独善的な正義をふりかざしていたNHK番組!〜追跡!真相ファイル「“消えた”子どもの自殺」(2012年12月26日放送)
日本では、毎年3万人近くの人が自ら命を絶っています。
その原因はさまざまですが、結局は自己責任です。
大人がどれだけ自殺しようと、統計が一人分増えるだけなのです。
一方、児童・生徒が自殺すると、大騒ぎになり、
「いじめたのは誰だ?」、「学校は何をしているのだ!」と非難轟々ですね。
いじめ(というよりは犯罪行為に堪えきれずに)自殺の問題はさておき、
今回NHKが「追跡!真相ファイル」という番組で取り上げたのは、
「“消えた”子どもの自殺」という問題でした。
番組内容を要約して言えば、
教師の指導によって子供が自殺することもある、
しかし学校はそれをなかなか認めようとしない・・・
我々NHKの取材によって、ついに北海道の教育委員会は、
遠軽町の少女のケースを「事故死」から「自殺」と認めるに至った、
という自画自賛、などでした。
確かに、教育委員会の対応が隠蔽体質・事なかれ主義なのは問題です。
しかし、今回番組で紹介されたケースのどれもが、
果たして教師の指導による「指導死」
(教師の過度の指導によっての自殺)といえるのでしょうか?
実はこの番組の伏線が、1ヶ月くらい前のNHKニュースに出ていました。
見ていてすごく違和感がありました。
(確か東京新聞でも取り上げられていました。
その記事を読んだ方の違和感が綴られた記事を紹介しましょう。
⇒指導死? また一つ変な言葉が・・・(ブログ名:畦道日記))
元記事は東京新聞ですが、現在その記事は検索できないようなので、
毎日新聞の記事をリンクしておきます。
⇒シンポジウム:県立刈谷工高生自殺の遺族、真相究明求め訴え 「指導死」親の会、東京・港区できょう /愛知(2012年11月17日)
遺族の方には大変申し訳ありませんが、番組を観た限りの率直な印象を書きます。
教師の行き過ぎた「指導」により自殺した、といえそうなのは、
教師の体罰によるケースのものだけだと思いました。
これは学校・教育委員会ともにきちんと道義的責任をとるべきものでしょう。
しかし、他のケースの場合は、因果関係が不明ではないかと思いました。
宿題で注意されたから自殺?
学校内での喫煙を咎められ、自宅謹慎処分にした矢先に自殺?
大変言いにくいことですが、こういうケースの場合、
遅かれ早かれ自殺していたのではないでしょうか?
(社会に出てから叱責されることはいくらでもあります!)
打たれ弱さとか、叱責されるとくじけてしまうのを、
学校のせいにすべきなのでしょうか?
教師が注意・叱責するから自殺に至ったのだ!と遺族から非難されるから、
学校・教育委員会だって、なかなか責任を認めようとしなくなるのは理解できます。
そもそも、精神疾患の問題(発達障害傾向ではなかったか?とか・・・)や、
家庭でのしつけの問題もあるはずなのに
(自殺を選ぶ前に、どうして家族に相談できなかったのでしょうか?)、
なんでも学校・教師のせいにするのは、
「モンスターペアレント」の理不尽な要求となんらかわりありません。
遺族の一方的な主張ばかり認め、
学校側を「悪・隠蔽組織」と糾弾する、偏向報道な特集番組だと私は思いました。
視聴し終わって、とても後味の悪さを感じました。
教員だって必死に頑張っているのです。
それでも、力が及ばないこともあるのです。
児童・生徒の自殺をなんでも学校のせいにするのはやめてほしいと思います。
命を大切にする、というのを教えなければならないのは、
まず親の責任です!
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あの番組はわたしも見ていました。そしてなにか非常な違和感をおぼえました。私の子供たちはとうに成人してしまっているので言ってみれば「関係はない」のですけれど・・で、あの番組で報告された2例、たしか両方ともタバコとライターの所持をとがめられて・だったのでは?子供にタバコとライターを持たせている両親って?
その子の家庭についての調査がないのは片手落ちとでもいうか、ですね。
投稿: J.I | 2012年12月27日 (木) 01時18分