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2019年11月 9日 (土)

NHKEテレ・ららら♪クラシック「リヒャルト・シュトラウス“夕映えに”」(2019年11月8日放送)

2019年11月8日放送の、NHKEテレ「ららら♪クラシック」は、

リヒャルト・シュトラウス“夕映えに”」と題して、

R・シュトラウスとその妻パウリーネとの夫婦関係を、

落語にしながら特集し、最後のシメとして、

「4つの最後の歌」の終曲「夕映えに」を、ソプラノ歌手森麻季さんの独唱と、

ピアノ伴奏で聴かせる、という内容でした。

 

番組HPから放送内容を転載します。

ららら♪クラシック「リヒャルト・シュトラウス“夕映えに”」

(引用)

リヒャルト・シュトラウスの「夕映えに」。落語家柳家三三がシュトラウスの人生を振り返る。(1)シュトラウスは恐妻家(2)妻は創作の源泉(3)ひばりの音のヒミツ

出演者ほか
【司会】高橋克典,石橋亜紗,【出演】柳家三三,音楽学者…広瀬大介,ソプラノ歌手…森麻季,ピアニスト…山岸茂人,【語り】勝生真沙子
詳細
リヒャルト・シュトラウスの「夕映えに」。歌曲集「4つの最後の歌」の中の1曲で、別名「辞世の歌」とも言われています。大作曲家でもあり、恐妻家でもあったシュトラウス。夫婦で歩んだ作曲家人生よりぬきのエピソードを落語家・柳家三三さんが高座で振り返ります。歌劇「インテルメッツォ」の落語化は必見。スタジオでは、「夕映えに」のひばりの音にこめられた思いに迫ります。【演奏】ソプラノ:森麻季/ピアノ:山岸茂人
楽曲
「歌劇「インテルメッツォ」から4つの交響的間奏曲~4.よろこばしい結末~」
リヒャルト・シュトラウス:作曲
(指揮)ジャナンドレア・ノセダ、(管弦楽)NHK交響楽団
(2分30秒)

「「夕映えに」」
アイヒェンドルフ:作詞
リヒャルト・シュトラウス:作曲
(ソプラノ)森 麻季、(ピアノ)山岸 茂人
(6分19秒)
~NHK放送センター CT102~

(引用終)

 

なお、NHKでは、「夕映えに」と訳していますが、

一般的なCDでは、「夕映えの中に」(原題:Im Abendrot)となっています。

今回の記事では、以下、やはり「夕映えの中に」で統一表記します。

 

落語、という形式で、R・シュトラウス夫妻の夫婦関係をうまく伝えられたのかは、

ちょっとビミョーなところでしたが、

ユーモアを交えてソフトに伝えたのはよかったと思います。

 

さて、肝心の「夕映えの中に」での森麻季さんの歌唱。

もちろん美しいですが、やはりピアノ伴奏では曲の色彩感、法悦感までは伝わらず、

カラー映画を、ぼんやりとした白黒テレビで見ないといけないようなもどかしさがありました。

ただ、ピアノ譜でのスコア解析を示してくれたのはよかったです。

 

番組の録画を観終わってからすぐさま、

カラヤン指揮ベルリン・フィルと、グンドラ・ヤノヴィッツのソプラノ独唱による、

「4つの最後の歌」の「夕映え」を聴きました。

この曲をチョイスするなら迷わず選ぶべきベスト盤です。

ここまで人間離れした美声で歌われてしまうと・・・・

カラヤンのオケ伴奏も究極の機能美といえる素晴らしさです。

番組でも取り上げられていた、”zwei Lerchen"(2羽のひばり)のところの、

2つのフルートによるさえずりの美しさ!!!

 

我が家にあるのはSACD盤ですが、

既に入手は難しいようなので、通常CDで紹介します。

 

R.シュトラウス:交響詩「死と変容」、4つの最後の歌(国内盤)

 

R.シュトラウス:死と変容/4つの最後の歌(国内盤)

 

 

番組で出ていた、森麻季さんも、この曲の録音を出していますので、

参考までに紹介します。

私は・・・

試聴で「へぇ〜・・・」で終了しましたが・・・

 

(参考)

4つの最後の歌

 

原曲は大オーケストラ(3管編成)による伴奏ですが、

ピアノ伴奏もそれなりにステキです。

以前、バーバラ・ボニーのソプラノ独唱による、

ピアノ伴奏版(マックス・ヴォルフ編曲)のCDを持っていましたが、

いつの間にか、売り飛ばしていました・・・

2019年11月9日現在、Amazonでは、

新品(国内盤)が31000円、中古でも10000円となっていました・・・

 

R.シュトラウス:歌曲集

 

一般的には、エリザベート・シュヴァルツコップ独唱、

ジョージ・セル指揮ベルリン放送交響楽団の演奏もオススメなのですが、

私は・・・

でも、一応は紹介しておきますね。

 

R.シュトラウス:歌曲集≪クラシック・マスターズ≫

 

ところで、先日、世界的なソプラノ歌手の、

ジェシー・ノーマンさんが死去した、というニュースがありました。

稀有なる大ソプラノ、ジェシー・ノーマンの訃報に寄せて(2019.10.2)

 

ジェシー・ノーマンのCDはいくつか聴きましたが、

やはり代表は、「4つの最後の歌」が含まれる、

R・シュトラウスのオーケストラ伴奏歌曲集でしょう。

(あとあえて1枚といえば、カラヤン&VPOによる、

ザルツブルク音楽祭での、「イゾルデの愛の死」が入ったワーグナー・アルバムかな・・・)

タワレコさんかエソテリックさんかで、SACD化してほしいなぁ・・・

グンドラ・ヤノヴィッツの人間離れした天上の声とはまた違った、

熱い脈打つような響きがあります。

ヤノヴィッツ盤に次いでオススメできる盤です。

(いや、この2盤があれば、他は要らないのでは?)

 

VIER LETZTE LIEDER/ORCHES

 

 

(参考)

ワーグナー・ライヴ・イン・ザルツブルク

 

最初にこの曲を聴いたのは、確か高校生のときでした。

孤独だった私が愛読していた作家の一人が、ヘルマン・ヘッセでした。

そのヘッセの詩が3つも使われてる、というだけでも感激モノでした。

 

「4つの最後の歌」の、ヘッセ詩による最初の3つの曲は、すぐに夢中になりましたが、

最後の「夕映えの中に」は、詩の内容に共感できるようになるまで、

ある程度年数が必要でした。

今ならしみじみと共感できます。

また、R・シュトラウスがテキストと音楽に込めた、

夫婦愛にも・・・

 

(参考)

ヘッセ詩集 (新潮文庫) 

 

以前にも、「4つの最後の歌」について記事を書いていますので、

よろしければお読みください。

数年前の記事ですが、改めて「4つの最後の歌」を、

ヤノヴィッツ&カラヤン・BPOで聴いてみて、

やはり変わりはありませんでした。

グンドゥラ・ヤノヴィッツ(Gundula Janowitz)の天上的な美声!〜

カラヤン指揮ベルリン・フィルとともにSACDで

(ベートーヴェン:第9、R・シュトラウス:4つの最後の歌)・・・

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