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2012年4月22日 (日)

フランス映画「死刑台のエレベーター」と「太陽がいっぱい」~完全犯罪を試みたものの・・・

先週(2012年4月16~20日)、NHKBSプレミアムで、
フランス映画を特集して放映していました。
超有名なのに未だ観ていなかった、
太陽がいっぱい」と「死刑台のエレベーター」を録画して妻と一緒に観ました。
さすがに、どちらも「名画」でした!
2つの作品とも、完全犯罪を試みて失敗する、という点では共通しています。
あとは、モーリス・ロネがどちらの映画にも出ていること
(「死刑台のエレベーター」では殺す側、「太陽がいっぱい」では殺される側・・・)、
音楽が印象的・効果的に使われていることが共通しています。

先に観たのは、「死刑台のエレベーター」の方でした。
モノクロですが、だからこその独特の磨きぬかれた映像美があり、
マイルス・デイヴィスのジャズが倦怠感や焦燥感・狂気を見事に表していました。
ジャンヌ・モローが恋人を求めて夜の町をさまよい歩くシーン、
けだるさと焦燥感が圧巻・・・

ネタバレは書きませんが、
最後の方の展開は、シリアスさを超えて、
ヒッチコックのブラックなサスペンス・コメディを想起しました。
運が悪すぎ・・・
わずか25歳でこの作品を撮ったルイ・マル監督の才能に脱帽・・・
それにしても、車を盗んで殺人を犯す若いカップルの無鉄砲さには絶句しました・・・

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そういえば、2010年に、この作品をリメイクした日本映画が出ましたね。
キャストは豪華ながら、評判はよろしくないようですが・・・

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一方の「太陽がいっぱい」、主題曲の美しさも見事ですが、
アラン・ドロンの存在感と、用意周到な完全犯罪が、
最後の最後で見事に崩されるところが見物でした。
パスポートの偽造とか、ベッドや枕のしわの再現とか・・・
主人公が最高の気分のところで、地獄が待っており、
そこをあえて描かない演出が余韻を残しました。
アラン・ドロンのカッコよさ、最高!

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この映画、原作小説があるのですね。

パトリシア・ハイスミス「太陽がいっぱい」

この原作を元に、「太陽がいっぱい」とは別に、
リプリー」というアメリカ映画が1999年に作られているのですね。
こちらも、機会があれば観てみようかな・・・

リプリー(DVD)

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ところで、韓国ドラマ「ミス・リプリー」なる作品があるそうですね。
こちらは、原作からタイトルを借りているそうです。
(観たことはありませんが・・・)

テレビ東京「ミス・リプリー」HPから
(引用)
サスペンスの巨匠パトリシア・ハイスミス原作の映画「太陽がいっぱい」(The Talented Mr. Ripley)の主人公の名“リプリー”からタイトルをとった本作「ミス・リプリー」。映画では、主演のアラン・ドロンやマット・デイモンのように男性が主人公だが、このドラマは貧しく虐げられて育ったヒロイン(チャン・ミリ)が、生きるために手段を選ばず人を巧みに騙しながらのし上がっていくスリリングな恋愛劇。また、韓国で実際にあった「シン・ジョンア学歴詐称事件」をモチーフにしており、“美術界のシンデレラ”と呼ばれた女性シン・ジョンアがこのドラマのヒロインのモデルとなっている。
(引用終)

ミス・リプリー<完全版>DVD-BOX1

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