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2014年12月の16件の記事

2014年12月29日 (月)

年末年始のブログ休止のお知らせ(2014~2015)※2014年ブログ記事PV数ベスト10

年末年始の帰省のため、
2014年12月30日から2015年1月3日までブログを休止します。
1月4日以降から再開予定です。
この期間、コメントをいただいても掲載・返答できませんのでご了承願います。

今年も拙ブログをたくさんの方に読んでいただきました。
感謝します。
希望をもって、新しい2015年を迎えましょう!

ちなみに、2014年度の年間PV数ベスト10は以下の通りです。
いずれも1000PV以上です。
(※12月29日現在ですが、たぶん変わらないでしょう。)

1位:ウコンは肝臓に悪い?~
NHK・ためしてガッテン「肝臓の健康を守れSP」(2011年6月29日放送)

2位:「学び合い学習」は日本の義務教育崩壊を招く!
~おすすめ記事『【解答乱麻】 TOSS代表・向山洋一 亡国の教育「学び合い学習」』
(MSN産経ニュース2012年11月24日掲載)

3位:公立学校で習熟度別授業の導入はプラスか、マイナスか?
~読売新聞北海道版・連載「学力危機」第1部・札幌の格差 (10)を読んで

4位:算数の問題解決型学習~学力「崩壊」の決め手
5位:「学びあい」という美名の下の教育の堕落~
NHKEテレ・ETV特集「輝け二十八の瞳 ~学び合い 支えあう教室~」
(2012年2月5日放送)

6位:インクルーシブ(インクルージョン)教育は子どもにとって本当に幸福なのか?
~おすすめブログ記事「脱インクルージョン教育」(ブログ名:斜に構えてみる)

7位:どの聖書が一番いいか?(新約聖書編)
8位:映画「アナと雪の女王」(原題:Frozen)〜2D版、3D版共に観て・・・
9位:ピアノ五重奏曲の甘口辛口
〜ドヴォルザーク、シューマン、フォーレ、
ショスタコーヴィチ、ブラームス、フランク・・・

10位:文語訳 新約聖書 詩篇付 (岩波文庫)手に入れました!

1位の記事はともかくとして、2位〜6位が教育関係の記事で占められているのは、
うれしい限りです。

来年も、多くの人々にとってよい1年となりますように・・・
皆様に神様の祝福と平安が豊かにありますように。

主があなたを祝福し、あなたを守られるように。
主が御顔を向けてあなたを照らし
あなたに恵みを与えられるように。
主が御顔をあなたに向けて
あなたに平安を賜るように。

(旧約聖書民数記6:24〜26新共同訳)

2014年12月27日 (土)

【演奏会感想】札響名曲コンサート「札響の第9」(2014年12月27日)

12月の風物詩の一つとなった、ベートーヴェンの「第9」。
私はわざわざ「第9」のコンサートに出向くことは滅多にないのですが、
札響の音楽監督、尾高忠明が今年度で音楽監督として最後の「第9」、
ということだったので、あえて行ってみようと思いました。
妻と一緒に行きました。
2014年12月27日(土)Kitara大ホールにて14時開演でした。
指揮者は尾高忠明、合唱は札響合唱団、札幌アカデミー合唱団、札幌放送合唱団。
総勢150名ほどの「合唱」でした。
私どもはオーケストラの裏側、オルガンの近くの席を取りました。
札響名曲コンサート「札響の第9」

当日の様子はNHKFMで北海道内に生中継されていたとのこと。
放送されている、という意識もあったのか、
かなりの熱演となっていました。
指揮者も力を入れた指揮ぶりでした。
なお、合唱とソリストは第1楽章が始まる前に全員入場していました。

第1楽章から、
弦セクションとティンパニは「燃え上がるような」、
熾烈な演奏を繰り広げていました。
特に弦セクションの美しさ、力強さは特筆に値しました。
荒れ狂うようなうねりがありました。
戦火がメラメラとあちこちでくすぶっているかのような・・・
第1楽章と第4楽章が最も出来がよかったといえます。
全体的に、弦セクションは素晴らしかったですが、
管楽器はもう少し意味付けをしてあげたら・・・
とも思いました。
管楽器の出番のところはあっさりとした味付けでした。

第2楽章は、本来「スケルツォ」(冗談)ですから、
もう少し力みがなくてもよかったのかな、とも思いました。
第1楽章の憤怒がそのまま第2楽章の前半に引き継がれているような感じでした。
後半は合格点でした。
第3楽章は弦セクションの美しさが光りました。
これも素晴らしい演奏でした。

第4楽章では、歓喜の主題が初めて出てくるところの「タメ」が数秒ありました。
最近の演奏では、ほとんど「タメ」がなく、
そのままダラダラと歓喜の主題に入ってしまうことが多いのですが、
わずかの重い沈黙があっただけで、歓喜の主題が引き立ちました。

バリトンの吉川 健一の”O Freund・・・”の声は、
なぜか頭の後ろの方から聞こえるような感じでした。
朗々とよく響き渡っていました。
合唱もオルガンのような響きを醸しだしていました。
特に女性パートは美しく響いていました。

テノールはちょっと声量不足かな、とも思いました。
最後の合唱が終わり、フィナーレのオケ合奏のところは、
交通整理的な演奏ではなく、
往年の名指揮者のような燃え上がる感じになっていました。
実演で聴いた限りでは今までで一番素晴らしい「第9」だったと満足できました。

2014年12月25日 (木)

NHKEテレ・ららら♪クラシック「クリスマスソングに込めた平和への祈り~“きよしこの夜”」(2014年12月20日,22日放送)

今日はクリスマス
皆様いかがおすごしでしたか?

