立ち読み日記〜諏訪哲二著『いじめ論の大罪 - なぜ同じ過ちを繰り返すのか? 』(中公新書ラクレ) 〜批判はするけど、処方はなし・・・
新聞広告で見たので、興味を持って立ち読みしましたが・・・
今回取り上げるのは、
諏訪哲二著『いじめ論の大罪 - なぜ同じ過ちを繰り返すのか? 』(中公新書ラクレ) です。
著者は「プロ教師の会」代表です。
いじめ問題の解決案については、百花繚乱状態が続いていましたが、
今や教師の体罰問題の方が取り上げられることが多くなって、
少し影が薄くなってきていますね。
著者は第3部「主要ないじめ論を検証する」として、
尾木直樹氏や大阪市の橋下市長、宮台真司氏、内藤朝雄氏らのいじめ対策案を批判します。
批判するなら、では、著者の意見は?といえば、なんともよくわからない・・・
結局、現場教師は耐え忍ぶしかない・・・みたいなことしか書いてなかったと思いました。
(立ち読み程度だから、もしかすると、どこかに書いているのかもしれませんが・・・)
批判のための批判でしかない、というなら、某日●組や北●組と大差ありません。
固定観念の枠組から一歩引いたところから、意外な解決法が出るのかもしれませんね。
ただし、著名人をとにかく批判して憂さ晴らしをするのが楽しみ、
という人なら、本書を読んでも大いに得るところがあるでしょう。
傷のなめあいみたいなものですが・・・
いじめ対策がなぜ後手後手になるのか、
そのできない理由づけをする思考を分析するにも最適かもしれません。
(結局、現場教師にいじめ対策を任せても、
できない理由づけをして終わってしまうのはなぜでしょう?)
いじめ論の大罪 - なぜ同じ過ちを繰り返すのか? (中公新書ラクレ)
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