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2015年12月の9件の記事

2015年12月28日 (月)

チャイコフスキー:バレエ『くるみ割り人形』のDVD、Blu-ray4種

チャイコフスキーの『くるみ割り人形』は、
『白鳥の湖』と並んで、バレエ入門に最適ですね。
『白鳥の湖』ほど長くないし、深刻でないので、
子どもから大人まで幅広くオススメできます。
私の妻はバレエが好きなので(ただしモダンは除く・・・)、
2015年のクリスマスプレゼント用に、
『くるみ割り人形』のBlu-rayをプレゼントしました。

オランダ国立バレエ団、2011年収録
(振付:Toer van Schayk & Wayne Eagling)

ただ、このBlu-rayのタイトルをよくみると、
”The Nutcracker and the Mouse King"となっています。
ネズミが襲ってくるシーンが結構後まで出てきます。
おとぎの国でもお菓子の国でもない、
何やら抽象的な世界(カメラの中?)に行く訳です。
少しイマイチだったので、
改めて、オーソドックスな演出のものを買うことにしました。

ゲルギエフ指揮マリインスキー劇場管弦楽団、
マリインスキー・バレエ、2012年収録
(振付:Vainonen)

この演出は、1993年に収録された、
旧PHILIPSのDVDとほぼ同じ(舞台裝置や背景が若干違いますが・・・)です。
こちらも我が家にあります。
妻に一番初めにプレゼントしたバレエDVDです。

さすがに映像・音声ともにBlu-rayには及びませんが、
マーシャと王女を一人二役やって違和感はないのがさすがです。
(Larissa Lezhnina)

さて、ゲルギエフ指揮のBlu-rayに話を戻します。
映像・音声ともDVDとは鮮明さが違います。
よほどのこだわりがない限り、
『くるみ割り人形』のBlu-ray決定盤として、
オススメできると思います。

実は、我が家にはゲルギエフ指揮マリインスキー管弦楽団、
マリインスキー・バレエによるBlu-rayがもう1枚あります。
演出が全然違いますが・・・

(振付:Kirill Simonov 2001)

演出としては少しブキミです。
ティム・バートンの映画『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』みたい・・・
最後の結末(通常は夢オチ)も、
「えっ?」と思うものになっています。
すごくカラフルです。
雪片のワルツ (Valse des flocons de neige)のところで、
子どもたちが出てくるところはまるでゾンビ映画みたいかも?
好き嫌いがはっきりする映像作品になっています。
私としては「アリ」だと思いますが・・・
有名な「花のワルツ」は、同じゲルギエフの指揮でも、
Vainonen版よりもダイナミックなダンスと音楽となっています。
子ども向けではないかもしれませんが、
『くるみ割り人形』がお好きな方なら、
ゲルギエフ指揮のでぜひ両方揃えるのをオススメします。

2015年12月27日 (日)

ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」をSACDで〜3枚聴き比べ

日本の年末の音楽といえば、ベートーヴェンの「第9」。
これは日本だけの現象なのですね。
(私としては、国際的に、チャイコフスキーの「くるみ割り人形」とか、
ヘンデルの「メサイア」を聴く方が好きですが・・・)
ベートーヴェンの「第9」の名盤はたくさんあり、
まさに百家争鳴状態ですが、
(過去記事がいくつかありますが、
一つだけ紹介しておきます。
ベートーヴェンの第九聴き比べ〜シュミット=イッセルシュテット、ハイティンク、シューリヒト、ケンペ・・・
今回は我が家にあるSACDハイブリッド盤限定で、
3盤の聴き比べをしてみました。

録音の古い順に、
指揮者、オケ、レーベル、録音年月、各楽章の演奏時間、
コメントを書きます。
第1楽章〜第4楽章をそれぞれ①〜④と略記します。

バーンスタイン指揮ウィーン・フィル(DG)
1979年9月


①15:19
②11:15
③17:49
④7:46+18:43

恰幅のいい、いかにも「第9」らしい演奏です。
特に第4楽章の祝祭感は、今回の3盤の中で最高です。
誰にでもオススメできる盤といえましょう。
廉価盤であることもプラスです。
SACD、CD合わせても、たぶん名盤ベスト10には必ず入るのでは、
というぐらいの充実した演奏だと思います。

マイケル・ティルソン・トーマス指揮サンフランシスコ交響楽団
(Sfs Media)
2012年6月

①16:23
②11:45
③16:27
④26:08

丁寧で、落ち着いた演奏です。
過不足はなく、全体的におとなしい印象。
音は鮮明ですが、指揮者の明確な意図があまり見えず、
ガラス越しに(ちょうど博物館の展示ケースのように)、
「第9」を骨董品か美術品のように眺めているような感じです。
ただし、指揮者の解釈ではなく、
曲そのものをニュートラルに堪能するにはもってこいの盤といえましょう。
合唱・ソロも優秀です。
(ソロはあまり印象に残りませんでしたが、
個性よりも曲の美しさに奉仕している、ともいえます。)

上岡敏之指揮ヴッパータール交響楽団(DENON)
2012年9月

①14:11
②10:47
③12:41
④22:57

トータルでは60分ぐらい
(バーンスタイン盤、ティルソン・トーマス盤は共に約70分)。
上記2盤とは約10分の差がありますが、
せかせかした印象はなく、
弛緩しないで最後まで駆け抜けていく感じです。
今回の聴き比べの中では、第1楽章の迫力が最も凄かったです。
荒れ狂う、まさにフルトヴェングラーが現代に甦ったかのような印象さえある、
あるいは、まさに「第9」が初演されているかのような、
聴いたことのないようなところが多く出てくるのが印象的でした。
第3楽章は時間だけみるともっとゆったり歌わせてほしい気がしますが、
聴いている時には違和感はありません。
第4楽章の最後の追い込みもまた凄まじく、
安全運転に終止する現代の多くの指揮者の中でも異彩を放っています。
これでオケも猛スピードになれば、
まさにフルトヴェングラーの指揮そのものになりますが、
さすがに音楽を崩壊させていないところは、かえって賞賛に値します。

「第9」もSACDで楽しむ時代となりましたね・・・

2015年12月26日 (土)

ブラームス:間奏曲集Op.117聴き比べ〜グールド、グリモー、田部京子、レーゼル、アファナシエフ・・・

2015年もあと僅かになりましたね。
クリスマスも過ぎ、もうすぐお正月・・・
ということで、クリスマスやお正月といった、
みんなで祝うおめでたい行事とは対極の、
「孤独のグルメ」ならぬ「孤独のミュージック」として、
ブラームス晩年のピアノ作品、間奏曲集Op.117を紹介します。
(前フリまったく関係ないデスネ・・・)
3曲で構成される名曲です。

2015年12月下旬現在、我が家にあるのは、
以下の5枚です。
演奏者、レーベル、録音年月、演奏時間と、
コメントを書きます。
録音の古い順に紹介します。
曲は第1曲 変ホ長調、第2曲 変ロ短調・・・という表記が正しいのですが、
略して①、②、③という表記にします。

グレン・グールド(SONY)
1960年9月

①5:39
②5:27
③5:18

上記で紹介したのは、2012年に発売された盤で、
「4つのバラード」から2曲と、
「2つのラプソディ」がカップリングされています。
我が家にあるのは、2007年に発売された、
間奏曲集(全10曲)だけのアルバムです。
このアルバムは、間奏曲集Op.117だけを取り出して聴くのではなく、
全体を通して聴くのをオススメします。
アルバム全体を通して、何か一つの物語のようになっているからです。

グールドのCDは、ブラームス晩年のピアノ曲(Op.117に限らず)を
初めて聴いたCDでした。
後述のアファナシェフ盤と並んで、もっともオススメできる盤です。
一番音楽的にしっくりくる、とでもいいましょうか・・・
曲への思い入れ、愛情・・・
何度でも聴きたくなるような演奏です。
ブラームス最晩年の孤独感、やるせなさ、憧れ、ロマン・・・
まさに理想的な演奏といえましょう。

ペーター・レーゼル(edel classics)
1974?

