カテゴリー「クラシック音楽・ショパン」の3件の記事

2019年6月 4日 (火)

イタリア交響楽団 コンサート(2019年6月3日 札幌Kitara大ホール)

すごく行きたいコンサート、というわけではなかったのですが・・・

北海道新聞の「道新ぶんぶんクラブ」経由のメルマガで、

通常の半額で聴ける、というので、応募してみました。

(C席4000円→2000円)

見事当選してしまいました。

妻と一緒に行きました。

(応募した人はもしかすると全員当選なのかも?)

 

ところで、みなさんは「イタリア交響楽団」というオケ名、知っていましたか?

世界のいろいろなオケの録音を聴いている私でさえ、実は初耳でした。

Wikipediaでも実は「イタリア交響楽団」では出てきません。

それもそのはず、本当の正式名称は、

「ボルツァーノ・トレント・ハイドン管弦楽団」(Orchestra Haydn di Bolzano e Trento)

とのことです。

たとえて言うなら、海外で、札幌交響楽団を「日本交響楽団」と称するようなものでしょうか・・・

(もちろん札響はそんなことしないでしょうが・・・)

 

 

(引用)

イタリア交響楽団(道新プレイガイド)

イタリア交響楽団(ボルツァーノ・トレント・ハイドン管弦楽団)

イタリア交響楽団(正式名称:ボルツァーノ・トレント・ハイドン管弦楽団)は、1960年にイタリアのトレンティーノ=アルト・アディジェ州にイタリア政府文化省の援助で創立された。
イタリア国内の主要なホールやハイドン・フェスティバル(エステルハージ)、ブレゲンツ音楽祭、アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリ音楽祭(ブレーシャ、ベルガモ)、モーツァルト音楽祭(ロヴェレート)、グスタフ・マーラー音楽週間(ドッビアーコ)、アントニオ・ぺドロッティ指揮者コンクール(トレント)、チロル・エール音楽祭やフルッチョ・ブゾーニ・ピアノコンクール(ボルツァーノ)などの著名な音楽祭等に参加。また、アメリカ、オーストリア、ドイツ、ハンガリー、オランダ、スイス等へも演奏旅行をしている。2008年、ペーザロ・ロッシーニ・オペラ・フェスティバル公演で来日、東京と大津で演奏した。
オーケストラは、アバド、ムーティ、シャイー、インバル、ロンバール、ゼッダ、テイト、ロペス‐コボス、マリナー等の著名な指揮者や有名なソリストとの共演も数多い。50年以上の歴史の中でアンドレア・マスカーニなどによる30年間の統括ののち、2003~12年、グスタフ・クーンが芸術監督に就任。2013年3月より、音楽学者のダニエレ・スピーニが芸術顧問を担い、2014年にはアルヴォ・ヴォルマーが首席指揮者に就任した。
2005~6年シーズンには、グスタフ・クーンの指揮でベートーヴェンの交響曲全曲演奏を行った。
また、Agorá, Arts, col legno, cpo, Dynamic, Multigram, Naxos, RCA, Universal, VMC Classics and Zecchini等より多くの録音をリリース。イタリア放送協会(RAI)のテレビ、ラジオ出演も数多い。

(引用終)

 

この団体、最近ベートーヴェンとシューマンの交響曲全集をリリースしたそうです。

(参考)

ベートーヴェン:交響曲全集+ クーン&ヴィンター:交響曲を語る

 

 

 

 

シューマン:交響曲全集 クーン(指揮)


 

 

今回のプログラムは、

モーツァルト:「フィガロの結婚」序曲

モーツァルト:ピアノ協奏曲第20番

(ソリスト:イヴァン・クルパン)→この人も残念ながら私は知りませんでした。

ベートーヴェン:交響曲第7番

指揮:チョン・ミン(チョン・ミョンフンの息子らしいです・・・)

 

客席は結構空席が目立ちました。6〜7割の入りというところでしょう。

オケの配置はヴァイオリン両翼配置でした。

 

前半のプログラムはまあまあでした。

後半の、ベートーヴェンの交響曲第7番の方が良い演奏だったと思います。

ただし、規模がこじんまりとしている関係で、

もう少し弦の厚みが欲しいな、というところがいくつもありました。

第7番の第4楽章は、少し息切れ状態な感じがしましたが、

なんとかフルマラソンを完走!みたいな感じでした。

 

アンコールは、今回初めて聴くことになった、

ロッシーニの「ブルスキーノ氏」序曲(弦の弓で譜面台を叩く、という特殊奏法?があります。)と、

メンデルスゾーンの交響曲第4番「イタリア」の第4楽章でした。

ロッシーニのは、「クレッシェンドの使い方がロッシーニかな?」と思いましたが、

まさにそのとおりでした。

「イタリア」の第4楽章は熱演でした。

 

たぶん、一番安いC席4000円だとしても、おそらく行かなかったでしょうが、

2000円だったので、十分堪能できたと思います。

 

