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2013年10月の10件の記事

2013年10月30日 (水)

NHK・歴史秘話ヒストリア「少年よ 大志を抱け!~クラークと教え子たちの北海道物語」(2013年10月30日放送)〜キリスト教要素抜きの展開にガッカリ・・・

羊ヶ丘展望台の「クラーク像」で有名なクラーク博士。
北海道民や北海道へ観光に来た方なら誰でも知っていますね。
クラーク博士とはどんな人物だったのか、簡潔に知るにはいい番組でした。
2013年10月30日放送の、NHK「歴史秘話ヒストリア」。
少年よ 大志を抱け!~クラークと教え子たちの北海道物語」。
一般の方が観るなら、
「すばらしい教育者であり、ヒューマニスト」だったのだな、という印象で終わるでしょう。
(それでも構わない、といえばそれまでなのでしょうが・・・)
しかしキリスト教を信じる立場からすると、少し物足りない内容だと思いました。
札幌農学校(現在の北大)第1期生15名が署名した
イエスを信ずる者の契約」は、単なる禁酒の誓いにされていました。
(↑札幌農学校第2期生が中心となって起こされた「札幌独立キリスト教会」のサイトで、
英文と和訳を読むことができます。)
公共放送だから宗教性を強調したくない、という意図があるのでしょうが、
かえって人物像を正しく伝えていないのではないかと危惧しました。
番組の終盤で、クラーク博士が晩年に新島襄と会ったことが取り上げられていました。
これだと、実は密かに大河ドラマ「八重の桜」の番宣なのかな、
とさえ思ってしまいました。
アメリカから日本へ来た経緯、酪農振興、学生たちとの交流についてなど、
そちらの面はコンパクトにまとめられていただけに、
キリスト教的面があまりにも除去されていたのが残念でした。

2013年10月27日 (日)

晩秋の中島公園2013

2013年の10月下旬になって、
札幌市内のあちこちで実に見事な紅葉が見られるようになりました。
日曜日の午後に、妻と一緒に札幌市中央区の中島公園へ行きました。
中島公園を散策する前に、まずは腹ごしらえ・・・
札幌パークホテルの4F「桃源郷」(中華)で舌鼓。
窓から紅葉が見られるかな、と思ったのですが、
窓からの景色はさほどでもありませんでした。
その代わり料理はおいしかったです。
特にここの「四川麻婆豆腐」は絶品です。
(市内いろいろな中華店で食べ歩きましたが、
まちがいなく市内ベスト3には入ると思います。)

さて、外食したらしばし歩くのが私ども夫婦の習慣です。
札幌パークホテルから地下鉄幌平橋駅へ向かって歩きました。
寄り道しなければ10分もかからずに到着できる距離です。

不安定な天気で、ほぼ5分おきに晴→曇→雨→晴・・・
みたいにコロコロ天気が変わりました。
薄い虹さえ見えましたが、すぐに消えてしまいました。
傘をさして数分たったら晴れて、またしばらくすると雨が降って・・・
猫の目天気でした(^-^;

中島公園で撮った写真です。
池の水面に映える紅葉もステキでした・・・
(「菖蒲池」という名だったのですね。)

Nakajimapark20131


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Nakajimapark20133


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奥に見えるのは札幌パークホテル(青っぽい建物)です。
隣はホテルライフォート札幌。
Nakajimapark20138


Nakajimapark20139


神のなさることは、すべて時にかなって美しい。
神はまた、人の心に永遠を与えられた。
しかし人は、神が行われるみわざを、
初めから終わりまで見きわめることができない。

(旧約聖書伝道者の書3:11新改訳)

NHK・SONGS「今井美樹」(第277回 2013年10月26日放送)

最近よく行くある場所で、BGMとして何気なくかかっていたのが、
松任谷由実(荒井由実)さんの名曲「卒業写真」、「中央フリーウェイ」。
歌っているのは本人ではなく、別の人ですが、やわらかな声で実にうまい!
歌っているのは誰?と思わず知りたくなるほどでした。