ピアノ独奏曲集・5枚組です。

①4:36
②3:55
③5:42

過度な思い入れがなく、すっきりと響いてきます。
ブラームス本人が弾いたら、こんな感じかもしれません。
もっともニュートラルな演奏といえましょう。

ヴァレリー・アファナシエフ(DENON)
1992年3月

①7:08
②4:38
③7:24

この演奏は、もはや音楽というより、
文学なのかもしれません。
遅く沈滞するテンポから、
何か、日本の私小説の世界がにじみ出てくるような感じです。
寂しさ、憧れ、ささやかなときめき、恨み・・・
大音量ではなく、少し小さめのボリュームで、
夜遅くにひっそりと聴くのをオススメします。
10代後半〜20代前半の時によく聴いていましたが、
一旦手放しました。
今回、聴き比べのために改めて購入しなおしました。
やはり素晴らしい演奏でした!
なお、「6つのピアノ曲Op.118」の「第2曲 間奏曲 イ長調」は、
今回紹介するCDの中で最も感動的な演奏であることも、
付け加えておきます。
青春の思い出(甘きも、苦きも・・・)が走馬灯のように浮かんでくるようです。
余談ですが、このCDの思い出もあって、
アファナシエフのKitaraでのコンサートを聴いたことがありますが・・・
実演はあまり感銘を受けませんでした。
(アファナシエフファンの方、ゴメンナサイ・・・)

エレーヌ・グリモー(Erato)
1995年11月
※現在廃盤?

①4:33
②4:24
③6:02

ジャケットからして、「燃えるような」印象を受けます。
諦めた、悟った境地のように演奏されることが多いこの作品を、
秘めた情熱をもって、熱く演奏しています。
「枯れた」演奏の対極といえます。

田部京子(DENON)
2011年8月
SACDハイブリッド盤

①5:12
②4:54
③6:08

この盤を買ったことにより、今回の聴き比べ記事を書いてみようと思いました。
ところで、ジャケットの写真は、なんとなく、松田聖子に似ていませんか?
それはともかくとして・・・
静謐で、ささやきかけるような演奏です。
ただ、SACDらしさはあまり感じませんでした。

グールド盤とアファナシエフ盤の2枚があれば十分だと思いますが、
他の3盤も好みで聴くに値するものだと思います。
なお、アファナシェフ盤のところでも書きましたが、
この曲を聴くときは、あまり音量を挙げない方がいいと思います。
孤独な男のささやかな幻想のようなものですから・・・

2015年12月23日 (水)

2015年12月・クリスマス前の札幌で

2015年も残り僅かとなってきました。
札幌の2015年12月中旬〜クリスマス前の写真を紹介します。

道庁前、赤れんがテラスのホワイトイルミネーションです。

20151223_sapporo_winter_1

大通公園のホワイトイルミネーションです。
撮影用の台があるのですが、いつもは長蛇の列なので敬遠していました。
初めて上ることができました。

20151223_sapporo_winter_2

20151223_sapporo_winter_3

20151223_sapporo_winter_4

こちらはミュンヘン・クリスマス市in Sapporoの会場で撮りました。
エコ活動を意識付けるために、
きゃりーぱみゅぱみゅの歌「もったいないとらんど」が、
延々と流れていましたが、
クリスマスらしい曲を流した方がいいのでは、と辟易しました。
20151223_sapporo_winter_5

テレビ塔すぐそばの場所で撮りました。
テレビ塔の真下では、アカペラで、
プッチーニの「私のお父さん」を歌っている女性がいました。
歌声がきれいでしたよ。
20151223_sapporo_winter_7

