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2012年4月の22件の記事

2012年4月30日 (月)

上岡敏之指揮・読響によるマーラーの交響曲第4番の美演!(ただし第3楽章まで・・・)~BS日テレ・読響シンフォニックライブ(2012年4月29日放送)

マーラーの交響曲第4番といえば、
バーンスタイン指揮ニューヨーク・フィルの演奏が名盤とされていますね。

 

バーンスタイン指揮ニューヨーク・フィルのマーラー・交響曲第4番

 

もちろん私もこの盤は聴いたことがあります。
しかし、曲自体ところどころきれいな響きがあるものの、
マーラーの他の交響曲に比べてインパクトが薄いように思っていました。
(自分ではこの「交響曲第4番」のCDを今まで一度も買ったことがありません。
なお、マーラーの交響曲で好きなのは、第5番、第9番、「大地の歌」だけです。
第2番「復活」は部分的に好きです。)

 

そんな中、2012年4月29日放送の「読響シンフォニックライブ」では、
上岡敏之指揮によるこの曲の演奏を放送していました。
上岡敏之の髪型はちょっと独特ですが
(余談ですが、先日「下妻物語」という映画がNHKBSプレミアムで放送されていました。
阿部サダヲが演じる「一角獣の龍二」というトンガリ頭の役になんとなく似ていました・・・)、
指揮は超一流ではないかと思いました。
音楽評論家の大御所、宇野センセイも彼に期待していますが、
まさに、二十一世紀前半の巨匠の一人になりそうな予感さえあります。
マーラーの交響曲第4番の魅力を十分引き出していました。
わかりやすい指揮も魅力でした。
この演奏で初めて、「すばらしい曲なんだなぁ~」と思わされました・・・

 

番組では、時間の関係で第3楽章が大幅にカットされていたのが大変残念でした。
第1楽章~第3楽章は名演・美演といって過言ではないと思います。
問題なのは第4楽章・・・
ソプラノ独唱がイマイチでした。
第4楽章をカットしてでも、第3楽章を全部放映すべきだったのでは、と思いました。

 

上岡敏之指揮のマーラー・交響曲第4番のCDは2012年4月現在、まだ出ていません。
第5番なら発売済みです。

 

マーラー・交響曲第5番(ヴッパータール交響楽団)

 

以前、上岡敏之について記事を書いていますのでお読みください。
(なお、今回の記事、敬称は省略しました。)
指揮者・上岡敏之さんはスゴイ!

映画「ラヴェンダーの咲く庭で」(原題:Ladies in lavender)~老女の少女のような儚い恋・・・

2012年4月22日に行なわれた
フィギュアスケート第2回国別対抗戦2012エキシビジョンで、
鈴木明子選手が使用したのは、
映画「ラヴェンダーの咲く庭で」のメインテーマ”Ladies in lavender”でした。
(記事を書いています。
フィギュアスケート第2回国別対抗戦2012エキシビジョン
~印象に残った曲は鈴木明子選手使用の「ラヴェンダーの咲く庭で」

なんときれいな曲なんだろう・・・と、ついつい映画のサウンドトラックを買ってしまい、
ようやく本日届きました。
(私が購入したのは輸入盤の方です。)
ちょうど、レンタルDVDを観終えたタイミングでした・・・


輸入盤サントラ

国内盤サントラ

DVD


さて、この映画のDVDのジャケットを見ると、
ラヴェンダー畑でヴァイオリンを演奏する写真が使われています。
映画の邦題も「ラヴェンダーの咲く庭で」となっているから、
どこでその写真の映像が出てくるのか、
結構期待していました。
残念ながら、実は映画本編にラヴェンダーは出てきません。
原題の”Ladies in lavender”は、「ラヴェンダー(色の服)の女性たち」という意味です。
邦題はロマンティックですが、映画の内容をきちんと表したものではありません。
しかし一方、映画そのものは、かなりすばらしい出来となっていました。

あらすじ等については、下記サイトで御覧ください。
⇒「ラヴェンダーの咲く庭で」(Cinema Topics Online)

遅咲きの恋心に焦がれる老女を演じたジュディ・デンチの名演技が光りました。
少女のような純心さや微妙な心理を繊細な演技で体現していました。
ハリー・ポッターシリーズのミネルバ・マクゴナガル役などで知られるマギー・スミスも、
深みのある演技をしていました。

二人の名女優の好演や、イギリス・コーンウォール地方の風光明媚な景色以上に、
音楽が控えめながらもこの映画を見事にロマンティックに彩っていました。
映画のサントラ盤は映画を観ていない人にとっても心地良いBGMとなるはずです。

最後のシーンは、拍子抜けするほどあっさりと終わり、
メイン・テーマであるLadies in lavenderがクレジットと共に流れます。
この美しいメロディが、
ジュディ・デンチ演じるアーシュラの儚い恋の思い出を見事に表していました。
映画、サントラどちらもオススメです。

2012年4月29日 (日)

NHKEテレ・ETV特集「世界から見た福島原発事故」(2012年4月29日放送)~「フクシマ」を客観的に分析できるアメリカと隠蔽する日本の差・・・

2012年4月29日の読売新聞朝刊で、
世界版スピーディ予測図1500枚を公開」という小さな記事がありました。
(上記リンク先は読売新聞ではなく、東京新聞の記事です。)
扱いは小さいですが、実に腹立たしい記事ですね・・・
本来、昨年の原発事故発生時からわかっていたものを、
今頃1年以上も経ってからノコノコと公開する無神経さ!
そしてこの期に及んで見苦しい、原子力安全委と文部科学省の責任のなすりあい・・・
住民をいたずらに被曝させた不作為の責任を問わねばなりません!
「メルトダウンなどありえない!」と言っていたエライ人々も責任を取るべきでしょう。

一方、アメリカでは、東日本大震災発生直後から、
福島の原発のメルトダウンを認識していました。
2012年4月29日放送のNHKEテレ・ETV特集では、
世界から見た福島原発事故」と題して、
事故をいち早く把握していたアメリカの情報確保方法や事故の分析、
フクシマを契機としたアメリカ国内にある原発のさらなる安全確保、
さらには、「フクシマ」後に段階的に脱原発へ踏み切った
スイスの原発政策について報じていました。
番組HPから放送内容を転載します。
(引用)
去年3月の福島第一原発の事故は、原発を持つ世界の国々にも大きな衝撃を与えた。
各国では、事故からどんな教訓をくみ取るべきなのか、原発の安全性をどう確保するか、分析や議論が行われている。
アメリカ・NRC(原子力規制委員会)は、緊急チームが報告書を作成。今、安全対策を巡って議論を進めている。
EU各国も緊急の“シビアアクシデント対策”に乗り出した。スイスは「フクシマの教訓」というリポートを公表し、いち早く数々の“安全対策”を実行している。
福島第一原発事故を世界はどう受け止めたのか。そこから日本の進むべき道を考える。

(引用終)

あたりまえの事ですが、人間の技術は、どんなにすぐれていても、
事故はありえるわけです。
原発のように万が一事故が起きたら地球規模の甚大な影響を与えるものであれば、
なおさら、最悪の事故を想定しての対策や訓練が必要なはずですが、
日本では「原発安全神話」によって、安全がおろそかになっていました。
まさに、「驕れる者久しからず」というわけです。

原発周辺住民にとっては、事故が起こることなど考えたくもないわけですが、
やはり、最悪のケースを想定しておかなければなりません。
その点、番組で紹介していたアメリカやスイスの例は、
客観的に事実を認識し、冷静に対応する、という基本をおさえています。
一方、日本は最悪の事故が起きても情報を隠蔽し、
懲りずに原発を再開させようという魂胆・・・
どちらが国民の利益を守ることになるでしょうか?
番組の最後でアメリカの方が、
「(住民にとって)自分たちはウソをつかれていない、と感じるのが大事だ」
(正確な引用ではないですが・・・)と語っているのは、
ウソとゴマカシばかりだった日本政府の対応に一石を投じていました。

NHKは良心的な番組を放送してくれた、と評価したいです。
なお、再放送は2012年5月6日(日)午前0時50分からです。

詩篇93(1)【自作曲】

今回は、旧約聖書・詩篇93への作曲を紹介します。
テキストは、聖書新共同訳・詩編93全体です。
作曲にあたっては、「ハレルヤ」を適宜加えています。

今回なぜこの曲を紹介しようと思ったかと言うと・・・
我が家では、今年の3月から、
中川健一牧師の「ハーベスト・タイム・ミニストリーズ」が発行する、
月刊デボーションガイド/Clay【クレイ】』を使用しています。
(私個人としては、十年くらい前に、一時期使っていたことがありましたが・・・)
昨日(2012年4月28日)の聖書箇所が、詩篇93でした。
この聖書箇所への解説の中で、次の文が私ども夫婦の心に響きました。
(引用)
確かに、試練を乗りきる最善の方法は、私たちの信じている神がいかに大いなるお方であるかを思い出すことです。」(Clay2012年4月号P.136から)
ここから、かつて与えられた自作曲のメロディが頭の中に流れてきました・・・

