『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』~極上の映像美と音楽!
2020年10月1日(木)、映画の日であり、中秋節の日。
(中国では国慶節ですね)
久々に平日休みが取れたので、妻と一緒に、映画を観に行きました。
コロナ禍の中、映画館に行くのはかなり久しぶりです。
(ブログの記録を見ると、2019年8月に、映画「天気の子」を観に行った以来です。)
観た作品は、『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』です。
京都アニメーション(以下「京アニ」と略記)のあの悲惨な事件以来、
何度も上映が延期になった作品です。
TVアニメ版『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』は、
放送当時(2018年1~4月)、第1話を録画で観て、
「なんとなく入りづらいなぁ・・・」とパスしてしまいました。
その後、今年になってから、Netflixで改めてNetflixで視聴して、
すっかりハマってしまいました。
第1話~第3話をなんとかクリアさえすれば、
あとは感動と美の世界が待っています・・・
第4話以降は毎回涙ウルウルで観てしまいました。
ヴァイオレット・エヴァーガーデン1
ヴァイオレット・エヴァーガーデン2
ヴァイオレット・エヴァーガーデン3
ヴァイオレット・エヴァーガーデン4
TV版の中で最も感動したのが、
第10話「愛する人は ずっと見守っている」。
病気のため死期が迫っている母親が、
幼い娘のために、毎年の誕生日に手紙が届けられるよう、
50通もの手紙(=50年分)の代筆をヴァイオレットに頼む、という話でした。
この回の最後はまさにボロ泣きものでした・・・
そのエピソードのおそらく60~70年後、
(通常の歴史で言えば、1970年~80年頃?
※この作品は、架空の国と架空の歴史、架空の文字(ロシア語っぽい字)、
そしてオーバーテクノロジーの義手、というフィクションの仕掛けがあります。
舞台は、通常の歴史で言えば、1920年頃と思われますが、
作品の中の歴史と現実の歴史は違うので、あまり細かいことは・・・)
第10話で毎年亡き母からの手紙が届けられた少女が成長して、
大人になり、母となり、祖母となって、亡くなったところに、
その孫が親と一緒に来るところから始まります。
(そのエピソードを思い出しただけで、開始5分ほどでもう涙が・・・)
祖母が大切にしていた手紙。その手紙を代筆した、
ヴァイオレット・エヴァーガーデンに興味を抱き、
テレビ版の舞台となったライデンの街を訪れ、
ヴァイオレットの足跡をたどることで物語は進みます。
テレビ版ではもやもやで終わった、最愛の少佐の生死。
劇場版では見事な結末を迎えます。
(ネタバレは書きませんが・・・)
それにしても、なんという映像美と、音楽の美しさでしょう!
途中の、曇り空からの雨の描写が、すごく美しい!
ここの映像表現の緻密さと美しさには驚嘆しました。
あの「天気の子」よりも美しいのでは?
そして、今時これほどベタな、甘美な音楽・・・
アニメを超えて、メロドラマの世界です。
途中の、すごく悲しいエピソードを見事に彩っていました。
(途中の悲しいエピソードのところは泣いてしまいました・・・)
また、この作品では、あえて「余白」を作ったところが見事でした。
あえて、セリフをカットして、話している様子だけ流し、
音楽で代弁させるとか、
顔の表情よりも、握った拳の震えとか、そういうので描写するとか・・・
ラスト手前の歓喜の瞬間は、あえて直接描写せず、
ライデンでの花火で代弁させていました。
妻は、テレビ版にも興味を示さず、まったくの「一言さん」状態でしたが、
「ドール=自動手記人形」といった用語の説明が劇場版できちんとあったので、
なんとか話に入っていくことができたそうです。
妻は泣くまで至りませんでしたが、私はノックアウト・・・
TV版のエンディングテーマ「みちしるべ」が流れるところは特に・・・
欲を言えば、途中の回想シーン(特に戦闘シーン)や、
幾つかのエピソードをカットして、
現在の150分から、120分ぐらいにした方がよかったのでは、
とも思いましたが・・・
それでも、京アニのこの作品が無事に劇場公開されたことに感謝!
観る価値のある素晴らしい作品です。
主人公、ヴァイオレット・エヴァーガーデン役の石川由依さんの演技が実に素晴らしい!
無感情なところから、愛を抱く女としての声までの幅が見事でした。
ヴァイオレット・エヴァーガーデンの生涯を一言で表すと、
「孤児から殺人兵器になり、戦争が終わって手紙を書く仕事を通して人間となり、
『あいしてる』を知って『女』になり、ついには記念切手にまでなった女性」でしょうか・・・
私はアニメスタッフの事までは詳しくない、そこそこアニメファンなので、
エンドロールで流れる制作スタッフを眺めても、
特に感慨がありませんでしたが、
詳しい人が見たら、「あの人も、この人も・・・」と思うと、
胸が詰まるのでしょうね・・・
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