NHKBSプレミアム・特選オーケストラ・ライブ 東日本大震災のためのチャリティ・コンサート(2012年1月29日放送)
2012年1月29日早朝に、NHKBSプレミアムの「特選オーケストラ・ライブ」で、
昨年の5月30日にベルリンで行なわれた
「東日本大震災のためのチャリティ・コンサート」を放送していました。
ベルリン・フィルの有志と
マルタ・アルゲリッチやミッシャ・マイスキーなどによる豪華な室内楽コンサートでした。
遠い国ドイツで、東日本大震災のためにチャリティコンサートを催してくださるというのは、
実にありがたいことですね・・・
放送された演奏曲目及び演奏者をNHK番組表から転載します。
※作曲者名は筆者による追記
(引用)
「赤とんぼ」(山田耕筰)
(ピアノ)マルタ・アルゲリッチ、(ピアノ)イタマール・ゴラン
「4手のためのピアノ・ソナタニ長調K.381」(モーツァルト)
(ピアノ)イタマール・ゴラン、(ピアノ)マルタ・アルゲリッチ
「夜想曲 変ホ長調 D897」(シューベルト)
(バイオリン)樫本 大進、(チェロ)ミーシャ・マイスキー、(ピアノ)イタマール・ゴラン
「ピアノ三重奏曲 第2番 ホ短調 作品67」(ショスタコーヴィチ)
(バイオリン)ガイ・ブラウンシュタイン、(チェロ)趙 静(ちょうちん)、(ピアノ)イタマール・ゴラン
「2つのバイオリンとビオラのための弦楽三重奏曲 ハ長調 作品74」(ドヴォルザーク)
(第1バイオリン)樫本 大進、(第2バイオリン)ガイ・ブラウンシュタイン、(ビオラ)アミハイ・グロス
「ピアノ五重奏曲 変ホ長調 作品44」(シューマン)
(第1バイオリン)ガイ・ブラウンシュタイン、(第2バイオリン)樫本 大進、(ビオラ)アミハイ・グロス、(チェロ)ミーシャ・マイスキー、(ピアノ)マルタ・アルゲリッチ
(引用終)
番組冒頭は、コンサートの趣旨と
日本語の「赤とんぼ」の歌詞を英訳したものの朗読で始まりました。
童謡の「赤とんぼ」、名手アルゲリッチとゴランが弾くと第一級の芸術品になっていました。
「4手のためのピアノ・ソナタ」は第1楽章で
「フィガロの結婚」の「恋とはどんなものかしら」に出てくる旋律そっくりの部分があって
「この曲と『フィガロ』、どっちが先だっけ・・・」と一瞬思ってしまいました。
愉悦感に満ちたステキな演奏でした。
シューベルト~ドヴォルザークまでのはあまり印象に残らないのでコメントを控えます。
この放送のメインはやっぱりシューマンのピアノ五重奏曲でしょう。
ピアノの女王様アルゲリッチの堂々たる演奏で、
小さなピアノ協奏曲といった印象さえ受けました。
アルゲリッチのピアノの前にベルリン・フィルのコンサートマスター2人とチェロのマイスキー、
ベルリン・フィルの首席ヴィオラ奏者も霞んでしまうほど・・・
もしかしたら、シューマンの演奏の本質にはほど遠いのかもしれませんが、
この曲の楽しさ、美しさ、ダイナミックさを味わわせてくれました。
上記で取り上げた曲の、アルゲリッチのCDを紹介します。
モーツァルト:2台と四手のためのピアノ作品集(ラビノビッチとの共演)
シューマン:ピアノ五重奏曲
(国内盤)
シューマン室内楽ボックス3枚組
※シューマンの室内楽を集めたもの
(輸入盤)
Martha Argerich Edition-Chamber Music
※シューマン以外の作曲家の作品も含まれた8枚組
⇒こちらでは、シューマンのピアノ五重奏曲が2種類収録されています。
なお、HMVの方がマルチバイを利用すれば安く手に入りますよ(※2012年1月末現在)。
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