何占豪&陳鋼:ヴァイオリン協奏曲「梁山伯と祝英台」(英名:Butterfly Lovers Violin Concerto)
あまり知られていないですが、
とても魅力的なヴァイオリン協奏曲を紹介します。
何占豪(ホー ・ジェンハオ )と陳鋼(チェン・ガン)による、
ヴァイオリン協奏曲「梁山伯と祝英台」(梁祝小提琴協奏曲)(※「協」の字は簡体字)
(英名:Butterfly Lovers' Violin Concerto)です。
私も実は、今年の9月に知ったばかりです。
たまに拝見するブログ「タケさんのブログ クラシック時々ポピュラー&グルメ、観光」の、
2021年9月15日記事で、この曲のCDを紹介していました。
⇒ヴァイオリン協奏曲『バタフライ・ラヴァーズ(梁山伯と祝英台)』最新盤
ジャケットを見た瞬間に、「あ、この曲是非聴いてみたいな!」となぜか思いました。
そもそも、日本では「梁山伯と祝英台」と言われても、
何の話か知っている人がほとんどいないでしょう。
私も全然知りませんでした。
端的に言えば、中国版「ロミオとジュリエット」みたいな悲恋話です。
中国の四大民間説話の一つとされ、中国ではとてもポピュラーな話だそうです。
「梁祝」(リャンチュウ)だけで通じるようです。
(冒頭のCDジャケットの右上にもこの字が書かれています。)
せっかくなので、そのお話を紹介しましょう。
(引用元⇒梁祝文化研究所)
http://www.liangzhu.jp/content_1.html
北京大学出版社 杜 栄主編 漢語中級教程,第一冊 第 14 課
Liang shan bo リャンシャンボ梁山伯と Zhu ying tai チュウインタイ祝英台 |
いにしえ、とても聡明で美しい祝英台と言う女の子がいた。 |
ただ、この物語を全然知らなくても、
このステキなヴァイオリン協奏曲を愉しむには全く問題がありません。
私は物語を思い浮かべながら曲を聴くというのは苦手な方で、
音楽そのもので愉しめたら十分なのです。
このヴァイオリン協奏曲は、単一楽章で、だいたい27分程度の演奏時間です。
中国趣味全開、まさに桃源郷の音楽です。
夜寝る前に聴くと、穏やかになれそうです。
さて、冒頭に写真を掲げた盤だけで実は十分なのですが、
一応、4盤(正確に言うと、3盤+編曲版1盤)紹介しておきましょう。
〇ギル・シャハム(Vn)、ラン・シュイ指揮シンガポール響
(CANARY CLASSICS) 27:21
2004年9月録音
☆3.5
調べた限りでは、最もメジャーなソリストによる演奏です。
ただ、途中の展開は中国を超えて、
チャイコフスキーやブラームスの亜流というのを感じさせてしまうものでした。
中国よりは、オリエントやヨーロッパを少し感じました。
〇西崎崇子(Vn)、Fan Chengwu(※漢字不明。「樊承武」?)指揮上海音楽学院交響楽団
(NAXOS) 27:48
1992年10月録音
☆4.0
ソリストの西崎崇子さんは、この曲を何度も録音しているそうです。
指揮者は、引用した漢字が正しければ、この曲の初演を指揮した人です(故人)。
前述の盤よりも、やはり東洋、中国を強く感じさせます。
〇イージャ・スザンヌ・ホウ(Yi-Jia Susanne Hou(候以嘉))(Vn)、
ジョン・ネルソン指揮ロイヤル・フィルハーモニー管(ICA Classics) 28:57
2017年録音?
☆4.5
この曲は、この盤があれば、もう十分かもしれません。
うっとりとする桃源郷の音楽・・・
あれこれより、中国的音の愉悦にひたすら浸ってみてください。
おまけとして・・・
〇Chen Jie(P)、Carolyn Kuan指揮ニュージーランド響
(NAXOS) 27:06
※ヴァイオリン独奏パートをChen Jieが編曲。
2011年9月録音
☆3.0
ヴァイオリンをピアノ独奏にすると、華やかさがやはり減ってしまいます。
ピアノがオーケストラに埋もれてしまうというか・・・
この編曲盤は、ピアノ協奏曲「黄河」のオマケと考えればいいと思います。
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