ベートーヴェンの「第9」DVD見比べ~パーヴォ・ヤルヴィ&ドイツ・カンマーフィルVSマリス・ヤンソンス&バイエルン放送響
ベートーヴェンの「第9」については以前記事にし、
名盤CDなどを紹介しましたが、
(⇒過去記事「日経おとなのOFF2011年12月号「第九入門」~「第九」最高の名演奏は?」)
今回はCDではなくDVDの比較について書きます。
比較するのは、我が家にある「第9」のDVD2枚です。
・ローマ教皇ベネディクト16世のためのコンサート マリス・ヤンソンスの第九 [DVD]
※同じ音源のSACDが出ています。
・ベートーヴェン:交響曲全集~2009年ボン・ベートーヴェン音楽祭ライヴ [DVD]
※私が所有しているのは、分売の1~4番と「第9」のみです。
同輸入盤(「第9」のみのDVD)
(参考)パーヴォ・ヤルヴィのSACD
ヤンソンスのDVDからは、きわめてオーソドックスな解釈が聴けます。
カトリックの方なら、ローマ教皇のお顔を拝見できる「おまけ」もついていますヨ。
合唱はバイエルン放送合唱団です。
「第9」の時よりも、
コンサート冒頭のアカペラ曲、
パレストリーナのモテット「汝はペトロなり」の方がすばらしいです。
録音としては、会場の問題なのか、あまり細部が聴こえてこないのが残念です。
後述のパーヴォ・ヤルヴィのDVDを知らなければ、
結構いい「第9」のDVDだったと思います。
日本語字幕付です。
一方、パーヴォ・ヤルヴィのDVDは・・・
第1楽章~第3楽章は少し軽めの演奏だと思いますが、
第4楽章が熱演です!
「第9」のアルトパートはどの録音でもあまりよく聞こえてこないのですが、
このDVDではアルトパートがはっきり聴こえてきます!
それと、改めて気づいたのですが、
ベートーヴェンの「第9」の合唱というのは、
決して主役ではなく、オーケストラこそ主役なのですね!
オーケストラがパーヴォ・ヤルヴィの手足のように自在に動き、
きわめて白熱した演奏を繰り広げます。
合唱はちょうどよいサイズで、オーケストラの邪魔になりません。
最近妻がこのDVDを気にいって、よく第4楽章のところだけ何度も視聴しています。
(なお、残念ながら、このDVDには字幕がついていません。)
映像も実に凝った作りで、熱気がよく伝わってきます。
DVDの「第9」なら、今イチバンおすすめかも?
(早くブルーレイ化しないかな~)
« ベートーヴェンの「交響曲第4番」聴き比べ~ノリントン&N響、パーヴォ・ヤルヴィと過去の名盤 | トップページ | 書評:小玉ユキ作『坂道のアポロン』1~9巻(附:アニメ版について) »
「文化・芸術」カテゴリの記事
- 感染拡大の中での、『眠れる森の美女』観劇記(2020年11月15日)(2020.11.15)
- 2020年4月のページビュー(PV)数ベスト10記事一覧(2020.05.01)
- 聖金曜日に自宅でバッハの「マタイ受難曲」を観た(2020.04.10)
- ラサール弦楽四重奏団(LaSalle Quartet)によるベートーヴェン:後期弦楽四重奏曲集(第12番~第16番+大フーガ)のSACDハイブリッド盤(2020.04.06)
- 友のために自分の命を捨てること、これ以上に大きな愛はない。(ヨハネ15:13)~あるカトリック神父の、愛ゆえの死(2020.03.25)
「音楽」カテゴリの記事
- 2021年2月のページビュー(PV)数ベスト10記事一覧(2021.03.01)
- 2021年1月のページビュー(PV)数ベスト10記事一覧(2021.02.01)
- 藤岡幸夫 著『音楽はお好きですか?』(敬文舎)(2021.01.12)
- 2020年12月のページビュー(PV)数ベスト10記事一覧(2021.01.01)
- 2020年を振り返って~今年もお世話になりました!(附:ベートーヴェン「第9」マラソン)(2020.12.31)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント