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2019年11月の4件の記事

2019年11月13日 (水)

ヴォルフガング・シュナイダーハン(Wolfgang Schneiderhan)&カール・ゼーマン(Carl Seemann)による、ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ全10曲(CD3枚分)

ヴォルフガング・シュナイダーハン

(Wolfgang Schneiderhan)(1915-2002)をご存知ですか?

私もつい最近までは、名前だけは知っている程度でした。

たまたま、なんとなく、タワレコ限定のSACD、

ベートーヴェン: ヴァイオリン協奏曲、三重協奏曲、ブラームス: 二重協奏曲、

モーツァルト: ヴァイオリン協奏曲第4番<タワーレコード限定>を、先日購入しました。

するとどうでしょう、

ブラームスの二重協奏曲、ベートーヴェンの三重協奏曲の演奏に大変心動かされました。

ついでに、

ベートーヴェン: ヴァイオリン協奏曲; マルタン: ヴァイオリン協奏曲<タワーレコード限定>にも、

大変感動しました。こちらは、マルタンの作品のほうがお目当てだったのですが、

フルトヴェングラー指揮のベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲が、殊の外素晴らしかったです。

MONO録音なのにここまで心動かされるとは!

 

そこで、思い切って、ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全3枚を買ってみることにしました。

ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタといえば、第5番「春」と、

第9番「クロイツェル」以外は、たいして興味がない分野でした。

しかし、買ってみて正解でした!

ついには、第1番から第10番まで、一気に全曲通して聴くことにしました。

普通は、こういうことは、あまりないのですが・・・

 

ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ1曲1曲が、こんなにもステキだったとは!

哲学者アランが、ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタについて書いた本を知っていましたが、

どうも、興味をひく分野ではなかったので、読まずじまいでした。

読んでおけばよかったなぁ・・・

(私は古本を買わないことにしていますので・・・)

 

音楽家訪問―ベートーヴェンのヴァイオリンソナタ (岩波文庫 青 656-1)

 

ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタの名曲は、

「春」と「クロイツェル」だけではない!

その素晴らしさに気付かされました!

 

ヴァイオリン・ソナタ第1番〜第4番

 

ヴァイオリン・ソナタ第5番〜第7番

 

ヴァイオリン・ソナタ第8番〜第10番

2019年11月12日 (火)

札幌文化芸術劇場hitaru・新国立劇場バレエ団「くるみ割り人形」(2019年11月10日)

札幌文化芸術劇場hitaruでの、本格的なバレエ公演を、

妻と一緒に観てきました。

新国立劇場バレエ団「くるみ割り人形」の2019年11月10日公演です。

 

実は、北海道新聞社のツテで、

2019年8月10日(土)に、同じ札幌文化芸術劇場hitaruで、

キエフ・クラシック・バレエ」の「眠れる森の美女」を鑑賞しました。

ただ、こちらは、音楽は録音音源モノでした。

これもなかなか素晴らしかったですが、

今回の公演は、それを遥かに上回る内容でした。

 

キャスト等は以下の通りです。

hitaruのHPから転載)

(引用)

◇11月10日(日)14:00 公演
クララ/こんぺい糖の精:米沢 唯
ドロッセルマイヤーの甥/くるみ割り人形/王子:井澤 駿
ドロッセルマイヤー:貝川鐵夫
ねずみの王様:奥村康祐
ルイーズ(クララの姉):池田理沙子
雪の結晶:渡辺与布、広瀬碧
花のワルツ:柴山紗帆、飯野萌子、木下嘉人、原 健太

ほか 新国立劇場バレエ団

指揮:冨田実里(新国立劇場バレエ団 レジデントコンダクター)

管弦楽:札幌交響楽団

合唱:札幌北野少年少女合唱団

(引用終)

 

「くるみ割り人形」のバレエは、

いろいろな演出で(TV、DVD、Blu-ray)観ておりますが、

おそらく標準的な演出の一つであろう、

マリインスキー・バレエでの演出と比較しながら書きます。

(参考)Nutcracker / [Blu-ray] [Import]

※我が家にもあります。

 