2018年12月 5日 (水)

ユジャ・ワン(Yuja Wang) ピアノ・リサイタル(2018年12月4日 札幌文化芸術劇場 hitaru)

2018年10月に開館した、
札幌文化芸術劇場。
(愛称:hitaru→
「札幌市民が思う存分芸術に『ヒタル』場」や、「hito(人)がaru(ある)=人が集まる」
という意味があるそうです。)
※(参考)■札幌市/札幌文化芸術劇場の愛称決定/hitaruに、18年10月開業へ
こけら落としの演目「アイーダ」や、バレエ「白鳥の湖」は、
チケットが手に入らず観ることができなかったので、
この公演で、初「hitaru」となりました。
2018年12月4日の、
ユジャ・ワン ピアノ・リサイタル」です。
ちなみに、この「hitaru」のスタインウェイを選定したのが、
ユジャ・ワン、とのことです。

コンサートの評の前に、hitaruの印象を述べておきます。
私ども夫婦が今回とった席は、舞台左側で、
ピアニストの手がよく見える側でした。
札幌コンサートホールKitaraのイメージで考えて、席をとったのですが、
実際に席に座ってみると、結構怖い感じがありました。
転落防止用の柵が不十分の高さのまま、
20〜30mもの高さの位置にありました。
高所恐怖症の人にはオススメできません。
真下の席の人がかなり小さく見えました。
あと、席が高すぎて座りにくい、と妻が言っていました。

一方、さっぽろテレビ塔や大通公園の一部が見えるなど、
景観としてはなかなかだと思いました。

会場への苦言はさておき・・・
ここから、コンサートの評に移ります。

普通のコンサートですと、コンサート・プログラムがきちんと決まっているのですが、
渡されたパンフレットには、
「演奏者の強い希望を尊重し、本日演奏される曲目は公演当日の発表とさせていただきます。曲目は休憩時および終演後、4階と6階のホワイエに提出いたしますほか、札幌市民交流プラザのホームページにも掲載いたします。」と書かれており、
唯一、ショパンのピアノ・ソナタ第3番だけが確実に演奏される、
ということだけが、観客に知らされている形でした。

この写真は、終演後に私が撮った演目一覧です。
20181204_yuja_wang_1

文字で書くと、以下の通りです。
札幌市民劇場HPより転載)

ユジャ・ワン ピアノリサイタル 演奏プログラムをお知らせします
2018年12月5日(水)

札幌文化芸術劇場 hitaru

昨日12月4日(火)、札幌文化芸術劇場 hitaru で開催したユジャ・ワン ピアノリサイタルの演奏プログラムをお知らせします。
ご来場いただきました皆様、どうもありがとうございました。

演奏プログラム

ラフマニノフ:ヴォカリーズ 作品34-14
ラフマニノフ:10の前奏曲 作品23より 第5番 ト短調
ラフマニノフ:練習曲集「音の絵」作品39より第5番 変ホ短調
ショパン:ピアノ・ソナタ 第3番 ロ短調 作品58
シューベルト(リスト編曲):糸を紡ぐグレートヒェンS.558-8
グルック:歌「オルフェオとエウリディーチェ」より精霊の踊り(メロディー)
ビゼー(ホロヴィッツ編曲):カルメンの主題による前奏曲(第2幕 ジプシーの歌)
〈休憩〉
カプースチン:8つの演奏会用練習曲 作品40より 第3番トッカティーナ
リゲティ:ピアノのための練習曲集 第2巻より 第10番 魔法使いの弟子
ブラームス:6つの小品 作品118より 第2番 間奏曲
メンデルスゾーン:無言歌集 作品67-2 「失われた幻影」
ブラームス:3つの間奏曲 作品117より 第3曲
ショパン:ワルツ第7番 嬰ハ短調 作品64-2
ブラームス/シフラ編曲:ハンガリー舞曲集 第5番
プロコフィエフ:トッカータ 作品11
アルトゥロ・マルケス:ダンソン 第2番
モーツァルト/ヴォロドス、サイ、ユジャ・ワン編曲:トルコ行進曲

〈アンコール〉
プロフィエフ:ピアノ・ソナタ 第7番 変ロ長調 作品83より 第3楽章
ヴィンセント・ユーマンス:二人でお茶を
チャイコフスキー/ワイルド編曲:白鳥の湖 作品20より 4羽の白鳥の踊り

(転載終)

見てのとおり、プログラム自体、
かなり何の脈絡もありません。
強いていえば、ヴィルトゥオーゾの魅力を最大限に引き出すもの、
といいましょうか・・・

前半のメインは、もちろんショパンのピアノ・ソナタ第3番ですが、
あまり面白い演奏だったとはいえませんでした。
しかし・・・
真のメイン・ディッシュは、
前半一番最後の曲である、
ビゼー(ホロヴィッツ編曲):カルメンの主題による前奏曲(第2幕 ジプシーの歌)