この曲は確か十数年前の元日に与えられた作品です。
厳かで力強いものです。

詩篇93への作曲は現在までに4曲与えられています。
最初の1曲が今回紹介する曲で、
他の3曲はカトリック訳への作曲です。

詩篇93は短いテキストですので、
新共同訳と新改訳を比較のために掲載します。

新共同訳・詩編93
主こそ王。威厳を衣とし
力を衣とし、身に帯びられる。
世界は固く据えられ、決して揺らぐことはない。
御座はいにしえより固く据えられ
あなたはとこしえの昔からいます。

主よ、潮はあげる、潮は声をあげる。
潮は打ち寄せる響きをあげる。
大水のとどろく声よりも力強く
海に砕け散る波。
さらに力強く、高くいます主。

主よ、あなたの定めは確かであり
あなたの神殿に尊厳はふさわしい。
日の続く限り。

新改訳・詩篇93
主は、王であられ、みいつをまとっておられます。
主はまとっておられます。
力を身にまとっておられます。
まことに、世界は堅く建てられ、
揺らぐことはありません。
あなたの御座は、いにしえから堅く立ち、
あなたは、とこしえからおられます。
主よ。川は、声をあげました。
川は、叫び声をあげました。
川は、とどろく声をあげています。
大水のとどろきにまさり、
海の力強い波にもまさって、
いと高き所にいます主は、力強くあられます。
あなたのあかしは、まことに確かです。
聖なることがあなたの家にはふさわしいのです。
主よ、いつまでも。

メロディ(midiファイル)と楽譜(PDFファイル)とは、
下記からダウンロード願います。もちろん無償です。

「20120429_psalms093allno01.MID」をダウンロード

「20120429_psalms093allno01.pdf」をダウンロード

2012年4月26日 (木)

退職すると訴訟?!社畜から奴隷へ?ブラック企業の恐怖・・・~NHK・クローズアップ現代「やめさせてくれない~急増する退職トラブル~」(2012年4月26日放送)

2012年4月26日放送のNHK・クローズアップ現代では、
やめさせてくれない ~急増する退職トラブル~」と題して、
最近増えている退職拒否の問題を取り上げていました。
「まるでヤ●ザ」並みのひどい事例がいくつか紹介され、
耳目を疑うほどでした。

番組HPから、放送内容を転載します。
(引用)
厳しい雇用情勢が続く中、全国の労働者支援の窓口に意外な相談が増えている。「会社をやめたくてもやめさせてくれない」というものだ。長年労働者を支援してきたNPO法人・労働相談センターには、“退職拒否”に関する相談がこの2年で3倍に急増。退職する権利は法律で守られているが、会社側が失業保険の申請に必要な「離職票」を出さない、「やめたら研修などで投資した額や、営業で出た損失を損害賠償請求する」という脅しをかけるなど、様々な手法で社員をやめさせず、トラブルに発展するケースが相次いでいる。一つ一つの事例からは、新たな人材を雇い入れる資金や体力すら失い、都合良く働き続ける社員を手放さない企業の姿と、棚上げされる労働倫理の今が浮かび上がる。なぜやめられないのか、そしてなぜやめさせないのか。急増する“退職拒否”の実態を報告する。
(引用終)

番組の中で最もひどいと思ったのは、
「退職したら会社から損害賠償2000万円の訴訟を起こされた」というケース。
これは、裁判所から逆に退職した人へ未払い賃金等約1000万円の支払い命令が出て、
現在、控訴中だそうです。
課長クラスの人材がうつになるまで酷使され、
退職したら今度は訴訟・・・
その企業は最早ヤ●ザですね・・・

番組ではほかに、懲戒解雇の濫用(会社のカネを使いこみしたとかでないのに・・・)や、
退職してから失業保険の給付に必要な「離職票」を渡さない、
「会社に損害を与えた」という理由で数年間も給与から20万以上天引きされている上、
退職させてもらえないケース、
などの悪質なケースも紹介していました。

番組を観て痛感したのは、雇用側も労働者側も、
基本的な権利を知らないことでした。
番組で何度も強調されていたことを、番組スタッフのブログから引用します。
(引用元:2012年04月25日 (水)「やめられない」時代!
もうひとつあるのは、働く側が、雇用についての基本的な知識がないという点ですね。

ここで確認ですが、
民法627条では、雇用期間が決まっていない場合、
労働者が退職届を出すなど、
辞職の意思を示せば、2週間経過後には労働契約は終了すると定められています。

つまり、会社側の承認は必要ないということです。

VTRでは、実際に損害賠償で訴えられたケースのほか、
失業保険に必要な「離職票」をなかなか発行されなかったり、
退職理由に、事実と異なる事由が書かれるケースも紹介しています。

(引用終)

私は労働組合が政治的主張を展開するのをあまり良く思っていませんが、
労働組合が「労働者の労働環境の改善」という本来の目的に邁進するのは応援します。
こういう事例こそ、労働組合の力が必要ですね。
(同時に、弁護士の力も大いに必要ですが・・・)

番組スタッフのブログで、退職拒否の問題解決に役立ちそうなサイトを2つ紹介しています。
当ブログでも紹介します。

労働問題相談室(労働相談Q&A): TOKYOはたらくネット
Q47 辞めさせてくれない
労働相談Q&A:NPO法人労働相談センター
04退    職
(上記サイトから一部引用)
0404
<「どうしても辞めるのであれば懲戒解雇にする」といわれた>

Q:私は正社員として雇用されていますが、会社を辞めようと思い、就業規則に定めてある通り1ヶ月前に辞表を提出しましたが退職を認めてくれません。それどころか社長は「どうしても辞めるのであれば懲戒解雇にする」といわれて困っております。この様なことはできるのでしょうか?

A: できません。そもそも社長が言っていること自体、憲法で認められている「職業選択の自由」を侵害しています。

 また、労働契約法 15 条により権利の濫用として無効と判断されます。

 正社員(雇用契約期間のない労働者)の場合、もし就業規則に「会社が退職を認めた場合」とか「6ヶ月前に辞表を出すこと」等が定められていたとしても、前述と同様に無効となります。
(引用終)

最後にもう一度、番組スタッフのブログ記事から一部引用します。
(引用)
辞めさせてくれないことに関する相談は、東京都の労働相談の窓口には、
年間に668件あり、ここ数年で、4割上昇したというのです。

こうしたことが今、問題になっていることに、正直驚きました。

しかし、なぜ「やめさせてくれない」のかを見ていくと、
ひとつには、企業側が、長期化する景気の低迷で、
低賃金でまじめに働いてくれる「都合のいい労働者」を
失いたくないということがあるようです。
専門家は、労働者が会社に対して奴隷化するというのです。

奴隷化という言葉で表現されるほど、状況は悪いんですね。

もうひとつあるのは、働く側が、雇用についての基本的な知識がないという点ですね。
(引用終)

安易に退職するのは決してオススメできませんが、
退職するのは労働者の正当な権利です。
”奴隷”となって過労死したり、うつになって働けなくなる前に、
自分の権利をきちんと知っておく必要がありますね。
(学校教育でもきちんとこういう権利は教えておくべきではないでしょうか?)

「ブラック企業」でヒットした本を3冊紹介します。
(『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』という本と、
それを原作にした映画もありますが、今回は紹介しません。)

ブラック企業の闇―それでもあなたは働きますか? (晋遊舎ブラック新書 8) [新書]

就職先はブラック企業―20人のサラリーマン残酷物語 [単行本]

人生を無駄にしない会社の選び方


(余談)
今回の記事で通産1200本目の記事となります。
かなりダークな内容となってしまいましたが・・・
書く知恵と勇気を与えてくださる神様と、
読んでくださる皆様に感謝!

2012年4月24日 (火)

法悦のリーズ・ドゥ・ラ・サールと豪腕のマルタ・アルゲリッチ~NHKBSプレミアムの放送から(2012年4月下旬)

2012年4月22日深夜(4月23日午前)に、
NHKBSプレミアムの「プレミアムシアター」で、
コヴェントガーデン王立歌劇場」での「トスカ」公演(2011年7月)の余白として、
マルタ・アルゲリッチ独奏によるチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番、
プロコフィエフのピアノ協奏曲第3番の演奏(1977年収録)が放映されていました。

チャイコフスキーの方は、録音状態がイマイチで、かつ、オケもイマイチでした。
アルゲリッチのピアノはさすがにすごいですが、
彼女の他の録音を凌ぐような演奏ではなく、途中で観るのを止めました。
しかし、プロコフィエフの方はすさまじかったです。
指揮はアンドレ・プレヴィン。ロンドン響との共演でした。

プロコフィエフの曲はどうも好きになれないのですが、
アルゲリッチが弾くと、ようやく少しだけ魅力がわかりました。
ただ音を聴くだけでなく、映像付で聴くと、迫力が違いますね!
なんという豪腕!

