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2013年3月28日 (木)

札幌の中学校でのクラス分け資料流出事件への反応〜評価をしてはいけないのか?

札幌市東区の公立中学校で、2013年3月上旬に、
次年度(4月以降)の学級編制に使われる資料が、
誤って生徒に渡される、という事件が起きました。
生徒を「反社会」「障害」と分類文書、誤配布
(読売新聞 3月27日(水)10時27分配信)

札幌中学内部文書流出 教師側、紛失に丸2日気付かず(03/25 14:11)
これは、単純に言えば個人情報漏洩事件ですね。
ただ、そこに書かれてあった内容に、
「反社会」とか「障害」などと書かれてあったから、
「人権問題だ!」とまくしたてる人たちが出てくるわけです。

2013年3月28日の読売新聞朝刊(北海道版)によると、
札幌市の上田市長が、27日の定例記者会見において、
(読売新聞2013年3月28日道総合35面から引用)
文書に「障害」「反社会」といった記述があったことを問題視し、「教職員が上から目線で子供にレッテルを貼ることは許されない」と述べた。
(引用終)
とのことです。
この問題はなんと文部科学大臣にまで波及しています。
文科相「常識を逸脱」 札幌の中学内部文書に「反社会」(03/26 17:00)
記事によると、下村博文文部科学相までが、
(引用)
札幌市教委などによると、内部文書は学級編成のためのもので、周囲と打ち解けられない生徒を「障害」、同級生とけんかした生徒を「反社会」などと分類していた。下村文科相は、この記載について、「教育現場として常識を逸脱した、人権問題にもかかわるような表現だったのではないか」と批判し、市教委などに適切な対応を求めた。
(引用終)
と述べたとのことです。

私の考えとしては、この事件の問題点は、
教師が「反社会」「障害」などと書いたことでは決してありません。
繊細な注意を要する個人情報文書の管理が杜撰だったことなのです。

教員が学級編制をする場合や、学力を評定する場合(指導要録を書く等)、
当然、「評価」は避けられません。
また、次の担任等への引き継ぎのために、保護者対応のことや、
配慮を要する児童生徒のことを率直に書くのは、
当然なすべきことなのではないでしょうか?
(表現の問題はあるにせよ・・・)

教員=聖人君子、的に考えるから、問題が過度に大きくされているわけです。
たとえば、一般の例で考えてみましょう。
サラ金からお金を借りすぎている多重債務者は、
いわゆる「ブラックリスト」に載るわけです。
その情報は、関係業界で共有されています。
「クレーマー」は各業界にて要注意人物として登録されています。
ただそれらの情報は管理されているから、表には普通出てこないわけです。
それなら、教育の世界でも同じではないでしょうか?
札幌市の上田市長による「上から目線」云々は余計なお世話と言える発言でしょう。
情報管理の徹底をしっかりすべきであった、と陳謝する問題だったといえます。
誰とでも仲良くしましょうね、で済むなら警察や刑務所もいらないわけです。
安易な言葉狩りに偽善を感じます。

人は誰でも、いつかどこかで何らかの形で評価されるわけです。
評価はおかしいとか、差別化につながるといった人権派の甘い発言は、
結局、問題を先送りにしてしまうものなのです。
教育界における安易な競争・序列化反対の声(◯教組・・・)は、
子供をスポイルするだけです。

そういえば、東京都の公立高校で、
学力による3分類が始まる、というニュースを読みました。
基礎・応用・発展…都立高、学力レベルで3分類(2013年3月28日14時32分 読売新聞)
これにも、「学校の序列化につながる」との声があるそうです・・・
教師が競争を否定的に考えても、世の中「競争」で成り立っているわけです。
否定的な方ばかりに目を向けるのではなく、
「努力すれば報われるのだ!」という肯定的な方にも、目を向けるべきでしょう。

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