カテゴリー「クラシック音楽・ベートーヴェン」の14件の記事

2020年1月 5日 (日)

2019~2020年末年始の音楽番組あれこれ(クラシック音楽を中心に)

2019年~2020年の年末年始、皆様はいかがお過ごしでしたか。

私ども夫婦はのんびり過ごしました。

さて、この年末年始、いくつかの音楽関係のテレビ番組を観ました。

 

まずは、12月31日、大晦日恒例の紅白歌合戦。

N響の第9が始まるまで(19:15~20:00)観ていました。

あまり印象に残るものはありませんでしたが、

演歌歌手の島津亜矢さんが、中島みゆきさんの名曲「糸」を歌っていたのは、

良かったと思いました。

しかし一方、

どうしてご本人の持ち歌(私は演歌にあまり詳しくないのでよくわかりませんが)ではなく、

カバー曲を歌うことになったのか、選曲のセンスに疑問をもちました。

 

続いて、N響の第9。

今年はシモーネ・ヤングさんの指揮。

女性が年末のN響の第9を指揮するのは、初めてとのことでした。

私は、実力があれば、男性、女性、LGBT・・・関係ないと思っています。

第1楽章は、なかなかの演奏だったと思います。

しかし、第2楽章、第3楽章は少しパワーダウン。

第4楽章は、途中からスピードアップして、熱が入っているなぁ・・・と感じました。

全体的には、安全運転な演奏ではない印象になったので、

なかなかの演奏だったと思います。

 

シモーネ・ヤングさんの指揮では、ブルックナーとブラームスのSACDが名演だと思いますので、

ぜひ聴いてみてください。

実際、私は過去記事で、ブラームスの交響曲第1番、ブルックナーの交響曲第3番、第9番で、

高評価をしています。

シモーネ・ヤング(Simone Young)指揮ハンブルク・フィル

(Philharmoniker Hamburg)による、ブルックナー:交響曲第3番(1873年初稿版)

 

ブルックナー:交響曲第9番聴き比べ(3)〜その他編4盤

 

ブラームス:交響曲第1番、SACDで聴き比べ6盤

 

 

ブルックナー:交響曲全集 ボックスセット(通常CD)

 

ブラームス:交響曲第1番(ハンブルク・フィル/ヤング) インポート, SACD

 

その後(21:20~)、紅白ではなく、

NHKBSプレミアムの映画「大いなる西部」を観ることになりました。

映画が終わってから(23:40頃)、ようやく、

テレビ東京/BSテレビ東の、

東急ジルベスターコンサート2019-2020にチャンネルを合わせました。

奇しくも、こちらでも女性の指揮者(沖澤のどかさん)が活躍していました。

昨年(2019年)のブザンソン国際指揮者コンクールで優勝した方です。

例年と違って、指揮者は2名体制でした。

メインプログラムである、カウントダウンの曲(ホルストの「木星」)は、

山田和樹さんの指揮でした。

年が明けて、最初の曲は武満徹編曲の「さくら」でしたが、

次の曲である、森山直太朗の「さくら」(独唱)の編曲版は、合唱がとても美しかったです。

あと、ベートーヴェンの生誕250年を記念して、

「第9」第4楽章の声楽が入るところからの抜粋演奏もありました。

さすがにN響の「第9」を聴いてからだと、少し・・・

ソプラノの森麻季さんだけは別格でしたが。

放送時間の関係か、尻切れトンボ的で終わってしまったのは少し残念でした。

 

1月1日といえば、ウィーン・フィルのニューイヤーコンサート!

今年の指揮はアンドリス・ネルソンスさん。

今年の選曲は、かなり通好みというか、なじみの曲が乏しいというか・・・

第1部は通して聴きましたが、第1部が終わった後は、

裏番組の、東京フレンドパークを観てしまいました。

第2部の大半は、録画で観ました。

スッペの「軽騎兵序曲」、ヨハン・シュトラウスⅡの「トリッチ・トラッチ・ポルカ」、

あと恒例の2曲、これ以外はすべて初めて聴く曲でした。

(そういえば、ベートーヴェン作曲の「12のコントルダンス」の中に、

交響曲第3番「英雄」の第4楽章に出てくるメロディがありました!

第7曲にあたるのが、それです。)

 

私は買いませんが、一応、今回のコンサートのCD、BDを紹介しておきます。

 

ニューイヤー・コンサート2020(CD)

ニューイヤー・コンサート2020 [Blu-ray]

 

さて、年末年始の音楽番組で、一番面白かったのが、

NHK総合で1月1日に放送された、「NHKバーチャル紅白歌合戦」でした。

本家の紅白歌合戦よりこちらの方が面白いのでは、とさえ思ったほどです。

VTuber(YouTubeなどで活躍するヴァーチャルアーティスト)を紅組、

実際の歌手を白組にした、コンパクトな歌合戦でした。

VTuberの歌は価値がよくわからないのが多かったですが、

白組の方は、結構豪華でした。

あの演歌の大御所、細川たかしさんが、「宇宙戦艦ヤマト」の主題歌を歌う、というのもありました。

圧巻は、やはり森口博子さんの「水の星へ愛をこめて」と、

高橋洋子さんの「残酷な天使のテーゼ」、「魂のルフラン」でした!

