【演奏会感想】札幌文化芸術劇場 プレイベント アンドレア・バッティストーニ指揮札幌交響楽団(2017.9.15)
指揮者アンドレア・バッティストーニが札響を初指揮!
これだけで、行かずに、聴かずにはいられませんでした。
2017年9月15日の、
札幌文化芸術劇場 プレイベント
アンドレア・バッティストーニ指揮札幌交響楽団に行ってきました。
札幌コンサートホールKitara大ホールでした。
曲目は、
(前半)
ヴェルディ:歌劇「ナブッコ」序曲
プッチーニ:歌劇「ジャンニ・スキッキ」より”私のお父さん”
歌劇「修道女アンジェリカ」より”母もなしに”
交響的前奏曲
歌劇「トスカ」より”歌に生き、恋に生き”
歌劇「蝶々夫人」より”ある晴れた日に”
ヴェルディ:歌劇「運命の力」序曲
(後半)
レスピーギ:交響詩「ローマの松」
(アンコール)
ロッシーニ:歌劇「ウィリアム・テル」序曲より”スイス軍の行進”
前半のソプラノ独唱は、木下美穂子でした。
ちなみに、札幌文化芸術劇場とは、
2018年10月にオープン予定の施設です。
(「札幌市民交流プラザ」という大型施設の中に、
オペラ上演ができる「札幌文化芸術劇場」、
札幌文化芸術交流センター、札幌図書・情報館ができる予定です。)
バッティストーニは、来年の札幌文化芸術劇場こけら落とし公演で、
ヴェルディの「アイーダ」を指揮する予定です。
そのプレイベントとして、今回のコンサートは企画されました。
今回は妻が旅行に行っていたため、一人で聴きに行きました。
私が取った席は、オーケストラの後ろ側、パイプオルガンの近くのところでした。
指揮者の指揮や表情がよく見えます。
バッティストーニは、現在30歳。
少し太り気味なのかな、と思うぽっちゃり体型です。
指揮ぶりはとてもパワフルで、ダイナミックでした。
なんとなく、「カンフー・パンダ」を連想しました(ファンのみなさん、ゴメンナサイ!)。
譜面台を置かず、指揮台の上で、まるで一人パフォーマンスか、
モダンバレエを観ているかのようでした。
(時折、一人カンフーにも見えてしまうので、「カンフー・パンダ」を連想した訳です。)
ソプラノの木下美穂子はなかなかでしたが、
やっぱり今日のメインは、情熱的な指揮に応えるオケでした!
前半の圧巻は、「ナブッコ」序曲と、「運命の力」序曲でした。
どちらかというと、普段は北欧テイストの札響が、
イタリアの情熱に染まって激しく燃えている!
フォルテッシモは、まさに音の大爆発でした!
ただし、プッチーニの「交響的前奏曲」は、少し退屈な曲だったかも・・・
(ミラノ音楽院の卒業作品、とのこと。)
後半は、レスピーギのローマ三部作より、「ローマの松」。
パイプオルガンが地味に使われています。
(ほとんど重低音ばかり・・・)
「ボルケーゼ荘の松」でKitaraがすぐに音の洪水になりました。
「ジャニコロの松」では、最後にナイチンゲール(鳥)の声が使われますが、
録音が天井板の方から聴こえてきますので、
本当の鳥が飛び交っているかのようでした。
最後の「アッピア街道の松」では、客席上部に、
バンダが現れ、音の洪水が決壊(?)しました!
「これがKitara大ホールのMaxな響きか〜!!!」
どんなSACDよりも大迫力!という感じでした。
今夜のコンサートは、いかにもクラシック音楽のコンサートというよりは、
まるでサッカーの試合みたいな熱気がありました!
バッティストーニの指揮が紡ぎ出す音楽!
札響を完全に手中に収めた感じでした。
振り上げた指揮棒が一瞬宙に止まった時、
オーケストラをまるで一個の操り人形のように操る、
その糸が見える感じがしました。
ただ、あえて言えば、「ローマの松」は、
SACDでの方が素晴らしいと思いました。
バッティストーニ指揮東京フィルハーモニー交響楽団による、
ローマ三部作のSACDは、
古くからの名盤である、トスカニーニ指揮NBC交響楽団の演奏が、
過去のものになったなぁ〜と思わせた演奏でした。
今年(2017年)の4月には、本も出版されていたのですね。
『マエストロ・バッティストーニの ぼくたちのクラシック音楽』という本です。
機会があれば、読んでみるかも?
余談ですが、現在建設中の、
札幌市民交流プラザができることで、
残念なことが一つあります。
札幌駅直結のJRタワー最上階から、
今までは札幌テレビ塔が見えていましたが、
今では札幌市民交流プラザの高層棟の陰になってしまい、
見えなくなってしまいました・・・
仕方ないですね・・・
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