 

我が家ではクリスマス当日は特に礼拝には行かず(行けず?・・・)、
妻と一緒にバレエ「くるみ割り人形」(マリインスキーバレエ)を観るのが恒例です。
(もちろんクリスマス・イブには教会へ行きますが・・・)
主のご降誕を心からお祝い申し上げます。

 

先日、2014年12月20日に、NHKEテレの「ららら♪クラシック」で、
クリスマスの定番中の定番である、讃美歌「きよしこの夜」を取り上げていました。
→「クリスマスソングに込めた平和への祈り~“きよしこの夜”」

 

「きよしこの夜」成立の話は、従来聞いた説と少し違っていました。
確か、オルガンが洪水で故障したから、ギターで賛美した・・・
でも、この番組では、その説は出てきませんでした。
讃美歌成立の話よりも、どのように広まったのかの方が興味深かったです。

 

今年103歳の日野原重明氏も出てきて、歌声を披露してくれました。
第一次世界大戦中の奇跡の「クリスマス休戦」の元になったのが、
広く人口に膾炙していた「きよしこの夜」だったとは・・・
ちょうど関連ニュース記事があったので紹介します。
奇跡の「クリスマス休戦」から100年、英軍将校の手紙公開(2014年12月24日) 阪神・淡路大震災で被害にあった教会でも、
「きよしこの夜」が復興の応援歌になっていた、という内容も感銘を受けました。

 

「きよしこの夜」(讃美歌109)はとても好きな讃美歌の一つです。
カトリック教会では「しずけき」(カトリック聖歌集111)として歌われます。
どちらも正確な訳ではないので、どちらかの訳詞をとれ、と言われたら、
広く歌われている「きよしこの夜」の方をとります。
(クリスマス・イブに初めてカトリック教会を訪れた人は、
やはり思わず「♪き〜よし〜 このよる〜」と歌ってしまうことが多いようです。)
カトリック教会はこの点、新共同訳聖書を採用したように、
伝道の観点から、
広く一般的な「きよしこの夜」を採用した方がいいのでは、と考えます。

 

番組では、東京混声合唱団と、
パク・キュヒさんのギター、上柴はじめさんのオルガン伴奏で、
1番から4番まではドイツ語で「きよしこの夜」(Stille Nacht)が歌われました。
パク・キュヒさんのギターがとてもステキでした。
日本では歌われない、幻の4節というのも初めて聴きました。
ベートーヴェンの「第9」的な内容なのですね。
最後に、日本語の「きよしこの夜」(1番)が歌われました。
キリスト教的にはなかなか好内容でした・・・

 

以前、「きよしこの夜」について書いた記事を紹介します。
「きよしこの夜」のMIDIがあります。
2012年クリスマスを祝して〜「きよしこの夜」と「あらののはてに」のMIDI(附:Mac Book PROとFinale2012買ってしまいました・・・) ※今はFinale2012ではなく、既にFinale2014です。

 

いと高きところには栄光、神にあれ、
地には平和、御心に適う人にあれ。
(新約聖書ルカによる福音書2:14新共同訳)

2014年12月23日 (火)

NHKEテレ・クラシック音楽館「札幌交響楽団定期演奏会」(2014年12月21日放送)

目を閉じて聴けば、
まるでチェコかドイツのオーケストラの響きがしました・・・

2014年12月21日放送、NHKEテレ「クラシック音楽館」の
「札幌交響楽団定期演奏会」を録画して視聴しました。
2014年11月14日 札幌コンサートホールKitaraでの収録です。
指揮はラドミル・エリシュカ、札響の首席客演指揮者です。
曲目は、
ウェーバー:「魔弾の射手」序曲
モーツァルト:交響曲第38番
ブラームス:交響曲第2番
の3曲でした。
(2014年11月定期演奏会のプログラム通り)

番組ではコンサートの模様の他に、
札響団員と指揮者エリシュカへのインタビューも取り上げていました。
2006年に札響へ客演指揮した際、あまりのオケの変貌ぶりに札響団員が感激し、
2008年からの首席客演指揮者になることが決定した、
という経緯があったのですね。

私はまだ残念ながら、エリシュカ指揮の札響定期を聴いたことがありませんが、
今回の放送を視聴して、機会があればぜひ行きたい、という気になりました。

ブラインドテストをしたら、おそらく今回の演奏会は、
いったいどこのオケなのか相当迷うと思います。
チェコ・フィル?ドレスデン?
Kitaraホールの豊かな響きもあり、
まるでヨーロッパのオケみたいな感じになっていました。

最も素晴らしかったのは、やはりブラームスの交響曲第2番でした。
第1楽章では、陽光あふれる秋の湖岸が見えてくるようでした。
弛緩なくブラームスの重厚で美しい響きがホールを満たしていました・・・

ウェーバー、モーツァルトの曲も名演といえます。
これが札響の演奏なの?とびっくりするぐらいの上品で充実した響き!
北海道民として誇りに思えました。

エリシュカ指揮札響によるドヴォルザークの交響曲集CDが何枚か出ています。
私もそのうち手に入れようかな・・・
特に気になるのは第8番かな?

ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」

ドヴォルザーク:交響曲第8番 SHM-CD

NHKBSプレミアム・プレミアムドラマ「お母さま、しあわせ?」(2014年12月21日放送)

ダウン症の書家として有名な、金澤翔子さんと、
母親の泰子さんとの30年の歩みをドラマ化した作品です。
2014年12月21日放送のNHKBSプレミアム・プレミアムドラマ
お母さま、しあわせ?」を観ました。
現在、私はダウン症の子と関わる機会が多いので、
ぜひ観たいと思っていました。
ドラマでは、翔子さん役はすべて実際のダウン症のお子さんが演じたとのこと。

ダウン症の子と実際に関わった経験から言えば、
にこにこしている事が多く、明るく優しく、かわいらしい一方、
一旦思い通りにならないと頑固でテコでも動かないような面もあります。
(※私が知っている限りでは・・・もちろんそうでない子もいっぱいいるはずです。)

一口にダウン症といっても、
言葉を発するのが難しい人から健常者と同様に会話できる人、
あるいは番組の中で紹介されていた、
ダンスや音楽、書道など文化的活動を積極的に行っている人まで様々です。
だから、「ダウン症」というカテゴリーは医学的には有意味ですが、
結局は「その人、その子」として見るのが大事なのではないでしょうか?