特に森口博子さんの歌声は、年末年始の音楽番組中で、最も感動しました!

ちょうど、2019年12月30日の日本レコード大賞で、企画賞を受賞されましたね。

森口博子 ガンダムカバーでレコ大企画賞 Z主題歌「水の星へ愛をこめて」を熱唱 

このニュース、Yahoo!ニュースで知りました。放送観たかったと思いました・・・

おめでとうございます!!!

どうして本家の紅白歌合戦の方に声がかからなかったのだろう、と不思議なほどでした。

リアルタイムで「Zガンダム」を観ていた世代としては、まさに感涙モノでした。

しかも、歌っていた当時の透明感を残しつつも、歌唱力は全然衰えることなく、

むしろ表現力が大幅にアップしているという稀有な歌声ですね。

ガンダムの映像はないですが、ガンダムっぽい世界観の宇宙戦の映像バックはステキでした。

(ガンダムよりは、マクロス(劇場版)やマクロスFの最終決戦みたいな・・・)

高橋洋子さんの歌のバックには、エヴァ初号機がモロに出ていましたが、

もう一工夫、一ひねりが必要かな、とも思いました。

最後の紅白の結果は・・・

オトナの事情で、勝敗なしでした。

 

GUNDAM SONG COVERS

↑実は私も所有しています。

2019年12月 2日 (月)

2019年11月のページビュー(PV)数ベスト10記事一覧

2019年11月のページビュー(PV)数ベスト10記事は以下のとおりです:

(※トップページ及びカテゴリを除く)

ベスト3までと、先月書いた記事にはリンクを張っています。

 

一位.「カトリック」か「カソリック」か?~誤用に潜む軽蔑と無知

二位. SACDとBlu-ray Audio、どちらが優れているか?〜音響、価格、将来性・・・

三位.映画「ピノキオ」に隠された神学~附:ヨナ書からの教会学校説教案

四位.ヴォルフガング・シュナイダーハン(Wolfgang Schneiderhan)

&カール・ゼーマン(Carl Seemann)による、

ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ全10曲(CD3枚分)

五位.インクルーシブ(インクルージョン)教育は子どもにとって本当に幸福なのか?

~おすすめブログ記事「脱インクルージョン教育」(ブログ名:斜に構えてみる)

六位. 学び合い学習」は日本の義務教育崩壊を招く!

~おすすめ記事『【解答乱麻】 TOSS代表・向山洋一 亡国の教育「学び合い学習」』

六位. マーラー:交響曲第7番聴き比べ14種類

七位.2019年10月のページビュー(PV)数ベスト10記事一覧

(付:2019年10月中旬〜11月初めの札幌の紅葉)

八位.算数の問題解決型学習~学力「崩壊」の決め手

九位.NHKEテレ・ららら♪クラシック

「リヒャルト・シュトラウス“夕映えに”」(2019年11月8日放送)

十位.札幌文化芸術劇場hitaru・新国立劇場バレエ団「くるみ割り人形」(2019年11月10日)

 

 

先月書いた記事では、

4本ランクインしていて嬉しかったです。

そういえば・・・

実は、ココログのSSL化に伴い、今回でいえば、

一位の記事以外、軒並みアクセス数がダウンしました。

仕方ないですね・・・

 

2019年も残り僅かになりました。

良い年の瀬になりますように・・・

 

(おまけ)

2019年12月1日に、札幌市の大通公演及び、

サッポロファクトリーで撮った、クリスマスらしい写真です。

上の2枚を撮った時刻は、17時前ですが、もうすっかり夜です。

16時半のホワイトイルミネーション点灯の瞬間も幸い観ることができました。

12月ですが、雨が降っていました。

 

20191201-sapporo-night-1

20191201-sapporo-night-2

20191201-sapporo-night-3

 

最後の1枚を撮った後、妻と一緒に、

映画「アナと雪の女王2」を観ました。

(これは、また別の機会に書きたいと思っています。)

 

今月もご愛読よろしくお願いいたします。

2019年11月13日 (水)

ヴォルフガング・シュナイダーハン(Wolfgang Schneiderhan)&カール・ゼーマン(Carl Seemann)による、ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ全10曲(CD3枚分)

ヴォルフガング・シュナイダーハン

(Wolfgang Schneiderhan)(1915-2002)をご存知ですか?

私もつい最近までは、名前だけは知っている程度でした。

たまたま、なんとなく、タワレコ限定のSACD、

ベートーヴェン: ヴァイオリン協奏曲、三重協奏曲、ブラームス: 二重協奏曲、

モーツァルト: ヴァイオリン協奏曲第4番<タワーレコード限定>を、先日購入しました。

するとどうでしょう、

ブラームスの二重協奏曲、ベートーヴェンの三重協奏曲の演奏に大変心動かされました。

ついでに、

ベートーヴェン: ヴァイオリン協奏曲; マルタン: ヴァイオリン協奏曲<タワーレコード限定>にも、

大変感動しました。こちらは、マルタンの作品のほうがお目当てだったのですが、

フルトヴェングラー指揮のベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲が、殊の外素晴らしかったです。

MONO録音なのにここまで心動かされるとは!

 

そこで、思い切って、ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全3枚を買ってみることにしました。

ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタといえば、第5番「春」と、

第9番「クロイツェル」以外は、たいして興味がない分野でした。

しかし、買ってみて正解でした!