ちょうど2013年10月26日の新聞のテレビ欄を読んでいたら、
NHKの「SONGS」という番組で、
「今井美樹さんが松任谷由美さんの名曲をカバー」みたいなことが書かれていたので、
「もしや?」と思い、録画して観ました。
第277回 2013年10月26日
今井美樹さんファンには申し訳ないですが、
彼女のロンドン生活のところは全部カットして、
番組中で歌った、「中央フリーウェイ」、「青春のリグレット」、
そして「卒業写真」だけをピックアップして視聴しました。
オリジナルのユーミンの声質とは全然異なる、
ふんわりとして透明感のある優しい声で、3曲の名曲を歌ったのはまさに絶品でした!
特に「卒業写真」!
歌詞の意味がしっかりと伝わって、じ〜んときました・・・
最近(2013年10月9日)、
今井美樹さんはユーミンのカバーアルバムを発売したのですね。


Dialogue -Miki Imai Sings Yuming Classics-

ちなみに私は特に今井美樹さんのファンというわけではありませんし、
ユーミンファンでもありませんが、名曲には感動するものです。

卒業写真」のカバーでは、ヘイリーさんが歌う英語版もステキで、
妻も気に入っています。
純~21歳の出会い」というアルバムの9曲目に収録されています。

純~21歳の出会い

2013年10月21日 (月)

映画「それいけ!アンパンマン いのちの星のドーリィ」〜涙腺に愛のア〜ンパ〜ンチ!

先日、アンパンマンについての記事を書きました。
(→アンパンマンとイエス・キリスト〜友のために自分の命を捨てること、これ以上に大きな愛はない。(ヨハネ15:13)
引用した記事の中で取り上げられていた、
それいけ!アンパンマン いのちの星のドーリィ」DVDをレンタルで、
妻と一緒に観てみました。
アンパンマンの映画を観るのはこれが初めてです。
(我が家には小さい子はいないので・・・)


 


 



 


 


正直に言いますと・・・
ラストで思い切り涙が出てきました。
(妻はそれほどでもなかったようですが・・・)
妻が横にいたので、かなり恥ずかしかったデス(*゚ー゚*)
いかにも子供向けのアニメで、これほど泣かされたのは、
映画ドラえもん のび太と鉄人兵団」(旧作の方)以来です・・・
まさに、涙腺に愛のア〜ンパ〜ンチ!
妻からは、「あなたは、子どもの心を持っているのネ・・・」と
(そこから先はご想像に任せます・・・)


 

映画ドラえもん のび太と鉄人兵団(旧作)DVD


(※ラストシーンの「♪わたしが不思議」が流れるあたりでは、
涙ボロボロ状態になりました・・・)


 


人形だったドーリィに「偶然」いのちの星が宿り、
動けるようになります。
ただの人形だった時には、持ち主にさんざんひどい目に合わされ、
挙句の果てに捨てられたという悲しい過去があるドーリィは、
ワガママ放題の生活をします。
自分の命も「たまたま」与えられただけに過ぎない、と
いのちのありがたさを軽視しています。
しかし、だんだんいのちの星の輝きが失われていくの知り、
元の人形に戻ってしまうのでは、という不安に襲われます。
そんな中、アンパンマンの優しさと強さに触れ、
自分を守るために命を落としたアンパンマンのために、
自らのいのちの星をアンパンマンに与え、
また元の人形に戻ってしまう・・・
(この後の話がまだありますが・・・)


 


ドーリィの姿は、まさに人間そのものの戯画といえます。
キリスト教的に解釈すれば、
「神の似姿として造られ、神を賛美し、
互いに愛しあうために存在しているのに、
自分の欲望を満たすために自己中心的で好き勝手な生き方をし、
神を忘れた状態にある」すなわち、「罪」の中に生きている・・・
(キリスト教の言う「罪」とは、犯罪を犯すことではなく、
「的外れな生き方をする」=「神の創造の目的から離れた生き方をしている」
ということだと思います。)
いのちの星の輝きが失われていく、
という視覚的にわかりやすい(子どもでもわかりやすい)形で、
人間の自己中心性を見事に描いています。


 


一方、アンパンマンはこの映画で一度本当に死んでしまいます。
自分の命を捨ててまでも愛する友を助けようとする姿は、
イエス・キリストを彷彿とさせます。
友のために自分の命を捨てること、これ以上に大きな愛はない。
(新約聖書ヨハネによる福音書15:13新共同訳)
仏教的に言えば、まさに「菩薩」ですね。
アンパンマンの歌の中にある、
「♪何の為に生まれて  何をして生きるのか
答えられないなんて  そんなのは嫌だ!