ドラマでは、大塚寧々さんが母親の金澤泰子さんを演じていました。
翔子さんが生まれた当時の泰子さんのやつれた感じなどは熱演でした。

あまり批判したくはないのですが・・・
泰子さんが翔子さんを普通の小学校の普通学級に在籍させることにこだわるところは、
見る人によって評価が異なると思います。
インクルーシブ教育推進派の人や、
あまり深く考えないで、テレビの主人公に感情移入してしまう人たちにとっては、
小学校側が翔子さんに養護学校(特別支援学校)へ行くことを勧めるところは、
「なんてケシカラン!」と思うはずです。
しかし、その前段階で、
ドラマでも取り上げられていましたが、
翔子さんの学級担任が「翔子さんがいつでもビリだからこの学級は明るいのですよ」
というセリフにあるように(このセリフも受け取りようによっては違いますが)、
本来その子の能力を伸ばすために受ける教育が受けられず、
学級の「お荷物」的存在になっている、というのは、
なんとも悲しいことだと私は思いました。
言ってみれば、親の見栄とエゴでしかありません。
私としては、小学校側の言い分の方が正しいと思いました。
ただ、その体験が娘を書道の道へ本格的に邁進させるきっかけになったようですね。
「この子だってできるんだ!」と鬼の形相で書道に取り組ませたからこそ、
今日の翔子さんがあるわけです。

実際、本来特別支援学校・学級でそれなりの教育を受けた方がいい子が、
親の見栄とエゴで、無理やり通常学級に在籍し、
教室の「お荷物」「厄介者」状態になっているケースが多々あります。
◯◯ちゃんが廊下で「ガンコ」している(固まって動こうとしない)、
◯◯ちゃんが教室から脱走した・・・
その都度、担任は説得や捜索に追われ、通常の授業は停滞します。
授業なんてどうでもいい(勉強は塾でやるから?)というならともかく、
他の子たちの教育を受ける機会を減少させてしまうことについては、
いかがなものでしょうか?
理念としてのインクルーシブ教育を推進することは、
通常の子どもたちの学力を保障することと、
残念ながら両立できないのではないでしょうか?
(聖書的に言えば「一匹の羊」か「残された99匹の羊」
どちらをとるか、でしょうか・・・
もちろん、いなくなった一匹も大事ですが、99匹だって大事なのです。)
アヒルと白鳥を無理に一緒に育てる必要があるか、とも言えます。
それにしても、特別支援教育への無理解と偏見は、悲しくなります・・・

健常者の子どもの中に、障がいがある子を入れて、一緒に教育すれば、
やさしさや思いやりが育つ、と頭がお花畑の教育者は思いがちです。
しかし、子どもは意外と残酷なものです。
かえって偏見と嫌悪感が育てられてしまう場合だってあるのです。
真の思いやりというのは、ある程度心が育ってから本物になると思います。
ダウン症の人が皆翔子さんのような存在になれるとは限りませんよね。
その子にあった能力に応じた、良さを伸ばす働きかけが大事だと思います。
私としては、その子の能力をどう伸ばすか、という観点こそ、
障がいを持つ子の教育にとって最も大事なことだと考えます。

番組では、最近技術的に確立した、出生前診断のことについても触れていました。
出産前に、ダウン症児かどうかがかなりの確立でわかってしまうものです。
ダウン症児に生まれる権利、生きる権利はないのか・・・
確かに、障がいを持つ子を育てるのは、ものすごく困難なことです。
しかし、親の都合で「処分」していいものなのでしょうか?
私は命は「授かりもの」と考えます。
障がいのある子を排除する考え方は、
結局は遺伝的に優秀な人間しか生きてはならない、という優生思想につながります。
最終的に、「ふつうの人」すら生きてはいけないことになります。
出生前診断の拡大適用には私は反対します。
障がいがある人は、社会の宝だと私は思っています。

金澤さんは仏教にすがりましたが(その他の加持祈祷をする怪しげなものにさえ・・・)、
「子どもは親を選んで生まれてくる」という一種の「神話」が、
NHKの「慰め」なのでしょうか?
何度もそういう言葉が出てきていました。
これも立場が違うと違和感があるかもしれません。

最後のシーン、実際の金澤泰子さんが出てきて、
ダウン症の原因である、21番目の染色体が2本ではなく3本あること(トリソミー)
について、
「人より染色体が1本多い事も、「愛」なんだ」
(正確な引用でなくゴメンナサイ・・・)と言っていたのは印象に残りました。
ともあれ、ダウン症についての理解と共感を求めるドラマとしては、
画期的な内容だったと思います。

2014年12月21日 (日)

【演奏会感想】鈴木雅明指揮 バッハ・コレギウム・ジャパン ヘンデル「メサイア」(2014年12月21日 札幌コンサートホールKitara)

久々にコンサートに行きました。
鈴木雅明指揮 バッハ・コレギウム・ジャパンによる、
ヘンデルの「メサイア」です。
(2014年12月21日 札幌コンサートホールKitara)
「メサイア」の全曲をコンサートで聴くのはかなり久しぶりでした。
鈴木雅明指揮バッハ・コレギウム・ジャパン(以下BCJ)の演奏を、
Kitaraで聴くのは私にとっては2回目です。
最初に聴いたのは、確か2006年だったと思います。
確かモーツァルトの「レクイエム」でした。
今回は妻と一緒に聴くことができました。
私どもが座っていたのは、LAブロックの方でした。

教会学校のクリスマス会が終わってからすぐ行ったせいか、
疲れてつい意識がとんでしまうことが多々ありました。
それでも、BCJのコーラスの美しさと、
ソプラノⅠのクリステン・ウィットマーの声の軽やかな美しさには魅了されました。
バスは、ロデリック・ウィリアムズ。
先日記事を書いた、
2014年のプロムス・ラストナイトコンサートにも出演していました。
NHKBSプレミアム・プレミアムシアター「プロムス2014 ラスト・ナイト・コンサート」(2014年12月15日放送)
ソプラノⅡ、テノール、アルト(男性)は少し印象薄かったです。

第1部の中心は、12〜16曲目のところでした。
第2部は、やはり「ハレルヤ」のところが素晴らしかったです。
「ハレルヤ」のところでついにトランペットが登場します。
現代のものではなく、バルブがないナチュラル・トランペットです。
右手にトランペットを持ち、左手は腰に添えられます。
ビールをイッキのみするような姿勢に似ているかもしれません。
口だけで音を出すので、多少音が不安定な面もありますが、
実に味わい深い音が出ていました。

