NHKBSプレミアム・プレミアムシアター「ベルリン・フィルのジルヴェスター・コンサート2011」(2012年1月21日放送)附:ウィーン国立歌劇場の「こうもり」(2011年12月31日公演)
2012年1月21日に、NHKBSプレミアムの「プレミアムシアター」で、
「ベルリン・フィルのジルヴェスター・コンサート2011」を放送していました。
番組の長さは全体で5時間!
最初の1時間半弱が2011年のベルリン・フィルのジルヴェスターコンサートで、
後の時間は、2011年大晦日のウィーン国立歌劇場の「こうもり」でした。
録画して観ました。
(ただし、「こうもり」の方はまだ全部を観ていません。
約3時間なので・・・そのうちじっくり鑑賞することにします。)
どちらも2011年大晦日の海外公演ですが、
テレビを通して一晩で、
しかもこんなに早くにどちらも楽しむことができるなんて、贅沢~!
NHK番組表から、放送された演奏曲目を転載します。
指揮はもちろんサイモン・ラトル。ピアノ独奏はキーシンです。
(引用)
「スラブ舞曲集 作品46から 第1番」ドボルザーク作曲
「交響的舞曲 作品64」グリーグ作曲
「ピアノ協奏曲 イ短調 作品16」グリーグ作曲
「道化師の朝の歌」ラヴェル作曲
「楽劇“サロメ”から サロメの踊り」リヒャルト・シュトラウス作曲
「バレエ音楽“火の鳥”から」ストラヴィンスキー作曲
「ハンガリー舞曲 第1番」ブラームス作曲
「スラブ舞曲集 作品72から 第7番」ドボルザーク作曲
(引用終)
このうち、「道化師の朝の歌」~「火の鳥」までは聴かないでパスしました。
ドボルザークの「スラブ舞曲集」が最初と最後に置かれていました。
スラブ的要素は皆無ですが、オーケストラの機能美を十分に堪能できました。
録画した翌日から何度も聴いているのが、
グリーグのピアノ協奏曲です。
北欧らしさは感じませんが(かといって、ドイツやロシアも感じませんけど・・・)、
キーシンのピアノ、ラトル&ベルリン・フィルで十分合格点の演奏でした。
ベルリン・フィルの弦の美しさが特に印象に残りました。
第3楽章の終盤のオケの迫力は、
まるでナイアガラの滝を見上げるかのような圧倒的な響きでした。
しばらく頭の中ではグリーグのピアノ協奏曲が鳴り響いていることでしょう・・・
グリーグのピアノ協奏曲の名盤といえば、
ツィメルマン/カラヤン&ベルリン・フィルのが有名ですね。
以前図書館で借りて聴いたことはありますが、
CDを買いたい、というまでには至らなかったように記憶しています。
我が家にはグリーグのピアノ協奏曲のCDはないので、
AmazonやHMVのサイトで今回いろいろ試聴してみました。
ツィメルマン/カラヤン盤の他に有名なリヒテル盤、リパッティ盤をはじめ、
アンスネス/ヤンソンス&ベルリン・フィルや、仲道郁代盤、
ルプー/プレヴィン盤など7、8種類聴いてみましたが、
一番心に響いたのは、
ネルソン・フレイレ/ルドルフ・ケンペ&ミュンヘン・フィルの演奏でした。
第1楽章冒頭が少し早すぎるかな、という気がしますが、
オーケストラが実に雄弁です。
そのうち手にいれようかな・・・
「こうもり」の方は前述のとおりまだ1幕目の途中までしか観ていません。
有名な「こうもり」序曲が流れる間、番組を制作したフランスのテレビ局による、
キャスト紹介のイメージ映像が実におしゃれでした。
19世紀の耽美的な雰囲気をよく表していました。
舞台装置はいかにも19世紀~という感じで、落ち着いて作品を堪能できそうです。
ところで、NHKBSでたまに海外オペラの放送をしますが、
演出は本来の舞台設定をぶち壊すような「現代的な」演出のものが多いのは残念です。
演奏がどんなによくても、観る気になれません。
もっとオーソドックスな演出のものを観たいものです。
2012年1月24日の読売新聞夕刊で、
指揮者のマレク・ヤノフスキさんが、
ヨーロッパの歌劇場での現代的な演出を批判して
「話の内容と歌手の演技がまったくかみ合っていない。舞台と音楽もしかり。
あれはオペラではありません。」というコメントを述べていました。
まったく同感です。
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