・ニコラーエワの演奏を聴くような、

滋味あふれる演奏です。

 

レーゼル・プレイズ・バッハ

 

 

そして、今回入手した、ベートーヴェンのピアノ協奏曲全集は、

そのバッハのアルバムを上回るような出来栄えで、すっかり気に入りました。

ここ数日、何度もリピートして聴いています。

 

ベートーヴェン:ピアノ協奏曲全集

 

ピアノ自体に派手さはないし、いわゆる「個性的な」演奏とも違います。

オーケストラもこじんまりとしています。

しかし、ベートーヴェン自身が望んだであろう、理想的な音が、

奏者の存在をほぼ透明にして、鳴り響いているようです。

オーケストラは、職人気質で、手堅くピアノを引き立てつつ、

凛々しく響かせています。

 

全5曲中、最も素晴らしいと思ったのが、第4番です。

特に第1楽章の、ピアノの高音がコロコロ鳴り響くところ、

これは今まで聴いたどの演奏よりも美しく聴こえました。

 

パッと1回聴いただけでは、もしかすると良さがわからないかもしれません。

しかし、何度も聴くと、良さがじわじわと沁みてきます。

 

SACDハイブリッド盤、SACDマルチチャンネル録音です。

 

なお、同じピアニストとオケで、モーツァルトのピアノ協奏曲の録音もありますが、

こちらは1枚買って聴いてみて、どうやらお蔵入りしそうです・・・

 

なお、この盤について、ある方はこんな感想を述べています。

レーゼル ~ ベートーヴェン/ピアノ協奏曲全集(ライブ録音)

(ブログ名:気ままな生活)

2018年3月31日 (土)

聖金曜日にマタイ受難曲を・・・(2018.3.30)

2018年の復活祭は4月1日です。
そこから遡って、聖金曜日は、3月30日でした。
(毎年変わります。
ちなみに2019年の復活祭は4月21日、2020年は4月12日です。
なお、ハリストス正教会は、
カトリック&プロテスタントと復活祭の日が異なります。
※何年に1回かは同じ日があります。)

本来は、教会で過ごしたかったのですが、
この日、私の体調がすぐれなかったので、
家で過ごすことにしました。

せっかくなので、J・S・バッハのマタイ受難曲を全曲通して聴こう(視聴しよう)、
ということにしました。
思い立ったのが、19時頃でした。

全曲視聴する、となれば、選択肢は3つありました。

◯サイモン・ラトル指揮ベルリン・フィル他(Blu-ray)

◯イヴァン・フィッシャー指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団他(Blu-ray)

◯カール・リヒター指揮ミュンヘン・バッハ管弦楽団他(DVD)
Bach: Sacred Works (11CD+4DVD+BLU-RAY)

※DVD+Blu-ray Audioがついて、
8000円ほど(2018年3月31日現在)というのは、大変オトクだと思います!
ただし、DVDには、日本語字幕がありません。
代わりに中国語字幕が付いています・・・

バッハ:マタイ受難曲 [DVD]※単品、国内盤、日本語字幕付

ラトル盤、フィッシャー盤、どちらも映像、音質はすぐれています。
しかし、リヒター盤のような気迫が感じられません。
あと、ラトル盤は特に、演奏よりも映像の方が気になってしまいます。
フィッシャー盤は、単なるコンサートの記録という感じです。
ということで、結局リヒター盤の出番となりました。

リヒター盤(DVD)は、演奏としては、有名な1958年録音と比べると、
2ランクぐらい劣ります。
(音質こそ、5.1chサラウンドにはなっていますが・・・)
特にソリスト・・・
しかし、合唱やオケの厳しさはなんとか健在です。
妻と一緒に、映像を観ながら字幕(英語字幕)を観ていました。

視聴している間、用を足しにいった以外は、
スマホやパソコンをいじったり、聖書と「マタイ」のスコア以外の本を読んだり、
他のテレビを観たりせず、飲み物も飲まず、
ひたすら、バッハが紡ぐ受難の世界に浸っていました・・・

第1部の間は、映像の字幕を観ていましたが、
第2部途中から、
日本語の新約聖書のマタイ福音書26〜27章を開いて字幕代わりにしました。
「マタイ受難曲」の中で、私が最も好きなアリアである、
第65曲”Mache dich, mein Herze, rein"(わが心、きよくあれ)は、
スコアを開いて、一緒に歌っていました。

(私が持っている楽譜)※現在絶版?

バッハ, J. S.: マタイ受難曲 BWV 244 (独語・英語)/原典版/ベーレンライター社/合唱ヴォーカル・スコア 楽譜 – 2010/1/26

この映像作品では、カメラワークが見事です。
過剰演出に陥らずに、光と闇をうまく活かしています。

演奏が終わったのは、23時少し前でした。
しかしなんだか物足りなさを感じ、
リヒターの1958年録音盤で、
第65曲”Mache dich, mein Herze, rein"(わが心、きよくあれ)を聴き直しました。
フィッシャー=ディースカウのバリトンです。
やはり素晴らしいですね!