アルゲリッチのプロコフィエフ・ピアノ協奏曲第3番といえば、
若きアバドとの共演盤と、元夫デュトワとの共演盤が有名ですね。
デュトワ盤は一度買ったことがあるのですが・・・その時は魅力に感じませんでした。)

プロコフィエフ&ラヴェル:ピアノ協奏曲※指揮:アバド

プロコフィエフ&バルトーク:ピアノ協奏曲※指揮:デュトワ

(※2012年5月25日追記)
今回の放送のDVDが2012年6月30日に発売予定です。
Tchaikovsky: Piano Concerto No.1; Prokofiev: Piano Concerto No.3

DVD


2012年4月23日早朝のNHKBSプレミアム「クラシック倶楽部」では、
リーズ・ドゥ・ラ・サール ピアノ・リサイタル」として、
2011年5月17日の、東京・紀尾井ホールでの演奏を放映していました。

この番組での放送曲は以下のとおりです:
(引用)
バラード 第2番 ロ短調」リスト作曲
                              
「“詩的で宗教的な調べ”から“葬送曲”」リスト作曲
                              
「涙の日よ」モーツァルト作曲リスト編曲
                              
「セレナード」シューベルト作曲リスト編曲
                              
「イゾルデの愛の死」ワーグナー作曲リスト編曲

(引用終)

リストのド派手なテクニックが炸裂する作品ばかりでしたが、
見事な演奏でした!
印象に残ったのは、「涙の日よ」と「イゾルデの愛の死」でした。

演奏以上にスゴかったのは、特に「イゾルデの愛の死」を弾き終わってからの表情・・・
法悦状態?
アブない魅力全開でした(^-^;

リーズ・ドゥ・ラ・サールについては、以前記事をちょっとだけ書いています。
2012年3月のNHKBSプレミアム「クラシック倶楽部」から~
タリス・スコラーズ、ユリアンナ・アヴデーエワ、
デニス・コジュヒン、リーズ・ドゥ・ラ・サール・・・

彼女のCDについても挙げています。

今回放送された曲は、彼女のCDに収録されていますよ。

Lise De La Salle※輸入盤

リスト:ダンテを読んで - ソナタ風幻想曲、他 (Liszt / Lise De La Salle) ※国内盤

2012年4月22日 (日)

フランス映画「死刑台のエレベーター」と「太陽がいっぱい」~完全犯罪を試みたものの・・・

先週(2012年4月16~20日)、NHKBSプレミアムで、
フランス映画を特集して放映していました。
超有名なのに未だ観ていなかった、
太陽がいっぱい」と「死刑台のエレベーター」を録画して妻と一緒に観ました。
さすがに、どちらも「名画」でした!
2つの作品とも、完全犯罪を試みて失敗する、という点では共通しています。
あとは、モーリス・ロネがどちらの映画にも出ていること
(「死刑台のエレベーター」では殺す側、「太陽がいっぱい」では殺される側・・・)、
音楽が印象的・効果的に使われていることが共通しています。

先に観たのは、「死刑台のエレベーター」の方でした。
モノクロですが、だからこその独特の磨きぬかれた映像美があり、
マイルス・デイヴィスのジャズが倦怠感や焦燥感・狂気を見事に表していました。
ジャンヌ・モローが恋人を求めて夜の町をさまよい歩くシーン、
けだるさと焦燥感が圧巻・・・

ネタバレは書きませんが、
最後の方の展開は、シリアスさを超えて、
ヒッチコックのブラックなサスペンス・コメディを想起しました。
運が悪すぎ・・・
わずか25歳でこの作品を撮ったルイ・マル監督の才能に脱帽・・・
それにしても、車を盗んで殺人を犯す若いカップルの無鉄砲さには絶句しました・・・

死刑台のエレベーター【HDニューマスター版】DVD

死刑台のエレベーター(完全版)※サントラCD

そういえば、2010年に、この作品をリメイクした日本映画が出ましたね。
キャストは豪華ながら、評判はよろしくないようですが・・・

死刑台のエレベーター 特別版 [DVD]※邦画


一方の「太陽がいっぱい」、主題曲の美しさも見事ですが、
アラン・ドロンの存在感と、用意周到な完全犯罪が、
最後の最後で見事に崩されるところが見物でした。
パスポートの偽造とか、ベッドや枕のしわの再現とか・・・
主人公が最高の気分のところで、地獄が待っており、
そこをあえて描かない演出が余韻を残しました。
アラン・ドロンのカッコよさ、最高!

太陽がいっぱい 最新デジタル・リマスター版 [DVD]

太陽がいっぱい 最新デジタル・リマスター版 (Blu-ray)

この映画、原作小説があるのですね。

パトリシア・ハイスミス「太陽がいっぱい」

この原作を元に、「太陽がいっぱい」とは別に、
リプリー」というアメリカ映画が1999年に作られているのですね。
こちらも、機会があれば観てみようかな・・・

リプリー(DVD)

リプリー(Blu-ray)

ところで、韓国ドラマ「ミス・リプリー」なる作品があるそうですね。
こちらは、原作からタイトルを借りているそうです。
(観たことはありませんが・・・)

テレビ東京「ミス・リプリー」HPから
(引用)
サスペンスの巨匠パトリシア・ハイスミス原作の映画「太陽がいっぱい」(The Talented Mr. Ripley)の主人公の名“リプリー”からタイトルをとった本作「ミス・リプリー」。映画では、主演のアラン・ドロンやマット・デイモンのように男性が主人公だが、このドラマは貧しく虐げられて育ったヒロイン(チャン・ミリ)が、生きるために手段を選ばず人を巧みに騙しながらのし上がっていくスリリングな恋愛劇。また、韓国で実際にあった「シン・ジョンア学歴詐称事件」をモチーフにしており、“美術界のシンデレラ”と呼ばれた女性シン・ジョンアがこのドラマのヒロインのモデルとなっている。
(引用終)

ミス・リプリー<完全版>DVD-BOX1

フィギュアスケート第2回国別対抗戦2012エキシビジョン~印象に残った曲は鈴木明子選手使用の「ラヴェンダーの咲く庭で」

フィギュアスケートの国別対抗戦、終わりましたね~
フィギュア=世界国別対抗戦で日本が優勝、女子は鈴木が1位
国別対抗という新種目、なかなか面白いですね。
見事チーム日本が優勝しました~
おめでとうございます!

男子シングルでは高橋大輔選手の活躍がすばらしかったですね。
女子シングルのSPでは、カロリーナ・コストナー選手、鈴木明子選手の演技がすばらしく、
フリーでは、アシュリー・ワグナー選手と鈴木明子選手の演技がすばらしかったです。
(ところで、久々に登場した安藤美姫選手、
髪型の雰囲気がなんとなくロシアのアリョーナ・レオノワ選手に似ていませんでしたか?)

さて、エキシビジョンの演技では、
男子はパトリック・チャン選手、高橋大輔選手のさすがな演技を別格とすれば、
フランスのフローラン・アモディオ選手が最も楽しく、
ブライアン・ジュベール選手の演技はカッコよかったです。

女子シングルでは、演技ではアシュリー・ワグナー選手のが最も美しかったです。
音楽としては、鈴木明子選手が使用した曲がとても美しかったです・・・
ヴァイオリン独奏が美しくおだやかでロマンティックなメロディを奏でています。
「何て言う曲なのだろう?」
(曲の解説のところはよく見ていなかったので・・・)
調べると、映画のサントラ曲なのですね。
2004年のイギリス映画「ラヴェンダーの咲く庭で」のメイン・テーマです。
(まだ観ていない映画なので、そのうち観てみようかな・・・)
もちろん鈴木明子選手の演技は曲に負けず劣らず優美でした!

映画DVD

オリジナル・サントラ国内盤(Amazonのサイトで試聴できます。)

輸入盤サントラ(国内盤より安いです・・・)

あと、パトリック・チャン選手使用の、
ラフマニノフの「エレジー」もよかったです。
曲と動きが見事なまでに優雅ににシンクロしていました・・・

ラフマニノフ「エレジー」収録CD(ガブリーロフ(P))
※ピアノ協奏曲第2番・第3番の余白・・・

ラフマニノフ:ピアノ作品集

エキシビジョンで、一つ苦言を呈したいのは、
武井咲さんのドラマの番組宣伝が余計だったことです。

2012年4月18日 (水)

おすすめブログ記事~『改めて「ゆとり教育」を問う』(ニューズウィーク日本版・冷泉彰彦氏)

2012年の全国学力テスト(全国学力・学習状況調査)は、
4月17日に行なわれましたね。
今年度は理科も加わり、結果が待ち遠しいところです。
しかし一方、恥ずかしながらわが札幌市は、
抽出校のみの参加で、希望校は0というお粗末な対応でした。
札幌「希望参加」ゼロ…2年ぶり学テ、理科初登場
(読売新聞北海道版2012年4月17日)
札幌市教育委員会の対応は時代に逆行しています。
(全国学力テストは、公立学校なら全校参加にするよう法令改正すべきです!)
札幌市教委にとっては、いまだに「ゆとり教育」が理想なのでしょうかね~・・・
たいした「ゆとり」ですね・・・

ところで、「ゆとり教育」について、
短いながらも実にすばらしい、まさにとどめを刺すような記事を読みました。
ニューズウィーク日本版に連載中の、
冷泉彰彦氏による「プリンストン発 新潮流アメリカ」2012年4月16日記事、
改めて「ゆとり教育」を問う』です。
(ぜひ全文をお読みください!)

