ラ・ストラヴァガンツァ東京のオドロキな「冬」~NHKBSプレミアム・クラシック倶楽部-ラ・ストラヴァガンツァ東京 演奏会-(2012年3月7日放送)
2012年3月7日に、NHKBSプレミアムの早朝番組「クラシック倶楽部」で、
「ラ・ストラヴァガンツァ東京 演奏会」
(【収録】2012年1月26日/東京・王子ホール)が放映されていました。
録画して視聴しました。
演奏曲目は以下のとおりです。
NHK番組表から引用します。
すべてヴィヴァルディの作品です。
(引用)
「シンフォニア 第15番」
「合奏協奏曲「調和の霊感」から第11番」
「ソナタ「ラ・フォリア」」
「「四季」から 冬」
「合奏協奏曲「調和の霊感」から 第7番」
(引用終)
ラ・ストラヴァガンツァ東京という団体、初耳でした。
どんな団体かを、
ラ・ストラヴァガンツァ東京のCD『ヴィヴァルディスム』(協奏曲集)を紹介した
HMVのサイトから引用します。
(引用)
松野弘明(ヴァイオリン)と黒木岩寿(コントラバス)をリーダーとし、ヴィヴァルディ大好き人間が集まり創設されたチェンバロとリュートを伴った弦楽アンサンブルで、本ディスクと東京文化会館小ホールでの公演(木越洋の音楽博物館2008年11月30日)がデビューとなります。
アンサンブル名の<ラ・ストラヴァガンツァ東京>は、ヴィヴァルディの作品4のヴァイオリン協奏曲集「ラ・ストラヴァガンツァ」からとったもので、「奇妙な」とか「風変わりな」という意味をもつイタリア語です。
ヴィヴァルディには、膨大な数のシンフォニア(弦楽のための協奏曲)、合奏協奏曲があり、「四季」は余りにも有名ですが、演奏されることが稀な傑作が数多くあります。こうしたヴィヴァルディの知られざる作品の演奏にも力を注いでいきます。
ヴィヴァルディ、バッハなどのバロック期からモーツァルト、ベートーヴェンにいたる時代の弦楽器の奏法の解明はここ数年で飛躍的に進み、弦楽器と弦楽アンサンブルの表現の幅は飛躍的に拡大しました。<ラ・ストラヴァガンツァ東京>は、いわゆるモダン楽器を使用していますが、古楽器奏法も参考にしつつ、世界新しい潮流も見据えて独自の響きを追求。生き生きと湧き上がる、多彩な響きが持ち味です。
<ラ・ストラヴァガンツァ東京>は、自らを<ヴィヴァルディびと>とも称し、ヴィヴァルディの生きた17-8世紀を遡ること1000年も昔の万葉集の時代に生きた、日本人の源流とも言える<万葉びと>の感性を演奏に反映しようと試みています。
(引用終)
ヴィヴァルディスム(CD)
ヴィヴァルディ専門の団体なのですね。
ヴァヴァルディの作品はきれいですが特に好きというわけではないので、
映像つきのBGMとして番組初めから聴いていました。
アンサンブルのすばらしさは特筆に値しますが、
これといって特に印象に残らない曲ばかり・・・
なんとなく聴き流していました。
ところが、超有名曲である「四季」の「冬」には驚かされました。
第1楽章と第2楽章は休む間なく推移しました。
装飾音でつないでいました。
かなり早めのテンポであっという間に甘美な楽章は過ぎていきました。
問題なのが第3楽章!
突然、通奏低音を担当するチェンバロ奏者が、
いすを叩き始めます!
最後には、ひざを叩く音と動作が出てきます。
思わず!!!(何だこりゃ!?)となりました。
「冬」にこんな指定があったっけ?
現在家にあるCD(チョン・キョンファのCD)と、
昨年12月に録画して保存してある、
樫本大進&ベルリン・バロック・ゾリステンによる「四季」の「冬」を聴きなおしてみました。
やはり打楽器的なものは入っていません。
しかし、演奏としては意外性がありつつも、きちんと音楽的でしたので、
ラ・ストラヴァガンツァ東京の演奏はすばらしいと思いました。
古楽器、モダンといった区別にとらわれない、いきいきとした演奏が魅力でした。
リュートが合奏に加わっている、というのも新鮮でした。
このコンサートに実際に行った感想が書かれたブログを見つけましたので紹介します。
⇒ラ・ストラヴァガンツァ 東京 と ティツィアーノ・スカルパ著『スターバト・マーテル』
ヴァイヴァルディの「四季」はいろいろな盤が出ていますね。
この曲が特に好きなら4~5種類(あるいはもっと多く)もっていて損はないですが、
たった1枚だけ選ぶなら、チョン・キョンファのCDがオススメです。
チョン・キョンファの「四季」
「四季」の「冬」の第2楽章はとても美しいメロディなので、
いくつもの歌詞がつけられています。
ヘイリーの歌う"River Of Dreams"もその一つです。
(ユニバーサル・クラシックスのヘイリーHPから試聴できます。)
とても美しい歌です。
ヘイリー"River Of Dreams"輸入盤
アメイジング・グレイス~ヘイリー・ベスト(国内盤)
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