「ハレルヤ」の合唱の素晴らしさ!
私は声を出さずに一緒に歌っていました。

第3部は休憩なしで第2部に続いて演奏されました。
第3部は全部しっかりと聴いていました。
圧巻は、43のバスのアリア「トランペットが鳴り響くと」でした!
AーBーAのアリアですが、ロデリック・ウィリアムズは張りのある素晴らしい声で、
繰り返しのところは思いっきり装飾を付けて歌いました。
ここは思わず拍手したくなったほどでした。
「ハレルヤ」と並んで最も心に残ったところでした。

最後の合唱47「Worthy is the Lamb」まで来ると、
「ついに妻と一緒に『メサイア』全曲聴いたんだ・・・」と、
別な感動がこみ上げてきました。
終わるのが惜しい感じがするほどの、充実したコンサートでした。
会場からは絶賛の拍手の嵐!

アンコールはなしかと思いきや、ちゃんと1曲用意されていました。
クリスマスキャロルのメドレーでした。
BCJの合唱だけのアカペラでしたが、
その合唱の美しさには唖然とするばかりでした・・・
シンセサイザーかパイプオルガンのような音色とでもいいましょうか?
総勢20人ほどなのですが、会場全体を天国からきたような響きで覆っていました。
ソプラノの美しさは、まるで北極のオーロラみたいでした・・・

ちょっと気になったこととしては・・・
ソリストが自分の番が来て歌う時に、指揮者のそばまで移動しますが、
その時の足音(特にソプラノ)が意外と響いていました・・・

BCJの「メサイア」は抜粋版CDを所有しています。
会場では全曲版、抜粋版どちらのCDも売っていましたが、
全曲版の方は5000円以上したので、諦めました・・・
ともあれ、本当に来てよかったと思えたコンサートでした。

2014年12月17日 (水)

ハイドン:交響曲第88番「V字」 聴き比べ4種類〜クナッパーツブッシュ、クレンペラー、ヨッフム、ヴァイル・・・

ハイドンの交響曲聴き比べ第2弾は、第88番「V字」です。
第104番「ロンドン」が第1弾でしたので、
当初は104→103→102→101→100・・・と下がっていく予定だったのですが、
頻繁によく聴く順にすることにしました。
ということで、今回は第88番「V字」・・・
ちなみに、この「V字」という曰く有りげなタイトル、
曲自体には何の関係もないそうです。
(ハイドンの曲の愛称は、たいてい、たわいもないものが多いですね。)

我が家にある4つの演奏CDを録音年順に紹介します。

クナッパーツブッシュ指揮ウィーン・フィル(1958)DREAMLIFE
※MONO


第1楽章;6:19
第2楽章;6:10
第3楽章;4:11
第4楽章;4:08


2枚組。カップリングはブラームス:交響曲第3番他


ヨッフム指揮ベルリン・フィル(1961)DG

第1楽章;6:24
第2楽章;6:15
第3楽章;4:34
第4楽章;3:26


5枚組。「ザロモン・セット」のオマケの1枚。

1枚ものなら・・・
ハイドン:交響曲第88番&第91番&第93番

※タワレコで買った方がお得です。
実は私も最初、こちらを買いましたが、すばらしい演奏だったので、
5枚組の方も買ってしまいました・・・

クレンペラー指揮ニュー・フィルハーモニア管弦楽団(1964)Warner

第1楽章;6:59
第2楽章;5:53
第3楽章;4:24
第4楽章;3:49

Bach Rameau Handel Gluck & Haydn

8枚組。ハイドンはそのうちの3枚。

ブルーノ・ヴァイル指揮ターフェルムジーク(Tafelmusik)(1994)SONY

第1楽章;6:16
第2楽章;5:57
第3楽章;3:30
第4楽章;3:22

Haydn: Symphonies Nos. 41-47 50-52 64

7枚組CD。
このCDジャケットのハイドン、
何となく「今でしょ?」の林先生に似ていませんか?(*^-^)
ちなみに我が家にあるのは違うジャケットですが、中身は同じですので、
入手しやすい方を紹介しました。

この交響曲が気に入ったのは、
第4楽章の愉しさです。
でも、たぶんいきなりクレンペラー盤を聴いても、
立派すぎて愉悦感はないと思います。
私がオモシロイと思ったのは、
クナッパーツブッシュ盤とヨッフム盤の第4楽章を試聴して聴き比べた時です。
ヨッフム盤は颯爽と駆けていく一方で、
クナッパーツブッシュ盤はあたかもSLがゆっくりと進んでいくような印象でした。
もっといえば、馬車とスポーツカーぐらいの違いかもしれませんね。

クナッパーツブッシュ盤はMONOながら音質は良く、
聴いていてMONOということを忘れるほどです。
一番やりたい放題の演奏です。
クナッパーツブッシュ盤の存在があったからこそ、
この曲の愉しさに気づくことができました。
なお、クナッパーツブッシュ盤の「V字」といえば、
ヘッセン放送響のが有名ですが、入手が難しいようです。
(他に、

スマートさではヨッフム盤とヴァイル盤が双璧です。
「V字」を聴きたい時は、ヨッフム盤かヴァイル盤のどちらかを選びます。
ヨッフム盤はモダン楽器でのスタンダードといえる、
非常にすっきりとした演奏です。

ヴァイル盤は古楽器演奏ですが、音の迫力があり、
なおかつ流麗な美しさが全編にあります。
古楽器かモダン楽器か、なんて差異を超えて、
たぶんこの中で最も美しい演奏かもしれません。

クレンペラー盤は、ヨッフム盤とクナッパーツブッシュ盤を聴く前に、
通して聴いてみたのですが、あまりピンときませんでした。
しかし、上記3盤と聴き比べしてみると、
スケールの雄大さでは随一です。

どれか1枚というなら、ヴァイル盤を挙げますが、
どれも揃えておいて損はないと思います。

2014年12月16日 (火)

NHKBS1・BS世界のドキュメンタリー「ピアノマニア ~調律師の“真剣勝負”~」(2014年12月16日放送)

