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2012年9月16日 (日)

「ポリアンナ症候群」と「ポリアンナ効果」~あるスポーツニュースから

こんな見出しのスポーツニュースを見つけました。
日本ハム 斎藤「ポリアンナ症候群」ではないか- ゲンダイネット
(2012年9月15日17時00分)

北海道日本ハムファイターズの2012年度の開幕投手、
斎藤佑樹選手の二軍生活について書かれたものです。
「ポリアンナ症候群」なんていかめしい名前が出てくると、
「斎藤クンは何か悪性の病気になったのか?」と、
「ポリアンナ」の名前を知らない人は思うかもしれませんね。
(身体的な病気ではアリマセンのでご安心を!)

ご存知の方も多いとは思いますが、
ポリアンナ」は、アメリカの小説家E・ポーターが書いた小説
少女ポリアンナ(Pollyanna)』と
ポリアンナの青春(Pollyanna Grows Up)』の主人公の少女です。
(※村岡花子訳の角川文庫版では「パレアナ」で、
岩波少年文庫版他では「ポリアンナ」と表記されます。)

岩波少年文庫版『少女ポリアンナ』

偕成社版『少女ポリアンナ』

角川文庫版『少女パレアナ』

主人公は常に楽天的・肯定的に物事をとらえ、喜びを見出し続けます。
私の大好きな小説のひとつです。
「世界名作劇場」シリーズで「愛少女ポリアンナ物語」としてアニメ化されています。
アニメ版も大好きな作品です。
そういう作品の主人公の名が、
「現実を見ない大バカ野郎」みたいな使い方をされるのは心外です・・・

世界名作劇場・完結版 愛少女ポリアンナ物語 [DVD]

ちなみに、ウィキペディアによると、
ポリアンナ症候群」とは、
(引用)
ポリアンナ症候群(ポリアンナしょうこうぐん、英: Pollyanna syndrome)は、心的疾患のひとつ。ポリアンナイズム(Pollyannaism)とも。現実逃避の一種で、楽天主義の負の側面を表すもの。

1913年にエレナ・ホグマン・ポーターが書いたベストセラー小説『少女パレアナ(Pollyanna)』および『パレアナの青春(Pollyanna Grows Up)』(テレビアニメ「愛少女ポリアンナ物語」でも知られる)の主人公ポリアンナに由来して命名された。

一般的には、
「直面した問題の中に含まれる(微細な)良い部分だけを見て自己満足し、問題の解決にいたらないこと」
「常に現状より悪い状況を想定して、そうなっていないことに満足し、上を見ようとしないこと」

などを指す。
(引用終)
とのこと。

この文章の下に、関連項目として「ポリアンナ効果」というのがありました。
こちらは、プラスの意味で使われるようです。

(引用)
ポリアンナ効果(ポリアンナこうか、英: Pollyanna Effect)は、心理学用語のひとつ。1964年、アメリカ合衆国の心理学者チャールズ・E・オスグッドが、「書かれた言葉においては、ネガティブ(否定的、悲観的、後ろ向き)な言葉よりもポジティブ(肯定的、楽天的、前向き)な言葉の方が大きな影響を及ぼす」ことを説明するのに使った例え。

一般的には、
ポジティブな感情を伴った記憶ほど思い出し易く、ネガティブな感情を伴った記憶は思い出しにくい。
一般に人は肯定的な評価を好む。
(特にマスマーケティングにおいて)否定的評価は肯定的な評価に比べて集まりにくい。

などを指す。
(引用終)

ポリアンナ症候群」というと、現実逃避で、
ポリアンナ効果」というと、書かれた言葉ではプラスな言葉が大きな影響を及ぼす、
ということなのですね。

現実逃避は確かによくありませんが、
ネガティブになって落ち込んでいても、現状は打破できないわけです。
「ポリアンナ」の本来の意味に戻り、
現状の少しでもよい所を見つける「よかった探しゲーム」(作中に出てきます)をし、
同時に、反省・改善すべきところは見直していくことが大切ですね。

どんなことにも感謝しなさい。
これこそ、キリスト・イエスにおいて、神があなたがたに望んでおられることです。

(新約聖書テサロニケの信徒への手紙Ⅰ5:18新共同訳)

少女ポリアンナ』について、以前記事を書いていますので、
よろしければお読みください。
『少女ポリアンナ』、『ポリアンナの青春』&世界名作劇場『愛少女ポリアンナ物語』
愛少女ポリアンナ物語(完結版)

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