(「アンパンマンのマーチ」(やなせたかし作詞 いずみたく作曲)から引用)
この歌詞を真っ向から描いています。


 


その愛に応えて、ドーリィは本当の生きる意味を知り、
自己中心の生き方をやめ、
自らのいのちの星をアンパンマンに与えます。
まさに、キリスト教で言う「回心」さえ描かれています!
実にキリストは、わたしたちがまだ弱かったころ、
定められた時に、不信心な者のために死んでくださった。

(新約聖書ローマの信徒への手紙5:6新共同訳)
崖の上でアンパンマンがドーリィを守るシーン前後は感動モノです!
(『ナルニア国ものがたり』シリーズ第1作、
『ライオンと魔女』のあるシーンも連想しました・・・)


 


ライオンと魔女


 


ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女(Blu-ray Disc)


 


ドーリィの話は、「ピノキオ」に似ているかもしれません。
(ちょうど、このDVDを観る少し前に、BSの「ディーライフ」で、
ディズニー映画「ピノキオ」を放映していたので、
ラスト20分ぐらいを観ました。
ピノキオが半分ロバになって、ゼベットじいさんの家に戻って来ると、
ゼベットじいさんはピノキオを探しに海に出かけていた〜ラストまで。)
自己犠牲によって一度は命を失うものの、
新たな命が与えられる・・・


 


ピノキオ(Blu-ray Disc)


 


大人でも鑑賞に堪える、メッセージ性の強い作品です。
そのうち教会学校でも使おうかな・・・
(50分まるごとだとさすがに長いので、部分的にカットして、
30分程度にまとめたらいいと思います。)
アンパンマンで子供向けにわかりやすく、
イエス・キリストの福音を語ることができるかもしれません!
「罪=自分勝手に、自分のためだけに生きること
(いのちの星を自分のためだけに使うこと)
救い=キリストの愛を信じ、受け入れ、罪から離れること
(→新しい命に生きること)」というような感じで・・・
「アンパンマンなんて・・・」と偏見を持たずに、ぜひご鑑賞あれ!

2013年10月20日 (日)

紅葉深まる豊平峡2013秋〜大渋滞・大混雑でしたが・・・

妻と一緒に、札幌市南区の豊平峡へ行ってきました。
今回の旅は、行きが豊平峡温泉の無料送迎バス、
帰りはじょうてつバスの路線バスを使いました。

ルート・日程を簡単に書きます。

10:00 真駒内駅前発(豊平峡温泉の無料送迎バス)

10:50頃 豊平峡温泉到着、徒歩で豊平峡電気バス乗り場へ
(徒歩45分)

11:35頃 豊平峡電気バス乗り場到着、電気バスに乗車(数分)

11:50頃 豊平峡ダム到着、散策

12:50頃 豊平峡ダムから電気バス乗車(数分)

13:00頃 豊平峡電気バス乗り場到着、そのまま徒歩で豊平峡温泉へ
(徒歩35分)

13:35頃 豊平峡温泉到着、入浴

14:40 入浴後、「ONSEN食堂」へ。約40分待たされた後食事。

15:44 豊平峡温泉前のバス停から路線バスに乗る。渋滞に巻き込まれる。

16:20頃 バス停「定山渓神社前」で降車、定山渓温泉街を散策

16:46 バス停「定山渓湯の町」からじょうてつバスに乗車、真駒内駅へ。

17:30頃 真駒内駅前到着


2013年10月19日、札幌はとても快晴に恵まれていました。
「快晴、紅葉見頃」と来れば、定山渓方面は大渋滞になることは予想していました。
前日(18日)までは、「定山渓湯の花」に行こうと思っていましたが、
お昼ごはんをどこで食べようか迷っていたので、
結局、「ONSEN食堂」がある、豊平峡温泉に行くことにしました。
豊平峡のHPを見ると、
「電気バス+豊平峡温泉入浴+カレー2種」で1人1950円というお得な券があると知り、
豊平峡→豊平峡温泉、というコースで行くことにしました。
豊平峡温泉から豊平峡まで、徒歩でどれぐらい時間がかかるのか調べると、
Yahooトラベル知恵袋」で、
「20分くらい」と書いてましたので、
それをついつい信用してしまいました・・・
(後で後悔・・・)