2015年12月20日から、市電がループ化されました。
実に42年ぶりだそうです。
狸小路そばを走る新型車両です。

20151223_sapporo_winter_6

妻が「白い恋人パーク」のホワイトイルミネーションがきれい、
と言っていたので、一緒に行ってきました。

20151223_sapporo_winter_8

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白い恋人パークで、クリスマス限定で販売しているソフトクリームです。
ソフトクリームに抹茶をかけて、
クリスマスツリーに見立てているところがユニークでした!
妻がさかんに「かわいい!」と言っていました。

20151223_sapporo_winter_12

おまけとして・・・
札幌駅〜大通駅間の地下歩行空間で、
「赤い羽根募金」活動の一環として、
200円を募金すると、初音ミクのクリアファイルと募金箱がもらえる、
というイベントをやっていましたので、募金してもらってしまいました・・・

20151223_sapporo_winter_14

明日はクリスマス・イブ・・・
よいクリスマスを!

今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになった。
この方こそ主メシアである。

(新約聖書 ルカによる福音書2:11新共同訳)

2015年12月20日 (日)

NHKEテレ・クラシック音楽館「N響コンサート 第1819回定期公演」(2015年12月20日放送)と、ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番の名盤

2015年12月20日のNHKEテレ・クラシック音楽館では、
2015年10月23日・NHKホールで行われた、
N響の第1819回定期公演を放映していました。
指揮はパーヴォ・ヤルヴィ。
首席指揮者就任記念公演の3回目です。
最初の曲、トゥールの「アディトゥス」はノーコメントとして
(あえて言えば・・・さっさと終わらないかな〜と思ったことかな)、
Midoriをソリストに迎えた、
ショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲第1番は少し楽しみでした。
しかし・・・
ソリスト、オケともあまりおもしろくない演奏でした。
Midoriが音楽に没頭している様子は映像でよく伝わってきましたが、
苦渋の表情を浮かべるだけで、
この憂鬱な曲の中にある、美しさはあまり伝わってきませんでした。
伝わるのは、激しい靴音ばかり?
オケも何か醒めた表情でした。
ヤルヴィの指揮自体が全然熱がこもっていない感じがしました。
バルトークのオケコンも何か・・・???

一緒に視聴していた妻に、この曲の良さを伝えるため、
演奏が終わってすぐさま、
クルト・ザンデルリンク指揮ベルリン交響楽団
(現:ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団)、
イーゴリ・オイストラフのVnソロの演奏で、
この曲の第4楽章だけ聴かせました。
ちょうど、「クラシック音楽館」の裏番組として、
NHK総合で、
「NHKスペシャル 新・映像の世紀「第3集 時代は独裁者を求めた」」
というのがやっていました。
20世紀の狂気の歴史が、カラー化された映像で放映されていたのですが、
凶暴な第4楽章と、残酷な映像がまさにシンクロするかのようでした・・・
(ある意味、衝撃でした・・・)
余談ですが、ちょうどその番組にチャンネルを合わせて数分後、
フルトヴェングラー指揮による、ベートーヴェンの第9の映像が流れていました
(ヒトラーの誕生日祝いのための演奏だったようです。)
「抱き合おう、百万の人々よ・・」
皮肉にも、「ただし、ユダヤ人は除く」とでもいいたげに、
強制収容所の映像が第9の演奏と共に映しだされていました。

さて、ショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲第1番、
シベリウスのヴァイオリン協奏曲、グラズノフのヴァイオリン協奏曲、
ストラヴィンスキーのヴァイオリン協奏曲と並んで、
20世紀の4大ヴァイオリン協奏曲に数えられるのでは、と思っています。
我が家には2015年12月20日現在、CD4枚とDVD1枚があります。

最も好きなのが、前述のオイストラフ盤です。
録音、ソリスト、オケどれも絶賛に値します。
苦渋の中でも、薫るような、漆のように黒光りするような・・・
特に第4楽章は、苦悩を超えて、猛スピードで疾走するような爽快感があります。
残念ながら、現在廃盤のようです。
一応、下記は参考です。