ピアノの名演奏を生み出す裏方である、調律師の物語です。
NHKBS1の「BS世界のドキュメンタリー」で、
ピアノマニア~調律師の“真剣勝負”~」を放映していました。
2014年12月16日放送でした。
(再放送は12月23日、2015年1月3日深夜です。詳細は番組HPにて)

世界的なピアニスト、ピエール=ローラン・エマール(Pierre-Laurent Aimard)と、
スタインウェイのドイツ人調律師、シュテファン・クニュップファーとのやり取りが、
作品の中心です。調律師が主役です。
(他に、ラン・ランやブレンデルなども出ていましたが・・・)

エマールがバッハの「フーガの技法」を録音するまでの、
スタインウェイピアノの微妙な調整・・・
はっきり言って、調律シロウトである私には、
調律してどういう変化があったのか、さっぱり聞き取れませんでした。
しかし、ピアニストがイメージする通りの音の響きを、
極限まで追求する姿には、感銘を受けました。

エマールは容赦なく「質問がある」(=直してほしいところがある)を
調律師にぶつけ、調律師は微調整したり、他のピアノを試させたり・・・
緊張感と仕事への情熱が、映像からあふれてきました。

途中では、ピアノを使ったコメディアン(イグデスマン&ジョー)と、
調律師とのやり取りもありました。
(観ている側としては、ピアノが可哀想・・・・と思わず悲鳴!)

エマールから調律師に、
「夢に見た音だ」と絶賛の言葉があったことを告げて、
番組は余韻を残して終わりました。

ところでこのドキュメンタリー、実は90分程の映画でした。
(タイトルはそのまま『ピアノマニア』(Pianomania) )
制作されたのは2009年ですが、日本公開は2012年でした。
(札幌のシアターキノあたりで上映されていたのを記憶しています。
残念ながら、私は映画館では観ていませんが・・・)
結構いろいろな映画賞をとっているのですね。

2009年、ロカルノ映画祭批評家週間部門グランプリ
2009年、オーストリア映画賞 最優秀編集賞
2009年、リューネン映画祭 最優秀作品賞
2010年、サンフランシスコ国際映画祭 最優秀ドキュメンタリー賞
2010年、ヴュルツブルク映画週間 観客賞
2011年、ドイツ映画賞 最優秀音響賞

映画の公式HPはコチラです。

おそらく、ドキュメンタリー番組として放送するにあたり、
90分のうち40分ぐらいをカットしたようです。

映画のDVDと、エマールによるバッハの「フーガの技法」のCDを紹介します。
エマールの「フーガの技法」のCDは私も所有しています。
時々聴きたくなるCDです。

ピアノマニア [DVD]

Pianomania [DVD] [Import]※日本語字幕はありません。

Bach: The Art of Fugue

2014年12月15日 (月)

NHKBSプレミアム・プレミアムシアター「プロムス2014 ラスト・ナイト・コンサート」(2014年12月15日放送)

イギリスの真夏の一大音楽イベント「プロムス」。
そのしめくくりとなる、「ラスト・ナイト・コンサート」、
今年(2014年)もNHKBSで放送されていました。
収録は2014年9月13日、ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールです。
録画して観ました。

今年の指揮者はフィンランドの指揮者サカリ・オラモ。
ソリストはヴァイオリニストのジャニーヌ・ヤンセン他でした。
曲目及び出演者を、番組HPから転載します。
(転載)

<曲 目>
1. ヴェロシティ(ガヴィン・ヒギンズ)
2. 序曲「ピータールー」(アーノルド)
3. 「ファサード組曲第二番」から 流行歌(ウォルトン)
4. 詩曲 作品25(ショーソン)
5. アテネのための歌(タヴナー)
6. 仕立て屋(リヒャルト・シュトラウス)
7. バレエ組曲「ガイーヌ」第1番から 剣の舞(ハチャトゥリヤン)
8. チガーヌ(ラヴェル)
9. ラ・クカラーチャ(メキシコ民謡)
10. ジェリコの戦い(ロデリック・ウィリアムズ編曲)
11. 「ショウ・ボート」から オール・マン・リバー(カーン作曲/ロデリック・ウィリアムズ編曲)
12. 「メリー・ポピンズ」メドレー(シャーマン兄弟 詞曲/A・ダドリー編曲)
・お砂糖ひとさじで
・凧(たこ)をあげよう
・チム・チム・チェリー
・2ペンスを鳩(はと)に
・スーパーカリフラジリスティック
・エクスピアリドーシャス
13. プリマス・ホー(アンセル)
14. ルール・ブリタニア(アーン作曲/サージェント編曲)
15. 行進曲「威風堂々」第1番(エルガー)
16. エルサレム(パリー)
17. イギリス国歌(ブリテン編曲)

<出 演>
番組案内: ケイティ・ダーハム
バイオリン: ジャニーヌ・ヤンセン(4、8、9曲目)
ソプラノ: エリザベス・ワッツ(6曲目)
ボーカル: ルーシー・ヘンシャル(12曲目)
テノール: ジョン・ダザック(6曲目)
バリトン: ロデリック・ウィリアムズ(6、10、11、14曲目)

<合唱>BBCシンガーズ、BBCシンフォニー・コーラス
<管弦楽>BBC交響楽団(1~4、6~8、10~17曲目)
<指 揮>サカリ・オラモ (9曲目 バイオリン演奏)
<字 幕>三井 章子
収録:2014年9月13日 ロイヤル・アルバート・ホール(ロンドン)

(転載終)

長いコンサートなので、途中早送り・スキップしながら視聴しました。
(特に1〜6はほとんど飛ばしました・・・)
よかったのは、上記プログラムで言えば、7.以降です。
指揮者のサカリ・オラモが実は元々ヴァイオリニストで、
フィンランド放送響のコンサートマスターまで務めていたというのは、
今回初めて知りました。
9.の「ラ・クカラーチャ」では、
ジャニーヌ・ヤンセンとサカリ・オラモがヴァイオリンで競演していました。

私としては、12.の「メリー・ポピンズ」メドレーも楽しかったです。
「メリー・ポピンズ」もついにクラシック化?