豊平峡温泉への無料送迎バスは10時出発。
ほぼ満員に近い感じで、若い女性も多く、
さながら修学旅行のバスみたいに賑やか(妻にとっては「うるさい」)でした。
周りの女性達は紅葉そっちのけで話に夢中でしたが、
我が愛しの妻は、物静かに紅葉の美を堪能していました。
私も読書の手を止めて、妻と一緒に外の景色を見ながら、
しきりに「きれいだね〜」と言っていました。

南区藤野あたりで早速渋滞。
通常なら真駒内駅から豊平峡温泉まで30〜40分程度で着きますが、
結局50分ぐらいかかりました。
豊平峡温泉は既に混雑状態でした。

豊平峡の電気バス乗り場まで「20分」を信じて、
私ども夫婦は豊平峡温泉をすぐ後にしました。
しかし・・・
ずっと続くなだらかな上り坂は、どこまで続くのやら・・・
20分、30分すぎても目的地は全然見えてきませんでした。
そのうち、車の渋滞が出来てきました。
道中で撮った写真です。
晴天と白樺が美しいと思いました。

Houheikyou2013101901

豊平峡温泉を出てから約45分、徒歩でようやく到着しました。
妻も私も随分疲れました・・・
豊平峡電気バス乗り場で撮った、ハイブリッド電気バスの写真です。
当日はおそらく5台ぐらいでピストン輸送を行っていたのでしょうか。
5分おきに運行していました。

Houheikyou2013101902

ハイブリッド電気バス乗り場から豊平峡までは、2㎞、と看板に書いていました。
通常なら、歩いてでも行けますが、今回は電気バスでの往復を選びました。
豊平峡に着くと、見事な紅葉と共に、
先日の大型台風の時に降り積もった雪がまだ残っていました。
その写真です。

Houheikyou2013101903

豊平峡で撮った写真です。

Houheikyou2013101904

Houheikyou2013101905

Houheikyou2013101906

豊平峡ダムの湖面に映えた紅葉です。

Houheikyou2013101907

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Houheikyou2013101909

無料で乗ることができる、かわいらしいケーブルカーです。

Houheikyou2013101910

レストハウス「だむみえーる」です。
「だむみえーる」の付近の紅葉が一番見事だったかもしれません。

Houheikyou2013101911

豊平峡ダムの放水の様子です。
10月まで観光放水をやっているそうです。

Houheikyou2013101912

ダムの放水場所付近で見えた虹です。

Houheikyou2013101913

豊平峡ダムの湖面の輝きです。

Houheikyou2013101914

ケーブルカーの側面です。

Houheikyou2013101915

豊平峡の電気バス乗り場を13時頃徒歩で出発しました。
帰りは下り道なので35分ほどで豊平峡温泉に到着しました。
豊平峡温泉では、「ONSEN食堂」が大混雑でした。
1時間ほど入浴していたら空いてくるだろうと予想していたのですが・・・
ちなみに、豊平峡温泉の泉質はとてもいいですよ。

約1時間入浴して、「ONSEN食堂」の受付に行き、
名前を書いたら、「40人(組)待ちです」と言われてしまいました・・・
混雑している中、待つこと約40分、
実際に注文の品が出るまで約50分。
セットメニューのカレー2種はこの店としてはイマイチかも・・・
ナンはおいしかったですが。
単品で頼んだ方がおいしいと思います。
とはいえ、紅葉時期でお急ぎの方なら、
「ONSEN食堂」は混雑しますので、外した方が無難かもしれませんね。

豊平峡温泉まで来たので、ついでに定山渓の温泉街付近も立ち寄りたいと思い、
カレーを食べ終わるや否や、ちょうど15:44発のバスに飛び乗りました。
しかし、これまた大誤算・・・
豊平峡温泉前の、国道230号線に抜ける道は、
豊平峡からの帰りの車で大渋滞。
豊平峡温泉の敷地から出るまでのわずか数十㍍を移動するだけで、10分以上かかり、
そこから国道230号線に出るまでにさらに10分・・・
歩いた方が早かったと思います。
もちろん、国道230号線に出たら、
あっという間に定山渓温泉の中心まで進むことが出来ましたが・・・
定山渓温泉街で撮った写真です。
はや夕暮れ・・・
昼間見たらもっと美しかったのでしょうね・・・

Houheikyou2013101916

定山渓といえば、温泉まんじゅうが有名です。
定山渓のホテルに泊まった時に食べたことはありましたが、
(客室にたいてい用意されています。)
実は買うのは初めてでした。
帰りのバスの中で食べました。
やわらかく、ほどよい甘さで絶品でした!

Houheikyou2013101917


Houheikyou2013101918

豊平峡はまた機会があれば、紅葉の時期に行ってみたいものです。
ちょうどいいタイミングで行けましたことを、神様に感謝します。

2013年10月17日 (木)

アンパンマンとイエス・キリスト〜友のために自分の命を捨てること、これ以上に大きな愛はない。(ヨハネ15:13)

先日(2013年10月13日)、
「アンパンマン」の作者、やなせたかしさんが逝去されました。
享年94歳。ご逝去を悼み,謹んで哀悼の意を表します。
やなせたかしさん、がん患っていた 最期は「アンパンマン」に囲まれて分け合う優しさ貫徹 やなせたかしさん死去


 


アンパンマンとやなせたかしさんについては、
ちょうど東日本大震災の後に、
「アンパンマンのマーチ」が大変人気になったことから、
以前記事を書きました。
アンパンマンの「正義」とアメリカ合衆国の「正義」(2011年5月3日)


 


たまたま今日(2013年10月17日)、
Infoseekのニュース記事の見出しを見ていたら、
「アンパンマンのセリフと行動がイエス・キリストにソックリ!?」
 - ハピズム(2013年10月17日20時30分)
という記事を見つけました。
この記事を書いた百瀬直也さんは、いわゆるスピリチュアル系の方のようですが、
記事はきわめてキリスト教的にアンパンマンを解釈しています。
アンパンマンとイエス・キリストに共通点があるとして、
次のように書いていましたので、引用します。
(引用)
■アンパンマンとイエス・キリストの共通点


 


 やなせ氏によれば、アンパンマンは「ひもじい人を助けるヒーロー」だという。悪者をやっつけるよりも、ひもじい人に食物を与えることこそが正義なのだと。


 


 これは、昭和16年に徴兵され、日中戦争に出征した際に、食糧不足でひもじい思いをしたという自身の体験が題材となっているようだ。アンパンマンは、お腹をすかせた人に自分の顔をちぎって「ぼくの顔を食べなよ」と差し出す。これは当初、批評家や親たちに“残酷だ”と不評を買ったが、幼児たちにはこの部分が大好評だった。


 


 これは、、最後の晩餐の際に、パンを手に取って裂き、「これはわたしの体である」と言って、弟子たちに与えたキリストが持つ愛と慈悲に似ていないだろうか。


 


 新約聖書のヨハネ福音書では「わたしが命のパンである。わたしのもとに来る者は決して飢えることがなく、わたしを信じる者は決して渇くことがない」とイエスが語っているが、これも“顔をちぎってあげる”というアンパンマンの行為と似ている。 (引用終)
さらには、こんな一節もありました。
(引用)
 2006年に公開された映画「それいけ!アンパンマン いのちの星のドーリィ」では、「アンパンマンのマーチ」の歌の謎に対する答えの1つがある。


 


 アンパンマンは、困っている人を助けることが僕の幸せだと言っているが、この映画では、アンパンマンはドーリィという人形を助けるために、命を落としてしまうのだ。
 
 ここでも、「友のために自分の命を捨てること、これ以上に大きな愛はない」というイエスの教えが重なり合う。
(引用終)


 


最後の方に出てくるのは、新約聖書ヨハネによる福音書に出てくる、
イエス様の有名な御言葉ですね。
友のために自分の命を捨てること、これ以上に大きな愛はない。 (新約聖書ヨハネによる福音書15:13新共同訳)


 


「アンパンマン」といえば、幼児向けのイメージがありますが、
この記事に触発されて、
映画「それいけ!アンパンマン いのちの星のドーリィ」について調べてみると、
結構すばらしそうな内容だな、と思いました。
機会があれば観てみたいと思います。


 


(2013年10月21日追記)
それいけ!アンパンマン いのちの星のドーリィ」についての記事を書きました。
映画「それいけ!アンパンマン いのちの星のドーリィ」〜涙腺に愛のア〜ンパ〜ンチ!

