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2013年4月19日 (金)

NHKBSプレミアム・クラシック倶楽部- バッハ・コレギウム・ジャパン 第100回定期演奏会 -(2013年4月19日放送)

鈴木雅明さんが率いるバッハ・コレギウム・ジャパンの、
記念すべき第100回定期演奏会が放映されていました。
NHKBSプレミアム・クラシック倶楽部2013年4月19日の放送です。
収録は2013年2月24日、
東京オペラシティコンサートホール タケミツ・メモリアルにてです。

放送された演奏曲目は、

前奏曲とフーガ 変ホ長調 BWV552 から フーガ」
(鈴木雅明さんのオルガン独奏)
「カンタータ第69番“主を讃えよ わが魂よ”BWV69」
「カンタータ第191番“いと高きところには神に栄光あれ”BWV191」
「ミサ曲 ロ短調 から“われらに安らぎを与えたまえ”」
(鈴木雅明さん指揮バッハ・コレギウム・ジャパン)
でした。

演奏のあまりの素晴らしさに、思わず2回連続で観てしまいました!
カンタータ第69番の冒頭のところは、訳詞からすると、
詩編103編に基づくものなのでしょう。
(実際、調べてみると、詩編103:2とありました。)
BWV 69 - "Lobe den Herrn, meine Seele" I
新共同訳で御言葉を紹介しましょう。

わたしの魂よ、主をたたえよ。
主の御計らいを何ひとつ忘れてはならない。

(旧約聖書詩編103:2新共同訳)
新改訳では、
わがたましいよ。主をほめたたえよ。
主の良くしてくださったことを何一つ忘れるな。

となっています。
私にとっては、好きな御言葉の一つです。

終始賑やかで明るく祝祭的な響きがして、
とても聴きやすいものでした。
映像でオモシロイと思ったのは、
トランペットの演奏です。
ナチュラル・トランペット(バロック・トランペット)を使っていました。
今日のトランペットのようなバルブはありません。
演奏の際、右手はトランペットを持っていますが、
左手は腰に手を添えていました。
まるでビールや栄養ドリンクの「ラッパ飲み」(?)みたいな様子でした。

ソリストは誰もが素晴らしい、純粋な歌唱を聴かせてくれました。
特にソプラノのハナ・ブラシコヴァの、
ノンビブラートの澄んだ歌声が素晴らしかったです。

カンタータ第191番“いと高きところには神に栄光あれ”BWV191は、
第1曲が「ミサ曲ロ短調」の「グロリア」冒頭と全く同じ曲です。
(楽器編成は多少違うそうですが・・・)
第2曲、第3曲も「ミサ曲ロ短調」の曲に、
別なラテン語の歌詞をつけて構成されています。
「教会カンタータ」というよりも、
「ミサ曲ロ短調」のダイジェストを聴いているようでした。
演奏の素晴らしさは、リヒターの名盤に匹敵するか、
それ以上かもしれません。

「ミサ曲ロ短調」といえば、
カール・リヒターの1961年録音が圧倒的な名盤ですね。
「キリエ」冒頭の切実な響き!
モダン楽器・古楽器問わず、これほどの厳しい響きは他にありません。
特に古楽器系の演奏を聴くと、きれいだけど切実さがないので幻滅します。

カール・リヒター盤(1961年)

※タワレコなら、「マタイ」や「ヨハネ」、他のカンタータと合わせて
10枚組で、2000円程度です・・・
Richter Dirigiert Bach

ただ、ミサ曲ロ短調の魅力はそこだけではないので、
ぜひ鈴木雅明さん指揮BCJの演奏で「ミサ曲ロ短調」を聴いてみたいと思いました。
(SACDが出ています。ちょっと高いけど・・・そのうち手に入れようかな・・・
2007年のレコード・アカデミー賞銀賞を受賞しています。)
今回聴いたのはカンタータ第191番としてでしたが、
ちょうど予告編みたいな役割を果たしてくれたようにも思えます。

J.S. BACH MASS IN B MINOR BACH COLLEGIUM JAPAN / SUZUKI

※こちらは輸入盤。日本語対訳盤なら、7000円ぐらいします。

鈴木雅明さん指揮BCJの演奏は、実演で聴いたことがありますが、
なぜかバッハではなく、モーツァルトの「レクイエム」の演奏でした。
やはりバッハの演奏の実演を聴いてみたいなぁ・・・

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