アバド/ウィーン・フィルによるマーラー:交響曲第9番〜和食テイストのマラ9?
2014年5月下旬から現在(2014年6月)に至るまで、
ほぼ毎日、同じCDばかり聴いています。
カラヤン/ウィーン・フィルによるドヴォルザーク:交響曲第8番
(1961年録音。カップリングはブラームス:交響曲第3番。
ただし、ブラームスの方はほとんど聴いていません。)と、
アバド/ウィーン・フィルによるマーラー:交響曲第9番です。
(ドヴォルザークの交響曲第8番の方がよく聴いています。
こちらは近日中に聴き比べ記事を書く予定です。)
今回はアバド/ウィーン・フィル(以下VPO)による、
マーラー:交響曲第9番について書きます。
マーラーの交響曲第9番は、
私にとってはマーラーの作品の中で「大地の歌」と並んで最も好きなものです。
どちらか一つを、と問われれば、迷わず「第9」の方を選びます。
「第9」の決定盤といえば、たいていの人は、
バーンスタイン/アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団
(現:ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団)盤を挙げるはずです。
(バーンスタイン/ベルリン・フィルあるいはイスラエル・フィルもあるか・・・)
私も所有していますが、どうも普段聴きには向いていないようです。
たとえて言えば、
バターたっぷりのフランス料理のフルコースみたいなものでしょうか・・・
特別な時には聴きたくなると思いますが、覚悟が必要です。
今の私にとっては、マーラー自身の死への怖れとか、諦念とか、
そういう感情には、付き合いきれないというのが、正直な思いです。
(参考)
バーンスタイン/ACO
一方、最近、クレンペラー/フィルハーモニア管弦楽団盤や、
ジンマン/チューリッヒ・トーンハレ管盤のような、
どちらかというとあっさりとした演奏に慣れたせいか、
気軽に日常的に楽しめるマーラーの「第9」が魅力的に思えるようになりました。
先日、HMVでたまたま、
アバド指揮VPOによる「第9」の廉価盤が発売されることを知り、
思い切って買ってみました。
かつてはこんなジャケットでした・・・
(参考)※「第10番アダージョ」を含むSHM-CD
私が買ったのは、こちらのジャケットです。
(なお、Amazonよりも、
HMVやタワレコの方が安く手に入れることができます。
※2014年6月2日現在)
CD1枚でマーラーの「第9」を堪能することができます。
マーラーの魅力であり、毒でもある死への怖れとか、
そういった不健全な感情はきれいさっぱり「消毒」され、
ひたすら美しい響きが連続します。
マーラーファンからはお叱りをうけそうですが、
今の私にとっては、この演奏の方が日常的に聴くことができるものです。
たとえていえば、和食テイストのフレンチか、
あるいはファミレスの洋食といった感じでしょうか?
さすがに全80分を通しで聴くのはなかなか時間がないので、
第1楽章か第4楽章、あるいは第2・第3楽章だけを聴きます。
聴き疲れのしない美演です。
« 映画「ひみつの花園」(矢口史靖監督作品) | トップページ | ドヴォルザーク:交響曲第8番聴き比べ〜カラヤン・VPO2種、ジュリーニ、アバド、ブロムシュテット・・・ »
「音楽」カテゴリの記事
- 2022年12月のページビュー(PV)数ベスト10記事一覧(2023.01.12)
- 2022年11月のページビュー(PV)数ベスト10記事一覧~附:2022年11月19日~20日の小樽・ニセコ旅行の写真ベスト(2022.12.05)
- 2022年10月のページビュー(PV)数ベスト10記事一覧(2022.11.03)
- 2022年8月のページビュー(PV)数ベスト10記事一覧(2022.09.01)
- 2022年7月のページビュー(PV)数ベスト10記事一覧(2022.08.01)
「クラシック音楽・マーラー」カテゴリの記事
- 2022年12月のページビュー(PV)数ベスト10記事一覧(2023.01.12)
- 2022年11月のページビュー(PV)数ベスト10記事一覧~附:2022年11月19日~20日の小樽・ニセコ旅行の写真ベスト(2022.12.05)
- 2022年10月のページビュー(PV)数ベスト10記事一覧(2022.11.03)
- 2022年9月のページビュー(PV)数ベスト10記事一覧(2022.10.03)
- 2022年8月のページビュー(PV)数ベスト10記事一覧(2022.09.01)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント