雑誌「教室ツーウェイ」2013年3月号を読んで〜教育界の自浄努力の限界は、政治力で突破するしかない!
当ブログにしばしばコメントをくださる、
ZAPPERさんのブログ「情熱空間」にて紹介されていた、
教育雑誌「教室ツーウェイ」2013年3月号を購入して読みました。
⇒激震前夜(ブログ名:情熱空間)
釧路市議会での、市議会議員による市教委への質問について特集されています。
「教科書を年度内に終わることができない」惨状と、
「教科書をきちんと使わずに独自のプリントをわざわざ作って授業する」実情を、
問題視したわけです。
(2012年6月6日の釧路市議会)
釧路市議会と釧路市での実情についてだけでも、
7頁費やされています。
(本文全88頁中の7頁ですから、約8%!)
教室ツーウェイ 2013年 03月号
※出版元の明治図書での購入はコチラ⇒http://www.meijitosho.co.jp/detail/20441
教員はもちろんのこと、教育問題(特に北海道)に関心がある方は、
ぜひ購入してお読みください。
教師には教科書の使用義務があります。
(教科書を持参し、教科書内容全部の授業をし、
教科書に対応した授業をすること)
また、教え残し(「積み残し」とも言います)は、
児童生徒の教育を受ける権利の侵害です。
先日(今月に入ってから)、
札幌市のある小学生(中学年)と話をした際、
「算数の教科書はどこまで進んでいる?」と聞いてみました。
すると、算数の下巻、全120頁近くある中で、
2月に入っているのにもかかわらず、
60頁ぐらいまでしか進んでいない、と答えてくれました。
(どんな教え方をしているかまではあえて聞きませんでしたが・・・)
本来であれば、
算数教科書の下巻は10月から使用開始(通常は・・・)ですから、
当然、3月間近なら、もう教科書の終わりに差し掛かっているべきでしょう。
3月は卒業式練習でかなり授業が潰れるはずです。
そんな中で、どうやって教科書を終わらせるのでしょうか?
結局、例題だけやって終わりか、練習問題は全て宿題か、
あるいは、諦めてしまうのか・・・
(そもそも、教科書を終わらせる気などないのかもしれませんが・・・)
「教科書が厚くなったから」「多忙だから」云々の理由を挙げて、
結局、未消化部分を次年度か、学習塾・家庭教師に丸投げにするのでしょうね・・・
ちなみに、同じ子に国語の教科書の進捗状況も聞きましたが、
やはり、半分程度までしか進んでいないそうです。
(国語の教科書は読んでオシマイ、でも構わないのかもしれませんが・・・)
国語・社会・理科はなんとか遅れを挽回できますが、
算数はかなり厳しいものがあります。
それに、前年度からの教え残し(たとえば九九の暗記)が重なると、
ますますわからなくなり、算数嫌いを続々と生み出すことになります。
現場では「算数の問題解決型授業」や「学び合い」などの効果のない教え方や、
教科書を無視するような教え方がはびこっています。
まるで狂信的なカルトそのものではないでしょうか?
教育委員会の不祥事隠し(いじめや体罰の隠蔽)や、
学校の不祥事隠しが問題になる中、
学校は未だに「聖域」であり続けています。
もはや学校現場の自浄努力に期待するには限界があります。
だからこそ、政治の力を通して、教育に介入する必要があるのです!
我々有権者・納税者も、もっと教育に関心をもつべきなのです!
参考記事です。
⇒積み残しは時の経過で解消されない [時事ネタ](ブログ名:ぜいりしブログ)
(引用)
だから例えば「九九が苦手で」何て言って勉強を先延ばしにしたまま進級すると「先延ばしにしても進級できた」と言う変な成功体験が身に付いてしまうので良くないんじゃなかろうか?特に飛ばした学習内容は成長や時の経過によっても解消されず積み残しのままになっていますし、九九なら九九が判っていると言う前提でその先の算数の授業は進んでいくのだからただ単純に算数(数学)が嫌いな人になるだけじゃないの?学習なんぞは結局体に叩き込む事だから判らなきゃ丸暗記して使ってればその内身に付くんだけどね。
ですから始業時刻を過ぎてから登校するとか登校拒否とかは将来来るべき社会人デビューに対して致命的な積み残しをする事になるのだからそれを教育の現場なり親なりが容認すると言う事は子供の将来を考えると「機会平等」の学習機会を奪う事だし「結果平等」のスタートラインにすら付かせないと言う行為じゃないかと思うんですが如何なもんでしょ?
(引用終)
※「九九」だけでなく、
遅刻や登校拒否といった生活面での「積み残し」もあるのですね・・・
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ZAPPERさん、コメントありがとうございます。
札幌でも公立学校の積み残しをきちんと調べれば、
ぞっとするような結果がでるのでしょうね。
恐ろしい限りです・・・
投稿: てんしちゃん | 2013年2月25日 (月) 20時24分
ご紹介ありがとうございます。
10年前であれば、まだそちらはかなりしっかりしていました。積み残しとすっ飛ばしが日常風景であったこちらから、とても羨ましく思っていたものでしたが…。
そうですか、もはやそちらも同じ状況なのですね。ここ2・3年の間にそれこそ猛烈な勢いで学力低下が進行していると、そちらの同業の悲鳴の声を多く耳にします。
道民が知らないところで、道都札幌の子ども達の学力破壊が進行中です。しかし、少なくとも次期市長選までは止めようがありませんね。誠にお気の毒ではありますが…。
投稿: ZAPPER | 2013年2月23日 (土) 12時23分