カテゴリー「短歌・川柳・俳句」の5件の記事

2011年10月14日 (金)

NHKBSプレミアム「名曲探偵アマデウス」・リスト「ラ・カンパネラ」

今回の「名曲探偵」は、再放送(事件ファイル#17)で、
リストの「ラ・カンパネラ」でした。
ドラマはアクが強すぎて(某古館さんも真っ青?)
スポーツ実況から外されたアナウンサーが、
リストの「ラ・カンパネラ」から、しゃべりの極意を体感する、というものでした。
自分が自分が・・・という実況から、状況を落ち着いて伝える味のある実況へ、
見事に脱皮を遂げることができた、というのがオチでした。

放送では、小山実稚恵さんのピアノ演奏が使われていました。
早いパッセージを弾く手の動きが美しく、見事でした。
私の妻は台所仕事をしながら、この放送の録画を「聴いて」いましたが、
思わず、「とてもきれいな音!」とコメントしました。
妻は普段は自分から音楽についてあまりコメントしないので、
驚きました。
(本来、「ラ・カンパネラ」はさほど好きな曲ではなかった(過去形)ので、
今回の記事を書く予定はなかったのですが・・・)
放送では、小山実稚恵さんが、
「ラ・カンパネラ」の珍しい第1稿、第2稿の一部を弾く、というオマケもありました。
派手で技巧に溺れた第1稿
(『パガニーニの「ラ・カンパネラ」の主題による華麗なる大幻想曲 イ短調』 )、
それを反省した少し地味な第2稿
(『パガニーニによる超絶技巧練習曲』第3番 変イ短調)を経て
(番組では取り上げられなかった
『パガニーニの「ラ・カンパネラ」と「ヴェニスの謝肉祭」の主題による大幻想曲』
という改訂もありますが・・・)、
現在の第4稿(『パガニーニによる大練習曲』第3番 嬰ト短調S. 141)が完成された、
というエピソードは興味深かったです。

番組を観てから、我が家にある「ラ・カンパネラ」が入った演奏CDである、
フジ子・ヘミングさんのバカ売れCD「奇蹟のカンパネラ」の
「ラ・カンパネラ」を聴いてみました。
すると妻は、「テンポが遅すぎてキラキラしていない」とダメ出し・・・
確かに久しぶりに聴いてみると、渋滞の中ノロノロ運転で観光地へ・・・
みたいな演奏だといえます。
(味がある演奏だ、という人も多いですが・・・
その一方で、酷評する人も多数です。
私にとっては、たまに聴くとホッとするようなCDかもしれません。)


奇蹟のカンパネラ


なお、フジ子・ヘミングさんの演奏への賛否については、
最近、ニューズウィーク日本版の冷泉彰彦氏の興味深いコラム記事を読みましたので、
紹介します。
「フジ子・ヘミング現象」の何が問題なのか?(2011年09月28日)

妻が「ラ・カンパネラ」を「キレイ!」と言ったので、
私はもうちょっと理想的な演奏を妻に聴かせたいと思い、
さっそくCD試聴をいろいろやってみました。
リストの曲は「愛の夢第3番」とか、「小鳥に説教するアッシジの聖フランチェスコ」、
「波を渡るパオラの聖フランチェスコ」、「ため息」などは好きな曲に入りますが
(ついでに言えば、ベートーヴェンの交響曲のピアノ編曲版も・・・)、
あとはさほど好きではありませんでした。
「ラ・カンパネラ」なら、リストのピアノ曲集のCDよりも、
「ピアノ名曲集(いろいろな作曲家の名曲を集めたもの)」に入っている方がいいかな、
と思い、何枚か試聴してみました。
しかし、番組で取り上げられた
小山実稚恵さんの演奏よりもいいのがありませんでした。
(「リスト名曲集」とかならいくつかあるのでしょうけど・・・)
結局、一番よかったのは、ほかならぬ小山実稚恵さんのCDでした。
思わず買ってしまいました・・・

小山実稚恵:ベスト・アルバム


私にとって、10月13日は、
「サラダ記念日」ならぬ「リスト記念日」になってしまいました・・・

俵万智さんの有名な歌
この味がいいね」と君が言ったから 七月六日はサラダ記念日」をパロディ化して・・・
「カンパネラ君がキレイと言ったから 十月十三日はリスト記念日」(かなり字あまり・・・)

2011年2月 4日 (金)

NHK・恋する日本語「三角関係の恋」(2011年2月4日放送)

NHKの「恋する日本語」、とても楽しみな番組です。

今回は、「三角関係の恋」…
高校生の淡い初恋、友情と愛情に悩む乙女に出された言葉は?
刹那」、
揺蕩う(たゆたう)」、
時雨心地(しぐれごごち)」、
そして「番い(つがい)」でした。

この4つの言葉で、今も使われるのは、
刹那」と「番い」ですね。
刹那」には「刹那的(な)」という形で使われます。
刹那的な衝動」とか、「考えが刹那的だ」など…
番い」は、もっぱら鳥など動物のカップルを指す時に使われますね。
人間には使われませんね。

ところで、「刹那」がもともと仏教用語であったことと、
刹那」とはどれぐらいの時間の短さか、
番組と、辞書を調べて初めて知りました。
なんと、指を1回弾く間に、65刹那あるそうです。
(そういえば、某アニメの主人公の名前にも使われていましたね…)

