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2013年1月21日 (月)

ヤンソンス&バイエルン放送響の「第9」〜NHKBSプレミアム・プレミアムシアター「プレミアムシアター ヤンソンス&バイエルン放送響 ベートーベン交響曲全曲演奏会」(2013年1月21日放送)と、つい「第九病」で買ってしまったCD(フルトヴェングラー1942、スウィトナー1982、朝比奈1986)

マリス・ヤンソンス指揮バイエルン放送交響楽団による、
東京・サントリーホールでのベートーヴェン交響曲全曲演奏会
(2012年11月26日、27日、30日、12月1日)
その全曲が、放送で早くも堪能できるとは!
2週にわたってNHKBSプレミアムの「プレミアムシアター」で放送されました。
(2013年1月14日、21日)
演奏時間だけでも6時間近くになる放送でした。
もちろん全部録画しました。

どれも手堅い演奏で、新鮮みや奇抜さこそないけれども、
安心して聴ける演奏でした。
その中で、やはり特筆すべきは、「第9」でしょう。

第4楽章の独唱ソリストの一人、
アルトの藤村実穂子のすばらしさは称賛に値します。
「第9」のアルト(ソリスト・合唱)は、ふつう、存在感が薄いのですが、
見事にソプラノを圧倒していました。
(ソプラノの方が存在感が薄かったのは少し残念デス・・・)
合唱はこの演奏のために、わざわざバイエルン放送合唱団が来日して望みました。
こちらもすばらしい出来!!!
ヤンソンスのオーソドックスな指揮に多少の物足りなさがあったものの、
「第9」の第4楽章のすばらしさで見事帳消しとなり、
満足のできる演奏となりました!

ヤンソンス&バイエルン放送響による「第9」では、
ローマ教皇ベネディクト16世のための御前演奏となった、
ヴァチカンでのライブDVDを持っていますが、
今回の演奏の方がすばらしいものといえます。
(※2013年7月4日追記
放送されたこの演奏会のBlu-ray&DVDが発売されます。

Blu-ray

DVD

(参考)
ローマ教皇ベネディクト16世のためのコンサート マリス・ヤンソンスの第九 [DVD]

上記DVDと同一音源のCD


ヤンソンス・バイエルン放送響のベートーヴェン:交響曲全集(5CD BOX)


ところで、昨年から私はすっかり「第九病」にかかってしまったのかもしれません。
「第九病」とは、ベートーヴェンの「第9」の魅力にとりつかれ、
次から次へとCD等を買い漁ったり、
12月の「第9」コンサートを聴きに行きまくるような「病状」デス。
ということで、またまたCDを買ってしまいました・・・

1.フルトヴェングラー指揮ベルリン・フィル(1942.3/22&24)
タワーレコード限定版です。
同一録音は、Amazon他でも買うことができます。

1942年の録音なので、音質こそ期待できませんが、
有名なバイロイト盤よりも男性的な力強さをもった演奏です。
ティンパニの生々しさは特筆に値します。

2.スウィトナー指揮ベルリン・シュターツカペレ(1982)
模範的な演奏といえます。
これぞドイツ流「第9」といえる、安心して聴ける演奏です。

ベートーヴェン:交響曲第9番<合唱> [Blu-Spec CD]

3.朝比奈隆指揮NHK交響楽団(1986)
この3枚の中で最も感動した演奏です。
「高齢」により来日キャンセルしたギュンター・ヴァントの代役として、
N響を振ったものです。
(とはいえ、ヴァントよりも朝比奈の方が「高齢」なのでしたが・・・
実際は、ヴァント・朝比奈どちらもこの演奏の後十数年以上現役で活躍しています。)
全曲で約80分近い演奏ですが、中だるみしたところなどなく、
非常に堂々とした演奏となっています。
日本人指揮者による日本のオケ・合唱団・ソリストが到達した、
ベートーヴェンの理想・理念を体現したような名演ではないでしょうか。
あえて難点を言えば、ソリストの面々ぐらいだけでしょうか・・・
私の「第9」ベスト盤の一つに「殿堂入り」決定、かな?

ベートーヴェン:交響曲第9番

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