冒頭、邸宅の前でスケートをするシーンがあります。

さすがに本物のスケートをするわけにはいかないから、

ローラースケートを仕込んでいるいるのかと思われました。

邸宅でのクリスマスパーティでは、ドロッセルマイヤーおじさんが、

魔法の人形を何体か出す、というのがマリインスキー版でした。

今回の公演では、パーティーに来ていた大人たちの余興、

という形になっていました。

従来観たいろいろの公演と、今回の公演の一番大きな違いは、

ねずみの王様とその手下のねずみ達 の扱いでした。

ねずみの王様たちは、

せいぜいくるみ割り人形=王子が活躍するまでの余興みたいな感じでしたが、

この公演では、なかなかしぶとく、しまいにはねずみの王様が、

第2幕冒頭まで登場し、夢の世界でようやく打ち負かされます。

(夢の世界をぶち壊す存在になってしまうかな、と少し不安要素でしたが、

杞憂に終わりました・・・)

 

このバレエ公演で、最も美しく、印象に残ったのが、

第1幕終盤の「雪のワルツ」のところです。

ここの踊りの幻想性、子どもたちの声の美しさ!

今までテレビ等でいろいろなバレエ公演を観ていますが、

初めて、涙が出そうになりました・・・

妻も「最も美しかったところ」として、この場面を挙げていました。

 

第2幕の踊り、衣装の美しさも素晴らしかったです。

もちろん、札響の演奏も抜群でした!

 

最後に、ドロッセルマイヤーおじさんが、熱気球で帰っていく、

という描写はユニークだと思いました。

 

ダイジェストは新国立劇場のHPにあります。

 

抽選で当たった席(を購入した訳ですが・・・)は、

9階の一番吹き抜け(=すぐ下は何十メートルか下に客席が・・・)

に近いところで、まさに断崖絶壁!

居眠りしたり、移動してよろけたら、真っ逆さまに落ちていってしまうという、

なかなかコワイ席でした・・・

目の前には、保護用の細い鉄棒がありました。

それでも、やはり行ってよかったなぁ!と思いました。

 

来年の11月には同じくhitaruで、新国立劇場バレエによる、

「眠れる森の美女」が上演されるそうです。

ぜひ観てみたいなぁ・・・

2019年11月 9日 (土)

NHKEテレ・ららら♪クラシック「リヒャルト・シュトラウス“夕映えに”」(2019年11月8日放送)

2019年11月8日放送の、NHKEテレ「ららら♪クラシック」は、

リヒャルト・シュトラウス“夕映えに”」と題して、

R・シュトラウスとその妻パウリーネとの夫婦関係を、

落語にしながら特集し、最後のシメとして、

「4つの最後の歌」の終曲「夕映えに」を、ソプラノ歌手森麻季さんの独唱と、

ピアノ伴奏で聴かせる、という内容でした。

 

番組HPから放送内容を転載します。

ららら♪クラシック「リヒャルト・シュトラウス“夕映えに”」

(引用)

リヒャルト・シュトラウスの「夕映えに」。落語家柳家三三がシュトラウスの人生を振り返る。(1)シュトラウスは恐妻家(2)妻は創作の源泉(3)ひばりの音のヒミツ

出演者ほか
【司会】高橋克典,石橋亜紗,【出演】柳家三三,音楽学者…広瀬大介,ソプラノ歌手…森麻季,ピアニスト…山岸茂人,【語り】勝生真沙子
詳細
リヒャルト・シュトラウスの「夕映えに」。歌曲集「4つの最後の歌」の中の1曲で、別名「辞世の歌」とも言われています。大作曲家でもあり、恐妻家でもあったシュトラウス。夫婦で歩んだ作曲家人生よりぬきのエピソードを落語家・柳家三三さんが高座で振り返ります。歌劇「インテルメッツォ」の落語化は必見。スタジオでは、「夕映えに」のひばりの音にこめられた思いに迫ります。【演奏】ソプラノ:森麻季/ピアノ:山岸茂人
楽曲
「歌劇「インテルメッツォ」から4つの交響的間奏曲~4.よろこばしい結末~」
リヒャルト・シュトラウス:作曲
(指揮)ジャナンドレア・ノセダ、(管弦楽)NHK交響楽団
(2分30秒)