「ルール・ブリタニア」以降の毎回定番の曲はいつもながらステキでした。
ただ、「威風堂々第1番」は少し迫力不足のような気がしましたが・・・

妻がこの番組を観ながら、「次はニューイヤーコンサートね・・・」
とつぶやいていましたが、
我が家では「プロムス」がすっかり定着したみたいです。

サカリ・オラモはジャケットの下にイギリス国旗をかたどったシャツを着ていました。
サカリ・オラモの指揮したCD、我が家では諏訪内晶子のヴァイオリン・ソロによる、
シベリウスのヴァイオリン協奏曲のが1枚あるだけです・・・

シベリウス&ウォルトン:ヴァイオリン協奏曲

Dlife・アナと雪の女王のすべて(2014年12月14日放送)

映画「アナと雪の女王」(原題:Frozen)のメイキング映像満載でした。
BS258CHのDlifeで、「アナと雪の女王のすべて」という1時間番組を、
2014年12月14日に放送していましたので、録画して妻と観ました。

Let it goを歌うエルサの映像では、
実は声を担当したイディナ・メンゼルの横隔膜の動きをも
再現するほどの細かさがあったというのには驚きました。
元々のストーリーでは、エルサは悪役キャラだったようですが、
Let it goの歌1曲で、すっかりストーリーが変わってしまった、
というのは以前どこかのWEB記事で読んだことがありましたが、
その背景に、製作総指揮のジョン・ラセター氏のご子息のことがあったとは、
初めて知りました。
10歳にして糖尿病を患い、
「何でこのボクなんだ・・・」という孤独感と苦悩が、
エルサの孤独感と抑圧感に反映されているようです。

雪のシーンを描くために、スタッフ達が雪の多い地域でひたすら遊んだり、
スカートを履いて雪の上を歩いたり・・・
そういった緻密さが、ファンタジーにリアリティを与えていたのですね。
アナ雪ファンにとっては見応えがあった番組でした。
なお、再放送は2015年1月12日18時から、とのことです。

2014年12月10日 (水)

NHK総合・クローズアップ現代「子どもの性同一性障害 ~揺れる教育現場~」、「広がる“読書ゼロ” ~日本人に何が~」(2014年12月9日、10日放送)

NHK総合の「クローズアップ現代」で、
2日連続して教育に関する特集を放送していました。

2014年12月9日放送は、
子どもの性同一性障害 ~揺れる教育現場~」でした。
(上記リンク先で、放送全文を読むことができます。)
性同一性障害とみられる児童生徒が、
全国で600人以上存在しているとのことでした。
(平成24年度の小中学生合計約500万人に対して、
0.012%ですね。)
仮に、実数はこの10倍の6000人いたと仮定しても、
0.12%ですか・・・
これを多いと見るか、少ないと見るか・・・

観た感想ですが、
「人と違う生き方をするには勇気がいる」
男として生まれながら、女として生きたいと願うのですから、
(あるいはその逆でも・・・)
人と違う生き方をすることを選ぶには、リスクを覚悟する必要があります。
番組では、あたかも学校や社会が無理解だから悪い、
という感じでまとめられていましたが・・・

プライベートでどのような服装で過ごすのかは、各人の自由ですね。
学校ではどうでしょうか?
少なくとも小学校では、制服がないところがほとんどです。
私の信仰的立場からは、望ましいとは思いませんが、
人権尊重という観点からは、
(生物学的な)男の子が女の子の服装をして登校してきても、
別にいいのでは、と思います。
ただし、周りの目がどうのこうの・・・という言い訳はおかしいと思います。
中学校の制服だって同様なのでは?
別に誰かに迷惑かけることではないし、
数字から言えば、例外中の例外とみなせばいいだけのことです。

別な例で考えてみましょう。
たとえば、「私は本当はパンダなんだ」と思い込み、
パンダの着ぐるみを着て登校したい、
とある児童が言い出したらどうでしょうか?
少なくとも校則では「パンダの着ぐるみ禁止」と書いていない限り、
学校では拒む理由がありませんね。
しかし、パンダの着ぐるみを着ていることへの「周りの目」は覚悟するのが当然です。
あるいは、「私は家でも裸で過ごしているから、学校でも裸で過ごしたい」
といった露出狂だったら?

マツコ・デラックスさんみたいな存在として、
「出る杭は打たれるが、出すぎた杭は打たれない」と、
周囲の好奇の目を恐れず、自分が正しいと思うことを貫くしかないと思います。

学校現場で困るのは、トイレと中学生以上での体操着への着替えでしょう。
性同一性「障害」だから、障害者用トイレを使わせる、というのは、
妥当な判断だと思いました。

性同一性障害にかぎらず、
「♪ありのままの」姿を世の中で貫き通すのは、勇気がいることです。
自分の自由を世間に認めてもらうのは、闘いなのです。
(もちろん、学校としての理解・受容は必要だと思いますが・・・)
私としては、全国に多数いる「特別な支援を要する子」と
同様の扱いで十分かな、と思いましたが・・・
(たとえば音に敏感な子がイヤーマフをしているのと同様に・・・)

翌12月10日放送は、
広がる“読書ゼロ” ~日本人に何が~」という特集でした。
前半は読書離れが進んでいる要因と、
本をよく読む大学生と読まない大学生のレポートの差、
という興味深いトピックでした。
「生きる力」とか、「問題解決型学習」の結果なのかもしれませんね。
てっとり早く問題を解決するなら、自分で考えるよりも、
PCやスマホでの検索能力を高めるのが一番です。
知識や教養を軽視してきた教育の行き着く先ともいえます。
(いい意味でも、悪い意味でも・・・)
(※そういう意味でも、小学校で低学力を招いている、
算数の問題解決型学習は、無駄が多すぎると思います。
「学ぶ」は「まねぶ(まねする)」から始まるからです。
デタラメな指導法と言うしかないです。)

特に大学生のレポート作成のところでは、
読書をしている人の方が自分なりの考えをしっかりと持つことができ、
読書しない人は検索に頼りきって、自分の考えがしっかりしない、
というのが、結論なのでしょうか。
たぶんこれが制作スタッフの主張だったのでは?

