« 2011年9月のアクセス数ベスト10記事一覧 | トップページ | NHKBSプレミアム「名曲探偵アマデウス」・ムソルグスキー「展覧会の絵」 »

2011年10月 2日 (日)

おすすめWEB記事~「原発大国フランスで思う「空想の国」日本」(週刊・上杉隆【第194回】))

9月30日に、
プルトニウム、飯舘村まで飛散=原発事故で、土壌から検出―文科省
というニュースが報道されましたね。
しかも、測定したのは今年の6月~7月のこと。
「何を今さら・・・」の世界です。
これを驚きもせず、「事実を隠蔽していたのでは?」とも追及しない、
日本という国は実に「オメデタイ」存在ではないでしょうか?
上杉隆氏は、今回紹介します記事で、「空想の国」と表現しています・・・

今回紹介する上杉隆氏の記事の題は、
原発大国フランスで思う「空想の国」日本」です。
ジャーナリズムが機能しているので、政府による事実の隠蔽を許さないフランスと、
ジャーナリズムが機能不全に陥っている日本のマスコミを比較しています。
いや、当の国民自ら、イヤなことは知ろうとせず、安全神話という「空想」に陥っている。
だからこそ、本当の巨悪(=原発事故)は追及せず、
微罪(=小沢氏の件、ユッケ食中毒等々)は袋叩きにする、というおかしな構造・・・

記事の結論部を引用します。
(引用)
 日本のひとりの老政治家(注:小沢氏)の、元秘書たちによる形式的な「犯罪」よりも、世界に影響を与える原発事故の方に、世界的な関心が集まるのは当然なのだ。

 パリにいながら、遠く日本のことを思うと思考が混乱してくる。原子力立国のフランスですら、核関連施設での事故が起きれば、当然に捜査は行われているのだ。一方、日本では――。

 生ユッケ事件、天竜川の観光船転覆事故、全日空便の急降下トラブル、そして、小沢一郎氏の元秘書たちの政治資金規正法違反事件――。

 すべて捜査が入り、マスコミは大騒ぎした。だが、その一方で、世界的な大事故を起こした東京電力への捜査はその端緒さえ、いや気配さえみせない。

 あまりにバランスが悪くないか。いったい日本は大丈夫か。
(引用終)

この記事を読んで、聖書のイエス・キリストの名言を思い起こさせました。
ものの見えない案内人、
あなたたちはぶよ一匹さえも漉して除くが、
らくだは飲み込んでいる。

(新約聖書マタイによる福音書23:24新共同訳)
ここでいう「ものの見えない案内人」とは、直接は当時の宗教家たちを指しますが、
現代日本の大手メディアのジャーナリストたちはまさしく、
ものの見えない案内人」ではないでしょうか?
(引用)
 たとえば、きょう(注:9月30日)の朝日新聞の一面トップに原発事故調査についての記事が載った。

〈国会に原発事故調 喚問・招致 責任追及発展も〉

 けさ、パリのホテルに置いてある国際版で朝日新聞の電子版を読んで、この記事が目に飛び込んできた。あまりに気分が悪くなり、思わずテーブルの向こうの椅子に投げてしまった。せっかくの朝食がまずくなった。記者クラブは海外でも私の気持ちを萎えさせる。

 何をいまさら――。なんとお粗末なことだろう。

 すでに半年以上前、自由報道協会のフリーランスや海外のジャーナリストたちが指摘していたことを、この秋になって、初めて知ったかのように書き連ねているのだ。しかも、それも政治家が動いて初めて書いている。

 日本の国民はなぜメディアに騙されていることに気づかないのか。こうやって遠くのパリから改めて日本の現状を考えてみると、本当にうんざりしてしまう。
(引用終)

テレビ・新聞という「ものの見えない案内人」が導く世論というのは、
未来が描けない、刹那的なものではないでしょうか?
日本人は、どこへ向かうのでしょうか?
私には、法華経の「火宅の譬喩」がぴったりだと思っています。
放射能汚染という大危機を直視せずに、バラエティ番組を観てアハハと笑いつつ、
身に危険が及んでいるのさえ気づかないでいる、愚かな子らが、
日本人の多くの姿ではないでしょうか?
ただし、残念ながら、
火宅で遊ぶ子らを助けてくれる「長者」は見当たらないようですが・・・
(いや、むしろ「誰かが呼びかける」のを待ち続けるのではなく、
私たちが微力であっても、声をあげていくのが大事なのでしょう。)

« 2011年9月のアクセス数ベスト10記事一覧 | トップページ | NHKBSプレミアム「名曲探偵アマデウス」・ムソルグスキー「展覧会の絵」 »

おすすめサイト」カテゴリの記事

ニュース」カテゴリの記事

経済・政治・国際」カテゴリの記事

聖なる言葉」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

2023年8月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    

カテゴリー

にほんブログ村

  • クラシックCD鑑賞
  • にほんブログ村
無料ブログはココログ