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2014年4月の13件の記事

2014年4月29日 (火)

札幌にも桜前線到着2014

2014年4月29日、昭和の日の祝日に、
ようやく札幌にも桜前線が到来しました!
札幌管区気象台も桜の開花宣言を本日発表しました。
妻と一緒に中島公園を通ると、桜が咲き始めていました。
札幌パークホテル近辺で撮った写真です。

20140429_sakura1


20140429_sakura2

花は地に咲きいで、小鳥の歌うときが来た。
この里にも山鳩の声が聞こえる。

(旧約聖書雅歌2:12新共同訳)

2014年4月24日 (木)

マーラーの交響曲第7番・第5楽章聴き比べ〜クレンペラー盤&ジンマン盤

マーラーの交響曲の中で、
第7番は最も不人気なものかもしれません。
「夜の歌」なるサブタイトルがつけられることもあります。
タイトルからして陰気な感じを与えてしまっています。
(「夜の歌」はマーラー自身が付けたものではありませんが・・・)

 

CDでかなり前に聴いた時(誰の指揮だっかは忘れましたが・・・)は、
さっぱり良さがわかりませんでした。
第1番や第5番のような親しみやすさもなく、物語性もない・・・
駄作か失敗作だと思いました。

 

実演ではKitaraで一度聴いたことがあります。
ダニエル・バレンボイム指揮シュターツカペレ・ベルリンの演奏です。
その日のプログラムは、前半がバレンボイムの指揮振りによる、
ベートーヴェンのピアノ協奏曲第2番で、後半がマーラーの交響曲第7番でした。
ベートーヴェンのピアノ協奏曲第2番の演奏は、
現在(2014年4月現在)に至るまで、最も素晴らしい実演です。
しかし一方、マーラーの交響曲第7番は、ただただ退屈でした・・・
(コンサート前半で帰っていた方がよかった・・・と思えるほどでした。)

 

そんな中、クレンペラーの指揮に魅了されるようになって
クレンペラーの指揮で、
もう一度マーラーの交響曲(特に「大地の歌」)を聴いてみたいと思うようになり、
先日、CDBOXを購入しました。
(クレンペラー指揮の交響曲第2番及び「大地の歌」は、
だいぶ前に所有していました。)

 

Symphonies 2 4 7 & 9 ※交響曲第2番、第4番、第7番、第9番、「大地の歌」&歌曲の6枚組

 

交響曲第2番、「大地の歌」は圧倒的な名演なのは言うまでもありません。
それよりも掘り出しものは、交響曲第7番でした!
ただし、第5楽章に限りますが・・・

 

交響曲第7番は、正直に言って、第5楽章と第1楽章があれば、
中間の3つの楽章は、あまり要らない気がします。
(マーラーファンなら別なのでしょうが・・・)
中間の3つの楽章は、通して聴いてもほとんど記憶に残りませんし、
退屈な感じがします。

 

ということで、今回は第5楽章のみについて触れます。
クレンペラーのCDでの演奏時間を記載します。

 

第1楽章 27:52
第2楽章 22:12
第3楽章 10:28
第4楽章 15:48
第5楽章 24:20

 

合計すると100分ほどになります。
当然、CD1枚では収まりきらないので、2枚に分けられています。
このCDBOXでのカップリングは、第1〜第4楽章で1枚、
第5楽章と第9番の第1楽章で1枚、となっています。

 

第7番の第1楽章からではなく、たまたま第5楽章から聴き始めたのが幸運でした!
(たぶん、第1楽章から聴いていたら、「やっぱりつまらない・・・」
と思って、もう聴かずじまいになっていたと思います。)

 

第5楽章の愉悦感!
聴いていると、ある絵が脳裏に浮かんできました。
ムンクの「フィヨルドに昇る太陽」です。

 

 

Munch_sun

 

 

陰鬱な闇夜を突き破って燦然と輝く陽光・・・
交響曲第7番の第5楽章全体が、光と喜びにあふれています。
第1楽章〜第4楽章までのトーンとかなり異なるので、
この第5楽章を失敗作と論じる人も少なからずいるようですが、
第5楽章だけ聴けば、そんなことは微塵も思いません。
(ベートーヴェンの「第9」の第4楽章だけを聴く人がよくいるように・・・)
ここ1週間ほど、頻繁に第5楽章だけを聴いて楽しんでいます。
クレンペラーの演奏によって、ようやく交響曲第7番の魅力に開眼したワケです。

 

一方、先日紹介した、ジンマンの50枚組のCDの中にも、
マーラーの交響曲第7番が収録されています。
こちらは1枚組です。
ジンマン盤の演奏時間を記載します。

 

第1楽章 22:01
第2楽章 15:50
第3楽章 10:12
第4楽章 12:22
第5楽章 18:07

 

トータルで78分程度です。
クレンペラー盤と比べると22分も違いがあります!