第1楽章 10:34
第2楽章 06:08
第3楽章 11:45
第4楽章 04:42

この演奏の対極が、「南国のショスタコーヴィチ?」のような感がある、
パールマン(Vn)、ズービン・メータ指揮イスラエル・フィルの演奏です。
(WARNER)

第1楽章 10:51
第2楽章 06:33
第3楽章 08:45+04:10
(カデンツァ部は別トラック)
第4楽章 05:00

※輸入リマスター盤がタワレコ等で発売中です。下記は参考です。

甘口のショスタコーヴィチ・・・
難解、晦渋なイメージのこの曲を、
見事にチャイコフスキーやグラズノフの作品の延長のように美しく奏でています。
カップリングのグラズノフのヴァイオリン協奏曲も名演です!

ヒラリー・ハーンの演奏は、CDとDVDどちらも所有しています。
まさに標準的な、模範的な演奏といえましょう。
CDの方だけ紹介します。

第1楽章 12:35
第2楽章 05:36
第3楽章 09:24+05:20
(カデンツァは別トラック)
第4楽章 04:36

レオニダス・カヴァコス(Vn)、ゲルギエフ指揮マリンスキー管弦楽団の
SACDは、ちょっと期待はずれでした(売却行き決定?)
一応、演奏時間を書いておきます。

第1楽章 12:25
第2楽章 06:22
第3楽章 13:29
第4楽章 04:40


以前紹介した、
リサ・バティアシュヴィリ(Vn)は、かなり前に手放していました・・・
リサ・バティアシュヴィリによるブラームス&ショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲~N響アワー-端正にして情熱的~バティアシュヴィリのブラームス~-(2012年1月29日放送)

2015年12月14日 (月)

NHKBSプレミアム・プレミアムシアター「ドキュメンタリー きよしこの夜 ~世界をひとつにした歌~」(原題:The first Silent Night〜the carol that united the world)(2015年12月14日放送) 

世界で最も有名な讃美歌の一つ「きよしこの夜」。
私も大好きな讃美歌の一つです。
キリスト教の信徒でなくても、一度はどこかで聴いたことがあるはず。
世界中で歌われる「きよしこの夜」が、
どこで、どのように成立したのか、
そして、どのように伝播していったのかを、
美しい映像と歌声で描いたドキュメンタリーが放送されました。
2015年12月14日放送の、
NHKBSプレミアム・プレミアムシアターの
「ドキュメンタリー きよしこの夜 ~世界をひとつにした歌~」
(原題:The first Silent Night〜the carol that united the world)です。
(※上記は元々の番組公式HPです。英語です。)
映画『アマデウス』で、モーツァルトの友人シカネーダー役を演じた、
サイモン・キャロウ(Simon Callow)がホストを務めています。
舞台はザルツブルクから始まります。

番組前半は、主に作詞者ヨーゼフ・モール( Joseph Mohr)に焦点を当て、
作詞に至るまでのヨーゼフ・モールの半生と当時の時代背景を描いていました。
もちろん作曲者の
フランツ・クサーヴァー・グルーバー( Franz Xaver Gruber)にも触れています。

番組後半では、この讃美歌の伝播と、
ちょうどこの番組が製作された2014年に100周年を迎え、
映画にもなった、
第一次世界大戦の「クリスマス休戦」(Christmas truce)に触れ、
現代の作詞家・作曲者による
「きよしこの夜」への追加部分を含めた美しい歌声が披露されました。

番組の中で一番感動したのが、歌の部分でした。
まるで福音番組かと思わせるほど・・・
(英語の公式HPで一部聴くことができます。)
日本語の字幕も、直訳だからこそ伝わる新たな感動がありました。

昨年(2014年)のクリスマスに、NHKEテレの「ららら♪クラシック」でも、
「きよしこの夜」が特集されており、一部内観たことがある内容でしたが、
(※過去記事あり→NHKEテレ・ららら♪クラシック「クリスマスソングに込めた平和への祈り~“きよしこの夜”」(2014年12月20日,22日放送)
今回の番組は、内容、音楽共に上記番組よりも充実していました。

いと高きところには栄光、神にあれ、
地には平和、御心に適う人にあれ。

(新約聖書ルカによる福音書2:14新共同訳)

2015年12月 3日 (木)

第4回クラシックソムリエ検定・シルバークラス合格しました!

今夜(2015年12月3日)、帰宅すると、
妻が一言「来たわよ。」。
テーブルの上には、先月11月8日に受験した、
クラシックソムリエ検定のエントリークラスの得点表と、
シルバークラスの合格証書とバッジがありました・・・
下はその写真です。
真ん中の袋入りの物体が、バッジです。
(プライバシー保護のため、氏名及び認定番号は隠しております。)

20151203_classic_1

この検定、現実にはこれといって役に立つところはないので、
今回はちょっとだけ自慢のネタに使います。
(最初で最後?)

エントリークラスの最高点は950点(100問中95問正解)。
私はわずかに及ばず940点。
950〜990点は、全体の0.2%。
900〜940点は、全体の6.2%。
平均点は、702.28点とのことでした。

シルバークラスの最高点は、970点。
私はあと一歩及ばず910点。
950〜990点は、全体の0.3%。
900〜940点は、全体の5.4%。
合格点は800点以上。
平均点は、657.21点とのことでした。

妻は「スゴイね!」とホメてくれました。
子どもっぽいけど、嬉しかったです。

たぶん、ゴールドクラスは受けることはないだろうな・・・
試験を受けた日に書いた過去記事、
よろしければお読みください。
第4回クラシックソムリエ検定試験、札幌で受験しました・・・

2015年12月 2日 (水)

ハチャトゥリアン(Khachaturian)とグラズノフ(Glazunov)のヴァイオリン協奏曲名盤〜ユリア・フィッシャー(Julia Fischer)のSACD盤

アラム・ハチャトゥリアン(Aram Khachaturian 1903-1978)の作品、
といえば、最も有名なのは、「剣の舞」ですね。
バレエ曲「ガイーヌ(Gayaneh)」の1曲ですが、
これだけで単独演奏されることが多く、
小学校の音楽鑑賞(4年生)でもよく親しまれています。
近年では、フィギュアスケートでよく使われる、
組曲「仮面舞踏会」の「ワルツ」も有名ですね。
(浅田真央選手が使用して特に有名に!)
でも今私がハチャトゥリアンの作品で一番好きなのは、
1940年に作曲されたヴァイオリン協奏曲です。
第1楽章冒頭は、
何かから逃げ惑う(あるいは、何かに追われている)ような、
切迫感ある響きが続きます。
一度耳にしたら、たぶん忘れられなくなるでしょう。
あまり録音数は多くない作品ですが、メンデルスゾーンのVn協奏曲とかよりも、
ステキな曲だと思います。

家にあるのは、ユリア・フィッシャー(Julia Fischer)のヴァイオリン・ソロ、
ヤコフ・クライツベルク指揮ロシア・ナショナル管弦楽団の、
ハイブリッドSACD盤だけです。

演奏、録音どちらも最上級のものだと思います。
このSACDには、他に、
プロコフィエフのヴァイオリン協奏曲第1番と、
グラズノフのヴァイオリン協奏曲も収録されています。
プロコフィエフのヴァイオリン協奏曲第1番は、
未だにその価値がよくわからないですが、
グラズノフのヴァイオリン協奏曲は、
これまた最高の演奏だと思います。

たまたまアンネ=ゾフィー・ムターのソロ、
ロストロポーヴィチ指揮ワシントン・ナショナル交響楽団のCDがあったので、
聴き比べてみました。
ユリア・フィッシャー盤と比較すると、
写真とイラスト、あるいは現地に行くのと写真で見る、
ぐらいの違いがあります。
(お蔵入り決定!?)
※現在Amazonでは取扱なしなので、
MP3ダウンロードを紹介します。

