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2019年3月17日 (日)

ブルックナー:交響曲第9番聴き比べ(1)〜VPO・SACD編3盤

先日(2019年3月上旬)、
ギュンター・ヴァント指揮ベルリン・フィルによる、
「ブルックナー:交響曲選集1996-2001」のSACDシングルレイヤーを入手し、
合わせて、エソテリックからの、
ジュリーニ指揮ウィーン・フィルの、
ブルックナー:交響曲第9番のSACDハイブリッドを入手しました。

ブルックナー:交響曲選集1996-2001 (完全生産限定盤) 限定版, SACD

(参考)
ブルックナー:交響曲第9番 CD

そこで、上記2盤に共通する、
ブルックナーの交響曲第9番を聴き比べてみることにしました。

ブルックナーの交響曲第9番は、ブルックナーの作品としては比較的短いとはいえ、
演奏時間が約60分にもなります。
我が家に残った(先日、かなり手放したので・・・)盤だけでも、
まだ10盤あります。
全部聴いたら約600分=10時間・・・

それならば、カテゴリごとに分類してはどうか、と思いました。
すなわち、(1)ウィーン・フィル(3盤)、
(2)ベルリン・フィル(3盤)
(3)その他(4盤)

ということで、今回は、第1回目として、
ウィーン・フィルによる3盤を聴き比べてみました。
今回はすべてSACDです。

それでは聴き比べです。
指揮者・オケ名・(ブルックナーなので版名)、レーベル・録音年月・
スペック(SACD ハイブリッドorシングルレイヤー、Blu-ray Audio)、
2ch Stereo or Surround etc...) 、
カップリング曲の順です。
☆5.0は満点、0.5点刻みで、☆3.0以上なら推薦盤です。
今シリーズは、予想と聴き比べての結果、という形で書いてみます。

◯カール・シューリヒト指揮ウィーン・フィル(旧EMI)
ノーヴァク版
1961年11月
SACDハイブリッド SACD Stereo/CD
カップリング ブルックナー:交響曲第8番(2枚組)

Symphonies No.8 & 9 Hybrid SACD, インポート

(上記はおそらく入手しづらいので、通常CDも紹介しておきます。)

第1楽章 25:37
第2楽章 10:28
第3楽章 20:17


◯カルロ・マリア・ジュリーニ指揮ウィーン・フィル(DG→エソテリック)
ノーヴァク版
1988年6月
SACDハイブリッド SACD Stereo/CD
カップリング なし

※こちらは通常CDです。

第1楽章 28:10
第2楽章 10:50
第3楽章 29:35

◯ニコラウス・アーノンクール指揮ウィーン・フィル(BMG)
ベンヤミン=グンナー・コールス校訂、ブルックナー協会版全集
新クリティカル・エディション(2000年)による
2002年8月
SACDハイブリッド SACD Surround 5.1ch/SACD Stereo/CD
カップリング なし
(※2枚組ですが、1枚目は第4楽章の断片演奏とレクチャー)

ブルックナー:交響曲第9番 Hybrid SACD

第1楽章 24:16
第2楽章 10:39
第3楽章 23:56

さて、3盤の基本データを紹介したところで、
これから、聴き比べる前の予想と、
聴き比べてみての感想を書きます。

聴くポイントとしては、
1.第1、第2楽章の厳しさ
2.第3楽章の金管コラールと浄福感
でしょうか・・・

聴き比べる前の予想は、
ジュリーニ盤
アーノンクール盤
シューリヒト盤
という順でした。

特にシューリヒト盤は、CDで聴いたときに、
第3楽章がアウトだった記憶があります。

しかし実際に連続して聴いてみると、
ジュリーニ盤
シューリヒト盤
アーノンクール盤
の満足度順となりました。

アーノンクール盤は、資料的な価値が高いので、
当面は手放さないつもりですが、
ファースト・チョイスにはおすすめしません。
(しかし、これでも十分な演奏といえましょう。)

ジュリーニ盤☆4.0
シューリヒト盤☆4.0
アーノンクール盤☆3.5といったところでしょう。

ジュリーニ盤の重量級の演奏は格別ですが、
私としては、ヨッフムやヴァントがBPOを指揮したものには少し及ばないかな、
とも思いました。
第3楽章だけ聴けば、他のどの盤よりも天国的な響きがする感じでした。

シューリヒト盤の第3楽章は、SACDで聴くとそれほどチャチな感じはしませんでした。
ただ、シューリヒト盤とジュリーニ盤では、
第3楽章の演奏時間が10分も違いますね・・・

シューリヒト盤の凄いところは、第1、第2楽章です。
この厳しさは見事でした。
第3楽章はなんだかセカセカしてしまっているところは少し残念です。
しかし全体としては、かの宇野先生が激賞しているだけあって、
聴けば聴くほど滋味がでてくるような演奏といえます。

アーノンクール盤は、上記2盤のちょうど中間的な、中庸な演奏といえます。
これはこれで十分堪能できますが・・・

ブルックナーのこの曲自体へのコメントは、
既に記事を書いておりますので、
よろしければそちらをご覧ください。
天国への蛇足?〜ラトル指揮ベルリン・フィルによるブルックナーの交響曲第9番・第4楽章

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