 

クレンペラー盤は重厚な感じですが、
ジンマン盤は軽やか透明という感じです。
第5楽章に限って言えば、クレンペラー盤が油彩に対して、
ジンマン盤は水彩画にたとえられるかもしれません。
「スカスカだ」とか、「薄味だ」とか言う人もあるでしょうが、
こんなに爽やかで暑苦しくないマーラーもアリだと思います。
(バーンスタインの演奏だけが「本物の」マーラー、
ということでもないはずです。
ブーレーズや小澤、カラヤンだって名演を残しています。)
暑苦しくない分、爽やかな初夏の陽光を感じるような演奏になっています。

 

ジンマン指揮マーラー:交響曲第7番(SACDハイブリッド)※1枚もの

 

 

ジンマン指揮マーラー交響曲全集(SACDハイブリッド)

 

 

Great Symphonies.The Zurich Years 1995-2014

 

 

どちらか1枚、というなら、迷わずクレンペラー盤をオススメします。
音質にこだわるなら、ジンマンの1枚ものの方がいいかもしれません。

 

マーラーの交響曲第7番について、おすすめのWEB記事を3つ紹介します。
( )内はブログ名です。
マーラー 交響曲第7番ホ短調「夜の歌」 名盤(ハルくんの音楽日記)交響曲第7番 ホ短調 「夜の歌」
---肥大化した怪作だが、中期ではベストか?---
(題名のない音楽館「マーラーの交響曲」)
クレンペラーのマーラー■交響曲第7-9番及び歌曲■(An die Musik)

2014年4月21日 (月)

NHKEテレ・ETV特集「ストラディヴァリウス~魔性の楽器 300年の物語~」(2014年4月19日放送)

ストラディヴァリウスの魅力を科学的になんとか解明しようとしましたが・・・
ある程度のところまではわかっても、まだまだ謎が多いようです。
NHKEテレ・ETV特集「ストラディヴァリウス~魔性の楽器 300年の物語~
録画して観ました。
2013年11月に放送された1時間番組のNHKスペシャル、
"至高のバイオリン ストラディヴァリウスの謎"」に、
未公開映像や演奏シーンなどを足して再編集されたものだそうです。
(私は昨年の放送を観ていません。)
300年以上も前に作られた楽器なのに、未だにこれを凌駕するものがない、
というのは実にスゴイことですね。

正直言って、モダンヴァイオリンとストラディヴァリウスの音色の違いが、
私にはそんなに差異を感じられませんでした。
(演奏の違いなら十分聞き分けられますが・・・)
あと、番組の「案内人」の五明カレンというヴァイオリニストも、
実は初耳でした。
(CDはあまり出ていないようです・・・)

リンデ:ヴァイオリン協奏曲/チェロ協奏曲
(五明カレンの現在出ているCD)


ストラディヴァリウスにレーザー光線を当ててみたり、
3Dモデリングをしたり、木材を短期間で「熟成」させてみたり・・・
いろいろな科学的メスを入れて、
近いものまでは作ることができるようになってきているみたいですが、
やはりホンモノそのものを作ることはまだ無理なようですね。

番組では、マキシム・ヴェンゲーロフ、イツァーク・パールマン、
イヴリー・ギトリス、諏訪内晶子などの世界的ヴァイオリニストが
コメントしているところも出てきます。
五明カレンによるシベリウスのヴァイオリン協奏曲の演奏も出てきました。

番組の最後で、イヴリー・ギトリスが、
ストラディヴァリウスの永遠性を称えるようなコメントをしたのが印象に残りました。
どんな名ヴァイオリニストも、
300年を超えてなお存在し続けるストラディヴァリウスにとっては、
「旅人」にすぎない・・・
(正確な引用ではないですが・・・)

この番組のためにたぶん新たに作曲されたのであろう、
千住明の音楽もステキでした。


NHK SPECIAL 至高のバイオリン ストラディヴァリウスの謎
The Mystery of Stradivarius


クラシックファン、特に弦楽器が好きな人にはたまらない、
好内容の番組でした。
※今回は敬称略としました。

2014年4月20日 (日)

ジンマン(David Zinman)&チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団(Tonhalle Orchester Zürich)の50枚組CD"Great Symphonies.The Zurich Years 1995-2014"購入しました・・・