2013年10月10日 (木)

書評:三橋 貴明著『経済の自虐主義を排す: 日本の成長を妨げたい人たち 』(小学館101新書)

「経済」という言葉は、元々「経世済民」を略した言葉です。
「経世済民」とは、「世を經(おさ)め、民を濟(すく)う」ということです。
「経済」というと、今では「ビジネス→お金儲け」とか、
個人や企業の利潤追求とかその類を意味していますが、
今回紹介する三橋 貴明著『経済の自虐主義を排す: 日本の成長を妨げたい人たち
(小学館101新書)は、まず「経済」の本来的意義を明らかにし、
その上で、デフレ脱却をはかる(つまり、インフレ化させる)ことをしない、させない、
政治家や知識人、官僚、マスコミを非難しています。
「経済的自虐主義」=日本は人口減少、高齢化しているからもうダメだ、
日本が生き残るにはグローバル化するしかない、
TPPに「無条件降伏」するしか生き残る道はない・・・
このような考えに、論理的・統計的な裏付けをもって、
著者は見事に「NO!」をつきつけています。

国家の「経済」と企業・家庭の「経済」はそもそも異なるのに、
同一視して語る愚かさを何度も何度も繰り返して論破しています。
一流の政治家・知識人であっても、無知か故意かはわかりませんが、
同じものとして語り、「国債が暴落する」とか、
「日本経済が破綻する」と危機を煽る「日本破綻論」者たちを、
著者は「カタストロフィ・ビジネス」(PP.200〜206)と喝破しています。
五島勉氏の『ノストラダムスの大予言』並、
いやそれ以上の偽予言者だ、と詐欺師扱いしています。

日本人はどうして、こうも悲観論・自虐主義が好きなのでしょうか。
リスクを考えるのは必要ですが、
この手の悲観論を信じてしまうことで、未来を自ら閉ざしているようです。
本書『経済の自虐主義を排す: 日本の成長を妨げたい人たち 』は、
日本全体を覆い尽くしている、
経済的自虐主義・悲観論の厚い雲に風穴を開けるものです。
読んで明るくなれる本といえます。

ただし、安倍首相が、来年4月から消費税増税を決断したのは、
かなり不安材料になりますね。
税収増を目指していながら、かえって消費が落ち込み、
結果的に税収減になるのは、遅かれ早かれ目に見えています。
もう一ついえば、TPPも大きな不安材料です。
著者が思い描くのと逆の、
デフレ期にしてはいけない政策へ向かいつつあるのは、
民主党政権の「呪い」、「時限爆弾」なのかもしれませんね・・・

少し本論から外れますが、
旧約聖書の中に、楽観主義と悲観主義の深刻な対立と、
悲観主義のまさに悲惨な結末が書かれたエピソードがあるのを思い出します。
旧約聖書の「民数記」の中の話です。
イスラエルの神が出エジプトの奇跡を成し遂げ、
約束の地に入る手前、12人の偵察隊を出します。
偵察隊は無事帰還し、民の前で報告します。
12人のうち、10人は悲観主義に犯されていました。
民を不平不満と泣き言に向かわせ、
結局、イスラエルの民が40年間、
荒れ野で彷徨う羽目になってしまった原因を作った人々です。
全能の神の御力があれば、敵は恐れるに足りなかったのに・・・

少々長いですが、聖書から引用します。
「この悪い共同体は、いつまで、わたしに対して不平を言うのか。わたしは、イスラエルの人々がわたしに対して言う不平を十分聞いた。彼らに言うがよい。『主は言われる。わたしは生きている。わたしは、お前たちが言っていることを耳にしたが、そのとおり、お前たちに対して必ず行う。お前たちは死体となってこの荒れ野に倒れるであろう。わたしに対して不平を言った者、つまり戸籍に登録をされた二十歳以上の者はだれ一人、わたしが手を上げて誓い、あなたたちを住まわせると言った土地に入ることはない。ただし、エフネの子カレブとヌンの子ヨシュアは別だ。お前たちは、子供たちが奪われると言ったが、わたしは彼らを導き入れ、彼らは、お前たちの拒んだ土地を知るようになる。しかし、お前たちは死体となってこの荒れ野で倒れる。お前たちの子供は、荒れ野で四十年の間羊飼いとなり、お前たちの最後の一人が荒れ野で死体となるまで、お前たちの背信の罪を負う。あの土地を偵察した四十日という日数に応じて、一日を一年とする四十年間、お前たちの罪を負わねばならない。お前たちは、わたしに抵抗するとどうなるかを知るであろう。主であるわたしは断言する。わたしに逆らって集まったこの悪い共同体全体に対して、わたしはこのことを行う。彼らはこの荒れ野で死に絶える。』」モーセが遣わした男たちは、土地の偵察から帰ると、その土地について悪い情報を流し、共同体全体が彼に向かって不平を言うようにしたが、土地について悪い情報を流した者は、主の御前で疫病にかかって死んだ。しかし、土地を偵察に行った者のうち、ヌンの子ヨシュアとエフネの子カレブだけは生き残った。
(旧約聖書 民数記14:27〜38新共同訳)