朝日新聞デジタル版に掲載された、「ミスターゆとり教育」こと、
元文科省の寺脇研氏のインタビュー記事に共感を示しつつも、
ゆとり教育の失敗点を実に簡潔かつ適切に、しかも痛烈に3つ挙げています。
その3つを引用します。

(引用)
ですが、ゆとり教育が失敗だったということは、議論の余地はないと思います。この点において寺脇氏には責任もあると思います。では、どうして失敗したのか、以下に改めて箇条書き的な整理をしておこうと思います。

(1)付加価値を創造する能力とは何かの定義が曖昧でした。因果関係のストーリー把握、情報収集の質・量・効率、仮説と検証による精度の詰め、抽象概念と具体的な事象との連動・・・そうしたスキルのブレイクダウンを全くせず、したがって教え方のメッソドもないまま実行に移したというのは、息継ぎを教えずに子供をプールに放り込むようなものです。しかも、プールサイドで叫んでいる教師も泳げないわけで、これでは溺死者が続出する、つまり付加価値創造力が教えられなかったのも当然です。プールを埋めて(総合学習を止めて)英語だとか道徳に走る学校も多かったわけですが、要するに先生が誰も泳げなかったからでしょう。

(2)付加価値創造のスキルを教えるためには「詰め込み教育を止めろ」というのが暴論でした。命令に基づく単純な作業の反復と比較して、自ら付加価値を創造するためには、より広範な情報、より高度な基礎スキルが必要なのは明白だからです。寺脇氏は「読み書き計算」ではダメだと言っていましたが、「読み書き計算」をやらなくて良いのではなく「グローバルなコミュニケーション、相手を説得する表現力、微積分を使ったダイナミックな計量」が必要な時代だという認識が欠けていました。昭和の時代にある教育者から「吹奏楽も基礎ができて初めて思い切り吹ける」という比喩を習ったことがありますが、正に基礎のない「騒音の塊」からは付加価値など生まれないのです。

(3)付加価値創造のスキル教育というのは、基礎スキルの完成を待つというだけでなく、世界との対決や和解という概念を経験した思春期以降に加速させるべきなのです。ところが実際は逆でした。思春期以降は旧態依然とした受験勉強に若者を押し込め、思春期前の「コドモ」に「おままごと」としての「総合学習」を与えていたわけです。しかも「どんな価値もオッケー」的な価値相対化という毒も回っており、これではメリハリの利いた抽象概念の操作など教えられるはずもないわけです。
(引用終)

(1)の、プールと水泳の比喩は実にすばらしいですね。
いわゆる「ネリアゲ」とか「学びあい」のたぐいの、
「問題解決型授業」(特に算数)はまさにこれにあたります。
(3)の、「総合学習」への皮肉(「おままごと」!)も痛烈です。

冷泉氏は一方で、
「脱ゆとり=「漢字・計算スキルばかり」の教育にも「否!」を述べています。
(引用)
問題は、「ゆとり教育」が破綻したからといって、旧態依然とした「記憶と訓練」メソッドに戻して、内容を増やせばいいという「逆改革」の方向性がこれでいいのかということです。
(中略)このまま「脱ゆとり」だとして、計算や漢字ドリルばかり大量にやらせる教育が横行し、やがて円安になって労働力の国際競争力が回復すれば、再度日本はモノづくりの拠点として繁栄するのでしょうか? そんな未来像はナンセンスです。資源とエネルギーのない日本は、円安に振れながら大量生産の拠点として中国やインドに対抗できる競争力を回復することはないからです。
(中略)この間の「ゆとり」は失敗でした。一方で「脱ゆとり」という逆行でもダメなのです。本当の意味で「高度な付加価値を創造する」スキルを教えて行く教育が求められます。
(引用終)

冷泉氏の提言は、日本の教育の進むべき道を示唆しています。
横並び一線の教育では限界が来ています。
(引用)
 私は「脱ゆとり」ではダメだと思います。抽象概念の操作スキルは教えなくてはなりません。同時に教科内容はもっと加速しなくてはなりません。

 全員が対象にならないのであれば、どんどん能力別を入れていくことも含めて、小学校で方程式を入れ、中学から高校の最初で微積分を通過してその先へ行くようにしなくてはダメだし、高度な数学と理科の連携やそもそもサイエンスの学習内容の英語化も必要だと思います。その上で、十代の半ば以降の若者を、正規の教育の中で「科学の限界」あるいは「哲学宗教と科学の接点としての生命倫理」という問題と向きあわせ、真剣な将来設計としての進路を自ら選び取って、国際社会に貢献して行くようにして欲しいのです。
(引用終)

まさに同感です。
個人の幸福の追求でとどまるのではなく、
日本社会と国際社会に貢献できる人材を輩出することを目標とするような、
希望ある教育こそ望ましいものです。

2012年4月17日 (火)

埼玉県の道徳教材掲載「天使の声」は美談・美徳としてはいけないのか?

週刊ダイヤモンドのサイト「ダイヤモンド・オンライン」で、
3.11の「喪失」~語られなかった悲劇の教訓 吉田典史
【第10回】 2012年4月17日
他人のために死ぬことは「美徳」と言えるのか?
南三陸町の女性職員を道徳教材にした教育者の“良識”
――浅見哲也・埼玉県教育委員会職員のケース

という記事を読みました。
美談・美徳として扱われていいのか、という疑問を投げかけた記事で、
日本の道徳心・道徳教育について改めて考えるきっかけになりました。

東日本大震災で南三陸町に大津波が襲った際、
町の防災無線で町民に避難を呼び掛け続け、
津波の犠牲になった町職員遠藤未希さん=当時(24)=について、
埼玉県の公立学校で今年の4月から使われる道徳の教材に載ることになった、
というニュースを今年の1月に読みました。
壮絶な美談だな~と思いますし、
道徳で取り上げられるにふさわしい、とも思いました。
無線で避難呼びかけ…「天使の声」遠藤さん 道徳の教材に

上記のニュース記事での取り上げられ方は、一般的な感想といえます。
(引用)
 宮城県南三陸町の防災対策庁舎から防災無線で町民に避難を呼び掛け続け、津波の犠牲になった町職員遠藤未希さん=当時(24)=が、埼玉県の公立学校で4月から使われる道徳の教材に載ることが26日、分かった。「天使の声」というタイトルで、遠藤さんの任務への使命感などを紹介。両親は「娘が生きた証になる」と涙を流している。

 命を賭したアナウンスで多くの町民を高台に避難させて救った遠藤さんが、学校で語り継がれることになった。

 埼玉県は東日本大震災後に、震災で助け合う人間ドラマを取り上げる道徳教材を計画。昨年10月の会議で、作成委員の一人が遠藤さんのエピソードを提案。同教育局生徒指導課の浅見哲也指導主事によると「任務への使命感、自分より人のことを考える人としての誇りを子供たちに教えられる」と採用に向けて動いた。

 昨年12月上旬、浅見主事が遠藤さんの両親に電話で「遠藤さんの行いを子供たちに伝えたい」と依頼。同28日に遠藤さんの父清喜さん(57)から承諾の電話連絡があったという。教材への採用が決定したとの知らせを聞いた清喜さんは「娘が生きた証になる」と話し、母美恵子さん(53)は「娘は自分より人のことを考える子だった。子供たちにも思いやりの心や命の大切さが伝わればいい」と涙を流した。

 タイトルは「天使の声」。遠藤さんのアナウンスで多くの町民が避難して助かったことから付けられた。埼玉県の公立学校は小中高合わせて1232校で、生徒は約60万人。浅見主事は「人への思いやりや社会へ貢献する心を伝えたい」と話している。
(引用終)

一方、冒頭に掲げた吉田典史氏の記事では、おおむね否定的な書かれ方をしています。
哀れな犠牲者の一人、
いや、もっと露骨にいえば「犬死」(さすがにそこまで書いていませんが・・・)だと・・・

記事は、埼玉県教育局県立学校部生徒指導課の指導主事、
浅見哲也氏へのインタビューから構成され、
吉田典史氏の主観で味付けされています。

違和感を覚えた箇所を抜粋します。
詳しくはぜひ全文をお読みください。
(引用)
 筆者は、こんな疑問をぶつけた。

「道徳を専門とする教師と接したり、彼らのブログを見ると、『思想が戦前の国家主義に近い』と感じることがある。国や社会の秩序を重んじることを、生徒に考えさせることは当然だ。だが、もしもその内容が時代錯誤であるとすれば、好ましくない」
(中略)
 筆者はさらに聞いた。