50枚組で1万円以下で買えるとなると、つい購入してしまいました・・・
ジンマン(David Zinman)指揮
チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団(Tonhalle Orchester Zürich)の50枚組CD
"Great Symphonies.The Zurich Years 1995-2014"です。
ジンマン(David Zinman)は私にとってすごく好きな指揮者、
というわけではありませんが、魅力ある指揮者の一人です。

Great Symphonies.The Zurich Years 1995-2014

全50枚の収録内容は以下のとおりです。
Disc1-13:ベートーヴェン:交響曲・序曲・協奏曲全集、ミサ・ソレムニス
Disc14-16:ブラームス:交響曲全集
Disc17:ハイドン&フンメル:トランペット協奏曲、
ダーヴィド&ヴァーゲンザイル:トロンボーン協奏曲
Disc18-33:マーラー:交響曲全集、大地の歌
Disc34-35:モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲全集
Disc36-40:シューベルト:交響曲全集
Disc41-42:シューマン:交響曲全集
Disc43-49:R.シュトラウス:管弦楽曲集、オーボエ協奏曲、4つの最後の歌
Disc50:ワーグナー:管弦楽曲集、オペラ名場面集

さすがに1日1枚ずつ聴いても50日かかってしまうので、
部分的にしか聴いていません。
(ベートーヴェンの交響曲全集は以前持っていたので、
とりあえず聴くのをパスしてもいいですが・・・)

何枚か聴いてみました。
ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲、ロマンス第1番、第2番(CD13)
ブラームス:交響曲第1番(CD14 ただし第4楽章のみ)
      交響曲第4番(CD16)
ハイドン:トランペット協奏曲(CD17)
マーラー:交響曲第7番(CD27 ただし第5楽章のみ)
     大地の歌(CD33 ただし第1楽章のみ)
R・シュトラウス:メタモルフォーゼン、4つの最後の歌、オーボエ協奏曲(CD47)
※ハイドンのトランペット協奏曲(CD17)のトラック1のみ、
なぜか我が家のCDプレーヤーでは再生できませんでした。
ブルーレイレコーダーで再生したらちゃんとできましたが・・・

どれも聴きやすく、明解な演奏です。
ジンマンの指揮というと、薄味なイメージがありますが、
作品そのものの魅力を十分に引き出していると思います。
マーラーの交響曲第7番・第5楽章は、
クレンペラーの演奏とは異なるアプローチですが、
曲の楽しさを堪能できます。
最も感銘を受けたのが、R・シュトラウスのオーボエ協奏曲です。
スイスの避暑地でハイキングしながらアルプスの峰々を眺めているような、
そんな気分になるかもしれません。
マーラーの交響曲全集では、最新の「大地の歌」まで収録されています。
(「大地の歌」の国内発売は2014年3月)
ジンマンのマーラー交響曲全集は、15枚組で7000円程度だったと思います。
(SACDハイブリッド盤)
それに少しお金を足しただけで、50枚組CDが買えるのです・・・
※もちろん、SACDの音質にこだわるならば、
このCDBOXは買う必要がないかも知れませんね。

昔は50枚組のCDを買うなんて、夢のまた夢のような話でしたが、
(海賊盤とかは別ですが・・・)
今や、これだけの素晴らしい内容で、1万円以下
(私が購入したのは、8500円程度に下がった時でした)とは・・・
1枚あたり200円以下ですよ!
90年代なら、5万円〜10万円はしていたでしょうね・・・

所有するCDBOXの写真を撮りました。


正面。「№3912」と刻印。
Zinman50cd1

その背面。
Zinman50cd2

側面。
Zinman50cd3

底部。
Zinman50cd4

上部。
Zinman50cd5

フタを開けて。
Zinman50cd6

CDを並べてみました。
Zinman50cd7

2014年4月16日 (水)

アニメ&マンガ「ベイビーステップ」(作:勝木光)〜地道な努力をクローズアップした佳作

スポーツマンガ(アニメ)では、
「巨人の星」の「大リーグボール」とか、
「キャプテン翼」の「ドライブシュート」といった
魔球や必殺技を持つ主人公が大活躍しますね。
でも今回紹介します「ベイビーステップ」(作:勝木光)では、
そんなアリエナイものは一切でてきません。
ひたすら地道な努力とたゆみない練習・研究と分析こそが、
勝利の鍵となっていくようです。
(主人公の努力を描くという点では、「スラムダンク」に似ているかも?)