刹那」を使ったミニドラマ(写真付の朗読劇?)では、
ほんの少しだけ、ベルリーニの「清らかな女神よ」(歌劇「ノルマ」の有名なアリア)が、
BGMとして使われていました。
BGMの使い方がとてもうまいと思いました。
OP曲、ED曲どちらも淡い感じの静かな曲です。

揺蕩う」では、額田王の三角関係を、マンガも使いながらうまく説明していました。


あかねさす 紫野行き標野行き 野守りは見ずや 君が袖振る      額田王


(「あかねさす…」について短いながらも適切にまとめているWEB記事がありますので、
興味がある方は下記をどうぞ)
http://www2.odn.ne.jp/~nihongodeasobo/konitan/akanesasu.htm

ところで、今回やっと気がついたのですが…
「謎の大作家、大原小也先生の書生、アキラ」なる人物(窪田正孝さん)がレギュラーで登場します。
毎回、素敵な名言…と思いきや有名な歌詞の一部を書いているだけ、というオチで退場です。
その「大原小也」は、たぶん詩人「中原中也」のパロディなのでしょうね…
レギュラー放送3回目でようやく気づいた鈍~いワタクシでした…

今回の結末は、高校生にはまだオトナの恋は無理、と気づいたことでした。
オルフの「カルミナ・ブラーナ」にある「In trutina (天秤に)」の境地は、
知らない方がいいのかも?


天秤にかけてみた、理性とためらい、不安と傲慢、 そして愛と貞淑を。
でも私は目に見えるものを選ぶ。
首をくびきに縛ってみても、やはり愛に寝返ることでしょう。

(訳詞はWikiから転載)
(すごくきれいな曲です。ただし内容がねぇ・・・)


高校生くらいまでは、恋愛よりも友情をとった方がいいのかもしれませんね…
番い」となる伴侶をあせって見つける必要はないはずです。
(高校生相手に、「番い」の説明で、お泊りデートみたいのを使ったのは、
ちょっと不適切な気がしましたが…
まぁ、この番組、大人の女性が視聴対象なので、あまり問題視されないでしょうけど。)

夜更かししてでも見る価値がある番組です。辞書を片手にするともっと楽しめます。
2月5日夕方には、初回からの一挙再放送もするそうです。
次回も楽しみです。

原作本

カルミナ・ブラーナ

2010年5月 8日 (土)

書評:吉海直人(監修)『こんなに面白かった「百人一首」』(PHP文庫)

書店の文庫コーナーで、ふと見つけた本です。
吉海直人(監修)
こんなに面白かった「百人一首」』(PHP文庫)は、
百人一首の一首一首を、各2、3ページで、要領よくまとめています。
結構挿絵も豊富です。
どれもわかりやすく、百人一首入門には最適かもしれません。
そのうち10人の歌人は、特にピックアップされて、
「萌えキャラ」までついています(必要ないような気もしますが・・・)

今回、全百首を読んでみて、私が特に気に入ったのは、
藤原清輔朝臣の句です。

ながらへば またこのごろや しのばれむ うしと見し世ぞ 今は恋しき

もし生き長らえたら、つらいと思える今のことも懐かしく思い出すことだろう。
つらいと思った昔が、今では恋しく思えるのだから。
(句と現代語訳は、『こんなに面白かった「百人一首」』P.238から引用)

生きていれば、今はつらいと思えることも、
いつかは感謝できるようになるかもしれません。
平安時代にも、積極思考の人がいたのですね。

百人一首を子どもたちとやるようになってから、
すっかり自分自身が、百人一首の魅力にとりつかれてしまった感があります。

監修者の吉海直人氏は、同志社女子大の教授で、
百人一首の研究を30年近く続けているそうです。
百人一首関係の著作が多くあります。


こんなに面白かった「百人一首」 (PHP文庫)



こんなに面白かった「百人一首」 (PHP文庫)


著者:吉海 直人




こんなに面白かった「百人一首」 (PHP文庫)

2010年2月 9日 (火)

雪さえも 写真に踊る 雪まつり

2月7日(日)夕方に、私と妻と友人の3人で、
第61回さっぽろ雪まつりの大通会場を見物してきました。
この日は雪がひどく降っていました。
それで、写真を撮ると、雪までもが写真に収まっていました。
(「白い点は、エクトプラズムで、実はこれ、心霊写真なんですよ・・・」
というのは冗談です。念のため・・・→そんなわけないですね。(*^-^))
舞い落ちる雪がライトに照らされて降ってくる様子は、
実に幻想的で美しいものでした。

1枚目の写真は、「5丁目 毎日新聞 氷の広場」の、
「大氷像 イオラニ宮殿」です。
ハワイ州ホノルルにあるイオラニ宮殿を氷で再現したものです。
これは、夜に行ったほうが、ライトアップされているのできれいです。

2枚目は、「8丁目 雪のHTB広場」にある、
「大雪像 韓国・百済王宮」です。
堂々とした雪像でした。

第61回さっぽろ雪まつりは、2月11日(木・祝)までです。
雪まつり公式サイトは、以下のとおりです。
http://www.snowfes.com/index.html

Sapporo_snow_festival2010no01


Sapporo_snow_festival2010no02

2009年6月 5日 (金)

今日の一句(短歌)

ホトトギス 初鳴き聞こゆ 白む朝 心ならずも 我目覚めおり

(眠れない夜がいつのまにか明け、ホトトギスの初鳴きが聞こえてきました。
鳥のさえずりで目が覚めるのなら、もっといいのですが・・・)

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