「住民の命を救おうとしたことは事実だろうが、彼女は避難をしようとして波に飲まれている。町役場の危機管理の姿勢としては、検証すべきものがある。さらに防災無線で呼びかけた試みにも、賛否両論がある。それでも教材にする場合、教材文を書くときや授業で使うときに注意を払うことが必要だ。漠然と教えると、単なる美談になりかねない」
(中略)
 浅見氏は、「遠藤さんの行為には、強さや気高さがある。まさに道徳教材にふさわしいと思えた」と語る。筆者は南三陸町へ何度か赴き、町役場の防災体制などを耳にしているだけに、この「気高さ」という言葉にやや違和感を覚えた。浅見氏に、率直な思いを伝えた。

「確かに、気高い姿勢なのかもしれない。だが、波の高さを正確に教えられることもなく、『自分は助かる、助けてもらえる』と信じつつ、上司らの指示を忠実に守ったのだと思う。その意味で、気の毒で仕方がない。『犠牲になった』という言葉は浮かんできても、『気高さ』なるものを見いだせない」

 浅見氏はこう答えた。

「この道徳の授業では、町役場の防災体制云々ではなく、子どもたちに遠藤さんという登場人物の行為に沿って、場面ごとの気持ちや考えに思いを巡らして欲しいと願っている」

 筆者と浅見氏の受け答えの“ズレ”は、筆者が道徳の授業とはどのようなものであるのかを正確には理解していないことから生じるのだろう、と思う。
(中略)
 ここまでの説明を受けると、 “自己犠牲”を強いる教材なのではないか、“美談”として死を取り上げることになるのではないか、と懸念していた思いが少し消えていく気がした。
(中略)
 今回の道徳の教材が、道徳の授業内で完結するならば、そのような誤解はないのだろう。しかし、それが間違ったやり方で使われたりして、子どもたちに誤って解釈されると、問題になり得る。今後、教育委員会は現場での使われ方を注意深く観察していくのだろうが、それもまた必要なことである。
(引用終)

埼玉県の道徳教育のねらいとしては、
職務遂行の気高さをたたえよう、という意図があるのですが、
(⇒彩の国の道徳 「心の絆」※「天使の声」全文が読めます。)
吉田典史氏は引用箇所のとおり、
どちらかというと否定的です。
これは、個人の考えも多くありますが、
戦後の道徳教育の「成果」ともいえます。

国家やより多くの人のために、
時には自分を犠牲にする生き方を「無駄死」、「犬死」としてよいのでしょうか?
それとも、亡くなられた遠藤さん(や殉職した警官や消防士、自衛官等)は、
職務を放棄してでも、とにかく逃げたらよかったのでしょうか?
みなさんならどう思いますか?

私としては、埼玉県の教育委員会が「天使の声」としてこのエピソードを取り上げたのは、
慧眼だと考えます。
防災意識のことだけではなく、
「自分さえよければいい」という風潮に一石を投じる内容だからです。
尊い死を無駄にしてはならないのです。

吉田典史氏の著作です。
震災死 生き証人たちの真実の告白

※ジャーナリズムとしては第一級の記録のようです。

2012年4月15日 (日)

BIBLE navi (バイブルナビ) 聖書 新改訳 解説・適用付 入手しました!

今日、4月15日は、私にとっては、受洗記念日です。
ここまで私をたえず導いてこられた主に感謝!

受洗記念日、という名目で、
昨日(2012年4月14日)、かねてから欲しいと思っていた、
BIBLE navi (バイブルナビ) 聖書 新改訳 解説・適用付」を入手しました!
大きくて、ずっしりと重たい・・・
内容もそれぐらい手ごたえのあるものです。

BIBLE navi (バイブルナビ) 聖書 新改訳 解説・適用付

BIBLE navi (バイブルナビ) 聖書 新改訳 解説・適用付の特色等を、
いのちのことば社のサイトから転載します。

(引用)
クリスチャン・ライフをナビゲートする
まったく新しい解説付聖書(スタディーバイブル)


人生を導くパートナー
入門者からベテランまで、
すべての聖書読者のために。

みことばから神の語りかけを聴きとり、実生活や人生に適用することを目的とした霊的メッセージと新改訳聖書が一冊に。図表、コラム、地図、テーマ索引など、理解を深める資料も満載。本格的な参考書としても、毎日のディボーションのテキストとしても使える、超多機能型聖書。米国で最も広く用いられ、約50の言語で読まれる世界的ベストセラー "Life Application Study Bible"の日本語版。

5大特色
①高い信頼性
約50の言語に翻訳され、世界中で高い評価と信頼を得ている。
②信仰生活に密着
解説は背景や語句の説明だけはない。
適用を目的とした霊的メッセージを含んでいるので、毎日のデボーションや通読で深い恵みを得られる。
③対照するのに便利
聖書本文と同じ頁に解説があるので、他の本や頁を開かずに済み、非常に便利。
④豊富なコンテンツ
各書巻の冒頭に、基本データ、概観、アウトライン、メインテーマを収録。
300点以上の 地図のほか、多数の図表、年表、コラムが聖書理解を助ける。
⑤充実した付録
巻末に詳細なテーマ索引を掲載。
知りたい情報がすぐわかるだけでなく、「絶望に襲われるとき」 「人を赦せないときどうすればよいか」等、
指針となる聖句をすぐに検索できる。
16頁のカラー地図 も収録。

(引用終)

試しに、たまたま開いた「使徒の働き(使徒言行録)」12章にあった註を引用します。
使徒12章といえば、使徒ヤコブが殉教する一方、
使徒ペテロは奇跡的な方法で助け出されるところですね。
比較のために、
新改訳のチェーン式(新改訳聖書―注解・索引・チェーン式引照付)での註も引用します。

新改訳聖書―注解・索引・チェーン式引照付

新改訳聖書―注解・索引・チェーン式引照付(書名・章節名に一部筆者の補完あり)
(引用)
11 私を救い出してくださったのだ。-同じ使徒でも、ヤコブは殉教の死を遂げ、ペテロは救い出された。人にはそれぞれ神の計画がある。ヤコブの殉教はイエスによって予告されていた(マルコ10:39)。ペテロが老年まで生き延びることも、イエスによって予告されていた(ヨハネ21:18)。
(新約聖書P.231から引用終)

BIBLE navi (バイブルナビ) 聖書 新改訳 解説・適用付
(引用)
12:2-11 なぜ神は、ヤコブは助けず死なせておいて、ペテロは奇跡的に救い出されたのか。人生は、このように難しい問題で満ちている。身体的に障がいのある子どももいれば、運動の才能に恵まれた子どももいる。才能を発揮する前に死んでしまう子どももいる。このような難問には、この世では、どうしても完璧に答えることはできない。なぜなら、人間には、神が考えておられることのすべてを理解することができないからである。神は少しの間、この世において悪の存在を許すことを選ばれた。しかし私たちは、神の導きに信頼することができる。なぜなら、神はやがて、すべての悪を滅ぼすと約束されたからである。それまでの間、神は苦しみを通して、私たちを強くしてくださる。そして私たちは、それによって神に栄光を帰することができるのである。この問題については、ヨブ1:1以下、2:10、3:23-26の注を参照。
(同書P.1816から引用終)

いかがでしょうか?
単なる註解がおまけ程度についているものとは違い、
聖書を通して、確固たる人生の指針を生活に応用することができますね。
(註解にたよりすぎるのはよくないですが・・・)
読み物としても、ある人物をピックアップして紹介するページが多数あるなど、
読みごたえがあります。
また、活字も大きく、特に聖書本文はとても読みやすいですよ。
(註解部分は少し小さめです。)

新改訳の訳文はともかくとして、
このBIBLE navi (バイブルナビ) 聖書 新改訳 解説・適用付こそが、
現在、日本語聖書において最も信仰的に役立つものとして強く推薦します。

難点は、すごく重いため、持ち歩くのには不適であることと、
(卓上用と割り切って考えた方がいいです。)
価格の高さ(2012年内なら9800円!)です。
ちなみに、この聖書の原本(註解部分)である、
Life Application Study Bibleは、
Amazonで2000円以下(2012年4月15日現在)です・・・
(日本語版の5分の1!)