アニメ版の方、私は第1話を見逃してしまいました。
第2話(2014年4月13日放送)から観ました。
先入観・予備知識なしで観ても、
「テニス始めてみようかな〜・・・」という気になってしまいそうでした。
テニス版「Shall we ダンス?」(日本映画の方)みたいな感じでした。
テニスの知識をいろいろと得ることができました。
努力し続ける主人公・エーちゃん(丸尾栄一郎)の姿は、応援したくなりますね。

アニメ版を観てこれはすばらしい作品だと思い、
すぐさまコミック1巻を買ってしまいました。
テニスへの情熱に溢れた作品で、続刊も買ってしまいそう・・・
(2014年4月現在30巻もあるのが難点ですが・・・)

ベイビーステップ(1) (少年マガジンコミックス)

2014年4月14日 (月)

NHKBSプレミアム・プレミアムシアター「ドミンゴ・ローレライ・コンサート &パリ・エッフェル塔コンサート」(収録:共に2013年)(2014年4月14日放送)

2014年4月14日(4月13日深夜)に、
NHKBSプレミアムの「プレミアムシアター」で、
プラシド・ドミンゴのドイツでの野外コンサートと、
エッフェル塔の真下での野外コンサート(パリ・エッフェル塔コンサート)
が放映されていました。
(参考記事→Vittorio Griogolo パリ祭(2013.7.14) エッフェル塔広場コンサートに出演  Daniele Gatti指揮のGrands airs d'opéra 豪華出演者 ☆ NHKBSプレミアムで放送: 2014.4.13深夜 (2014.3.31追記) [イベント、テレビ出演]
ドミンゴの方は2013年6月30日、ドイツ・ローレライ野外劇場で収録、
エッフェル塔コンサートの方は、2013年7月14日(パリ祭の時)収録とのこと。
2つの屋外コンサートのうち、楽しかったのは断然エッフェル塔コンサートの方です。
よって今回はエッフェル塔コンサートの方を中心に書きます。

エッフェル塔コンサートは、ロケーションの素晴らしさが特筆に値します。
なにせ、エッフェル塔の真下(シャンドマルス広場 Paris,Champs de Mars)ですから・・・
ライトアップされるエッフェル塔が実に美しい!

声楽のソリストは知らない名の方(たぶんフランスで有名な方?)が多かったですが、
ヴァイオリン(ルノー・カプソン)、ピアノ(ラン・ラン)など、
一流のアーティストが揃っていました。
テノールのジョゼフ・カレヤ、
ソプラノのソーニャ・ヨンチェヴァの歌声が印象に残りました。
特にソーニャ・ヨンチェヴァの歌う「さようなら」(ラ・ボエーム)は、
往年の名歌手ミレッラ・フレーニの歌声に酷似していました。
(参考記事→驚異的な新人デビュー!
《ロメオとジュリエット 》@ウィーン国立歌劇場 2013.6.21

最後は、ロベルト・アラーニャの実に熱い「ラ・マルセイエーズ」!
英国のプロムス・コンサートを想起しました。
アラーニャはイタリア人だと思っていましたが、
イタリア、フランスどちらの国籍も持っていたのですね。

どの曲も有名で、退屈しないコンサートでした。
ところで、エッフェル塔コンサートは、実は無料とのこと・・・
いいなぁ・・・
野外コンサートでは最上のものではないでしょうか?

2014年4月 9日 (水)

NHK総合「サイレント・プア」 VS フジテレビ系「ブラック・プレジデント」〜2014年春の新ドラマ・火曜日対決

2014年春の新ドラマが次々とスタートしていますね。
2014年4月8日(火)は、夜10時から、
NHK総合では、深田恭子主演の社会派ドラマ「サイレント・プア」が、
フジテレビ系では、沢村一樹主演の「ブラック・プレジデント」が、
それぞれ第1回を放映していました。
どちらも興味があったので、NHKの「サイレント・プア」の方を録画し、
「ブラック・プレジデント」の方を妻と一緒にリアルタイムで観ました。

結論から言えば、楽しさを求めるなら「ブラック・プレジデント」を、
感動を求めるなら、「サイレント・プア」をオススメします。

「ブラック・プレジデント」は、世間からブラック企業と噂される大企業の社長が、
仕事を続けながらなぜか三流大学に入学する、というコメディです。
設定はユニークです。

「サイレント・プア」は、コミュニティソーシャルワーカー(CSW)の主人公が、
ゴミ屋敷の主(第1回)、引きこもりなど、
社会の中で孤立している孤独な人々に手を差し伸べていく、という物語だそうです。
「コミュニティ・ソーシャルワーカー」という言葉はこのドラマで初めて知りました。
大阪府のHP(上記)によると、
(引用)
コミュニティソーシャルワークとは、イギリスにおいて提案されたコミュニティに焦点をあてた社会福祉活動・業務の進め方で、地域において、支援を必要とする人々の生活圏や人間関係等環境面を重視した援助を行うとともに、地域を基盤とする支援活動を発見して支援を必要とする人に結びつけたり、新たなサービスを開発したり、公的制度との関係を調整したりすることをめざすものです。コミュニティソーシャルワーカーとは、このコミュニティソーシャルワークを行う者のことです。
(引用終)
という仕事だそうです。

第1話は、ゴミ屋敷の主の心を開き、地域と協力してゴミを撤去する話でした。
深田恭子の持ち味でないキャラだと思いましたが、
話自体の深みがそんなことを忘れさせてしまいました。
CSWが活躍すればするほど、たとえば他のゴミ屋敷も解決せよと圧力がかかり、
お役所からはますます疎まれる、厄介者扱いされる・・・
見方や立場が違えば美談のような話もとんでもない話になりかねない、
そんな現実を反映していました。
NHKとしては実にいい視点で社会の「声なき貧困」をクローズアップしている、
好内容なドラマだと思いました。
今後の展開が楽しみです。
NHK公式HP、番組の見どころ
※今回は敬称略としました。

STAP細胞狂詩曲〜マスゴミのバカ騒ぎ

2014年1月に、STAP細胞の研究で、
突如時の人として話題になった、理研の小保方晴子氏。
「リケジョだ!」などとさんざんヨイショされ、
割烹着姿での研究の様子なども広く知られ、
しまいにはプライバシー侵害にあたるような報道までされていました。
しかしその栄光も束の間、たった2ヶ月後には、
かの「現代のベートーベン」とまでもてはやされたS氏と同等の、
半ば詐欺師扱いされるまで、貶められてしまいました。
(S氏の方が社会的な罪が重いと思いますが・・・)

STAP細胞が実験で作成されたのかどうかは、
私は研究者でないからわかりませんし、実は興味がありません。
難病の人や、医療関係の株を買って大儲けしようとする人ならいざ知らず、
一般の人に、STAP細胞がどれだけ関係あるでしょうか?

一連の報道は、マスゴミが勝手に煽って持ち上げて、
勝手に貶めているだけではないかと思いました。
理研の最終報告や小保方氏の記者会見を、
あんなに大きく報道する必然性がわかりませんでした。
<小保方氏会見>長引く会見に生中継続行 東京キー局
精神科医の和田秀樹氏は、小保方氏の記者会見に関連して、
2014年4月9日のブログ記事で、痛烈な皮肉を書いていましたので引用します。
(引用)
(記事名)科学記者のレベルが低い国

さて、本日は小保方さんの記者会見のようだが、日本というのは、本当にまともな科学ジャーナリストのいない国だと痛感する

文系の人間が大本営発表のように、権威のいうことをうのみにするから、小保方さんが出てきたときには、疑いも知らずに、大絶賛

批判が始まるとみんなで批判

そして、研究の意義などについて論じる声はない

文系の発想では、勇ましいほうがそれでいいのかもしれないが、理系の発想だと確率や結果のほうが大切だ

自分が賢いとは思わないが、一つしか真実がないと信じ込む、思考の幅の狭い社会は窮屈で仕方がない
(引用終)

STAP細胞の研究自体は、日本国憲法では、学問の自由が保障されているのですから、
「税金ドロボウだ」みたいな言い方はおかしいと思います。
(むしろ小保方氏は、米国あたりで研究を続けた方がいいのでは、
と思ってしまいましたが・・・)
もしかしたらスゴイ研究になるかもしれないものを、
論文の形式上不備ぐらいでウソツキ呼ばわりするのはあまりにも短絡的です。

小保方氏の研究の科学的価値云々は研究者に任せるとして、
それよりも、マスゴミの愚かさこそ、
我々が目を光らせて断罪すべきではないでしょうか?
こんなバカ騒ぎはもう御免です。

(参考)
小保方さんの記者会見で号外が出る日本が平和すぎて頭痛が痛い。
中嶋 よしふみ(アゴラ)

上記記事を書いた中嶋氏の意見を要約すれば、
「単なる理研の内部問題であり、
そもそも小保方氏が記者会見などする必要がない。
不正があったなら小保方氏を組織内でそれなりの処分をした上で、
最終的には理研の上司・幹部・トップが責任をとればいいだけの話。
マスコミがこんなに騒ぐのは異常すぎる。」
ごもっともだと思いました。

2014年4月 6日 (日)

映画「アナと雪の女王」(原題:Frozen)〜2D版、3D版共に観て・・・

映画「アナと雪の女王」(原題:Frozen)、
2D版(字幕)→3D版(字幕)どちらも観ました。
まず2D版で観て妻が映像の美しさに感動し(妻は雪の結晶が大好きです。)、
「3D版も観てみたい・・・」といったので、
2D版を観た数日後に3D版も観ることになりました。
同じ映画を、1週間のうちに2回映画館で観るのは私にとっては初めてです。
(妻は「タイタニック」を数回映画館で観たことがあるそうですが・・・)
私にとっては、3D映画も初めての体験となりました。

映像の美しさは圧倒的です。
2D版と3D版では、
物語を楽しみたいなら、まずは2D版を観るべきではないでしょうか。
2D版だけ観ても十二分に満足できると思います。
映像の細部を楽しみたいなら、断然3D版です。
2D版では見過ごしていた細かい描写、動き、質感を楽しむことができます。
3D版を観た時は、既に一度2D版でストーリー展開が頭に入っていたので、
物語の筋を追うよりも、細部の方に目が行ってしまいました。
たとえば・・・
・人物の動きに合わせてアナの髪のリボンが動いている・・・
・エルサが窓の外を覗くシーンで、ガラスにエルサの姿が映っている・・・
・主要キャラクターの服の質感。特にクリストフの服が雪にまみれた時の様子。
(衣服の細かい描写は絶賛に値します!)
3D映画をずっと観ていると結構目が疲れてきますが、
まばたきするのが惜しいほど、圧倒的な映像美でした・・・
ただ、細部に目が奪われすぎて、
物語そのものを楽しむにはかえってマイナスになるかもしれません・・・

また、本作は音楽が実にすばらしいです!
主題曲の”Let it go”は言うまでもありませんね。
Youtubeで公開されている、本作の主題曲である”Let it go”をエルサが歌うシーン、
映画館から帰ってから何度も観ました。
しまいには、他の言語版(北京語、広東語、韓国語、タイ語、フィンランド語・・・)
でも観てしまいました。
余談ですが、フィンランド語版の”Let it go”では、
”Let it go”の部分が、「タクシーヤー、タクシーヤー」と聞こえます。
(ホントはどんな発音なんでしょうか・・・)

”Let it go”を歌うエルサの心情は、
「自由」という言葉が出てきても、それは暴走族の「自由」に近いのでは、
と思ってしまいました。
孤独と無理解、抑えきれない溢れる力・・・
「いい子」を続けてきた子がある時心が折れて、
グレて反社会的行動に身を任せるような感じでしょうか・・・
イディナ・メンゼルさんの歌唱は「スゴイ・・・」の一言に尽きます・・・

主題曲の”Let it go”だけではなく、アナが歌うナンバーや、
アナとエルサの二重唱のシーンなど、耳でも十二分に満足できます。
21世紀に入ってからのミュージカル(的)映画の中では、
最高のものではないでしょうか?
(「マンマ・ミア」とか既存曲を使ったのもよかったですが、
オリジナルでは「アナと雪の女王」が圧倒的にすばらしいです!)

映画の中のセリフとしては、雪だるまのオラフが炎の前で融けかけながら、
アナに「愛」について語るところがすばらしかったです。

結末のところは今までのディズニー映画の「お約束」を見事に裏切ってくれました。
(もちろん良い意味で!)

しばらくは”Let it go”が頭から離れなさそうです・・・
日本語吹き替え版は観ていませんが、
だいたい元の歌詞を7割ぐらい訳しているのでは、と思いました。
”Let it go”の25ヶ国語バージョンでは、日本語版の松たか子さんの声質が、
他国語のものとかなり違い存在感を出していました。


FROZEN - Let It Go Sing-along | Official Disney HD


一緒に歌おう♪『アナと雪の女王』「Let It Go<歌詞付Ver.>」


『アナと雪の女王』「Let It Go」(25ヵ国語Ver.)


