書評:クレマインド(文・絵)『マンガ聖書時代の古代帝国』(いのちのことば社)〜旧約と新約の中間時代を知るのに便利!
旧約聖書と新約聖書の中間時代を中心に、
その前後の古代イスラエルと中東の世界情勢を見事に視覚化しています。
いのちのことば社から発刊された、『マンガ聖書時代の古代帝国』です。
マンガ聖書時代の古代帝国
取り上げられるのは、BC722のアッシリアによる北王国イスラエル滅亡から、
イエス様が生まれる少し前(BC4年頃?)までです。
旧約聖書で言えば、列王記第二〜エステル記及びエレミア書、エゼキエル書、
ダニエル書と十二小預言者と、
旧約続編(第二正典)のマカバイ記1・2が範囲に入ります。
読んでいて、政治の流れとかは実に「頭がスッキリ」するように理解できますが、
はっきり言って、戦争に次ぐ戦争、あるいは謀略とか、
黒歴史ばかりで、読んでいて暗澹たる気分になっていきます・・・
(中東の残虐さはアッシリアの昔から、
今のISまで連綿と続いているのかも・・・
まぁ、古代人の残虐さは、中東に限ったものではないですが。
古代ローマ帝国や中国の王朝とか、人間はこうまで残酷になれるのか、
という実例が歴史には満ち溢れていますね・・・)
しかし、イスラエルの滅亡から、
イエス様が降誕されるまでの歴史の流れをきちんと把握する、
ということにかけては、実に力強い味方になる本です。
旧約の終わりから、新約までの中間時代を知りたい、という方には、
ぜひオススメです。
文・絵の「クレマインド」は、韓国人のグループです。
本に「クレマインド」のHPが記載されていましたので、
一応紹介しますが、ハングル文字ばかりなのでよくわかりません・・・
興味のある方はどうぞ。
→http://www.cremind.co.kr/
同じ著者グループによる、
『マンガ 神なんていないと言う前に』(いのちのことば社)は、
以前に紹介しました。こちらもオススメです。
マンガ 神なんていないと言う前に
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