「「夕映えに」」
アイヒェンドルフ:作詞
リヒャルト・シュトラウス:作曲
(ソプラノ)森 麻季、(ピアノ)山岸 茂人
(6分19秒)
~NHK放送センター CT102~

(引用終)

 

なお、NHKでは、「夕映えに」と訳していますが、

一般的なCDでは、「夕映えの中に」(原題:Im Abendrot)となっています。

今回の記事では、以下、やはり「夕映えの中に」で統一表記します。

 

落語、という形式で、R・シュトラウス夫妻の夫婦関係をうまく伝えられたのかは、

ちょっとビミョーなところでしたが、

ユーモアを交えてソフトに伝えたのはよかったと思います。

 

さて、肝心の「夕映えの中に」での森麻季さんの歌唱。

もちろん美しいですが、やはりピアノ伴奏では曲の色彩感、法悦感までは伝わらず、

カラー映画を、ぼんやりとした白黒テレビで見ないといけないようなもどかしさがありました。

ただ、ピアノ譜でのスコア解析を示してくれたのはよかったです。

 

番組の録画を観終わってからすぐさま、

カラヤン指揮ベルリン・フィルと、グンドラ・ヤノヴィッツのソプラノ独唱による、

「4つの最後の歌」の「夕映え」を聴きました。

この曲をチョイスするなら迷わず選ぶべきベスト盤です。

ここまで人間離れした美声で歌われてしまうと・・・・

カラヤンのオケ伴奏も究極の機能美といえる素晴らしさです。

番組でも取り上げられていた、”zwei Lerchen"(2羽のひばり)のところの、

2つのフルートによるさえずりの美しさ!!!

 

我が家にあるのはSACD盤ですが、

既に入手は難しいようなので、通常CDで紹介します。

 

R.シュトラウス:交響詩「死と変容」、4つの最後の歌(国内盤)

 

R.シュトラウス:死と変容/4つの最後の歌(国内盤)

 

 

番組で出ていた、森麻季さんも、この曲の録音を出していますので、

参考までに紹介します。

私は・・・

試聴で「へぇ〜・・・」で終了しましたが・・・

 

(参考)

4つの最後の歌

 

原曲は大オーケストラ(3管編成)による伴奏ですが、

ピアノ伴奏もそれなりにステキです。

以前、バーバラ・ボニーのソプラノ独唱による、

ピアノ伴奏版(マックス・ヴォルフ編曲)のCDを持っていましたが、

いつの間にか、売り飛ばしていました・・・

2019年11月9日現在、Amazonでは、

新品(国内盤)が31000円、中古でも10000円となっていました・・・

 

R.シュトラウス:歌曲集

 

一般的には、エリザベート・シュヴァルツコップ独唱、

ジョージ・セル指揮ベルリン放送交響楽団の演奏もオススメなのですが、

私は・・・

でも、一応は紹介しておきますね。

 

R.シュトラウス:歌曲集≪クラシック・マスターズ≫

 

ところで、先日、世界的なソプラノ歌手の、

ジェシー・ノーマンさんが死去した、というニュースがありました。

稀有なる大ソプラノ、ジェシー・ノーマンの訃報に寄せて(2019.10.2)

 

ジェシー・ノーマンのCDはいくつか聴きましたが、

やはり代表は、「4つの最後の歌」が含まれる、

R・シュトラウスのオーケストラ伴奏歌曲集でしょう。

(あとあえて1枚といえば、カラヤン&VPOによる、

ザルツブルク音楽祭での、「イゾルデの愛の死」が入ったワーグナー・アルバムかな・・・)

タワレコさんかエソテリックさんかで、SACD化してほしいなぁ・・・

グンドラ・ヤノヴィッツの人間離れした天上の声とはまた違った、

熱い脈打つような響きがあります。

ヤノヴィッツ盤に次いでオススメできる盤です。

(いや、この2盤があれば、他は要らないのでは?)