番組後半は、20万冊の蔵書があるという、
ジャーナリストの立花隆氏と国谷キャスターとの対話でした。
立花隆氏の主張は、ある意味前半を見事に否定しているようにも思えました。
脳科学にも詳しい人とはいえ、ミスキャストだったのでは、とも思いました。

そういえば、私も最近は、音楽ばかりで、読書はあまりしていないなぁ・・・
(それでも、聖書を読む時間を含めたら、1日に30〜40分は読書していますが・・・)

番組スタッフのブログ記事です。
ありのままの自分(12/9放送分)
サクサク or じっくり(12/10放送分)

2014年12月 9日 (火)

記事及びコメント削除のお知らせ(2014.12.9)

2014年12月6日(土)に記事公開しました、
「2014衆院選・期日前投票に行きました〜比例代表の「支持政党なし」の怪?」
につきましては、内容に錯誤が多くありましたのと、
私自身の思想信条と異なる特定の政党の宣伝につながるので、
誠に勝手ながら、削除しました。
コメントをいただいた方には大変申し訳なく思います。
なお、本記事につきましては、コメントを受け付けません。

2014年12月 8日 (月)

映画「エターナル・サンシャイン」(原題:Eternal Sunshine of the Spotless Mind)

2014年12月8日に、NHKBSプレミアムで、
映画「エターナル・サンシャイン」
(原題:Eternal Sunshine of the Spotless Mind)が放映されました。
邦題だと「永遠の陽光」という意味不明なものになりますが、
原題は劇中で朗読されるイギリスの詩人アレキサンダー・ポープの詩の一節、
「永遠の穢れなき心の輝き」とのこと。
→参考:『エターナル・サンシャイン』“Eternal Sunshine of the Spotless Mind”/ジム・キャリー、ケイト・ウィンスレット/ミシェル・ゴンドリー 監督/チャーリー・カウフマン 脚本/2004年アメリカ映画 (2007-05-20 の記事)
記憶をテーマにした、2004年度のアカデミー脚本賞を受賞した米映画です。
主演はジム・キャリーとケイト・ウィンスレット。

冒頭の20分ぐらい(オープニング・タイトルが出てくる前後ぐらいまで)が、
作品の最重要シーンです。繰り返し劇中に出てきます。
SFっぽい設定だから、いかにも近未来・・・というのを想定すると、
拍子抜けします。
消したい記憶(失恋など)を消すことができる「記憶除去手術」、
というのが、この作品での唯一のSF設定です。

主人公の男性(演:ジム・キャリー)
ケンカしてしまった恋人(演:ケイト・ウィンスレット)と仲直りしようと思って、
その恋人の勤務先に行くと、全然自分のことを覚えていないことに愕然・・・
実は、彼女は彼との記憶を除去する手術を受けていました。
ショックを受けた彼も、記憶除去手術を受けることを決心。
映画は、記憶除去手術中の彼の記憶の中で展開されます。
時折、手術を施すスタッフ達の人物模様と、その声が記憶の中に響いてきます。

映像はかなり斬新で、シュールな感じがします。
人の夢の中の世界を映像化すると、こんな感じなのでしょうか・・・
本筋には関係ないところが意外とオモシロイのかも・・・
最後は懐メロのタイトルをあえて使って表現すると、
「♪別れても好きな人」(作詞・作曲:佐々木勉)ということでしょうか。

ケイト・ウィンスレット演じるクレメンタイン(クレム)が、
いろいろな髪の色で出てきます。
ジム・キャリーが結構イケメンに見えてしまいました・・・

映像表現が少し難解な感じがありますので、
万人向けの映画ではないかもしれませんが、
一見の価値は十分にあると思いました。

Blu-ray版

2014年12月 7日 (日)

学力低下・二極化は安倍政権の責任?!〜北海道新聞のトンデモ記事「それ、本当の強さですか?(2014衆院選)」(2014年12月7日朝刊)

北海道民は北海道新聞(道新)を購読していることが多いですが、
我が家では、読売新聞を購読しています。
購読していない理由はいろいろありますが、その1つは、
道新は教育に関する記事が北教組寄りのヒドイものが多いからです。
それでも、外出先(喫茶店など)で道新があれば、たまに目を通します。

今日(2014年12月7日)、外出先で道新を読むと、
衆院選に関してのあまりに酷い記事がありました。
争点の一つとして、「教育」を取り上げていました。
(道新が記事をWEB上に掲載したら、リンク先を書きます。)
新聞の切り抜き記事が、
釧路の教育向上に情熱を傾けているブログ「情熱空間」に掲載されていますので、
紹介します。
外道の戯言(北海道新聞による最悪の記事)
※北海道新聞のWEB上に記事が掲載されましたので紹介します。
4.【問題文の漢字読めない】学力二極化置き去り(2014/12/07)


この記事を要約すると・・・
・教育の二極化を推し進めている元凶は安倍政権!
・学力テストは教育の再生ではなく破壊。

とんでもない責任転換です!
学力の二極化を解消するのは、安倍政権や文科省の仕事なのですか?
現場の教師の仕事ではないのですか?
組合活動にうつつを抜かして、学力向上を妨げ、
できるようになる子たちを放置して、その責任を政治に押し付けるとは・・・
記事を書いた記者も、記事の最後でコメントを言った教師もアホかと思いました。
政治家の責任にする前に、
自分たちが行っている算数の問題解決型授業や、
学び合いの授業、あるいは部活動中心の生徒指導を即刻やめるべきです。

ちょっと違う例で考えてみましょう。
たとえば・・・
(実際)親が寝坊して、子どもにご飯を食べさせられずに学校に送り出した。
(道新なら?)
親が寝坊したのは安倍政権による弱者切り捨ての果ての過労による。
子どもがご飯を食べられなかったのは安倍政権の無能さゆえである。

さすがにここまでヘンだと読者は怒り出すはずですが・・・
しかしながら、上記の記事は煎じ詰めればこれと同じ論法です。
経済から天災まで何でもユダヤ人のせいにするユダヤ人陰謀論と大差ありません。
私はどちらかというと安倍政権に対して批判的ですが、
さすがに道新のアホ記事に対しては、反駁すべきだと思いました。
ここまで来ると、北海道新聞は「北教組新聞」とでも改名した方がいいのでは?
北海道の低学力の最大原因は、北教組ですが、2番目は道新だと思います。
アホ記事で洗脳されている道民は悲劇ですね・・・
偏向報道甚だしいものです。

