NHK総合・クローズアップ現代+「防げるか 大人の“いじめ”」(2020年1月29日放送)~もう「いじめ」という言葉を使わず、ストレートに「暴行」「名誉棄損」「パワハラ」と言おう!
2020年1月29日放送のNHK総合「クローズアップ現代+」では、
「防げるか? 大人の“いじめ”」と題して、前半では、
特に教育現場での「いじめ」を取り上げ、
後半では、それ以外での「大人のいじめ」を取り上げていました。
番組を観ていて、特にひどいなぁ・・・と思ったのが、
教育現場でのいじめです。
「いじめは決してダメ!」と言っている教師が、
裏では陰湿ないじめを繰り返して、同僚の教員を、
退職やうつ病に追い込んでいる、というとんでもない偽善です。
(ある意味、「いじめはダメ!」と、道徳教育を推進している、
政府自体が、高齢者や非正規雇用の人を「いじめ」ているし、
「桜を見る会」の件や、景気悪化を素直に認めず、台風のせいにするなどの、
平気で嘘をついているトップが君臨する限り、こういう悪はなくならないのでしょう・・・)
そもそも「いじめ」という言葉そのものが、
事象をオブラートで包むものになっているとなっていると思います。
文部科学省でいくら広範囲に定義づけようとも、
(「児童生徒に対して、当該児童生徒が在籍する学校に在籍している等当該児童生徒と一定の人的関係のある他の児童生徒が行う心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものも含む。)であって、当該行為の対象となった児童生徒が心身の苦痛を感じているもの。」
(引用元:いじめの定義の変遷|文部科学省))
一般的には、小学生の悪ふざけぐらいにレベルダウンして受け取られます。
ですから、「いじめ」という言葉ではなく、
法律用語を適用して、事象を眺めてみれば、いかにその行為が触法なものか、
客観的に判断できるのでは、と考えます。
「暴行」「恐喝」「強要」「名誉棄損」・・・
あるいは、ようやく声があがるようになった、「セクハラ」「パワハラ」・・・
私は、学校で「道徳」なんて教えても、あまり意味がないと考えています。
(真に「道徳」を教えられるのは、家庭や宗教です。)
それよりも、法律をどうして教えないのか、と疑問です。
ベストセラーになっている、『こども六法』のようなもので十分です。
そうすれば、強い者に怯えるよりも、
「法」という、普遍的に国民を守ってくれる存在を武器に、
「いじめ加害者」に対して戦うことができるのです。
こども六法→私も読みました!
大人の「いじめ」のきっかけは、被害者の能力不足などが挙げられていましたが、
そこから、「攻撃」の対象にしてしまうのは、
人間の持つ、いわば「正義中毒」というものなのでしょう・・・
最近、新聞かAmazonかどこで知ったか忘れましたが、
『人は、なぜ他人を許せないのか? 』という本が出版されたことを知りました。
人は、なぜ他人を許せないのか?
Amazonから内容を転載しますと・・・
(引用)
内容紹介
炎上、不謹慎狩り、不倫叩き、ハラスメント…
世の中に渦巻く「許せない」感情の暴走は、
脳の構造が引き起こしていた!
人の脳は、裏切り者や社会のルールから外れた人など、わかりやすい攻撃対象を見つけ、
罰することに快感を覚えるようにできています。
この快楽にはまってしまうと、簡単には抜け出せなくなり、罰する対象を常に探し求め、
決して人を許せないようになってしまいます。
著者は、この状態を正義に溺れてしまった中毒状態、「正義中毒」と呼んでいます。
これは、脳に備わっている仕組みであるため、誰しもが陥ってしまう可能性があるのです。
他人の過ちを糾弾し、ひとときの快楽を得られたとしても、日々誰かの言動にイライラし、必要以上の怒りや憎しみを感じながら生きるのは、苦しいことです。
本書では、「人を許せない」という感情がどのように生まれるのか、その発露の仕組みを脳科学の観点から解き明かしていきます。
「なぜ私は、私の脳は、許せないと思ってしまうのか」を知ることにより、自分や自分と異なる他者を理解し、心穏やかに生きるヒントを探っていきます。
内容(「BOOK」データベースより)
世の中に渦巻く「許せない」感情は、なぜ生まれるのか?歪んだ正義感の裏に潜む、驚くべき脳の構造に迫る!
(引用終)
まだ入手していませんが、近々読んでみたいと思う内容です。
ちょっと脱線しましたね。
いずれにせよ、日本の教育現場は、性善説に立つ考え方に基づいています。
しかし、人間は罪に陥りやすい、悪を喜ぶこともある、という、
現実認識から言えば、性善説モデルで物事を進めるには限界があります。
大人も含めて、人間は弱い者いじめを楽しむ傾向にある、
だからこそ、法で身を守る、泣き寝入りしない、というのを教えるのは、
大切なことではないでしょうか。
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