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2015年1月21日 (水)

シベリウス:交響曲第6番ニ短調Op.104聴き比べ4種〜ベルグルンド、セーゲルスタム、カラヤン、バルビローリ・・・

シベリウスの交響曲全7曲のうち、
どれか1曲選べと言われたら、クラシック好きの皆様なら、
どれを選びますか?
聴きやすい、わかりやすいのは第1番、第2番ですね。
(私も好きですが・・・)
最も難解なのが第4番。
時折聴くこともありますが、未だにその真価がわかったとはいえません。
(憂鬱さではベストを争うものですが・・・)
私が一番聴く機会がないのが第3番です。
シベリウスの真骨頂はやはり第5番、第6番、第7番の3曲でしょう。
今回取り上げるのは、真ん中をとって第6番です。
人っ子一人いない森の奥深く、鹿とかリスとかが動き回っているぐらいで、
人の手の及ばない大自然の詩が響き渡っているようです。
森の中を空中を飛びながら散策しているかのような感じです。

今回の聴き比べCDです。録音の古い順に並べます。

カラヤン指揮ベルリン・フィル(1967)DG
※カップリング:交響曲第4〜5番、第7番他 2枚組

第1楽章;9:17
第2楽章;6:20
第3楽章;3:31
第4楽章;9:41

バルビローリ指揮ハレ管弦楽団(1970)WARNER
※交響曲全集他 5枚組

第1楽章;9:22
第2楽章;6:55
第3楽章;3:43
第4楽章;9:52

パーヴォ・ベルグルンド指揮ヘルシンキ・フィル(1986)Warner
※カップリング:交響曲第5番、第7番他

第1楽章;8:14
第2楽章;5:31
第3楽章;3:55
第4楽章;11:12

レイフ・セーゲルスタム指揮ヘルシンキ・フィル(2002)Ondine
※交響曲全集&ヴァイオリン協奏曲、フィンランディア

第1楽章;9:27
第2楽章;6:08
第3楽章;3:57
第4楽章;10:39

あえて順位をつけるとすれば・・・
1.ベルグルンド盤
2.セーゲルスタム盤
3.カラヤン盤
4.バルビローリ盤
でしょうか・・・

バルビローリ盤では、第1楽章などで、
ベルグルンド盤ではあっさりと過ぎ去ってしまう響きに思わずハッとしました。
(たとえば6:50頃のハープなど・・・)
北欧風の響きはしませんが、温かみがあります。
まだ森の中に人が散歩している感じでしょうか・・・

カラヤン盤は、オーケストラの雄弁さが見事です。
この中では最も色彩感豊かな演奏といえます。
大自然というよりは、よく手入れされた広大な庭園という感じでしょうか・・・

セーゲルスタム盤は、後述のベルグルンド盤に極めて近いものの、
ベルグルンド盤よりは迫力があるところも多いです。
セーゲルスタム盤は、第6番よりも、
ヴァイオリン協奏曲お目当てで購入したものです。
カラヤン盤と並んで最近よく聴いています。
ベルグルンド盤もカラヤン盤もちょっと・・・という方には一番いい選択です。

ベルグルンド盤は、一聴しただけなら、
この中で一番あっさりとした演奏に聞こえるかもしれません。
自然そのものが鳴り響いている、としか形容できないほどです。
もはやバラバラのオーケストラというのを超えて、
切れ目なく一つになっているかのようです。
極北の演奏・・・
人の気配はまったくなく、
ただ大自然が広がっているかのような感じを受けます。
ベルグルンド盤は聴く人をかなり選ぶと思います。
この曲の入門用なら、カラヤン盤あたりをオススメした方がいいかも・・・

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