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2016年8月 3日 (水)

カラヤン指揮BPOのマーラー:交響曲第5番(Blu-ray Audio)と、第4楽章Adagietto聴き比べ

マーラーの交響曲第5番のCDを初めて買って聴いたのは、
もう二十数年前になると思います。
そのCDが、カラヤン指揮ベルリン・フィルの演奏でした。

 

(その時買ったものと全く同じCDではありませんが・・・)

 

あまりの暗さに辟易してしまいましたが、
第4楽章の耽美さは好きでした。
しかし第1楽章からして不吉な感じなので、
やがて手放してしまいました。

 

有名なアダージェットの部分だけなら、
「アダージョ・カラヤン」という大ベストセラーCDにも収録されていました。
すっかりムード音楽扱い・・・

 

※私はこのCDの輸入盤のを所有しています。
BGM用CDとしては最上のものではないでしょうか?

 

カラヤン指揮BPOの通常CDは数年前買い直しましたが、
それほど感銘を受けることなく、また手放してしまいました。
しかし、つい先日、ダメモトでBlu-ray Audio盤に手を出してみました。
すると・・・
思わず、「なんじゃこりゃ〜!!!」と思うばかりの音の良さ!
今まで聴いていたCDの音は何だったんだ・・・
カラヤン指揮=表面的、とはよく言われますが、
ここまで美しければ、文句のつけようがないのでは?
特に有名な第4楽章アダージェットだけを3回連続で聴いてしまいました。
黄金のヴェールが優雅に拡がるような、実に甘美な演奏です。
映画「ベニスに死す」のラストシーンそのもの、というイメージかも?

 

Blu-ray Audio

 

これで満足すればいいものの、
いつもの悪いクセで、「他の盤と聴き比べては?」と、
結局他の演奏も聴いてみることになりました。
ただし、我が家のマーラー:交響曲第5番のCD・SACDは、
2016年8月初め現在で、合わせて21枚もあるので、
全楽章通してすべてのCDを聴くだけでものすごく時間がかかります。
(以前、途中まで挑戦してみましたが・・・時間がかかりすぎて挫折・・・)
そこで、第4楽章だけを聴いてみることにしました。
まずはスペックで言えばBlu-ray Audioに近い、
SACDで。
インバル盤2枚(EXTON)と、上岡敏之盤(DENON)を聴いてみました。
インバル盤2枚のアダージェットは、早いし、
カラヤン盤と比べると、なんだかスカスカのように思えてしまいました。
例えて言えば、最新の4Kテレビと、白黒テレビぐらいの差があるほど?
上岡敏之盤は、まずまずの合格点でした。
ちなみに演奏時間は10’36”。☆3.5かな?

 

(参考)上岡敏之盤(廃盤?)

 

第4楽章アダージェットは、最速7分台から、最長12分台まで様々です。
カラヤン盤がもう少しで12分台という、11’53”なので、
比較のための聴き比べは、カラヤンと同じ11分台のものに限定してみました。

 

我が家では、11分台(含む12分台)のものが、8盤ありました。
そのうち合格点といえる3盤を紹介します。
なお、今回は第4楽章アダージェットに限っての評価です。
(他はアバド&シカゴ響、テンシュテット盤2枚、バーンスタイン新盤、レヴァイン盤です。
☆3.0かそれ以下)

 

◯バーンスタイン指揮ニューヨーク・フィル(旧盤)(SONY)
1963年1月

 

交響曲全集

 

☆4.0
第4楽章 11’02”

 

濃密で知られるのが新盤の方ですが、第4楽章に限って言えば、
旧盤の方が勝ると思いました。

 

◯インバル指揮フランクフルト放送交響楽団(現:hr交響楽団)(DENON)
1986年1月

 

私が所有しているのは全集盤

 

第5番のみ

 

☆3.5
第4楽章 11’34”

 

EXTONのSACDよりも、こちらの盤の方が味がある演奏になっています。
明晰な演奏です。

 

◯チョン・ミョンフン指揮ソウル市立交響楽団(DG)
2014年5月

 

☆4.0〜4.5
第4楽章 11’28”

 

今回聴き比べた中では最も美しいと思いました。
以前、チョン・ミョンフン指揮のマーラー演奏について、
記事を書いていますので、よろしければお読みください。
チョン・ミョンフン(Myung-Whun Chung)指揮ソウル・フィルのマーラー〜東洋人による東洋的なマーラー演奏 なお、Amazonでは、MP3のダウンロードしか取扱いがないようです。

 

※MP3ダウンロードです。CDではありません。

 

CDはタワレコなどで探してみてください。

 

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