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2016年2月11日 (木)

MOZART:交響曲第40番ト短調をSACDで〜3枚聴き比べ(セル盤2枚&クレンペラー盤)

最近のマイブームはSACDのコレクションです。
マーラーの交響曲を盛んに聴いていた昨年(2015年)後半から、
マーラーのSACD盤(全てSACDハイブリッド盤)が、
どんどん溜まってきました。
(2016年2月上旬時点で、
マーラーのSACDハイブリッド盤を38盤所有中。)
その一方、我が家でのオーディオ機器の更改と、
ブーレーズ&クリーヴランド管弦楽団による、
『春の祭典』(SONY)の凄さでSACDシングルレイヤーに目覚め、
さらに追い打ちをかけるように、年末年始に実家に帰省した際に、
オーディオマニア的な父のオーディオ機器で、
SACD(実はプレゼントしたJAZZ盤)を聴いてから、
SACDの虜になってしまったようです・・・
あっという間に結構増えてしまいました。

最近の録音もいいですが、SACD化で往年の録音も新たな装いとなっています。
特に定評ある演奏のSACD化は楽しみなものです。
(そのうち、ムラヴィンスキー&レニングラード・フィルによる、
DGのチャイコフスキー:交響曲第4・5・6番などについても書く予定です。)

今回取り上げるのは、ジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団による、
モーツアルトの交響曲第40番の2つのSACD(シングルレイヤー)と、
クレンペラー指揮フィルハーモニア管弦楽団による同曲(ハイブリッド盤)です。

演奏時間を記載します。

◯クレンペラー指揮フィルハーモニア管弦楽団(1962)旧EMI(現WARNER)
※SACDハイブリッド盤 交響曲第35番、第36番、第38〜41番の3枚組。

第1楽章 8:42
第2楽章 8:57
第3楽章 4:14
第4楽章 5:03

◯ジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団(1967)SONY
※シングルレイヤー盤 カップリングは交響曲第39番とK.165。

第1楽章 8:15
第2楽章 8:45
第3楽章 4:32
第4楽章 4:37

◯ジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団(1970)SONY
※シングルレイヤー盤 東京でのライブ
カップリングはヴェーバーの『歌劇「オベロン」序曲」、
シベリウスの交響曲第2番、ベルリオーズの「ラコッツィ行進曲」。

第1楽章 8:15
第2楽章 8:21
第3楽章 4:56
第4楽章 5:10


3枚とも名盤です。3枚とも揃えて損はないと思います。
あえて言えば・・・
セルの東京ライブ1970が最も素晴らしい出来です。
ライブならではの高揚感や繊細さが如実に表れています。
セルといえば、冷徹な指揮者というイメージしかなかったですが、
この演奏は交響曲第40番演奏上での屈指の名演かもしれません。
特に第1楽章が見事です。
歴史的なコンサートのその場にいるような錯覚さえあります。

同じセル&クリーヴランド管弦楽団の1967年録音は、
完璧なアンサンブルです。
カップリングの交響曲第39番から、第40番を経て、
最後のモテット”Exsultate, jubilate..."K.165まで、
心地よく時間が過ぎていきます。
両盤ともSACDならではの緻密さが味わえます。
何度も繰り返して聴くなら、1967年録音の方がいいかな・・・
(第40番だけではなく、アルバム全体を通して・・・)

クレンペラー盤は、セル盤を知るまでは私のイチオシでしたが、
さすがにセル盤に軍配をあげたいと思うようになりました。
ただ、悠然とした音楽の流れは、クレンペラーならではの独壇場です。
このSACDハイブリッド盤は、
SACDを上手にケースから取り出すのが至難の業です。
私は1度取り出して以降は、別のCDケースに入れています。

SACD化されているモーツアルトの交響曲第40番は他にもありますが、
私にとってはとりあえずこの3枚があれば十分かな・・・
(実は通常CDをこのほかに7枚所有中です。)
特にジョージ・セルの芸術を再評価できたのが大きなポイントでした。

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