 

VIER LETZTE LIEDER/ORCHES

 

 

(参考)

ワーグナー・ライヴ・イン・ザルツブルク

 

最初にこの曲を聴いたのは、確か高校生のときでした。

孤独だった私が愛読していた作家の一人が、ヘルマン・ヘッセでした。

そのヘッセの詩が3つも使われてる、というだけでも感激モノでした。

 

「4つの最後の歌」の、ヘッセ詩による最初の3つの曲は、すぐに夢中になりましたが、

最後の「夕映えの中に」は、詩の内容に共感できるようになるまで、

ある程度年数が必要でした。

今ならしみじみと共感できます。

また、R・シュトラウスがテキストと音楽に込めた、

夫婦愛にも・・・

 

(参考)

ヘッセ詩集 (新潮文庫) 

 

以前にも、「4つの最後の歌」について記事を書いていますので、

よろしければお読みください。

数年前の記事ですが、改めて「4つの最後の歌」を、

ヤノヴィッツ&カラヤン・BPOで聴いてみて、

やはり変わりはありませんでした。

グンドゥラ・ヤノヴィッツ(Gundula Janowitz)の天上的な美声!〜

カラヤン指揮ベルリン・フィルとともにSACDで

(ベートーヴェン:第9、R・シュトラウス:4つの最後の歌)・・・

2019年11月 3日 (日)

2019年10月のページビュー(PV)数ベスト10記事一覧(付:2019年10月中旬〜11月初めの札幌の紅葉)

2019年10月のページビュー(PV)数ベスト10記事は以下のとおりです:

(※トップページ及びカテゴリを除く)

ベスト3までと、先月書いた記事にはリンクを張っています。

 

一位.「カトリック」か「カソリック」か?~誤用に潜む軽蔑と無知

二位.学び合い学習」は日本の義務教育崩壊を招く!

~おすすめ記事『【解答乱麻】 TOSS代表・向山洋一 亡国の教育「学び合い学習」』

三位. SACDとBlu-ray Audio、どちらが優れているか?〜音響、価格、将来性・・・

四位.プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第2番ト短調op.16聴き比べ5盤

五位.NHKEテレ・クラシック音楽館「札幌交響楽団演奏会」(2019年10月6日放送)

六位. インクルーシブ(インクルージョン)教育は子どもにとって本当に幸福なのか?

~おすすめブログ記事「脱インクルージョン教育」(ブログ名:斜に構えてみる)

七位.映画「シーズンチケット」(原題:Purely Belter)~笑えないけど、笑うしかない物語

八位.チョン・キョンファ(Kyung-Wha Chung 鄭京和)ヴァイオリン・リサイタル2019

(2019年10月6日 北広島芸術文化ホール(花ホール))

九位.ブラームス:二重協奏曲(Double Concerto)聴き比べ7盤

十位.マーラー:交響曲第7番聴き比べ14種類

 

先月書いた記事では、

2本ランクインしていて嬉しかったです。

四位の記事「プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第2番ト短調op.16聴き比べ5盤 」は、

推測ですが、映画「蜜蜂と遠雷」の影響(ファイナルで演奏される曲の一つ、とのこと・・・)

かと思われます。

(参考)映画『蜜蜂と遠雷』公開記念劇中曲紹介&ピアノコンクールの基礎知識

確かに、プロコフィエフのピアノ協奏曲なら、第3番は人気ですが、

第2番はそれほど人気があるとはいえませんね・・・

しかし、明るい第3番に決して劣らない、ハマるとクセになる曲なのですよ。

 

(参考)蜜蜂と遠雷 音楽集

私のオススメCDは、迷わずこちらです。↓

 

ラヴェル:ピアノ協奏曲ト長調/プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第2番

(ユンディ・リ/小澤征爾&ベルリン・フィル)

 

 

札幌の紅葉は、もうじき終焉のようです。

冬が近づいてきました。

今月もご愛読よろしくお願いいたします。

 

さて、札幌の美しい紅葉を今年もたくさん写真に撮ることができました。

感謝!

 

こちらは、10月中旬に、札幌市南区の真駒内公園で撮影しました。

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こちらは、同じく中旬に、札幌市中央区の中島公園で撮影しました。

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こちらは、下旬に、藻岩山で撮影しました。

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こちらは、10月下旬に、札幌市北区の北海道大学構内で撮影しました。

イチョウ並木が見頃でした。

 

 

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こちらは、道庁赤レンガ前の広場で撮影しました。

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こちらは、昨日(2019年11月2日)、北大構内で撮影しました。

北18条駅から歩いて5分ほどのところに、こんな別世界が広がっていたなんて・・・

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