Frozen (Deluxe) [Deluxe Edition, Import]


アナと雪の女王 オリジナル・サウンドトラック

2014年4月 4日 (金)

ヴァレンティーナ・リシッツァ(Valentina Lisitsa )の”Chasing Pianos”(マイケル・ナイマン:ピアノ曲集)〜作曲者自作自演との聴き比べ

映画「ピアノ・レッスン」(原題:The Piano)などの音楽で知られる、
マイケル・ナイマン(Michael Nyman)のピアノ作品集、
ということだけで購入したアルバムでしたが・・・
ヴァレンティーナ・リシッツァ(Valentina Lisitsa )の
”Chasing Pianos”(マイケル・ナイマン:ピアノ曲集)です。
輸入盤で入手しました。
ヴァレンティーナ・リシッツァの名前は今回初めて知りました。

Chasing Pianos


実は、マイケル・ナイマンの自作自演盤を既に持っています。
全体的におだやかで、夜寝る前に聴いていた事もあるほどです。

The Piano Sings

しかし今回購入した、ヴァレンティーナ・リシッツァの盤は、
眠くなるようなものではありません。
(ちょうど、本来は「子守唄」みたいな曲だったバッハの「ゴルトベルク変奏曲」が、
グレン・グールドが演奏すると、スリリングになるように・・・)
第1曲目、ナイマンの最も有名な曲である、
”The Heart Asks Pleasure"の冒頭数十秒を聴いただけで、
「このピアニスト、天才だ!」と思わずにいられませんでした。
作曲者自身の演奏は、良くも悪くも「楽譜通り」という感じですが、
リシッツァの演奏は、甘美でロマンティックです。
(作曲者自身の演奏・指揮が必ずしもベスト盤とは限らないですね。
たとえばストラヴィンスキーやR・シュトラウスなど・・・)

The Heart Asks Pleasure First Michael Nyman Valentina Lisitsa

※映画「ピアノ・レッスン」を彷彿とさせますね・・・

作曲者自作自演盤は、16曲の収録ですが(続編盤もありますが・・・)、
リシッツァ盤は、25曲収録されています。
「ピアノ・レッスン」からの曲が10曲もあります。
「ピアノ・レッスン」の曲と並んで、いや、それ以上に素晴らしい、
「アンネの日記」(日本のアニメ映画)からの曲も4曲収録されています。
(日本のアニメ映画「アンネの日記」は、作品自体は二流かもしれませんが、
音楽は超一流です。以前、サウンドトラック盤を持っていましたが、
手放してしまった事を後悔しています・・・)
映画「ことの終わり」、「ガタカ」のメインテーマも収録されています。

ナイマンの作品のピアノスコアを見た訳ではありませんが、
たぶん、ピアニストが弾くにはそれほど難しくないのでは、と思います。
(私には無理ですが・・・)
しかし、リシッツァが弾くと、
ショパンやリストの作品に引けをとらないような響きとなっています。

リシッツァの演奏は、Youtubeでは有名なのですね。
ベートーヴェンの月光ソナタの第3楽章などの演奏を視聴しました。
確かにスゴイですね〜
ラフマニノフのピアノ協奏曲全集(含む「パガニーニ狂詩曲」)も出しているので、
そのうち聴いてみたいかも・・・

Beethoven "Moonlight" Sonata op 27 # 2 Mov 3 Valentina Lisitsa

Piano Concertos

(参考)
ヴァレンティーナ・リシッツァについて Youtubeで人気を集めたピアニスト

2014年4月 3日 (木)

映画「グレートレース」(原題:THE GREAT RACE)〜ドリフも真っ青のバカバカしさ?

映画「グレートレース」(原題:THE GREAT RACE)が、
2014年4月2日に、NHKBSプレミアムで放送されました。
録画して妻と一緒に観ました。
この作品についてWikipediaで調べると、
「チキチキマシーン猛レース」の元ネタ、という記述がありました。
往年のドリフのコントに出てきそうなギャグネタがこれでもか〜と出てきます。
2時間40分とかなり長い映画ですが、
少なくとも3分の2(か5分の3)ぐらいは爆笑必死です。
ジャック・レモン扮するフェイト教授と、
無名時代のピーター・フォーク扮する助手マックスのおかしさが破壊的です!
「ヤッターマン」に出てくる自転車みたいな乗り物も出てきます。
コメディ映画の金字塔的な作品なのではないでしょうか?
さすがに後半、ラスト40分ぐらいは長さを感じてしまいましたが、
映画史上最大のパイ投げ合戦(!!!)とか、観どころは満載です。
映画の中で、1曲だけですが、
シングアロングがついていたりと、サービス精神も満点かも?
久々に笑いっぱなしのコメディ映画に出会えました。
百聞は一見に如かず、ぜひご覧あれ!


グレートレース 特別版 [DVD]

2014年4月 1日 (火)

DVD 「新約聖書〜イエスと二人のマリア―選ばれし愛の生涯―」〜マグダラのマリアとヘロデアは美魔女だった?

