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2014年3月26日 (水)

2014年3月のNHKBSプレミアム・クラシック倶楽部から〜シプリアン・カツァリス(Cyprien Katsaris)のピアノとオーケストラ伴奏の「大地讃頌」

NHKBSプレミアムで月ー金の毎朝放送されている、「クラシック倶楽部」。
以前は毎回放送を録画してまで観ていましたが、
最近では再放送の回が多いので、あまり観なくなってしまいました。
2014年3月25日、26日の放送は珍しく2日連続で録画して観ました。
3月25日放送は、シプリアン・カツァリス(ピアノ)の演奏会でした。
収録日時・場所は、2014年3月7日アクトシティ浜松 中ホールです。
曲目は、カツァリス自身による即興演奏、
シューベルトの「3つのピアノ曲D946から第2曲変ホ長調」、
リスト原曲、カツァリス編曲による、「ピアノ協奏曲第2番イ長調〔独奏版〕」、
マルチェッロ原曲、バッハ&カツァリス編曲による、
「オーボエ協奏曲から第2楽章アダージョ」でした。

「即興演奏」といいながらも、元々の曲があります。
日本の「さくらさくら」、ラフマニノフの「パガニーニ狂詩曲」第18変奏、
同じくラフマニノフの「ピアノ協奏曲第2番」、
ハチャトゥリアンの「仮面舞踏会」、チャイコフスキーの「悲愴交響曲」など・・・
(順不同で書いてしまいましたが。)
何ら脈絡がなく(もしかするとちゃんとあるのかもしれませんが・・・)、
でもテクニックでは惜しげも無く、
名曲のピアノ編曲版が次から次と披露されていきました。
「パガニーニ狂詩曲」第18変奏のところが一番すばらしかったです。
ピアノ1台でピアノもオーケストラも、その相乗効果による高揚感も、
実に巧みに表現されていました。
原曲とはまた別の魅力がありました。
(たとえて言えば、ショパンの夜想曲第2番に対する、
”To Love Again”のようなものでしょうか・・・
ちょっと古過ぎですね→映画「愛情物語」の主題曲です。
※原田知世さん主演のではなく、アメリカ映画の方。)

シューベルトの曲は、たとえば内田光子が弾けば内向的な響きがしますが、
カツァリスが弾くと、あたかもリストかショパンの曲のような響きになっていました。

今回の放送で最も聴き応えがあったのは、
リストのピアノ協奏曲第2番のピアノ独奏版です。
まるでもともとこういう曲であるかのような説得力がありました。
(もちろん、オーケストラの響きが生かされているところも多々ありましたが。)

アンコールのマルチェッロのオーボエ協奏曲の編曲版は、
十数年前、札幌のKitaraにカツァリスが来た時、
実演で聴いたことがあります。
確か、その時のコンサートで一番印象に残った曲でした。
放送での演奏は佳演だと思いました。

3月26日放送は、山下一史指揮東京混声合唱団による、
美しい日本を歌う~日本の合唱曲~」でした。スタジオ録音です。
指揮者・山下一史について調べる必要があったので、録画したものでした。
番組の中では、佐藤眞作曲の
「混声合唱とオーケストラのためのカンタータ“土の歌”」の演奏がありました。
日本の中学校等の卒業式でよく歌われる、「大地讃頌」が含まれる曲です。
(第7曲目が「大地讃頌」です。)
「大地讃頌」といえば、私も中学校の卒業式の時に歌ったことがあります。
社会に出てから、合唱団に所属した時にも「大地讃頌」だけ1度歌ったことがあります。
でもそれらはいずれもピアノ伴奏でした。
今回の放送で初めて、オーケストラ伴奏版(原曲)を聴くことができました。
それにしても、今さらながらですが、
どうしてこの曲が卒業式で歌われる必要があるのでしょうか?
中学生の時もわからないままでしたが、今も正直言ってわかりません・・・

「土の歌」という形で全曲に触れることができたのはよかったと思いますが、
やはり、興味深いのは「大地讃頌」だけでした・・・
(参考記事)
佐藤 眞 歌い継がれる名曲「大地讃頌」の魅力に迫る!

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