純白の世界が拡がり、雪が美しく舞い降りる・・・
ユリア・フィッシャー盤で聴くと、
そんな光景が見えてきそうな感じがします。
SACDの音の良さが拍車をかけています。

せっかくなので、ハチャトゥリアンのバレエ組曲「ガイーヌ」の「剣の舞」、
「仮面舞踏会」の「ワルツ」の名盤も紹介しましょう。

「ガイーヌ」は、作曲者がウィーン・フィルを指揮した盤を、
「仮面舞踏会」は、キリル・コンドラシン指揮RCAビクター交響楽団盤を、
それぞれ推薦します。

ハチャトゥリアン:「ガイーヌ」「スパルタカス」(抜粋)

仮面舞踏会(カップリングはカバレフスキー:組曲「仮面舞踏会」他)

「剣の舞」は、NHKEテレの「らららクラシック」で、
放送(2015年4月)されたのをきっかけに、
改めて興味を持ちました。
ららら♪クラシックトップ 4月11日(土)の放送
その際に、何枚かCDを買いました。

上記と比較した盤は、アレクサンドル・ラザレフ指揮ボリショイ交響楽団盤です。
(収録曲:ガイーヌ、スパルタクス、仮面舞踏会)

演奏のレベルでは大差ないですが、
録音は推薦盤の方が上だと思います。

2015年12月 1日 (火)

2015年11月のページビュー(PV)数ベスト10記事一覧

2015年11月のページビュー(PV)数ベスト10記事は以下のとおりです:
(※トップページを除く)
ベスト3までは記事リンクをつけています。

一位.インクルーシブ(インクルージョン)教育は子どもにとって本当に幸福なのか?~
おすすめブログ記事「脱インクルージョン教育」(ブログ名:斜に構えてみる)

二位.「学び合い学習」は日本の義務教育崩壊を招く!
~おすすめ記事『【解答乱麻】 TOSS代表・向山洋一 亡国の教育「学び合い学習」』
(MSN産経ニュース2012年11月24日掲載)

三位.晩秋の北大イチョウ並木2015
四位.どの聖書が一番いいか?(新約聖書編)
五位.NHKEテレ・ETV特集「それはホロコーストの"リハーサル"だった
~障害者虐殺70年目の真実~」(2015年11月7日放送)

六位.算数の問題解決型学習~学力「崩壊」の決め手
七位.「学びあい」という美名の下の教育の堕落
~NHKEテレ・ETV特集「輝け二十八の瞳 ~学び合い 支えあう教室~」
(2012年2月5日放送)

八位.ウコンは肝臓に悪い?~NHK・ためしてガッテン
「肝臓の健康を守れSP」(2011年6月29日放送)

九位.NHK総合・ブラタモリ「#22 札幌
 ~なぜ札幌は200万都市になった?~」(2015年11月7日放送)

十位.ピアノ五重奏曲の甘口辛口〜ドヴォルザーク、シューマン、
フォーレ、ショスタコーヴィチ、ブラームス、フランク・・・

先月は教育関係の過去記事が4本ランクインしました。
4本のPV数を合計すると1000PV以上になります。
インクルーシブ教育や学び合いといった、
教育のトレンドへ疑問を持つ方が増えている証拠でしょうか。
八位の「ウコンは〜」は2015年8月以来の久々のランクイン。
そろそろ忘年会シーズンが近づいているからでしょうか?

札幌は既に雪景色です。
このまま根雪になりそうです・・・

今年も残すところあとひと月・・・
余談ですが、今年(2015年)の流行語大賞、
「爆買い」は札幌の狸小路あたりに行けば日常的に見られる光景ですし、
テレビや新聞でも頻繁に出てきましたが、
恥ずかしながら、「トリプルスリー」なる「流行語」は知らなかったです。
日常会話で使われているのを聞いたことないですし・・・
「五郎丸ポーズ」とかの方が良かったのでは?
(子どもたちに大人気!)
それはさておき、今月もご愛読よろしくお願いします。

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