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2015年2月23日 (月)

バッハの鍵盤曲、ピアノとチェンバロどちらがいいか?〜美しいければ、オリジナル楽器でなくてもいいじゃない?・・・

先月(2015年1月)タワレコで予約した、
フランスのピアニスト、クレール=マリ・ル・ゲ(Claire-Marie Le Guay)による、
バッハのアルバムが我が家に到着したので、
早速聴いてみました。
(どちらかというと、思わずジャケ買いに近いかも・・・)

Italian Con Capriccio Sinfonia 11 Partita 1 Import

ル・ゲの演奏は、
ストラヴィンスキーの「ペトルーシュカからの三楽章」のCDで以前から注目していました。
(現在手元にはありませんが・・・)
他に何枚か購入したことがあります。
(いずれも、現在手放していますが・・・)

Ravel: Daphnis Et Chloe / Stravinsky: Petrouchka Import

全体的に穏やかな感じのアルバムです。
「イタリア協奏曲BWV971」は、グールドの演奏のような、
エネルギッシュな感じではありませんが、
なんとなく聴いていて心がリラックスできます。
刺激的なグールド、崇高なニコラーエワの演奏とは一味違った魅力があります。
このアルバムの詳細については、タワレコのサイトでどうぞ。
現代フランスを代表するピアニスト、
クレール=マリ・ル・ゲが満を持してバッハに挑む!

ところで、バッハの鍵盤曲は、オルガン用の作品を除けば、
たとえば「平均律クラヴィーア曲集」、「ゴルトベルク変奏曲」などは、
現在ではチェンバロで演奏されるのが主流となっていますね。
ピアノでバッハ、というのは、
練習用に弾く(たとえば「インヴェンションとシンフォニア」等)のを別とすれば、
時代錯誤そのものなのかもしれません。
しかし、私としては、チェンバロで演奏されたものよりも、
ピアノで演奏された方が好きです。
美しければ、オリジナルかどうかなんて、どうでもいいのではないでしょうか?

たとえば、グールドが弾く「ゴルトベルク変奏曲」は、
何度聴いてもまさに「目が冴えるような」演奏ですが
(作曲の意図とは違うのかもしれませんが・・・)、
チェンバロ、特にモダン・チェンバロ(リヒター他)で弾いた演奏は、
退屈そのものです。

ピアノでバッハ、というのでオススメCDを3枚挙げるとしたら、
上述のグールド盤「ゴルトベルク変奏曲」(81年録音の方)と、
ファジル・サイのCD、アルゲリッチの唯一のバッハのアルバムCDを挙げます。
特に「ゴルトベルク変奏曲」はいったい何回聴いたことでしょうか・・・
50分があっという間に感じるほどです。

グールド「バッハ:ゴールドベルク変奏曲(81年デジタル録音)」


ファジル・サイ「シャコンヌ!〜サイ・プレイズ・バッハ」


アルゲリッチ「バッハ:ピアノ作品集」

では、チェンバロ演奏でバッハの鍵盤曲を聴くのが好きではないかというと、
例外があります。
曽根麻矢子の演奏です。
曽根麻矢子がチェンバロで奏でる「ゴルトベルク変奏曲」は、
初めてチェンバロ演奏で退屈でない演奏だと思いました。
むしろ、グールドの演奏に劣らないほど、音のきらびやかさがあり、
聴いていて幸せな気分に浸ることができます。

曽根麻矢子「ゴルトベルク変奏曲」(旧盤)

(新盤はまだ所有していません。)
※参考 新盤


最近入手した、イギリス組曲第2番BWV807が収録されているCDでは、
マルタ・アルゲリッチのピアノ演奏に負けず劣らずの、
実にイキイキとした愉悦感ある演奏となっていました。

バッハ:イギリス組曲第2番&第3番&第6番

チェンバロか、ピアノか・・・
バッハの場合は、どちらでもいいのではないでしょうか。
もっと言えば、モダン楽器かオリジナル楽器かさえも、
美しければ、どちらでもいいと思います。
クレンペラーやカラヤンがモダンオケで演奏する管弦楽組曲や、
ブランデンブルク協奏曲だって、実はステキなのですよ・・・
(もちろんカール・リヒターも!)

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