でした!!!
まさに、ホロヴィッツの再来?
これこそ、彼女の面目躍如でした!
高音のきらめきが、
ホールの中をまさに彗星のごとく飛び交うような感じでした。
あるいは、フィギュアスケーターが見事にトリプルアクセルを決めるような?・・・
そう、彼女のピアノの魅力は、叙情性とかではなく、
ひたすら、きらめくテクニックなのです!
それは、あえていえば、中国の「雑技」に近いのかもしれません。
芸術性云々よりも、ここまでテクニックで人を楽しませることができれば、
特別な才能というほかありません。

前半は、まぁまぁ許容範囲のドレス姿でしたが、
後半の登場は、「ぶっとび〜〜」という感じでした。
キャバ嬢もビックリのケバケバしいセクシー衣装でした。
下の階にいる男性はついつい太腿に目がいってしまうのでは・・・な〜んて・・・

ピアノの譜面台には、電子楽譜(だと思われました)が置かれていました。
ユジャ・ワン自身が英語で曲目のスピーチをしながらの、
リサイタル進行でした。

カプースチンとリゲティのエチュードは、初めて聴きましたが、
とにかくすごいテクニック炸裂!!
現代モノとかの偏見なく聴けば、
テクニックの凄さに唖然とするしかありませんでした。

ブラームスの間奏曲集からの曲は、箸休め的な感じでしたが、
まぁまぁの佳演だったと思います。
テクニックだけでなく、私には叙情性もあるのだよ、
というアピールなのでしょう。
でも、ショパンのワルツの後の、
怒涛の4曲は、間奏曲集の感傷を一気に吹き払い、
もはやサーカスを見ているかのような興奮に包まれました!
本当に、聴きにきてよかったな、と思わされました。

アンコールの1曲目は、
プロコフィエフのピアノ・ソナタ第7番の第3楽章!
(ポリーニが弾いていた曲ですね。)

(参考)
ストラヴィンスキー:《ペトルーシュカ》からの三章、他

難曲をアンコールにもってくるあたりがすごい!
しかも、さらっと弾いてしまう・・・
アンコールの拍手はやまず、結局上記を含めて3曲も弾いてくれました。
19時に始まった公演は、21:20頃に終演しました。

ホールの響きはなかなか素晴らしいとは思いましたが、
こういうリサイタルはやはり、Kitara大ホールの方がいいと思いました。
とはいえ、大満足のリサイタルでした!

ユジャ・ワンの最新アルバム(2018年12月現在)です。

ベルリン・リサイタル

2017年11月 2日 (木)

仲道郁代とファジル・サイのショパン

2017年9月から、BSフジで放送されている、
仲道郁代 ロマンティックなピアノ』という5分番組を、
毎週録画して視聴しています。
仲道郁代(以下敬称略)が、
毎週ピアノの名曲の一部をちょっとした解説を加えながら弾く、という内容です。
5分番組ですが、実質上中身は2〜3分です。
(2017年11月現在、毎週金曜23:55〜0:00)

先日、この番組で、ショパンのピアノ協奏曲第1番を取り上げていました。
仲道郁代が番組中で弾いたのは、
第2楽章の冒頭部分(ピアノ・ソロが出て来るところ)でした。
(もちろん、オーケストラ伴奏はありません。)
わずかな時間で、しかも第2楽章の冒頭だけでしたが、
「なんと美しい演奏だろう!」と驚嘆しました。
思わず、彼女の弾いたショパンのピアノ協奏曲のCDを衝動買いしてしまいました・・・
(仲道郁代が弾くショパンのピアノ協奏曲第1番、第2番のCDは2種類ありますが、
今回入手したのは、古い録音の方です。
新しい録音は、SACDですが、古楽っぽい、ということなので、パス・・・)

ショパン:ピアノ協奏曲第1番&第2番

(参考)新録音盤

ショパンのピアノ協奏曲第1番、第2番のCD(SACD)は何種類も所有していますが、
この仲道郁代盤は愛聴盤になるかもしれません・・・

ショパンといえば、先日、ファジル・サイが弾くショパンの夜想曲集が発売されました。

国内盤(私はこちらを買いました。SACDハイブリッド盤です。)

(参考)輸入盤※通常CD

「ファジル・サイがショパン?」と意外な組み合わせに、少しワクワクしていましたが、
実際に聴いてみると、すごくいい演奏でした!
あまりボリュームを上げないで、寝る前に聴くと、実にいいですよ。
甘口のノクターンではないですが、
まるでBARで静かに奏でられているかのような、オトナの演奏です。
こちらも気に入りました。

(2017.11.5追記)
「仲道郁代 ロマンティックなピアノ」について、
ご本人がコメントしているニュース記事を見つけましたので、紹介します。
ピアニスト・仲道郁代「真っ暗な部屋で感じた音の向こうのブラックホール」
(2017)11/4(土) 16:56配信(夕刊フジ)

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