(2014年12月10日追記)
根室の教育を論じる素晴らしいブログ「ニムオロ塾」にて、
上記の道新記事の問題点を論じていますので紹介します。
#2899 問題のすり替え:数学問題文の漢字が読めないのは誰のせい?
 Dec. 9, 2014 [さまざまな視点から教育を考える]

記事から引用します。
(引用)
北海道の子どもたちの低学力は今に始まったことではなく安倍総理には関わりがないので、14支庁管内とくに・日高・宗谷・根室管内の子どもたちの低学力に中央政府の責任とか政治の責任だとは考えない。小4程度の基礎学力すら1/3の生徒に教え損なった先生たちに問題があるとシンプルに考えるのが当たり前だろう。(中略)もっとはっきり言うと、北教組の強い地域は学力が低いというデータが出ているから、なぜそうなのかを北海道新聞は総力を挙げて取材して読者につまびらかにすべきだ。それがジャーナリズムとしての新聞の役割だろう。道民新聞が北教組の広告宣伝部隊のような提灯記事を書くのはやめにしてもらいたい。
(引用終)
安倍総理に低学力の責任を追わせるのは、
まったく「お門違い」でしかありません。

2014年12月 2日 (火)

フジテレビ系「素敵な選TAXI」とTBS系「ごめんね青春!」〜2014年秋期のお気に入りドラマ!

フジテレビ系(制作:関西テレビ)「素敵な選TAXI」と、
TBS系「ごめんね青春!」が、
私にとって2014年秋期のお気に入りドラマです。

「素敵な選TAXI」は、初回から欠かさず、
妻と一緒にリアルタイムで観ています。
過去に戻る事ができるTAXIに乗って、
数時間程度の過去に戻って、
人生の選択をやり直しできる、という奇抜な物語です。
竹野内豊さん演じるタクシー運転手・枝分のとぼけた味わいがクセになりそう・・・
(無駄に過剰なタイムスリップ感を出す演出・・・)
RPG感覚で「人生のやり直し」(リセット)を楽しむことができます。
ジャニタレのたぐいは出てきませんが、
出演者はどの人も演技力ある人ばかりなので、
素直にストーリーに入っていくことができます。
脚本が秀逸です。
連続の話ではないので、どの話から観ても楽しめます。
(第8話で、過去回に出てきたゲストが登場しますが・・・)

「ごめんね青春!」は、セリフ回しが初回から引き込まれましたが、
なにせ仏教とキリスト教(カトリック)を茶化すような内容もあるので、
(誤解もあるし・・・たとえば、シスターが告解を聞くなど・・・)
2話以降何回か観ませんでした。
しかし、日曜日の夜9時台で適当にチャンネル回すと、
やっぱり気になって、見だすと結局ハマってしまいました・・・
一癖も二癖もある登場人物たちにあきれながらも、
やっぱり引き込まれてしまいますね。
仏教とキリスト教が仲良く共存・・・
「聖☆おにいさん」の世界さながらですね。
仏教系の男子校とカトリック系の女子校の合併というありえない設定がユニークです。
両校が合併して校歌を作ると・・・
水谷潔牧師のブログ「命と性の日記~日々是命、日々是性」にて、
歌詞を紹介していますので、リンクを貼っておきます。
ドラマ「ごめんね青春!」の聖駿高校校歌が、笑えるやら考えさせられるやら

2つのドラマ、どちらも脚本が秀逸なのが特長ですね。
最終回まで楽しみです。

追記
どちらもDVD-BOXの発売が決定です。




2014年12月 1日 (月)

2014年11月のページビュー(PV)数ベスト10記事一覧

2014年11月のページビュー(PV)数ベスト10記事は以下のとおりです:
(※トップページを除く)
ベスト3までは記事リンクをつけています。

一位.テレビ朝日のフィギュアスケートグランプリシリーズ2014放送への疑問
二位.「学び合い学習」は日本の義務教育崩壊を招く!
~おすすめ記事『【解答乱麻】 TOSS代表・向山洋一 亡国の教育「学び合い学習」』
(MSN産経ニュース2012年11月24日掲載)

三位.ウコンは肝臓に悪い?~NHK・ためしてガッテン「肝臓の健康を守れSP」
(2011年6月29日放送)

四位.NHKBSプレミアム・プレミアムシアター
「アルゲリッチ&バレンボイム ピアノ・デュオ・コンサートほか」
(2014年11月17日放送)

五位.フランス映画「美女と野獣」2014年版と1946年版の見比べ
六位.ピアノ五重奏曲の甘口辛口〜
ドヴォルザーク、シューマン、フォーレ、
ショスタコーヴィチ、ブラームス、フランク・・・

七位.NHKEテレ・ららら♪クラシック
「言葉にできない思いを~ラフマニノフの“ヴォカリーズ”~」
(2014年11月17日再放送)

八位.2014年10月のページビュー(PV)数ベスト10記事一覧
九位.ブラームス:クラリネット五重奏曲聴き比べ2盤〜
ウィーン・ムジークフェライン弦楽四重奏団(Wiener Musikverein Quartett)盤と、
エマーソン弦楽四重奏団(Emerson String Quartet)

十位.「学びあい」という美名の下の教育の堕落~
NHKEテレ・ETV特集「輝け二十八の瞳 ~学び合い 支えあう教室~」
(2012年2月5日放送)

先月は「学び合い」ネタが2本ランクインしました。
学び合いに疑問を持っている人は多いようですね。
(「学び合い」は既に裸の王様状態ですが、
特に学校現場ではそれを言うのはタブーみたいです。)
音楽ネタが4本ランクインしたのは嬉しいです。
「ウコンは・・・」の記事がまたランクを上げているのは、
忘年会シーズンが近いからなのでしょうか?
(実態はよくわかりませんが・・・)

11月の北海道内は、記録的な雪不足だ、と報道されていますが、
もしかすると一気に銀世界になるのかもしれませんね。
今年も残りわずかです。
今月もご愛読よろしくお願いします。

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