Life Application Study Bible: New International Version Personal Size

Life Application Study Bibleは、
英語の様々な訳の版で出ているようですね。

2012年4月13日 (金)

NHK基礎英語3 2012年度は萌えキャラ~

私はNHKラジオの「基礎英語3」で英語を勉強し続けています。
(今年度は、「英会話タイムトライアル」という講座も続けてみるつもりです。
なお、ラジオを聴いてではなく、インターネットのストリーミングを使っています。
番組HP
2012年度の「基礎英語3」4月号を書店で見てオドロキました。
美少女・美少年キャラを使っている~!
萌え~にする必要はあるのかよくわかりませんが、
テキストの中から「萌え~」な1枚を試しに撮ってみました。

20120412_kisoeigo3
(写真は4月号P.24)

主人公は、「白鳥 千夏」。
設定では、「4人組アイドルグループに所属する高校1年生。歌うこととダンスが大好きな、とても活発な女の子
(4月号P.16から)
妹がいて、名は「白鳥 さくら」。
千夏の妹で中学2年生。しっかりした性格で、将来の夢は科学者になること。ニックネームは「博士」。
(4月号P.16から)
妹キャラも「萌え~」かも?

上の写真のシチュエーションの文を一部引用します。
(引用)
Chinatsu:Dad, I'm looking for my hairdryer.
Akira: Did you lose it again?

(中略)
Sakura: Good morning. Chinatsu, you're not ready yet? I'm going to have breakfast.
Chinatsu: First, I need to find my hairdryer!
Sakura: Did you lose it again?

(4月号P.25から引用)

⇒基礎英語3・2012年4月号の表紙はコチラ

2012年4月12日 (木)

ダイソーで見つけた「世界名作劇場ぬりえちょう 赤毛のアン」

先日(2012年4月に入ってから)、
札幌市中心部(大通駅近辺)にあるダイソー札幌中央店に行き、
店内をブラブラ散策していたら、
文房具コーナーのところで、
世界名作劇場ぬりえちょう」というものを見つけました。
「あらいぐまラスカル」や「母をたずねて三千里」などと一緒に、
今回紹介します「赤毛のアン」のぬりえちょうを発見!!!
ちょうど、妻がぬりえに興味を持ち始め(教会学校の影響・・・)、
色鉛筆やクレヨン等の道具をいろいろ集め始めた矢先の遭遇でした。

20120412_anne1_3

放送開始から30年以上も経っているのに、
こういうぬりえちょうが出ているのはうれしいものです。
「赤毛のアン」ファンの方はぜひ探してみては?

妻によるぬりえ作品デス・・・
(親バカならぬ妻バカなワタクシ・・・)
すてき~(o^-^o)
(なお、実際のアニメ設定の再現ではなく、自由に色を塗ってみたものです。)
窓の外の背景の描き方が特にすばらしいと思いました。

20120412_anne2_2

2012年4月11日 (水)

18歳で選挙権という希望?~NHK・クローズアップ現代「18歳は大人か!? ~ゆれる成人年齢引き下げ論議~」(2012年4月11日放送)

選挙権を含めた「成人年齢」は現行どおり20歳からでいいのか、
それとも、18歳からがいいのか?
世界の8割の国では18歳からが「成人」扱いだそうですが・・・

2012年4月11日放送のNHK・クローズアップ現代では、
「18歳は大人か!? ~ゆれる成人年齢引き下げ論議~」と題して、
特に選挙権行使年齢を引き下げるメリットと、
当の10代の若者が、
「成人年齢」の引き下げを願っていない現実などを報じていました。

番組HPから、放送内容を転載します。
(引用)
成年年齢を「18歳以上」に引き下げるべきか否か?今年2月、政府は政権交代以来頓挫していた議論を再開させた。その影響は、選挙や結婚、飲酒・喫煙、更には、罪を犯した時の処罰など、私たちの暮らしの隅々にまで及ぶ可能性がある。世界では8割以上の国々が18歳・19歳も“大人”として扱っている。しかし日本では「精神的に未熟である」などの理由で引き下げに対する慎重論が根強く、実現するか不透明な情勢だ。揺れる成年年齢引き下げ論議を通して、日本社会の課題を見つめる。
(引用終)

番組では概ね、成人年齢を18歳に引き下げることについて肯定的でした。
私も賛成です。
ただし条件付ですが・・・

その条件は主に2つ、教育の分野におけるものです。
①教員の授業における政治的中立の一層の徹底。
(授業においては特定の政党に対して支持・反対を一切言わない。
そうでないと、教員組合に有利な「教育の不当な支配」になってしまいます。)
教育基本法第10条 (教育行政) 教育は、不当な支配に服することなく、国民全体に対し直接に責任を負つて行われるべきものである。

②公民(政治・経済)教育の充実
政治については、小学6年から学びますが、
知識を学ぶだけで、受身の授業が多いですね。
中学校でもちょっと触れる程度。
高校では政治・経済は選択科目です。せいぜい大学受験用・・・
番組で紹介されていた模擬選挙とか、討論といったカリキュラムを必須化するなど、
選挙権を持つことのすばらしさと恐ろしさを10代の若者がよく知る必要があります。
そうでないと、小泉元首相から始まった「ワンフレーズ政治」や、
ルーピー鳩山のたぐいの甘言にだまされて、
よく考えないで選挙権を行使したり、しなかったりする人が増えるだけです。
(民主党政権が最悪の例ですね・・・)

クローズアップ現代の「スタッフの部屋」(ブログ)では、
(引用)
ところが、
ティーンエイジャーに地域社会に関心をもってもらおうと、
教育現場で模擬的な選挙を行うという動きを追った取材を見ると、
うーん、そう簡単ではなくて、
これはやっぱり難しいかな・・・、という感じも見えてきます。

(中略)
取材はさらに、
こうした課題を解決していく模索を海外に求めていきます。
世界的に見れば、
8割以上の国々が18歳・19歳も"大人"として扱っているそうで、
いろいろと参考になりそうなことはありそうだと感じました。

18歳で「地域や政治に関心あります!」と言えるくらいが当たり前
というような時代が来るのでしょうか?

(引用終)
という感想を書いています。

どうして、10代の若者が選挙権など「オトナになること」にあまり関心がないのかを、
慶應義塾大学研究員の古市 憲寿さんが早口で論じていました。
(内容はともかくとして、あまりに早口で聞き取りにくいのはマイナスでした。)
現状に満足する若者達・・・

自分さえよければ、今さえよければ・・・は、いつかは巡り巡って破滅をもたらします。
(年金制度がいい例です。)
自分達の権利を守り、多くの人が幸福になれる国を目指すのが、
公民教育のゴールですね。

ゲストの古市 憲寿さんの代表的著作です。

絶望の国の幸福な若者たち

希望難民ご一行様 ピースボートと「承認の共同体」幻想

2012年4月10日 (火)

NHK・クローズアップ現代「広がる放射能“独自基準” ~食の安心は得られるか~」(2012年4月10日放送)

原発事故から1年以上も経ってから、
ようやく今年の4月になって、
一般食品に含まれる放射性セシウムの基準値が
1kgあたり100ベクレル」(従来は暫定基準値「500ベクレル」)となりましたね。
2012年4月10日放送のクローズアップ現代では、
広がる放射能“独自基準”~食の安心は得られるか~」と題して、
スーパーや生協、農協、食品加工業者等の取組について紹介していました。
番組HPから、放送内容を転載します。

(引用)
4月、一般食品に含まれる放射性セシウムの基準値が「1kgあたり100ベクレル」となった。国はこれまで暫定基準値「500ベクレル」でも健康に影響はないとしてきたが「より一層の安全・安心の確保のため」として導入された。ところが流通業界では「この基準値では消費者の安心は得られない」と「50ベクレル」などといった、さらに低い「独自基準」を設けるケースが相次いでいる。生産者はより厳しい局面に立たされる一方で、消費者は放射性物質の含まれる食品とどう付き合っていくのか選択を迫られる。新しい基準値が流通や家庭にどのような影響をもたらすのか、考える。
(引用終)

番組では、立命館大学名誉教授の安斎 育郎氏がゲストとしてコメントしていました。
いたずらに不安を煽ったり、
逆に「ただちに健康に問題がない」とごまかす御用学者ではないのは好感が持てました。
「放射能リテラシー」の必要性を強調していました。
反原発の人ですが、非常に冷静で客観的な方かな、と拝見しました。

番組では、東北のある食肉加工業者の苦悩も伝えていました。
正直に、ハンバーグに含まれる6ベクレルという値を表示したところ、
注文が来ず、大量に在庫を抱えてしまった、とのこと・・・
(被災地支援も大事ですが、消費者にも選ぶ権利はありますね・・・)
食品中の放射性物質の"表示" 正確に表示すると不利になる・・・?
クローズアップ現代 スタッフの部屋(ブログ))
ただ、正直者がバカをみる、ということにはなってほしくないものです。

(4月11日追記:ハンバーグの業者は、
岩手県岩泉町の「モーとんふぁみりー」という会社です。
NHKクローズアップ現代の「スタッフの部屋」コメント欄で知りました。
良心的な会社なので、応援したいですね。
モーとんふぁみりー(公式HP))

番組で出ていたAmazonでの取扱商品:
【モーとんふぁみりー】 短角経産牛ハンバーグ(180g2個入り×3) 冷凍

そもそも、国の暫定基準値というものが1年にも渡って通用していたという自体が、
深刻な不信感を膨らませてしまったわけです。
(せいぜい1~2ヶ月で現在の値にすべきものでした・・・)
国・政府(民主党!)の事なかれ主義・隠蔽体質が招いた悲劇でしょう。
また、3月までは500ベクレルで、
4月からは100ベクレルというのも根拠なさすぎですね。

遅すぎてはいるものの、現行の基準値に「改善」されたのは評価しましょう。
これから何十年も、放射性物質汚染とつきあわないといけませんので、
消費者としては、賢い選択をするしかありません・・・
「国の基準」や「絆」とかの美辞麗句に惑わされず、消費者目線で、
独自の基準値を採用するのは当然といえましょう。

ついでに言えば、NHKや民放、新聞等は、
昨年4月段階でコメントしていたことを再検証すべきではないでしょうか?