経済的自虐主義に満ちたマスコミを信じるならば、
まさに我々日本国民も、自分たちが信じたとおりになってしまうのではないでしょうか?
だからこそ、正しい認識が必要なのです!
ぜひ、本書で名指しされた「経済の自虐主義者たち」のような「偽預言者」に惑わされず、
かえって嘲笑してやるぐらいの気概をもちたいものです。


経済の自虐主義を排す: 日本の成長を妨げたい人たち

2013年10月 7日 (月)

賛美CD"TOP 50 HYMNS"〜古い歌が「新しい歌」となって・・・

ハレルヤ。新しい歌を主に向かって歌え。
主の慈しみに生きる人の集いで賛美の歌をうたえ。

(旧約聖書 詩編149:1新共同訳)

アメリカのMARANATHA! MUSICの賛美CD
"TOP 50 HYMNS"を入手しました。
代表的な讃美歌を50曲収録した、3枚組のCDです。

TOP 50 HYMNS

Amazing Grace(おどろくばかりの )や「いつくしみふかき」などの、
讃美歌・聖歌を使うプロテスタント教会でよく歌われるような曲がほとんどです。
(私が全然知らなかったのは全50曲中十数曲程度・・・)

このCD、元々は妻のために買いました。
賛美することが好きで、英語が得意な妻なら、
英語の讃美歌CDもいいかな、と思ってです。
実は、ここ数ヶ月の間に、似たような企画のCDを2種類買っています。
(クラシック音楽のレーベル、EMIとDECCAのものです。)
イギリスの聖歌隊が歌う、純然たるオルガン伴奏の厳かなCDです。
しかし、実際に聴いてみると、きれいだけど退屈・・・
1、2回聴いただけで、それ以降は聴かれず仕舞の状態です。
妻もあまり聴く気がなかったみたいです。

しかし今回買ったCDは違いました。
アレンジ、構成が実に秀逸でした。
伝統的なオルガン伴奏の聖歌隊の賛美もありますが、
ソロといろいろな楽器を使ったアレンジは、
時にはミュージカルさながらのようなものさえあります。
構成やアレンジの意外さが、聴いていて飽きさせません。
だいぶ昔に買ったアメリカの讃美歌集にたいてい楽譜が載っていますから、
讃美歌集を見ながら、CDにあわせて私や妻が、時には二人で賛美しました。
1995年の受洗以来ほぼ毎日のように聴いている賛美CD、
リビングプレイズ」シリーズのようなすばらしさです。
CD1枚目の4曲目"Blessed Assurance"
(ああうれしわがみも→讃美歌529)や、
CD2枚目の5曲目"It is Well With My Soul"
(しずけきかわのきしべを→讃美歌520)などは特にアレンジが見事ですよ。

久々に、「賛美するって、とっても楽しい!」と思えるひとときを味わえました。
歌自体は古くからある歌ばかりですが、
今の私にとっては、「新しい歌」(詩編96他)になっています!

新しい歌を主に向かってうたい
美しい調べと共に喜びの叫びをあげよ。

(旧約聖書 詩編33:3新共同訳)

2013年10月 3日 (木)

映画「ラスト・アクション・ヒーロー」=「ニュー・シネマ・パラダイス」+「ネバーエンディング・ストーリー」のアクション版?

