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2012年7月31日 (火)

霊現象だからといって何でも信じるべきか?~血を流す聖母マリア像?

愛する者たち、どの霊も信じるのではなく、
神から出た霊かどうかを確かめなさい。
偽預言者が大勢世に出て来ているからです。
イエス・キリストが肉となって来られたということを公に言い表す霊は、
すべて神から出たものです。
このことによって、あなたがたは神の霊が分かります。
イエスのことを公に言い表さない霊はすべて、
神から出ていません。これは、反キリストの霊です。
かねてあなたがたは、その霊がやって来ると聞いていましたが、
今や既に世に来ています。

(新約聖書ヨハネの手紙Ⅰ4:1~3新共同訳)

最近、「にほんブログ村」の「政治評論」カテゴリで、
幸福の科学」の方が(カトリックの方ではなく!)、
血を流す聖母マリア像について記事を書いているのを見つけました。
世界中に出現する「血を流す聖母マリア」 インドでは血の涙。米国ではこめかみから流血
(ブログ名:危機に立つ日本)

幸福の科学」の是非については今回触れないとして、
いかにもキリスト教的(もっと限定すると「カトリック的」)な、
聖母マリア像から血が流れた」という現象について、
今回少し論じてみましょう。

この記事に対しての、「とおりすがり」さんのコメントは秀逸かつ適切だと思いましたので、
引用します。
(引用)
霊現象は (とおりすがり)
2012-07-31 21:27:41
神霊が人々に神への信仰心に目覚めさせるために起こす場合と悪霊が自身の力を誇示し妄信させるためにやらかす場合があります。
マリア像の血の現象化は、私個人としては嫌悪感を感じます。(聖霊が起こす場合であってもです)
実際にマリア像関係の霊動は(ごく一部にキリスト教関係の高級霊が神への畏れを忘れた現代人への警告として行う)ほとんどが悪霊現象によるものであるそうです。
霊現象は妄信せずに、現象を起こす存在(の正体を見破り)に振り回されないようにし、真の意図を見抜いて冷静に理性的観点から慎重に取り扱い、正邪を判定するべきです。

(引用終)※下線部は筆者による。

霊現象は妄信せずに」まさにそのとおりです!
カトリック教会に多い、聖母が現れたというたぐいの現象が、
どういう実を結ぶかを見極める必要があります。
(聖書をよく知らない方が多いから、
異常な霊現象に惑わされやすいのでしょうね・・・)

有名なフランスのルルド(私は行ったことがあります・・・)での聖母の出現を代表に、
ファティマや旧ユーゴスラヴィアのメジェゴリエとか
(参考記事⇒聖母マリア再臨の地を調査へ)、
果ては秋田の涙を流す聖母まで・・・
あるいは、「司祭のマリア運動」とか・・・
異常な現象は多々あります。
私はそれらの現象自体を否定するつもりはありません。

しかし、異常な現象を起こす聖母マリア(像)に注目は行っても、
肝心の、イエス・キリストに対する信仰が増した、というのはあまり聴きません。
神は唯一であり、神と人との間の仲介者も、
人であるキリスト・イエスただおひとりなのです。

(新約聖書テモテへの手紙Ⅰ2:5新共同訳)
神様はイエス・キリストという「仲介者」が物足りないと思われたから、
聖母マリアやたくさんの聖人を必要とするのでしょうか?
私にはそうは思えませんし、聖書は明らかに否定しています。
いや、むしろ別の仲介者はまったく必要ないのです!
それに、イエス様の御名による奇跡、イエス様への信仰による奇跡こそ、
もっと注目されるべきものです。

霊現象なら何でも信じる、というのは、実はとんでもないことなのです!
それなら、たとえば仏像や「カーネルおじさん」の像から「涙」が出ていたら、
その仏像や、あるいは「カーネルおじさん」像を「信じます」か?
空中浮遊といった異常な現象を「信じて」、
破壊的カルト(○○○真理教)にはまることだってあるのです。

だからこそ、霊を見分けることが大切なのです。
クリスチャンであれば、基準はやはり聖書です。
冒頭に引用したヨハネの手紙Ⅰ4章は非常に役立ちますよ。
悪霊でさえ、神や聖母や聖人を装うことだってあるのです!
だが、驚くには当たりません。サタンでさえ光の天使を装うのです。
だから、サタンに仕える者たちが、
義に仕える者を装うことなど、大したことではありません。
彼らは、自分たちの業に応じた最期を遂げるでしょう。

(新約聖書コリントの信徒への手紙Ⅱ11:14~15新共同訳)

余談ですが・・・
洗礼を受ける前後の頃、聖母マリアのフシギな現象にかなり心を奪われていたことを、
正直に申し上げます。
旧ユーゴスラヴィアのメジェゴリエの聖母のメッセージとか、
そういうのをよく読んでいました。
確か、世界の終末が来るのが、2006年と書かれていたと記憶していますが・・・
(不正確ならゴメンナサイ・・・)
私もその頃は、「霊なら何でも信じる」輩の一人でした・・・
(何年何月何日に、世界の終末が来るというのは、まずニセモノです!!!)

ところで、書店でこういう本を立ち読みしました。
世界の陰謀論を読み解く――ユダヤ・フリーメーソン・イルミナティ
(講談社現代新書)

著者は北大大学院の方です。

陰謀論の立場からは、東日本大震災とかでさえも、
フリーメイソンやユダヤの陰謀になってしまうんですね・・・
物事を説明するのに都合がよい観方だからなのでしょう。
そうならないよう、正しい見方、
できるだけ偏りのない見方を身に着ける必要がありますね。

陰謀論への解毒剤としては、
カトリック系の方(竹下節子氏)が書かれた、
陰謀論にダマされるな!』 (ベスト新書)もオススメです。
(こちらも立ち読みしました。)

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コメント

ナルホドですね!あまりマリアを悪言う事を考えるのを控えていましが、やはりイエス復活後の弟子たちの伝道のやり易さ(まやかし?)?それとも、直弟子ではなく孫弟子のまやかし的伝道の名残でのマリア信仰のなれの果て?なのでしょうか?いずれにしても、わたくしも、ややすっきりしました。ありがとうございます。

この記事へのコメントは終了しました。

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