番組に出演していた、安斎 育郎氏の著作をいくつか紹介します。

増補改訂版 家族で語る食卓の放射能汚染

※この本については、
レビュー記事「2011-08-21 原発批判派の「正しく怖がる」論 『家族で語る食卓の放射能汚染
(ブログ名:紙屋研究所)がオススメです。ただしこの著者、コミュニストとか・・・

福島原発事故

今回の内容に関係ないですが、面白そうな著作も出しているのですね。
霊はあるか

2012年4月 8日 (日)

きょうこそ、神が造られた日(3)(詩編118:24~29)【自作曲】~2012年復活祭によせて

主のご復活、おめでとうございます!
ハレルヤ!
四旬節が終わり、喜びの復活節が今年もやってきましたね。

今回は、復活祭にちなむ、詩編118からの自作曲を紹介します。
題名は、「きょうこそ、神が造られた日(3)」です。
テキストは、詩編118:24~29カトリック訳です。
詩編118:24を先頭にする曲は2012年4月現在5曲与えられており、
そのうち最初の2曲が新共同訳、残り3曲がカトリック訳で、
今回の曲はカトリック訳での3番目のもので、全体で5番目のものです。
2009年1月に与えられた作品です。

テキスト(詩編118:24~29カトリック訳)は一般的ではないので、掲載します。
太字部分が原テキストです。

(引用)
(※折り返し)
きょうこそ、神が造られた日、
この日をともに喜び祝おう。

1.
神よ、救いを わたしたちに。
神よ、しあわせを わたしたちに。

(※折り返し)

2.
神の名によって集まる人に
神の祝福。
(神の祝福。)
(※折り返し)

3.
祝福は神の家から
あなたがたの上に。
(あなたがたの上に)
(※折り返し)

4.
主は わたしたちを照らしてくださる神。
枝を携えて行列にはいり、祭壇まで進もう。

(※折り返し)

5.
あなたは わたしの神。
あなたに感謝し、あなたをたたえる。

(※折り返し)

6.
神に感謝せよ。神はいつくしみ深く、
そのあわれみは 永遠。

(※折り返し)
(引用終)

カトリックの典礼聖歌の答唱詩編を意識した作品です。

ところで、
きょうこそ、神が造られた日、
この日をともに喜び祝おう。

という御言葉、とても好きです。
きょうこそ」の「きょう」は、別に1年の中の復活祭という1日だけではなく、
日々「神が造られた日」なのではないでしょうか。
神様が1日1日を特別なものとして創造してくださっているのです。
だからこそ、「この日をともに喜び祝おう。」といえるのです。
(今日という日は、2度とは来ないですね・・・)
新約の有名な御言葉である、
いつも喜んでいなさい。・・・どんなことにも感謝しなさい。
(新約聖書テサロニケの信徒への手紙5:16、18新共同訳)
にそのこだまが響いています。
(リビングプレイズ2に「この日は主が造られた」という有名な歌がありますね。)

メロディ(midiファイル)と楽譜(PDFファイル)とは、
下記からダウンロード願います。もちろん無償です。

「20120408_psalms118024no05.MID」をダウンロード

「20120408_psalms118024no05.pdf」をダウンロード

2012年4月 5日 (木)

洗足式について(附:聖週間に伴うブログ一時休止のお知らせ2012)

キリスト教最大の祭は復活祭ですね。
2012年の復活祭の日は4月8日(※正教会は4月15日)です。
(移動祝祭日なので、毎年祝う日が変わります。
ちなみに2013年は、
カトリック・プロテスタントが3月31日、正教会が5月5日、とのことです。)

喜ばしいご復活の前には、苦しい受難を越えねばなりません。
今日、2012年4月8日(木)から、「聖なる過越の3日間」が始まりましたね。
今宵は聖木曜日。最後の晩餐を特に記念する日です。
カトリックや聖公会などでは、「洗足式」を行うところが多いですね。

洗足式は、セブンスデー・アドベンチスト教会などの教派でも行われます。
ところで、主であり、師であるわたしがあなたがたの足を洗ったのだから、
あなたがたも互いに足を洗い合わなければならない。

(新約聖書ヨハネによる福音書13:14新共同訳)
というイエス様のご命令があるわけですから・・・

実際、私はある教派で、聖木曜日以外の日に、洗足式に与ったことがあります。
聖書の御言葉どおり、「互いに足を洗い合」うものでした。
汚い足を洗い合う、という行いを通して、愛の具体性がわかります。

日本語で「足を洗う」というと、悪い行い・仕事から離れる、という意味がありますね。
悪い仲間から離れる。好ましくない生活をやめる。職業・仕事をやめる場合にも用いる。「やくざな稼業から―・う」⇒デジタル大辞泉の解説
新約聖書の「足を洗う」では、もちろん上記の意味ではありませんが、
互いを受け入れあい、信頼しあうことで、悪から離れ、
神様が望まれる生き方をする、という意味では、
一般的な「足を洗う」の意味に近くなりますね(もともと仏教から出た言葉だそうです。)

ウィキペディアの「洗足式」の項を読むと、
また家族を回復させる聖霊運動である父の学校にも、時期を問わず夫が妻の足を洗う洗足式がある。
(※「父の学校」は韓国系の教会から始まった運動だそうです。)
という一文がありました。
夫婦で、親子で、実践してみるといいかもしれませんね。
(我が家では夫婦で実践してみました。
特別な感慨がありますね・・・)

ところで、明日(4月6日)は聖金曜日(受苦日)ですね。
4月6日、4月7日のブログ更新は休みます。
4月8日の復活祭からまた更新予定です。

2012年4月 3日 (火)

TBS系・料理の別人(2012年4月2日放送)~下手なお笑いより刺激的な料理バラエティ

2012年4月2日放送の、「料理の別人」というバラエティ番組、
タイトルから「料理の鉄人」のパロディとわかりました。
実際は「料理の鉄人」に、「噂の!東京マガジン」の名物コーナー、
平成の常識・やって!TRY(とーらい)」を足したようなもので、
料理が得意な芸能人が、料理を全然やったことのない芸能人に指示を出し、
料理をさせる、という内容でした。
番組HP
ロンブー淳MCの調理バトル、料理名人が“声だけ”で指示

下手なお笑いよりもスゴく面白かったですよ~
キャベツとレタスを間違えたり、計量スプーンとアイスクリームのディッシャーを間違えて使ったり、
あるいは、キクラゲと舞茸を間違えたり・・・
もっとすごいのは、ニンニクとラッキョウを間違えるのもありました・・・
(魚の頭を切る際に、フライパンで中華包丁を叩くとか・・・)

ゲスト審査員は、服部幸應氏。
試食するのがかわいそうなぐらい・・・

深夜に観るには刺激的すぎるかも?!
すぐにでもゴールデン進出可能かもしれないおバカ番組でした~

2012年4月 2日 (月)

NHKEテレ・「ららら♪クラシック」はクラシック音楽版「歌うコンシェルジュ」?

30年以上もの長寿番組「N響アワー」の後番組として、
ららら♪クラシック」が2012年4月1日から始まりましたね。
その日はちょうどフィギュアスケートの世界選手権女子フリーが放映されていたので、
ららら♪クラシック」の記念すべき第1回は録画して観ました。

 

第1回目のゲストはベルリン・フィルのコンマス・樫本大進さん。
生い立ちや現在の取組などを紹介し、最後にはスタジオでの演奏も披露しましたが、
大半は過去に放送された放送からの「つまみ食い」でした。
もしくは、これから放送される予定のものの「番宣(番組宣伝)」・・・
これって、2012年3月まで放送していた、
NHKのいろいろな番組を紹介する「歌うコンシェルジュ」のクラシック音楽版?
(または、「N響アワー」の余白にやっていた、
本仮屋ユイカさんの「NHKクラシックガイド」の拡大版?)