2013年10月2日に、NHKBSプレミアムで、
アーノルド・シュワルツェネッガー主演の、
ラスト・アクション・ヒーロー」が放映されていました。
普段はアクション映画はほぼ観ませんが、
なかなかおもしろそうなあらすじだと思い、
録画して妻と一緒に観ました。

映画好きの少年が、
大好きなアクション映画「ジャック・スレイター」の中に入り込んでしまう、
という奇想天外な物語です。
「ジャック・スレイター」は、劇中劇みたいなもので、
アーノルド・シュワルツェネッガーが主演、
ジャック・スレイターという刑事を演じていますが、
映画の中ではそれなりに生活しています。

アクションシーンは映画お決まりの、
どれだけ爆発や銃撃が起きても主人公は死なない、
という「お約束」こそあれ、過剰なほどです。
(ジャック・スレイターが車で道路をただ走っているだけで、
後ろでは何台もの車が無意味にスピンしているほど・・・)
残酷シーンはないので、コメディとしてアクションシーンを観ることができます。

この映画ではさまざまな映画への言及や露骨なパロディが満載です。
ローレンス・オリヴィエ主演の「ハムレット」が、
いつの間にか「ジャック・スレイター」風に改変されていたり(爆笑!)、
「E.T.」の有名なシーン(空をとぶ自転車!)があったり・・・
クラシック好きな私としては、映画「アマデウス」への言及と、
「アマデウス」でサリエリを演じたF・マーリー・エイブラハムが、
「モーツァルトを殺したヤツ」と紹介され、
F・マーリー・エイブラハムが登場するシーンでは、
モーツァルトの曲が流れていたりする小ネタが楽しかったです。
主演のシュワルツネッガー自身のパロディもあります。

映画館の映写室から実際の物語が始まり、
主人公と映写技師の交流などは、
映画「ニュー・シネマ・パラダイス」を彷彿とさせます。
物語の世界に主人公が入っていくのは、
「ネバーエンディング・ストーリー」みたいです。
それらをド派手で過剰なアクションとしてまとめあげています。
映画愛にあふれる作品です。

映画の中の世界では、
アニメの刑事が現実の人間に混じっていても誰も疑問に思わないし、
白黒のハンフリー・ボガートが相棒になってもヘンではありませんでした。
また、映画の中ではシュワちゃんの他の映画(ターミネーター2)が、
なぜかシルベスター・スタローン主演になっていたりと、
よく観ると結構おもしろいシーンがいっぱいありますよ。

単なるパロディ・コメディ映画ではなく、
映画の中の悪役よりももっと悪い現実の世界の人々を描き出したりするなど、
風刺的な要素もいろいろあります。

理屈抜きで楽しめる作品でした。
私は前述の改変された「ハムレット」のシーンで大爆笑でした。

ラスト・アクション・ヒーロー(Blu-ray)

2013年10月 1日 (火)

2013年9月のアクセス数ベスト10記事一覧

2013年9月のアクセス数ベスト10記事は以下のとおりです:
(※トップページを除く)
ベスト3までは記事リンクをつけています。

一位.オキナワ旅行記2013夏(その1)
〜旅行の経緯、プラン選択、当日まで、参考本

二位.オキナワ旅行記2013夏(その2)〜第1日目・本島南部の旅
三位.ウコンは肝臓に悪い?~NHK・ためしてガッテン「肝臓の健康を守れSP」
(2011年6月29日放送)

四位.オキナワ旅行記2013夏(その3)
〜第2日目・海中道路、沖縄そば、海洋博公園とエメラルドビーチ

五位.オキナワ旅行記2013夏(その4)
〜第3日目・沖縄美ら海水族館とブセナ海中公園、万国津梁館

六位.NHKBS1・BS世界のドキュメンタリー
「私を救ったショパンのバラード」(2013年9月7日放送)

七位.オキナワ旅行記2013夏(その5)
〜第4日目・かりゆしビーチと万座毛、青の洞窟

八位. 「学びあい」という美名の下の教育の堕落
~NHKEテレ・ETV特集「輝け二十八の瞳 ~学び合い 支えあう教室~」
(2012年2月5日放送)

九位.公立学校で習熟度別授業の導入はプラスか、マイナスか?
~読売新聞北海道版・連載「学力危機」第1部・札幌の格差 (10)を読んで

十位.2020年東京オリンピック招致決定!
〜とはいえ、安倍首相のハッタリプレゼンには道義的にがっかり・・・

先月はアクセス数1000件超えの記事はありませんでしたが、
2013年8月のオキナワ旅行記シリーズ(ベスト10入りしたものに限っても)で、
累計2000件以上のアクセスがありました。
ご愛読に感謝します。

秋がだんだん深まってきましたね。
自宅近くにカメムシを見かけたり、
札幌でも民家近くに熊出没のニュースが出てくるようになりました。
年が経つのは早いものですね・・・
今月もご愛読よろしくお願いします。

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