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2013年9月16日 (月)

ベートーヴェン・ピアノ協奏曲第2番聴き比べ7種類

ベートーヴェンのピアノ協奏曲聴き比べシリーズ、第2回です。
今回はピアノ協奏曲第2番Op.19です。

聴き比べ対象は、前回(ピアノ協奏曲第1番Op.15)の時に挙げた6種類と、
ルービンシュタイン/バレンボイム/ロンドン・フィル(ルービンシュタイン盤)の、
計7種類です。

ルービンシュタイン盤


まずは、それぞれの演奏時間を列記します。

・バックハウス盤(1960)
1;13.27
2;07.44
3;06.19

・クレンペラー盤(1967)
1;14.39
2;09.43
3;06.08

・ルービンシュタイン盤(1975)
1;14.58
2;09.46
3;06.25

・アラウ盤(1987)
1;15.08
2;09.27
3;07.06

・内田光子盤(1997)
1;14.55
2;09.30
3;06.33

・プレトニョフ盤(2006)
1;13.45
2;08.28
3;06.11

・バレンボイム盤(2007)
1;14.48
2;09.34
3;09.17


今回の順位をつけるとしたら・・・
1位:クレンペラー盤
2位:バレンボイム盤
3位:ルービンシュタイン盤
4位:バックハウス盤
5位:プレトニョフ盤
6位:アラウ盤、内田光子盤

クレンペラー盤は、第1番と同様、がっしりとしたオーケストラ演奏が魅力です。
それでいて、バレンボイムのピアノは、
モーツァルトのピアノ協奏曲のような愉悦感があり、実に聴き応えがあります。

2位の演奏(バレンボイムの弾き振り/シュターツカペレ・ベルリン)は、
Kitaraで実演を聴いたことがあります。
今まで聴いたNo.1のコンサートでした。
その感動には及びませんが、Blu-rayで十分に美しい演奏を堪能することができます。
特に、第2楽章のロマンティックさは、
第3位のルービンシュタイン盤と甲乙つけがたいものがあります。

第3位のルービンシュタイン盤は、バレンボイム指揮のロンドン・フィルが、
クレンペラーに近いぐらい粘っこい演奏を聴かせてくれます。
最も美しいのは第2楽章です。

第4位のバックハウス盤は、バックハウスのピアノが愉悦感があり、
チャーミングな演奏となっています。
余談ですが、私が持っているバックハウス盤のCDは、
カップリングが「ディアベリ変奏曲」となっています。
「ディアベリ変奏曲」は、今までブレンデルとかリヒテルとかで聴いたことはありますが、
どうも退屈な印象が否めませんでした。
しかしバックハウス盤を聴いてようやく真価を認めることができました。

第5位のプレトニョフ盤は、ピアノが実に雄弁です。
ルバートの多用とか、往年の巨匠もビックリのやりたい放題ですが、
バレンボイムやルービンシュタインの演奏ほどの感銘は受けませんでした。

第6位の内田光子盤、アラウ盤は持っていて損はないですが、
上記5枚と比べると特長があまりありません。
強いていえば、内田光子盤のピアノの弱音の美しさぐらいでしょうか・・・

あと、現在手元にありませんが、
マルタ・アルゲリッチが珍しく弾き振りをした録音も魅力的ですよ。
カップリングのハイドンのピアノ協奏曲は絶賛に値します。

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