 

まだ放送1回目ですから、試行錯誤状態で、
これから様々な工夫をしていくのでしょうけど、
単なる番組宣伝のための番組には成り下がってほしくないな~、
というのが率直な感想です。
あのN響アワーを潰してまでやりたい、という新番組なのですから、
クラシック音楽愛好家の層を広げるような内容にしてほしいものです。

 

 

 

2012年3月のアクセス数ベスト10記事一覧

2012年3月のアクセス数ベスト10記事は以下のとおりです:
(※トップページを除く)
ベスト3までは記事リンクをつけています。

一位.ウコンは肝臓に悪い?~NHK・ためしてガッテン「肝臓の健康を守れSP」
(2011年6月29日放送)

二位.NHK・3月11日のマーラー(2012年3月10日放送)
三位.NHK・クローズアップ現代「思いが伝わる声を作れ
~初音ミク 歌声の秘密~」(2012年2月28日放送)

四位.ラ・ストラヴァガンツァ東京のオドロキな「冬」
~NHKBSプレミアム・クラシック倶楽部
-ラ・ストラヴァガンツァ東京 演奏会-(2012年3月7日放送)

五位. 大金星であり大黒星でもある番組
~NHK教育・ETV特集「ネットワークで作る放射能汚染地図
 福島原発事故から2か月」(2011年5月15日放送)

六位.映画ドラえもん「新・のび太と鉄人兵団 〜はばたけ 天使たち〜」
七位.BS朝日・「小澤征爾さんと音楽で語った日
〜チェリスト・宮田大・25歳〜」(2012年3月10日放送)

八位.NHK・クローズアップ現代「大人がハマる“数学ブーム”の謎」
(2011年7月27日放送)

九位.NHK・クローズアップ現代
「アニメを旅する若者たち “聖地巡礼”の舞台裏」(2012年3月7日放送)

十位.NHK・歴史秘話ヒストリア
「上杉鷹山 天災と戦う なせばなる!奇跡の復興物語」(2012年3月21日放送)

ベスト10のうち、6位と7位以外はNHKネタでした・・・
2012年4月もご愛読よろしくお願いします。

2012年4月 1日 (日)

アシュリー・ワグナー選手の「ブラック・スワン」に感動!~フィギュアスケート世界選手権2012女子シングル

フィギュアスケート世界選手権2012女子シングル
私の優勝予想はイタリアのカロリーナ・コストナー選手か、
浅田真央選手のどちらかでした。
浅田真央選手は残念な結果に終ってしまいましたね・・・)
だいたい予想は当たりました。
鈴木明子選手が銅メダルだったのは日本人として誇りに思いました。
鈴木明子が自身初の銅メダルを獲得! 村上5位、浅田は6位 優勝はコストナー

さて、女子シングルのフリーの演技の放送ですが、
既に結果がわかった上で観たため、
男子シングルほどのワクワク感はありませんでした。
(時差のため仕方ないですね・・・深夜でも生中継すべきだったかも?)

上位8位以内で、最も印象に残った演技は、
アメリカのアシュリー・ワグナー選手のでした。
映画「ブラック・スワン」からの音楽。
ジャンプのミスはあったものの、
まるで映画のダイジェストを見ているかのような情念と表現力は圧巻でした!
妻も、「もう1回観てみたい」とつぶやいたほどでした・・・
単なるジャンプの羅列ではなく、
フィギュアスケートを芸術の域まで高めた秀逸な演技に、
思わずテレビに向かって拍手してしまいました。
フリーだけなら、カロリーナ・コストナー選手、鈴木明子選手に次ぐ高得点だったので、
SPでの成績が悔やまれるところですね・・・

ところで、昨年日本で公開された映画「ブラック・スワン」、
TSUTAYAに行くともう準新作扱いになっていました。
そのうち観る予定です。

映画「ブラック・スワン」(DVD)

映画「ブラック・スワン」(Blu-ray)

優勝はイタリアのカロリーナ・コストナー選手でしたね。
モーツァルトのピアノ協奏曲第23番の優美な第2楽章、第3楽章の音楽を、
実に優雅に舞っていました。
ちょうど、アシュリー・ワグナー選手のブラック・スワン(黒鳥)に対する
白鳥(白ではなくグレーの衣装でしたが・・・)のような対称さがありました。
カロリーナ・コストナー選手の演技にもため息・・・
さすがヨーロッパのフィギュアスケートは違う!と思わされました。

彼女の使用曲のピアノ協奏曲第23番については、先月記事を書きましたので、
よろしければお読みください。
モーツァルト:ピアノ協奏曲第23番の名盤~グリモー、ペライア、内田光子、バレンボイム、アシュケナージ・・・
いろいろおすすめCDを書いていますが、
手っ取り早くたった1枚だけ選ぶなら、
エレーヌ・グリモーのCDをオススメします。

モーツァルト:ピアノ協奏曲第19番、第23番、他

期待していたアリョーナ・レオノワ選手の演技、
彼女にはあまり似合わない、
沈鬱な「弦楽のためのアダージョ」(バーバー作曲)他を使っていました。
モロゾフコーチの趣味なのでしょうか?
モロゾフコーチ時代の安藤美姫選手も、
モーツァルトの「レクイエム」を使っていましたね・・・)
SPの「パイレーツ・オブ・カリビアン」が躍動感あって楽しかったのに、
ちょっと残念・・・
(オトナの魅力を出したかったのでしょうか?・・・)
それでも、銀メダル獲得はすばらしかったですね!

バーバーの「弦楽のためのアダージョ」のいろいろな演奏を集めたCDがあります。
哀しみのハーモニー~バーバーのアダージョ100%

バーバーといえば、「弦楽のためのアダージョ」ばかりが注目されがちですが、
ヴァイオリン協奏曲も実に美しいですよ。
最近、ヒラリー・ハーンのCDをよく聴いています。
秋のイメージがある佳曲です。
ヒラリー・ハーンのCDのジャケットが実に曲のイメージにピッタリ・・・)

バーバー : ヴァイオリン協奏曲 / エドガー・メイヤー : ヴァイオリン協奏曲

最後になりましたが、鈴木明子選手の演技もすばらしかったです。
楽しそうに舞うよろこびを存分に表現していましたね。
カロリーナ・コストナー選手のパーフェクトな演技の重圧を見事にはねのけて、
自分らしい演技ができたのはさすがだと思いました。
銅メダル、おめでとうございます!!!

フィギュアスケート世界選手権2012男子シングルについても記事を書いています。
よろしければお読みください。
見ごたえがあったフィギュアスケート世界選手権2012男子シングル~おめでとう高橋選手、羽生選手!

(2012年4月2日追記)
アシュリー・ワグナー選手のエキシビジョン演技を観ました。
フリーの「ブラック・スワン」とは打って変わって、
ディズニー・プリンセスみたいなイメージの可憐さを見せていました。
アリョーナ・レオノワ選手はかなりアヤシイ魅力の演技でしたね・・・

見ごたえがあったフィギュアスケート世界選手権2012男子シングル~おめでとう高橋選手、羽生選手!

フィギュアスケート世界選手権2012の男子シングル、すごい勝負でしたね~!
まずは、高橋大輔選手の銀メダル、
羽生結弦選手の銅メダル、おめでとうございます!
高橋が銀、羽生が銅 日本男子史上初の複数メダル獲得=フィギュア世界選手権・男子FS

優勝はカナダのパトリック・チャン選手でしたね。
パトリック・チャン選手も大好きな選手なので、こちらもおめでとう~と言いたいです。
アランフェス協奏曲、いいですね~
ミスはしても、優勝できたというのは実にすごかったです。
(ミスした時点で、高橋選手の優勝かな、とも思いましたが・・・
やはり、4回転ジャンプ2回と、
一つ一つのジャンプやステップの完成度・優雅さが評価されたのでしょうね。)

優勝争いは、パトリック・チャン選手と高橋大輔選手の2人だと思っていましたから、
2人の金・銀メダルは順当なところでした。
意外だったのは、羽生結弦選手の銅メダルでした。
5、6位ぐらいに行けたら十分と思いきや・・・
試合にかける気迫がすごかったです。
今回の選手権で最高に感動的な演技でした。

フランスの2選手、
特にブライアン・ジュベール選手の演技はもうちょっと得点を稼げるかなと思いましたが、
こちらも意外と伸びなく残念・・
映画「マトリックス」をイメージした衣装がカッコよかったのですが・・・

フィギュア・ペアの高橋成美・マーヴィン・トラン組の銅メダルもすばらしかったですね。
演技よりも、
「キス&クライ」で3位に決まった~!を知った時のリアクションがスゴかったです・・・
(思わず笑ってしまいました・・・)
フィギュア・ペア銀メダルのタチアナ・ボロソジャー/マキシム・トランコフ組の演技、
録画中継がなく実に残念でした・・・
SPで8位だったのに、あとほんのわずかで大逆転金メダル、という奇蹟の演技なのに!
テレビ局は少なくとも金銀銅メダルの演技はどれも中継してほしいものです。

(2012年4月1日追記)
フィギュアスケート世界選手権2012女子シングルについて記事を書きました。
アシュリー・ワグナー選手の「ブラック・スワン」に感動!~フィギュアスケート世界選手権2012女子シングル

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