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2012年2月 2日 (木)

NHKBSプレミアム「名曲探偵アマデウス」・ワーグナー「ジークフリート牧歌」

今回の「名曲探偵アマデウス」は、再放送で、
ワーグナーのジークフリート牧歌でした。
事件ファイル#35「誘拐犯からのメッセージ」
例のごとく依頼人の名前から人物像が丸見えでした。
大保 志摩須(たいほ します)=刑事・・・
誘拐犯によって妻子を誘拐されたと思いきや、
家庭を顧みない依頼人に対してのあてつけとしての狂言誘拐、というのがオチでした。

番組では準・メルクル指揮、水戸室内管弦楽団の演奏がありました。
冒頭の部分はとてもいい響きを醸し出していましたが、
終盤の強奏部とかは、やはり規模が小さいせいか迫力不足が否めませんでした。
初演時(非公開)のロマンティックなエピソードに近い、
小規模編成のものをあえて番組制作者は選んだのでしょうね。
フルオーケストラ版に聴きなれた耳には物足りなかったですけど・・・
ちなみに、初演時は15名(楽員のみ)だったそうです。
(しかしこの曲は最低16名が必要です。
じゃあ、どうやって演奏したの?⇒「ヤマハの音楽日めくり」でぜひ答えを!)

この曲は、私にとってはワーグナーの作品で最も好きな曲です。
妻へのロマンティックな贈り物、というところもステキです。
愛妻家の私にとっては特別な一曲なのです。

この曲を初めて聴いたのは、
ルキーノ・ヴィスコンティ監督の長~い映画「ルートヴィヒ」によってです。
上映時間なんと5時間!

ルートヴィヒ 復元完全版 デジタル・ニューマスター [DVD]

ワーグナーの最大のパトロンであり、
ノイシュヴァンシュタイン城などの有名なお城を建てた一方、
数々の奇行で知られ、
最後は謎の死を迎える「狂王」ルートヴィヒⅡ世の生涯を描いた作品です。
後半になればなるほど見るのがツライ映画ですが、
最も印象に残ったのが、「ジークフリート牧歌」の初演を再現したところです。
クリスマスの朝(ワーグナーの妻コジマの誕生日)に階段でこじんまりと初演して、
とてもステキな朝をプレゼントする・・・
ワーグナーの生涯は大作曲家の中で最も波乱に満ち、
その言動(反ユダヤ的発言)は後世に禍根を残しましたが、
このエピソードは実にロマンティックでステキですね!

我が家には現在、「ジークフリート牧歌」が入ったCDが3枚あります。

まずは、長年愛聴している、カラヤン指揮ウィーン・フィルのCDです。

ワーグナー・ライヴ in ザルツブルク※輸入盤

AmazonよりもHMVの方が安いです。(※2012年2月1日現在)。

カラヤン最晩年の名演です。いったい何十回聴いたことやら・・・
演奏時間は19:37です。
初めて聴くならこのCDをオススメします。

続いて、最近入手した、
ハインツ・レーグナー指揮ベルリン放送交響楽団のCD。

ジークフリート牧歌/ワーグナー名演集

従来、レーグナーによる「ジークフリート牧歌」の録音は、
ワーグナーの「交響曲」(聴いたコトありません・・・)とのカップリングだったので、
イマイチ手が伸びませんでしたが、
昨年10月に発売されたこのCDで、
マイスタージンガー前奏曲」などと一緒にカップリングされました。
そのためにわざわざ買いなおしたものです。
いかにもドイツらしい職人的な音楽作りが味わえます。
こちらの演奏時間は22:22。

最後は、グレン・グールドの指揮とピアノによる「ジークフリート牧歌」です。
グールド最後の録音は、ピアノ演奏ではなく、指揮者としての録音だった・・・
指揮者デビュー盤にして、最後の録音である、とCDに明記されています。
CDでは、初演版に近い編成でのオーケストラ版の演奏と、
グールドによるピアノ版の「ジークフリート牧歌」の両方が楽しめます。
輸入盤が入手しやすいですよ。
こちらは最も遅い24:29(ピアノ版は23:31)。
グールドが好きな人、ピアノ版で聴いてみたい、という人ならオススメです。

Siegfried-Idyll

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