ついには、第1番から第10番まで、一気に全曲通して聴くことにしました。

普通は、こういうことは、あまりないのですが・・・

 

ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ1曲1曲が、こんなにもステキだったとは!

哲学者アランが、ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタについて書いた本を知っていましたが、

どうも、興味をひく分野ではなかったので、読まずじまいでした。

読んでおけばよかったなぁ・・・

(私は古本を買わないことにしていますので・・・)

 

音楽家訪問―ベートーヴェンのヴァイオリンソナタ (岩波文庫 青 656-1)

 

ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタの名曲は、

「春」と「クロイツェル」だけではない!

その素晴らしさに気付かされました!

 

ヴァイオリン・ソナタ第1番〜第4番

 

ヴァイオリン・ソナタ第5番〜第7番

 

ヴァイオリン・ソナタ第8番〜第10番

2019年6月 4日 (火)

イタリア交響楽団 コンサート(2019年6月3日 札幌Kitara大ホール)

すごく行きたいコンサート、というわけではなかったのですが・・・

北海道新聞の「道新ぶんぶんクラブ」経由のメルマガで、

通常の半額で聴ける、というので、応募してみました。

(C席4000円→2000円)

見事当選してしまいました。

妻と一緒に行きました。

(応募した人はもしかすると全員当選なのかも?)

 

ところで、みなさんは「イタリア交響楽団」というオケ名、知っていましたか?

世界のいろいろなオケの録音を聴いている私でさえ、実は初耳でした。

Wikipediaでも実は「イタリア交響楽団」では出てきません。

それもそのはず、本当の正式名称は、

「ボルツァーノ・トレント・ハイドン管弦楽団」(Orchestra Haydn di Bolzano e Trento)

とのことです。

たとえて言うなら、海外で、札幌交響楽団を「日本交響楽団」と称するようなものでしょうか・・・

(もちろん札響はそんなことしないでしょうが・・・)

 

 

(引用)

イタリア交響楽団(道新プレイガイド)

イタリア交響楽団(ボルツァーノ・トレント・ハイドン管弦楽団)

イタリア交響楽団(正式名称:ボルツァーノ・トレント・ハイドン管弦楽団)は、1960年にイタリアのトレンティーノ=アルト・アディジェ州にイタリア政府文化省の援助で創立された。
イタリア国内の主要なホールやハイドン・フェスティバル(エステルハージ)、ブレゲンツ音楽祭、アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリ音楽祭(ブレーシャ、ベルガモ)、モーツァルト音楽祭(ロヴェレート)、グスタフ・マーラー音楽週間(ドッビアーコ)、アントニオ・ぺドロッティ指揮者コンクール(トレント)、チロル・エール音楽祭やフルッチョ・ブゾーニ・ピアノコンクール(ボルツァーノ)などの著名な音楽祭等に参加。また、アメリカ、オーストリア、ドイツ、ハンガリー、オランダ、スイス等へも演奏旅行をしている。2008年、ペーザロ・ロッシーニ・オペラ・フェスティバル公演で来日、東京と大津で演奏した。
オーケストラは、アバド、ムーティ、シャイー、インバル、ロンバール、ゼッダ、テイト、ロペス‐コボス、マリナー等の著名な指揮者や有名なソリストとの共演も数多い。50年以上の歴史の中でアンドレア・マスカーニなどによる30年間の統括ののち、2003~12年、グスタフ・クーンが芸術監督に就任。2013年3月より、音楽学者のダニエレ・スピーニが芸術顧問を担い、2014年にはアルヴォ・ヴォルマーが首席指揮者に就任した。
2005~6年シーズンには、グスタフ・クーンの指揮でベートーヴェンの交響曲全曲演奏を行った。
また、Agorá, Arts, col legno, cpo, Dynamic, Multigram, Naxos, RCA, Universal, VMC Classics and Zecchini等より多くの録音をリリース。イタリア放送協会(RAI)のテレビ、ラジオ出演も数多い。

(引用終)

 

この団体、最近ベートーヴェンとシューマンの交響曲全集をリリースしたそうです。

(参考)

ベートーヴェン:交響曲全集+ クーン&ヴィンター:交響曲を語る

 

 

 

 

シューマン:交響曲全集 クーン(指揮)


 

 

今回のプログラムは、

モーツァルト:「フィガロの結婚」序曲

モーツァルト:ピアノ協奏曲第20番

(ソリスト:イヴァン・クルパン)→この人も残念ながら私は知りませんでした。

ベートーヴェン:交響曲第7番

指揮:チョン・ミン(チョン・ミョンフンの息子らしいです・・・)

 

客席は結構空席が目立ちました。6〜7割の入りというところでしょう。

オケの配置はヴァイオリン両翼配置でした。

 

前半のプログラムはまあまあでした。

後半の、ベートーヴェンの交響曲第7番の方が良い演奏だったと思います。

ただし、規模がこじんまりとしている関係で、

もう少し弦の厚みが欲しいな、というところがいくつもありました。

第7番の第4楽章は、少し息切れ状態な感じがしましたが、

なんとかフルマラソンを完走!みたいな感じでした。

 