SACD盤

※Bach: Sacred Works (11CD+4DVD+BLU-RAY) を入手したので、
このSACDは手放しました・・・

カール・リヒターの1958年録音盤を初めて聴いた時のような、
まさに「人生が変わるような」衝撃は、
このDVDの視聴ではありませんでしたが、
改めて、キリストの受難を思い起こす時となったことを、
主に感謝しました・・・

2018年3月28日 (水)

映画「バラバ」(原題:Barabbas)

 ところで、祭りの度ごとに、総督は民衆の希望する囚人を一人釈放することにしていた。 そのころ、バラバ・イエスという評判の囚人がいた。 ピラトは、人々が集まって来たときに言った。「どちらを釈放してほしいのか。バラバ・イエスか。それともメシアといわれるイエスか。」 人々がイエスを引き渡したのは、ねたみのためだと分かっていたからである。 一方、ピラトが裁判の席に着いているときに、妻から伝言があった。「あの正しい人に関係しないでください。その人のことで、わたしは昨夜、夢で随分苦しめられました。」 しかし、祭司長たちや長老たちは、バラバを釈放して、イエスを死刑に処してもらうようにと群衆を説得した。 そこで、総督が、「二人のうち、どちらを釈放してほしいのか」と言うと、人々は、「バラバを」と言った。 ピラトが、「では、メシアといわれているイエスの方は、どうしたらよいか」と言うと、皆は、「十字架につけろ」と言った。 ピラトは、「いったいどんな悪事を働いたというのか」と言ったが、群衆はますます激しく、「十字架につけろ」と叫び続けた。 ピラトは、それ以上言っても無駄なばかりか、かえって騒動が起こりそうなのを見て、水を持って来させ、群衆の前で手を洗って言った。「この人の血について、わたしには責任がない。お前たちの問題だ。」 民はこぞって答えた。「その血の責任は、我々と子孫にある。」 そこで、ピラトはバラバを釈放し、イエスを鞭打ってから、十字架につけるために引き渡した。
(新約聖書 マタイによる福音書27:15〜26新共同訳)

新約聖書の4つの福音書(マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネ)
全てに記載されている、バラバという人物。
マタイ福音書では、罪状は書かれていません。
マルコ福音書では、「暴動のとき人殺しをして投獄されていた」(マルコ15:7)。
ルカ福音書では、「都に起こった暴動と殺人のかどで投獄」(ルカ23:19,25)。
ヨハネ福音書では「強盗」(ヨハネ18:40)と記載されています。
(いずれも新共同訳)
いずれにせよ、今日の日本の基準でも、死刑になりそうな人物です。
バラバの身代わりに、イエス・キリストが十字架につけられました。
そのバラバは、赦され釈放されてから、どのような生涯を送ったのか、
聖書には記述がありません。
ある伝説によると、最後には改心した、ということですが・・・

スウェーデンのノーベル賞作家、
ペール・ラーゲルクヴィスト(1891〜1974)の代表作である『バラバ』を映画化した、
1961年のイタリア映画(音声は英語)「バラバ」(原題:Barabbas)が、
2018年3月27日に、NHKBSプレミアムで放映されました。
録画して妻と一緒に観ました。
主演は名優アンソニー・クイン(Anthony Quinn)。
(ラーゲルクヴィストのノーベル文学賞受賞は、1951年。)

原作の方は、高校生の時に読んだことがあります。
今ではすっかり話の筋さえ忘れてしまい、
最後のセリフ(信仰を言い表しているのか、かなり曖昧な言い方)のところだけが、
心に残っています。

原作(岩波文庫)※現在絶版 中古はトンデモない額!

DVD

「神の守り」という視点を除いてみれば、
いろいろな幸運が重なって、何度も命拾いしているバラバ。
しかし、彼が生かされているのは、やはり「摂理」が働いているから、
としか言いようがないわけです。
バラバは何度も信仰に近づくチャンスがあった訳ですが、
結局、最後まで確かにイエス・キリストを信じたのか、
かなり曖昧なまま、十字架の上で死を迎えます。
(クリスチャンの仲間として・・・)

その行状(暴動や殺人など)は極端でも、
信じたくてもなかなか確かに信じるまでに至らないというところは、
バラバという人物を通して、
近代・現代の、信仰を持たない人たちを描いているのかな、と思いました。
曖昧な結末だからこそ、
一般的なキリスト教系映画とは一線を画した余韻がありました。
地味な感じの映画ですが、最後まで魅入ってしまいました・・・
アンソニー・クインの名演がいぶし銀的に光っています。

映画ではなく、原作について書かれた感想記事を見つけましたので、
紹介しておきます。

バラバ ラーゲルクヴィスト(ブログ名:くろにゃんこの読書日記

ちなみに、ウルトラマンA(エース)の第13、14話に、
「殺し屋超獣 バラバ」というのが出てきます。
この「バラバ」の元は、聖書のバラバだそうです。

ところで、キリストが身代わりになって死なれた、というのは、
実はバラバだけではありません。
この私もそうなのです。
そして、この記事を読んでいる、皆さん方も・・・

(キリストは)十字架にかかって、自らその身にわたしたちの罪を担ってくださいました。わたしたちが、罪に対して死んで、義によって生きるようになるためです。そのお受けになった傷によって、あなたがたはいやされました。
(新約聖書 ペトロの手紙Ⅰ一 2:24新共同訳)

キリストにはかえられません、 世の宝もまた富も、  
    このおかたがわたしに     かわって死んだゆえです。

(讃美歌第Ⅱ編195番「キリストにはかえられません」より)

聖書 新改訳2017

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