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2013年6月23日 (日)

書評:『聖書入門ー四福音書を読む』(オリエンス宗教研究所)

カトリック教会の主日ミサに行くと配られる、
「聖書と典礼」(ミサの当日聖書箇所や共同祈願等が印刷されたもの)を発行している、
オリエンス宗教研究所から、『聖書入門ー四福音書を読む』という本が、
2013年6月に発刊されました。
単独の著者はなく、編者「オリエンス宗教研究所」という体裁となっています。
さっそく買って読んでみました。


聖書入門ー四福音書を読む


この本のP.5によると、もともとこのテキストは、
カトリック通信講座」の「聖書入門(Ⅰ)」のテキスト(15分冊)に加筆修正を加えて、
新たに一冊にまとめたもの、とのことです。

「聖書入門」という本はたくさんありますが、
この『聖書入門ー四福音書を読む』は、福音書に的を絞って、
仏教を始めとする日本的メンタリティーに十分な敬意を払いつつも、
押し付けがましくなく、
福音書からイエス様の生涯、
十字架と復活について適切な学びをすることができる好著です。
カトリック色はほとんどないので
(仏教・神道を毛嫌いしない、押し付けがましくない、
回心を性急に迫らない、というのが、
ある意味、カトリックらしいのかもしれませんが・・・)、
プロテスタント諸派でも、
学びのテキストとして使うことができるものではないかと考えます。
教会の求道者で、
これから福音書を読み始めようとする人にプレゼントしたり、
聖書の学びのテキストに使ったりという使用法が考えられます。
ぜひご一読を!

他のカトリック通信講座のテキストはどんなものか私は知りませんが、
この『聖書入門ー四福音書を読む』のような感じであれば、
ぜひそれぞれ一冊の単行本にしてシリーズ出版してほしいと思いました。


参考までに、『聖書入門ー四福音書を読む』本文の見出しを、
オリエンス宗教研究所のHPから転載します。

(転載)
第1講 新約聖書を開いて
福音書の成り立ち/福音書を読む/最初の戸惑い/系図のもつ意味

第2講 イエス・キリストの誕生
誕生前後の記録/ヨセフ、マリアに見る信仰/マリアの賛歌/誕生に見る貧しさ/聖家族に見習って

第3講 キリストの道を準備する
ヨルダン川のほとりで/洗礼の意味/荒れ野に叫ぶ声/イエスと洗者ヨハネの出会い/荒れ野での誘惑/誘惑と選択

第4講 イエス・キリストの招き
悔い改め/罪びとこそ招かれている/「わたしについて来なさい」

第5講 福音の核心
イエスの教える新しい価値観/種々の教え

第6講 あなたは何者ですか
いまだかつて見たことがない/故郷ナザレの人々は/イエスと対立する人たちは/一般群衆は/弟子たちは/さて私たちは/奇跡

第7講 イエスに出会った人々
あなたの罪はゆるされた/使徒たちにご自分の本性を示す/イエスを訪ねるニコデモ/イエスとあなたの出会い

第8講 神 の 国
神の国はすでに来ている/たとえ話/成長しつつある神の国/毒麦/タラントン/ぶどう畑の主人

第9講 神は私たちの父
唯一の神/神は父である/父の慈愛/父への信頼/父のもとに、みなきょうだい/父に向かって前進しよう

第10講 祈 り
イエスにならう/どんなときも/こう祈りなさい/祈りと日常生活/イエスの教えた祈り

第11講 互いに愛し合いなさい
愛と憎しみ/イエスの示す隣人愛/縦の愛・横の愛/愛は見返りを求めない

第12講 受難に向かうイエス
苦しみを背負う/受難の予告/群衆の歓呼に迎えられて/最後の晩さん/これはわたしの体・わたしの血/一つになるように/父がお遣わしになる聖霊/ゲッセマネの園にて

第13講 十 字 架
見捨てられた人/裁判/イエスの死/葬り

第14講 主はよみがえられた
望みをかけていたのに/空になった墓/主を見ました/復活の証言/復活の意味するもの/神と共に永遠なるキリスト

第15講 キリストと共に生きる
わたしにとどまりなさい/真理に導く聖霊/死を超えて/みことばは永遠に

(転載終)

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