アンコールは、今回初めて聴くことになった、

ロッシーニの「ブルスキーノ氏」序曲(弦の弓で譜面台を叩く、という特殊奏法?があります。)と、

メンデルスゾーンの交響曲第4番「イタリア」の第4楽章でした。

ロッシーニのは、「クレッシェンドの使い方がロッシーニかな?」と思いましたが、

まさにそのとおりでした。

「イタリア」の第4楽章は熱演でした。

 

たぶん、一番安いC席4000円だとしても、おそらく行かなかったでしょうが、

2000円だったので、十分堪能できたと思います。

 

2018年12月10日 (月)

原点にして、もしかして終着点?〜ショルティ(Sir Georg Solti)による、ベートーヴェン:交響曲全集(80年代録音)

私が初めて手にしたクラシック音楽のCDは、
カラヤン指揮ベルリン・フィルの、
ベートーヴェン:交響曲第5番&第8番(70年代録音)でした。
これは父親からのプレゼントでした。

(参考)
Beethoven: The Symphonies (Dolby Atmos) ※Blu-ray Audio

↑もはやCDでもSACDでもなく、Blu-ray Audioの方をオススメします。

では、自分で初めて買って聴いたベートーヴェンの「第9」は、
というと、ショルティ指揮シカゴ交響楽団の演奏(80年代)でした。
今でも、私にとって特別な一枚です。

(参考)
ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」 CD

↑このジャケットと同じ盤でした・・・

それから、自分で「第9」の合唱団員として何回か歌ったり、
それこそ何十種類の演奏を聴いてきました。
今でも、多分「第9」だけで10盤くらいあると思います。
(今回は聴き比べ記事ではないので、正確には把握していません・・・)
それでも、ショルティ指揮シカゴ交響楽団の演奏は、
特別な位置を占めているといえます。
というのも、「第9」のみならず、
「英雄」、「田園」については、やはりショルティ盤の演奏が基準となって、
いい演奏とそうでない演奏を聴き分けているように思います。
(「英雄」、「田園」もショルティ盤が初めて買って聴いた盤でした。)

今回、タワーレコードのVintage+plus Vol.27として、
ショルティ指揮シカゴ交響楽団による、
ベートーヴェン:交響曲全集(80年代録音)が発売されたので、
さっそく購入して交響曲全曲を聴きました。
5枚組で、「エグモント序曲」、「レオノーレ序曲第3番」も収録されています。

【CD】
ベートーヴェン: 交響曲全集(1986-89録音)、《エグモント》序曲、《レオノーレ》序曲第3番<タワーレコード限定>

トップバッターは、CD1の、「第1番」と「第3番」。
SACDと間違うくらいの優秀録音です。
低音がバリバリ響いて、家のあちこちに響きわたっていました。

なんというか、懐かしい我が家へ帰ってきたかのような響きに思えました。
放蕩息子か、はたまたペール・ギュントか・・・
結局この響きに戻ってくるのか・・・
原点にして、もしかして終着点なのかも、とさえ思ってしまいました。

文句なくオススメは、「第9」と「英雄」です。
特に「第9」は、モダンオケの演奏としては、極めて模範的です。
(元々相当な回数聴いているとはいえ・・・)

一昔前、かの宇野センセイがご存命のときは、
カラヤンやショルティの指揮によるベートーヴェンの交響曲は、
低く見られる傾向がありましたが、
今や、そういう先入観抜きに、
「いいものはいい!」と言えるようになったのは、
いいことだと思います。

奇をてらった演奏も時にはいいですが、
やはり、ベートーヴェンは、このくらいの壮大で迫力ある演奏の方が好きです。
買ってよかったと思いました。

2018年6月26日 (火)

ベートーヴェン:交響曲第4番ニ短調op.60聴き比べ(その6・最終回)ハイレゾ編・1980年以降の録音

ベートーヴェン:交響曲第4番op.60聴き比べ、ハイレゾ編第3回目です。
(全体で6回目)
今回は、1980年以降の録音です。
(ようやくこの曲の聴き比べシリーズの最終回です。)

それでは、聴き比べです。
録音年月順に紹介します。
指揮者・オケ名、レーベル、録音年月、
スペック(SACD ハイブリッドorシングルレイヤー、Blu-ray Audio)、
(2ch Stereo or Surround etc...) 、
カップリング曲等の順です。
☆5.0は満点、0.5点刻みで、☆3.0以上なら推薦盤です。

○カルロス・クライバー指揮コンセルトヘボウ管弦楽団(DECCA)
1983年10月
DVD
PCM Stereo/DTS Digital 5.1 Surround
カップリング曲 ベートーヴェン:交響曲第7番

☆3.5(映像付なら☆4.5)
第1楽章 11:49
第2楽章 9:47
第3楽章 5:31
第4楽章 7:43

Symphonies 4 & 7/[DVD] [Import]

DTS Digital 5.1 Surroundで聴きました。
DTS Digital 5.1 Surroundですが、音質はイマイチです。
(FMで聴いているような感じ?)
しかし、クライバーのスポーティーで爽やか、溌剌とした指揮ぶりを堪能できます。
これは、音そのものを愉しむよりは、
クライバーの指揮の映像を愉しむためのもの、と割り切った方がいいのかも・・・


