« NHKBSプレミアム・プレミアムシアター「ドキュメンタリー きよしこの夜 ~世界をひとつにした歌~」(原題:The first Silent Night〜the carol that united the world)(2015年12月14日放送)  | トップページ | 2015年12月・クリスマス前の札幌で »

2015年12月20日 (日)

NHKEテレ・クラシック音楽館「N響コンサート 第1819回定期公演」(2015年12月20日放送)と、ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番の名盤

2015年12月20日のNHKEテレ・クラシック音楽館では、
2015年10月23日・NHKホールで行われた、
N響の第1819回定期公演を放映していました。
指揮はパーヴォ・ヤルヴィ。
首席指揮者就任記念公演の3回目です。
最初の曲、トゥールの「アディトゥス」はノーコメントとして
(あえて言えば・・・さっさと終わらないかな〜と思ったことかな)、
Midoriをソリストに迎えた、
ショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲第1番は少し楽しみでした。
しかし・・・
ソリスト、オケともあまりおもしろくない演奏でした。
Midoriが音楽に没頭している様子は映像でよく伝わってきましたが、
苦渋の表情を浮かべるだけで、
この憂鬱な曲の中にある、美しさはあまり伝わってきませんでした。
伝わるのは、激しい靴音ばかり?
オケも何か醒めた表情でした。
ヤルヴィの指揮自体が全然熱がこもっていない感じがしました。
バルトークのオケコンも何か・・・???

一緒に視聴していた妻に、この曲の良さを伝えるため、
演奏が終わってすぐさま、
クルト・ザンデルリンク指揮ベルリン交響楽団
(現:ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団)、
イーゴリ・オイストラフのVnソロの演奏で、
この曲の第4楽章だけ聴かせました。
ちょうど、「クラシック音楽館」の裏番組として、
NHK総合で、
「NHKスペシャル 新・映像の世紀「第3集 時代は独裁者を求めた」」
というのがやっていました。
20世紀の狂気の歴史が、カラー化された映像で放映されていたのですが、
凶暴な第4楽章と、残酷な映像がまさにシンクロするかのようでした・・・
(ある意味、衝撃でした・・・)
余談ですが、ちょうどその番組にチャンネルを合わせて数分後、
フルトヴェングラー指揮による、ベートーヴェンの第9の映像が流れていました
(ヒトラーの誕生日祝いのための演奏だったようです。)
「抱き合おう、百万の人々よ・・」
皮肉にも、「ただし、ユダヤ人は除く」とでもいいたげに、
強制収容所の映像が第9の演奏と共に映しだされていました。

さて、ショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲第1番、
シベリウスのヴァイオリン協奏曲、グラズノフのヴァイオリン協奏曲、
ストラヴィンスキーのヴァイオリン協奏曲と並んで、
20世紀の4大ヴァイオリン協奏曲に数えられるのでは、と思っています。
我が家には2015年12月20日現在、CD4枚とDVD1枚があります。

最も好きなのが、前述のオイストラフ盤です。
録音、ソリスト、オケどれも絶賛に値します。
苦渋の中でも、薫るような、漆のように黒光りするような・・・
特に第4楽章は、苦悩を超えて、猛スピードで疾走するような爽快感があります。
残念ながら、現在廃盤のようです。
一応、下記は参考です。

第1楽章 10:34
第2楽章 06:08
第3楽章 11:45
第4楽章 04:42

この演奏の対極が、「南国のショスタコーヴィチ?」のような感がある、
パールマン(Vn)、ズービン・メータ指揮イスラエル・フィルの演奏です。
(WARNER)

第1楽章 10:51
第2楽章 06:33
第3楽章 08:45+04:10
(カデンツァ部は別トラック)
第4楽章 05:00

※輸入リマスター盤がタワレコ等で発売中です。下記は参考です。

甘口のショスタコーヴィチ・・・
難解、晦渋なイメージのこの曲を、
見事にチャイコフスキーやグラズノフの作品の延長のように美しく奏でています。
カップリングのグラズノフのヴァイオリン協奏曲も名演です!

ヒラリー・ハーンの演奏は、CDとDVDどちらも所有しています。
まさに標準的な、模範的な演奏といえましょう。
CDの方だけ紹介します。

第1楽章 12:35
第2楽章 05:36
第3楽章 09:24+05:20
(カデンツァは別トラック)
第4楽章 04:36

レオニダス・カヴァコス(Vn)、ゲルギエフ指揮マリンスキー管弦楽団の
SACDは、ちょっと期待はずれでした(売却行き決定?)
一応、演奏時間を書いておきます。

第1楽章 12:25
第2楽章 06:22
第3楽章 13:29
第4楽章 04:40


以前紹介した、
リサ・バティアシュヴィリ(Vn)は、かなり前に手放していました・・・
リサ・バティアシュヴィリによるブラームス&ショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲~N響アワー-端正にして情熱的~バティアシュヴィリのブラームス~-(2012年1月29日放送)

« NHKBSプレミアム・プレミアムシアター「ドキュメンタリー きよしこの夜 ~世界をひとつにした歌~」(原題:The first Silent Night〜the carol that united the world)(2015年12月14日放送)  | トップページ | 2015年12月・クリスマス前の札幌で »

おすすめサイト」カテゴリの記事

映画・テレビ」カテゴリの記事

音楽」カテゴリの記事

NHK」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

2025年2月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28  

カテゴリー

にほんブログ村

  • クラシックCD鑑賞
  • にほんブログ村
無料ブログはココログ