ベートーヴェンの第九聴き比べ〜シュミット=イッセルシュテット、ハイティンク、シューリヒト、ケンペ・・・
昨年(2012年)からすっかり「第九病」にかかってしまったワタクシ・・・
性懲りもなく、またまたベートーヴェンの第9のCDを買ってしまいました。
2013年5月に入ってから3種類も・・・
まだ紹介していなかった1種類も含めて、4つの盤について書きます。
いずれも廉価盤です。
おすすめ度を☆で表します。
☆5つが最高、☆1つが最低です。☆3つが及第点です。
◯ハンス・シュミット=イッセルシュテット指揮VPO
(DECCA、1965年録音)
☆☆☆☆
Amazonで買いました。
古くから名盤として知られていますね。
私も以前所有していたことがありますが・・・
明るく力強い演奏です。録音も優秀です。
妻も気に入りました。
合唱の発音で気になったところは、
"Ja, wer auch nur eine Seele・・・"(284小節〜練習番号E)の
"Ja"が、ドイツ語読みというよりは、英語読みのような発音に聞こえるところです。
タイムは(例:第1楽章→1.と表記します)、
1.16:38
2.10:10
3.15:50
4.25:46
以上です。
なお、参考までに・・・
「デッカ ザ・ベスト1200」という2013年5月15日発売のシリーズで、
この盤を買いました。
「ルビジウム・クロック・カッティングによるハイ・クオリティ・サウンド」
と銘打たれています。
ただ、我が家のCDプレーヤーでは、
なぜか「デッカ ザ・ベスト1200」のシリーズを再生しようとすると、
最初「Check Disk」というエラーメッセージが出ました。
他に3枚買ったのですが、皆同様でした。
何度か出し入れすると、普通通り再生できるようになりましたが・・・
◯ハイティンク指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
(DECCA※旧フィリップス、1980年ライブ録音)
☆☆☆
タワーレコードで買いました。
Amazonとかのレビュー見て好評価だったので買ってみたのですが・・・
あえてプラスの表現をしましょう。
「極めて模範的な演奏」です。
無色透明、極めてスコア通りの音が聞きたいならオススメです。
合唱はクリアで聴きやすいです。
※タワーレコード限定販売なら、1200円で買えます。
タイムは、
1.16:25
2.11:37
3.16:16
4.24:52
以上です。
◯カール・シューリヒト指揮フランス国立放送管弦楽団
(Altus、1965年録音)
☆☆☆☆(第1、第2楽章)
☆☆(第3楽章、第4楽章)
※HMVでまとめ買いする方が安いです。
これはHMVで買いました。
2枚組(カップリングは交響曲第1番)ながら、
990円という安さ!
ただし、交響曲第1番の音質はあまり良くありません。
オマケ程度に考えた方がいいと思います。
さて、本題の第9は・・・
激動の第1楽章、第2楽章は、
指揮者特有のテンポを揺らす演奏が効果を発揮しています。
特に第1楽章は「怒涛の」という形容詞をつけていいような凄演です。
第2楽章は、ティンパニの音がすごいです。
まるでフルトヴェングラーの1942年録音みたい・・・
そのため、第1・2楽章のみ☆4つとしました。
ただ、静けさや平安が求められる第3楽章も同じようにやってしまったのは、
逆効果でした。
第4楽章では、録音バランスがかなり悪いのでは、と思えるところが幾つかありました。
たとえば、594小節〜"Seid umschlungen Millionen・・・"のところ。
金管が聞こえ過ぎてしまうのが大きなマイナスです。
合唱がモヤモヤしているのもマイナスかな・・・
第3楽章、第4楽章は評価が割れると思います。
ブルックナーの第8・第9の名演以外での、
シューリヒトの指揮ぶりを知るにはいいアルバムかもしれません。
タイムは、
1.15:41
2.11:39
3.14:55
4.24:12
以上です。
◯ケンペ指揮ミュンヘン・フィル
(EMI、1973年録音)
☆☆☆
この盤のみ、今月買ったものではありません。
どのサイトで買ったかは忘れましたが、入手した時は確か700円以下だったはず・・・
(2013年5月現在、Amazonでは900円台です。)
R・シュトラウスとか、ウィンナ・ワルツでは名演を聴かせてくれたケンペですが、
ベートーヴェンでは取り立てて凄さがわかりませんでした・・・
録音は少し遠めで細部がはっきりしないのが残念です。
タイムは、
1.16:20
2.11:16
3.16:06
4.23:57
以上です。
今年は予定では約20年ぶりに「第九」の合唱に挑戦する予定です!
まだまだ「第九病」は癒えないなぁ・・・
過去に書いた「第九」の記事を集めてみました。
・日経おとなのOFF2011年12月号「第九入門」~「第九」最高の名演奏は?
・ベートーヴェンの「第9」DVD見比べ~パーヴォ・ヤルヴィ&ドイツ・カンマーフィルVSマリス・ヤンソンス&バイエルン放送響
・妻と聴くベートーヴェン交響曲全集
・ベートーヴェン・「第9」聴き比べ2012〜フルトヴェングラー・バイロイト盤(EMI)は今も「永遠の名盤」なのか?
・年末年始のクラシック音楽番組あれこれ2012ー2013〜N響「第九」、東急ジルベスターコンサート、ウィーン・フィルのニューイヤーコンサート
・ヤンソンス&バイエルン放送響の「第9」〜NHKBSプレミアム・プレミアムシアター「プレミアムシアター ヤンソンス&バイエルン放送響 ベートーベン交響曲全曲演奏会」(2013年1月21日放送)と、つい「第九病」で買ってしまったCD(フルトヴェングラー1942、スウィトナー1982、朝比奈1986)
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