○朝比奈隆指揮新日本フィルハーモニー交響楽団(フォンテック)
1989年4月
SACDハイブリッド(SA-CD Stereo/CD)
ベートーヴェン交響曲全集

☆3.0
第1楽章 13:58
第2楽章 11:58
第3楽章 6:40
第4楽章 8:27

ベートーヴェン 交響曲全集 Hybrid SACD

クレンペラー盤以上に超雄大な演奏ですが、
やりすぎて、ベートーヴェンが、
まるで伊福部昭のゴジラ音楽になってしまったかのようです。
(巨象の行進?或いは「ベートーヴェン大魔神」?)
聴いていて食傷気味になりました。
ただし、ハマるなら凄いのでしょうけど・・・
録音は少しぼやけ気味です。
ファースト・チョイスとしてはオススメしかねます。


○バリー・ワーズワース(Barry Wordsworth)指揮
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団(Membran)
1995年11月
SACDハイブリッド(SA-CD Stereo/SACD Surround/CD)
カップリング曲 ベートーヴェン:献堂式序曲、ウェリントンの勝利

☆4.5
第1楽章 11:31
第2楽章 10:39
第3楽章 5:18
第4楽章 6:49

Beethoven: Symphony No.4; Consecration Of The House Overture [Hybrid SACD] [Germany] SACD, Import

演奏そのものは特にクセがないですが、
曲そのものの美しさ、素晴らしさがクリアに伝わってきます。
特に第1楽章、第2楽章が素晴らしいです。
録音も概ね素晴らしいです。
この盤の一番の推しポイントは、価格です。
SACDハイブリッド盤なのに、1枚1000円程度!
コスパ高です。
なお、カップリングの「献堂式序曲」、
今まで何度か聴いてはいましたが、
私にとっては、イマイチピンとこない曲という扱いでした。
しかし、この盤の演奏を聴いて、
初めてステキな曲だ、と思いました。
(「コリオラン序曲」のような「名曲」扱いにはならなくとも・・・)


○パーヴォ・ヤルヴィ指揮
ドイツ・カンマーフィルハーモニー・ブレーメン(SONY)
2009年9月
DVD
(2.0 LPCM/5.1 DTS Digital Surround)
ベートーヴェン交響曲全集

☆4.0
各楽章の演奏時間は省略
(ブックレット記載なし)

ベートーヴェン:交響曲全集~2009年ボン・ベートーヴェン音楽祭ライヴ [DVD]

5.1 DTS Digital Surroundで聴きました。
規模はこじんまりとしていますが、
喩えて言えば、小型車にターボエンジンがついて爆走するような疾走感、躍動感があります。
録音も優秀です。
(なお、今回は映像そのものは評価の対象外です。)
このベートーヴェン交響曲全集のDVDは、21世紀のスタンダードになりえると思います。

ようやくベートーヴェンの交響曲第4番聴き比べが終わりました。
次は、交響曲第1番で、ハイレゾ限定でやってみようかな・・・

2018年6月18日 (月)

ベートーヴェン:交響曲第4番ニ短調op.60聴き比べ(その5)ハイレゾ編・1970年代の録音

ベートーヴェン:交響曲第4番op.60聴き比べ、ハイレゾ編第2回目です。
(全体で5回目)
今回は、1970年代の録音です。

それでは、聴き比べです。
録音年月順に紹介します。
指揮者・オケ名、レーベル、録音年月、
スペック(SACD ハイブリッドorシングルレイヤー、Blu-ray Audio)、
(2ch Stereo or Surround etc...) 、
カップリング曲等の順です。
☆5.0は満点、0.5点刻みで、☆3.0以上なら推薦盤です。

○ムラヴィンスキー指揮レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団(SCRIBENDUM)
1972年1月
SACDシングルレイヤー(SA-CD Stereo)
カップリング曲:割愛します(多すぎるので・・・)。
ムラヴィンスキー・イン・モスクワ (英題:the art of Mravinsky in Moscow 1965&1972)
(2枚組SACD。通常CDなら7枚組CD-BOX)

☆4.5
第1楽章 9:41
第2楽章 9:59
第3楽章 5:58
第4楽章 6:53

SACD盤
ムラヴィンスキー・イン・モスクワ Import, SACD

通常CD盤(7枚組)
ムラヴィンスキー・イン・モスクワ (The Art of Mravinsky in Moscow 1965 & 1972) Box set

※なぜかSACDの方が安い(2018.6.18現在)!

ロシアの凍てつく冬のような、大変厳しく筋肉質な演奏です。
それでいて、有無を言わさない存在感!
ノックアウトされそうでした・・・
第1楽章冒頭こそ、会場の雑音が少し気になりますが、
アレグロ・ヴィヴァーチェになってからは全然気にならなくなります。
第4楽章冒頭は少し弱いかな、と思いましたが、
だんだんパワーアップして燃えるような演奏になっていくのは流石でした。

ところでこのSACD、1枚の収録時間が240分以上です!
通常CDなら7枚分の分量が、SACDの大容量を活かして、
SACD2枚分に収められています。
これもSACDの正しい使用法なのかもしれませんね。
(DG等の、たとえばカラヤン指揮BPOの「ツァラ〜」などは、
収録時間30分弱で、割引なしなら4500円以上というのは高すぎ〜
確かに音は凄いのだけど・・・)

参考
R.シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」 Limited Edition, SACD