TSUTAYAで先日、映画「パシフィック・リム」を借りた際に、
準新作扱いになっていたのを見つけました。
「新約聖書〜イエスと二人のマリア」(原題:MARIA)です。
いのちのことば社の「ライフ・クリエーション」が発売元です。
教会向け(キリスト教書店)には、
「イエスと二人のマリアー選ばれし愛の生涯」というタイトルになっています。
たぶん、レンタルDVDで観る機会の方が多いかと思いますが・・・

新約聖書 ~イエスと二人のマリア~

DVD イエスと二人のマリア―選ばれし愛の生涯―
(詳細な仕様、内容はこちらのリンク先でどうぞ)

200分以上という上映時間の大半が、
二人のマリア(聖母マリア、マグダラのマリア)の話です。
はっきりいって、聖書を使った、ただのドラマです。
マグダラのマリアと聖母マリアが友人だった、という設定です。
もう一人、ヘロデ(・アンティパス)の妻であり、
娘を使って洗礼者ヨハネの首を斬首させた、ヘロデアも主要な登場人物です。
我らがイエス様は、この映画では脇役でしかありません。
オンナのドロドロドラマを、聖書で味付けした感じでしょうか・・・

設定が多少おかしいぐらいならガマンして最後まで観るのですが、
さすがに途中でついていけなくなりました。
第1部で、聖母マリアとマグダラのマリアが友人であり、
聖母マリアの方はイエス様を産み、
マグダラのマリアは宮廷でヘロデアに仕えるようになる、
というところで終わっています。
第2部では、イエス様や洗礼者ヨハネが登場してきますが
(つまり、第1部から少なくとも30年ぐらい経っているはず)、
聖母マリアの方は少し老けた描かれ方がされるのに対して
(カトリックの方々にとっては少しショックかも?)、
ヘロデアとマグダラのマリアは、第1部とほとんど変わらない様子でした。
イエス様の描かれ方は、権威や品性があまり見られない感じがしました。
結局、観るのは途中でやめてしまいました・・・

「ヘロデアとマグダラのマリアは年をとった様子がないのでおかしい」
と妻と話してみたら、妻は、
「宮廷にいるから、お金があるから、美容を保つことができたのでは?」
とユニークな意見を言ってくれました。
もしかすると、当時最高の美容液をつけているので年をとらないのでは?
なるほど・・・
なぜヘロデアとマグダラのマリアが年をとらないのかは、
実は二人が「美魔女」だったから・・・な〜んて(*^-^)

2014年3月のページビュー(PV)数ベスト10記事一覧

2014年3月のページビュー(PV)数ベスト10記事は以下のとおりです:
(※トップページを除く)
ベスト3までは記事リンクをつけています。

一位.ウコンは肝臓に悪い?~NHK・ためしてガッテン「肝臓の健康を守れSP」
(2011年6月29日放送)

二位.土曜授業で学力向上は可能なのか?〜
「釧路市で2014年4月から土曜授業導入」のニュースを見て

三位.「学び合い学習」は日本の義務教育崩壊を招く!
~おすすめ記事『【解答乱麻】 TOSS代表・向山洋一 亡国の教育「学び合い学習」』
(MSN産経ニュース2012年11月24日掲載)

四位.私立中学校受験では、『心身ともに健全』でないと門前払い?
〜タレント・菊池桃子さんの娘の受験奮闘記記事を読んで

五位.絶品!洋菓子ラ・ヴェリテのタルトタタン(Tarte Tatin)
六位.書評:『神を信じるってどういうこと?』
【原作:キム・ミンジュン 文・絵:キム・ドクレ 訳:藤本匠】(いのちのことば社)

七位.まとめて書評2014年3月(その1)
〜花もて語れ11、銀の匙 Silver Spoon 11、他2冊

八位.クレンペラーのCDBOXシリーズ〜安すぎて、ついつい買って計51枚・・・
九位.キリスト教雑誌「舟の右側」Vol.3(2014年3月号)を読んで
十位.あなたがたは地の塩、世の光である(マタイ5章から)
〜教会学校説教をしたら、早速・・・

先月は一位にまたもや「ウコンは・・・」が返り咲きました。
教育ネタが3本、音楽ネタやキリスト教ネタが上位に入っているのは嬉しい限りです。
2014年3月31日で、ついにこのブログのカウンターが100万を超えました。
皆様のご愛読と、神様の支えに感謝します。
今月もご愛読よろしくお願いします。

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