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2019年6月22日 (土)

【演奏会感想】第620回札幌交響楽団定期演奏会(2019年6月21日 札幌コンサートホールKitara)〜圧巻はプロコフィエフのヴァイオリン協奏曲第2番!

久々に札響定期演奏会へ妻と一緒に行きました。

第620回札幌交響楽団定期演奏会

(2019年6月21日 札幌コンサートホールKitara)

プログラムは、

(前半)

チャイコフスキー:組曲第4番ト長調op.60「モーツァルティアーナ」

プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲第2番ト短調op.63

(後半)

サン=サーンス:交響曲第3番ハ短調op.78「オルガン付き」

 

指揮:ユベール・スダーン(Hubert Soudant)

ヴァイオリン:竹澤恭子

 

今回このコンサートに是非行こうと思ったきっかけは、

新聞広告でした。

プロコフィエフのヴァイオリン協奏曲第2番、サン=サーンスの「オルガン付き」、

どちらもすごく好きな曲だからです。

特に、Kitara大ホールのあのパイプオルガンで、

「オルガン付き」が聴けるとあれば、ワクワクしないでいられなかったからです。

 

今回取った席は、そのパイプオルガンのすぐ近く、

オーケストラの後ろ側(P席)で、指揮者の真正面にあたりました。

客席は7割〜8割ぐらいの入りだったと思いました。

 

1曲目の「モーツァルティアーナ」、チャイコフスキーの曲ですが、

初めて聴きました。

きれいですが、少し退屈な感じでした。

(この曲へのコメントは以上・・・)

 

2曲目は、プロコフィエフのヴァイオリン協奏曲第2番。

数年前、一時期ハマって、聴き比べ記事まで書きました。

プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲第2番聴き比べ16盤

プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲第1番&第2番聴き比べ補遺

実演で聴くのはもちろん初めてです。

 

第1楽章からオケの響きが充実していました。

オケの後ろに席を取った関係で、打楽器と金管楽器が聴こえすぎる、

という難点があり、時折ソロ・ヴァイオリンが聴こえなくなるほどでしたが、

響きの充実さが見事でした。

指揮者の意図もよくわかりました。

 

この演奏で最も感動したのは、第2楽章でした。

私が以前記事で書いた表現では、

美しい白銀の雪景色」でしたが、

この演奏は、19世紀末〜20世紀初頭のヨーロッパの避暑地のトキメキ・・・

そんなイメージが湧いてきました。

竹澤恭子さんがヴァイオリンを上向きにしてカンタービレを弾くところは、

甘く美しかったです。

第3楽章は、実際に奏者がいることによって、

終盤のソロ・ヴァイオリンと打楽器の掛け合いのところが、

本当にスペイン舞踏のイメージなんだな、ということが実感できました。

CD、SACDで聴いた名盤と比べても遜色がない名演奏だと思いました。

 

ところで、上記の通り、プロコフィエフのヴァイオリン協奏曲第2番の

聴き比べ記事を書いておいて、なのですが・・・

先般、CD・SACDを大整理したので、

あれだけあったこの曲のCD・SACDも、

今では数盤だけになってしまいました。

生き残った4盤(正確に言うと、5盤ですが・・・)を紹介しましょう。

 

◯アラベラ・シュタインバッハー(Vn)、
ヴァシリー・ペトレンコ指揮ロシア国立管弦楽団
(カップリング プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲第1番、無伴奏ヴァイオリン・ソナタ)
SACDハイブリッド(Pentatone classics)

 

◯ダヴィッド・オイストラフ(Vn)、
アルチェオ・ガリエラ指揮フィルハーモニア管弦楽団
(カップリング プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲第1番、ヴァイオリン・ソナタ第2番)
SACDハイブリッド(Warner Classics)

 

◯ヤッシャ・ハイフェッツ(Vn)、
シャルル・ミュンシュ指揮ボストン交響楽団
(カップリング シベリウス&グラズノフ:ヴァイオリン協奏曲)
SACDハイブリッド(BMG)

 

◯ジャニーヌ・ヤンセン(Vn)、
ヴラディミール・ユロフスキ指揮ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
(カップリング プロコフィエフ:2つのヴァイオリンのためのソナタ、ヴァイオリン・ソナタ第1番)
※国内盤には「3つのオレンジへの恋」が入っていますが、輸入盤にはありません。)
通常CD(下は国内盤)

 

竹澤恭子さんのアンコールはバッハの無伴奏ヴァイオリン・ソナタからでした。

 

休憩を挟んで、後半は、今宵のメインディッシュともいえる、

サン=サーンスの交響曲第3番「オルガン付き」でした。

オケの厚み、札響の弦の美しさはとても充実していました。

彫りが深く、少なくとも第2楽章前半までは名演だった、と断言します。

しかし・・・

第2楽章後半冒頭の、パイプオルガンが圧倒的な存在感を示して咆哮(?)するところ。

ここの音色が、私が頭に思い描くものとかけ離れていました。

聴こえてきたのは、音は大きいが、なんだかシンセサイザーでロックするような、

荘厳さのない、「なんだこれ?」と思うような音色でした。

(パイプオルガンに近すぎるせいだったのかもしれませんが・・・)

あと、第2楽章後半では、ブラスのミス(おそらく)もありました。

終演後すぐに拍手が沸き起こりましたが、

心なしか、少し気が抜けたような感じの拍手になっていたように感じました。

途中まで熱演で勝利間近だったのが、九回裏でまさかの逆転負け・・・

少し残念さが残りました。

 

サン=サーンスの「オルガン付き」の盤はいろいろあり、

私もいくつか持っています。

(つい最近までは10盤以上あったと思いますが、あまり聴かないものは手放しました。)

オススメをあえて2つだけ紹介します。

 

◯ダニエル・バレンボイム指揮シカゴ交響楽団

(下記はBlu-ray Audio)

 

(通常CD)

 

◯シャルル・デュトワ指揮モントリオール交響楽団
(通常CD)

 

※私はEsotericのSACDハイブリッド盤をもっています。

(参考)

サン=サーンス:交響曲第3番「オルガン」聴き比べ5種

 

ということで、このコンサートで、最も心に残ったのは、

プロコフィエフのヴァイオリン協奏曲第2番でした。

帰宅途中でも、ヴァイオリン協奏曲第2番の名旋律が何度も頭の中を駆け抜け、

つい口づさんでしまうほどでした・・・

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