○ムラヴィンスキー指揮レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団(Altus)
1973年5月
SACDシングルレイヤー(SA-CD Stereo)
カップリング曲
リャードフ:「バーバ・ヤーガ」
グラズノフ:バレエ音楽「ライモンダ」より第3幕への間奏曲

☆3.5
第1楽章 9:07
第2楽章 9:40
第3楽章 5:38
第4楽章 6:48

ベートーヴェン:交響曲第4番変ロ長調

1973年5月、東京文化会館での収録です。
故宇野センセイオススメの盤でしたね。
しかし、1972年録音盤と聴き比べてみると、
こちらの方は、音の迫力、気迫が1972年盤に及ばないように思えました。
少し微温的というか・・・
一方、こちらの方が穏やかなので、聴きやすい、と思われる方がいるかもしれませんね・・・
一方、「ここぞ!」というところの迫力は流石です。
特に第4楽章のティンパニなど。


○カラヤン指揮ベルリン・フィル(DG)
1975年〜1977年
SACDシングルレイヤー(SA-CD Stereo)
ベートーヴェン交響曲全集

☆4.0
第1楽章 10:32
第2楽章 10:05
第3楽章 5:53
第4楽章 5:52

ベートーヴェン:交響曲全集 Limited Edition, SACD

カラヤン・レガートと重厚なベルリン・フィルの音が高級感を漂わせています。
この曲って、こんなに豪奢な曲だったっけ?と???が出るほどですが、
美しければOKなのです!
素材そのものの味を愉しむよりも、
シェフ=カラヤンの味付けを堪能した方がいい盤といえましょう。


○バーンスタイン指揮ウィーン・フィル(DG)
1978年11月
Blu-ray Audio
(2.0 DTS-HD MA 24bit/192kHz // 5.0 DTS-HD MA 24bit/96kHz)
ベートーヴェン交響曲全集

☆4.5
第1楽章 11:29
第2楽章 10:02
第3楽章 5:57
第4楽章 6:49


Beethoven: 9 Symphonies Box set, CD, Import

※CD5枚+Blu-ray Audio1枚

5.0 DTS-HD MA 24bit/96kHzの方で聴きました。
実に恰幅のいい演奏です。
カラヤン盤(70年代)以上にさらにゴージャスでありながら、
70年代のベルリン・フィルのような力コブは感じられません。
ウィーン・フィルの柔らかな音色がクッションになっています。
Blu-ray Audioで聴くなら、60年代のカラヤン盤よりもオススメです。

次回でようやくベト4の聴き比べ記事が終わりそうです・・・

ベートーヴェン:交響曲第4番ニ短調op.60聴き比べ(その1)通常CD・1950年代頃の録音
ベートーヴェン:交響曲第4番ニ短調op.60聴き比べ(その2)通常CD・1960〜1980年代代頃の録音
ベートーヴェン:交響曲第4番ニ短調op.60聴き比べ(その3)通常CD・1990年代以降の録音(附)N響第1883回 定期公演・ブロムシュテット指揮による2つの「第4番」
ベートーヴェン:交響曲第4番ニ短調op.60聴き比べ(その4)ハイレゾ編・1960年代の録音

2018年6月16日 (土)

ベートーヴェン:交響曲第4番ニ短調op.60聴き比べ(その4)ハイレゾ編・1960年代の録音

ベートーヴェン:交響曲第4番op.60聴き比べ、今回からはハイレゾ編です。
主にSACD、Blu-ray Audioを取り扱いますが、
便宜上、DVDソフトも含めます。
(厳密に言えば、日本オーディオ協会が定義した「ハイレゾ」を、
少し逸脱していますが・・・)
ハイレゾ編第1回(全体では第4回目)は、1960年代の録音です。

それでは、聴き比べです。
録音年月順に紹介します。
指揮者・オケ名、レーベル、録音年月、
スペック(SACD ハイブリッドorシングルレイヤー、Blu-ray Audio)、
(2ch Stereo or Surround etc...) 、
カップリング曲等の順です。
☆5.0は満点、0.5点刻みで、☆3.0以上なら推薦盤です。

○カラヤン指揮ベルリン・フィル(DG)
1962年3月、11月
Blu-ray Audio 24bit/96kHz(音質選択なし)
ベートーヴェン交響曲全集(60年代)

☆3.0
第1楽章 9:55
第2楽章 9:58
第3楽章 5:45
第4楽章 5:31

Beethoven: Symphonies Nos 1 Import

※"Symphonies Nos 1"と表記されていますが、きちんと全集が収録されています。

Blu-ray Audioの割には、おとなしい印象でした。
演奏は標準的です。
この盤はBlu-ray Audio1枚だけで、
余計なCDがついていないのが好印象でした。
(最近DGやDECCA等で、
CD数枚〜10枚程度+Blu-ray Audio1枚、
といった販売が相次いでいますが、私にとってはCDは余計です。)
1枚の盤で、ベートーヴェンの交響曲が全曲聴ける、
しかもCDよりも遥かに高音質!すばらしいと思います。
(余談ですが、ヴァーグナーの「ニーベルングの指輪」全曲でさえ、
1枚のBlu-ray Audioに収まってしまうのです!
しかも、かつてはCD15枚組で15000円〜30000円とかしたものが、
CD以上の高音質にも関わらず、1万円を切る価格で入手できるのです!)

参考
ショルティ指揮VPOによる「ニーベルングの指輪」Blu-ray Audio

カラヤン指揮BPOによる「ニーベルングの指輪」Blu-ray Audio


○ジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団(SONY)
1963年4月
SACDハイブリッド(SA-CD Stereo)/CD
ベートーヴェン交響曲全集

☆5.0
第1楽章 10:01
第2楽章 9:48
第3楽章 5:55
第4楽章 5:57

ベートーヴェン:交響曲全集(完全生産限定盤) Limited Edition


第1楽章の冒頭、アダージョの部分。
通常は、「早くアレグロ・ヴィヴァーチェにならないかな」と、
映画の本編前の予告編集みたいに、
さっさと終わるのが待ち遠しい感じなのですが、
セルの指揮では、アダージョから聴かせどころが出てきます。
そして、お待ちかねのアレグロ・ヴィヴァーチェが始まると、
かのクライバー盤に負けず劣らずの、
曲の愉しさ、美しさがはちきれんばかりです!
音の迫力、メリハリ、細部の美しさ、どれをとっても一級品です!
「ここはこういう風に演奏していほしい、演奏すべき」というのが、
ことごとく具現化されいているかのような、まさに完璧な演奏、録音です。
「クライバー・マジック」がなくても、
音へのこだわりだけで、これだけの超名演が、
しかも60年代に成し遂げられているというのは驚きです。
従来、セルの指揮は「冷たい」と評されることが多かったので、
私も数年前まで(すなわち、SACDにのめり込む前まで)は、
どちらかというと敬遠していました。
しかし、セルのSACDを聴けば聴くほど、
「冷たい」などという評は、
ただの偏見か、もしくはCDでは冷たく聴こえたかのどちらかでは、
と思うようになりました。
この演奏を聴けば、「冷たい」どころか、
セルの音楽への愛や微笑みが溢れているのに気づくと思います。


○ハンス・シュミット=イッセルシュテット指揮ウィーン・フィル(DECCA)
※タワレコ限定
1966年10月
SACDハイブリッド(SA-CD Stereo)/CD
ベートーヴェン交響曲全集

☆3.5
第1楽章 12:42
第2楽章 10:29
第3楽章 5:51
第4楽章 7:39

ベートーヴェン: 交響曲全集 (第1番-第9番《合唱》)<タワーレコード限定>

やんわり、ふんわり、どこにも角がない、
通り過ぎる爽やかなそよ風のような演奏といえます。
聴き流すにはもってこいかもしれません。
(私の妻も心地よさそうに聴いていました。)
指揮者の意図よりも、ウィーン・フィルの美感の方が勝っているようです。

2018年6月12日 (火)

ベートーヴェン:交響曲第4番ニ短調op.60聴き比べ(その3)通常CD・1990年代以降の録音(附)N響第1883回 定期公演・ブロムシュテット指揮による2つの「第4番」

ベートーヴェン:交響曲第4番op.60聴き比べ(通常CD編)、
第3回は、1960〜80年代の録音です。
通常CD編は今回で最終です。
(次回からはいよいよSACD、Blu-ray等のハイレゾ編です!)

それでは、聴き比べです。
(今回も通常CDのみです。)
録音年月順に紹介します。
指揮者・オケ名、レーベル、録音年月、
カップリング曲の順です。
☆5.0は満点、0.5点刻みで、☆3.0以上なら推薦盤です。

○フランス・ブリュッヘン指揮18世紀オーケストラ(DECCA)
1990年6月
ベートーヴェン交響曲全集

☆3.0
第1楽章 11:21
第2楽章 8:52
第3楽章 5:14
第4楽章 6:29

Beethoven: Complete Symphonies Box set, CD, Import

優等生的で、アンサンブルの良さは認めますが、
「古楽器系」という存在価値以上はないのかもしれません・・・
(スイマセン、辛口評価で・・・)


○ジョン・エリオット・ガーディナー指揮
オルケストル・レヴォリューショネル・エ・ロマンティック(ARCHIV)
1993年3月
ベートーヴェン交響曲全集

☆3.5
第1楽章 10:56
第2楽章 9:24
第3楽章 5:16
第4楽章 6:23

Beethoven: The Symphonies Box set, Collector's Edition, Import

冒頭こそ、いかにも「古楽!」という響きがありますが、
すぐに気にならなくなります。
違和感なく、躍動感ある演奏を楽しむことができます。
故宇野センセイ推薦盤でしたね・・・
古楽対決ならガーディナーに軍配!


○デイヴィッド・ジンマン指揮チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団(BMG)
1998年5月
ベートーヴェン交響曲全集

☆4.0
第1楽章 9:59
第2楽章 8:14
第3楽章 5:20
第4楽章 6:27

ベートーヴェン:交響曲全集&序曲集

※私が持っているのは、50枚組の方です。
Great Symphonies.The Zurich Years 1995-2014 Limited Edition, Original recording remastered, Box set, Import

いわゆるベーレンライター新全集版で、話題になった全集でしたね・・・
スケールの小さい、こじんまりとした演奏ながらも、
細部があれこれ見えてきて、飽きのこない演奏に仕上がっています。
指揮者の解釈よりも、曲そのものの構造を知るにはもってこいといえます。

さて、先日(2018年6月10日)、NHKEテレの「クラシック音楽館」で、
「N響第1883回 定期公演」が放映されていました。
(2018年4月20日 NHKホールで収録)
今年91歳のブロムシュテットが、
ベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番(ピアノ:マリア・ジョアン・ピレシュ)と、
交響曲第4番のダブル4番を指揮していました。

ピアノ協奏曲第4番の方は、
枯淡の、あるいは老境のベートーヴェンという感じでした。
「恋するベートーヴェン」的な演奏ではない、一種独特な世界が広がっていました。
N響のサポートも旧東ドイツのオケみたいな、いぶし銀の響きになっていました・・・
一方、交響曲第4番の方はといえば、
よくいえば「堅実な」、別な言い方なら「地味な」演奏だったといえましょう。
ピアノ協奏曲第4番の方が、心に残る演奏となっていました。

ベートーヴェン:交響曲第4番ニ短調op.60聴き比べ(その1)通常CD・1950年代頃の録音
ベートーヴェン:交響曲第4番ニ短調op.60聴き比べ(その2)通常CD・1960〜1980年代代頃の録音

2018年6月10日 (日)

ベートーヴェン:交響曲第4番ニ短調op.60聴き比べ(その2)通常CD・1960〜1980年代代頃の録音

ベートーヴェン:交響曲第4番op.60聴き比べ(通常CD編)、
第2回は、1960〜80年代の録音です。

それでは、聴き比べです。
(今回も通常CDのみです。SACD、ハイレゾものはまた別の機会に・・・)
録音年月順に紹介します。
指揮者・オケ名、レーベル、録音年月、
カップリング曲の順です。
☆5.0は満点、0.5点刻みで、☆3.0以上なら推薦盤です。

○バーンスタイン指揮ニューヨーク・フィルハーモニック(SONY)
1962年
ベートーヴェン交響曲全集

☆4.0
第1楽章 10:38
第2楽章 9:55
第3楽章 5:35
第4楽章 6:30

SINFONIEN 1-9, OUVERTUERE

「クライバー以前のクライバー」という感じで、
ヨーロッパの伝統とかしがらみから解放された、
あっけらかんとしたベートーヴェンです。
「元気はつらつ、オロ●ミンC!」みたいに、
とても溌剌とした展開が清々しく、
聴いていて気持ちがスカッとします。
第4楽章の激しさは、
激しい流れの中でラフティングしているかのような印象さえ受けました。


○クレンペラー指揮ウィーン・フィル(TESTAMENT)
1968年5月
Klemperer: Live Broadcast Performances

☆4.0
第1楽章 13:28
第2楽章 10:59
第3楽章 6:27
第4楽章 8:30

Klemperer: Live Broadcast Performances

後述の、バイエルン放送交響楽団盤の前年のライブ録音です。
故宇野センセイがオススメの盤ですね。
クレンペラーの意図と、ウィーン・フィルの美音が見事にマッチした名演です。
ただ、構成感としては、1957年盤の方に軍配を上げます。
第4楽章冒頭は、象がスキップするかのようです。

○クレンペラー指揮バイエルン放送交響楽団(EMI)※現在絶版?
1969年5月
カップリング ベートーヴェン:交響曲第5番

☆3.5
第1楽章 13:58
第2楽章 11:35
第3楽章 6:58
第4楽章 8:43

The Klemperer Legacy - Beethoven: Symphonies Nos.4 & 5

1957年盤や、前述のウィーン・フィル盤よりもさらにスローに、
さらに重量級になった演奏です。
ライブ録音なので、譜めくりの音まで聴こえました。
(第3楽章→第4楽章の間)
バーンスタイン盤のような、スピーディーでキビキビした演奏の後に聴くと、
のたくたしすぎてくたびれてしまったかのような印象を受けました。


○カルロス・クライバー指揮バイエルン国立管弦楽団(ORFEO)
1982年5月
カップリング:なし

☆5.0
第1楽章 9:32
第2楽章 9:29
第3楽章 5:30
第4楽章 5:02

ベートーヴェン:交響曲第4番 [Import] CD, Import

第1楽章のアダージョはまだアイドリング状態で、
アレグロ・ヴィヴァーチェになった途端に、アクセル全開で突っ走るF1カーみたいです。
別なたとえで言えば、
アダージョが雪どけの様子で、
アレグロ・ヴィヴァーチェになったら、一気に桜吹雪が舞う景色が拡がるような・・・
なんといきいきとして、幸福感をたたえた演奏なのでしょうか!
魔法にかけられた、とでも言うしかない、圧倒的な、
第7番と並ぶ、カルロス・クライバーの代表的名演奏です。
曲の生命力がほとばしり出て、唖然とするしかない・・・


○ギュンター・ヴァント指揮北ドイツ放送交響楽団(RCA)
※北ドイツ放送交響楽団は、
現:NDRエルプフィルハーモニー管弦楽団(NDR Elbphilharmonie Orchester)。
1987−1988年
ベートーヴェン交響曲全集

☆4.0
第1楽章 12:07
第2楽章 9:50
第3楽章 5:56
第4楽章 6:57

Beethoven: Symphony 1-9 Box set, CD, Original recording remastered, Import

指揮者の解釈云々よりも、曲そのものの美しさを堪能できる、
格調高い名演です。

(その3)に続く。

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