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2011年9月19日 (月)

最高のブラームス指揮者、クルト・ザンデルリンク氏逝去・・・

9月19日の読売新聞朝刊を読んでいると、
読響名誉指揮者 ザンデルリンクさん死去」という小さな記事がありました。
インターネットでも報道されていました。
クルト・ザンデルリンク氏死去
死因は老衰とのこと。
ご逝去を悼み,謹んで哀悼の意を表します。
ギュンター・ヴァントや朝比奈隆のように最後まで矍鑠と、ではない、
余力を残しての2002年の引退、というすばらしい引き際が印象的でした。
(最後のコンサートの演奏はどれもすばらしいものでした。)
今日は祝日だったので、家にいる時はザンデルリンクさんのCDを何枚も聴いて、
追悼の時としました。

ザンデルリンク(以下敬称略)の指揮したCDの代表盤といえば、
やはりブラームスの交響曲全集です。
旧盤(ドレスデン・シュターツカペレ)と新盤(ベルリン交響楽団)があります。

(旧盤 ブラームス 交響曲第1番)
ブラームス:交響曲第1番

(旧盤 ブラームス 交響曲第2番)
ブラームス:交響曲第2番

(旧盤 ブラームス 交響曲第3番)
ブラームス:交響曲第3番

(旧盤 ブラームス 交響曲第4番)
ブラームス:交響曲第4番

(新盤・ブラームス交響曲全集)
(以前は7000円近くしていたのが、今やCD4枚組で1400円程度とは・・・)
4 Symphonies

旧盤と新盤のブラームス交響曲全集、どちらがいいか、迷うところです。
一般的に評価が高いのは悠々としたテンポの新盤の方です、
しかし、オーケストラの緻密さでは、旧盤の方が上でしょう。
ブラームスの交響曲が好きなら、どちらも持っていて損がありません。
旧盤の交響曲第1番と新盤の交響曲第4番は特にすばらしい演奏です。

ブラームスを指揮したものでは、エレーヌ・グリモーと共演した、
ピアノ協奏曲第1番は至高の演奏といえます。
ピアノ(特に第3楽章!)も最高です。
私はこの演奏で初めてこの作品の魅力に気付きました。

ブラームス:ピアノ協奏曲第1番

ブラームス以外の演奏では・・・
内田光子と共演したベートーヴェン・ピアノ協奏曲全集は私の愛聴盤です。
オーケストラの充実感がすばらしいです。

(ピアノ協奏曲第1番・第2番)
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番 第2番


(ピアノ協奏曲第3番・第4番)
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番 第4番


(ピアノ協奏曲第5番他)
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番「皇帝」他

内田光子と共演したものでは、
2002年の引退コンサートでの、モーツァルトのピアノ協奏曲第24番の演奏が、
非常にすばらしいものです。
(現役盤はあるのでしょうか・・・)
もっと共演して、CDを残してほしかった・・・

ドイツもの以外では、ショスタコーヴィチの交響曲第5番の演奏も実にすばらしいです。
バーンスタインが指揮した熱狂型演奏とは別の、ドイツ的で重厚な名演です。

ドイツ伝統の響き シリーズ4 クルト・ザンデルリンクの芸術 ショスタコーヴィチ:交響曲第5番 (CCCD) (SACD-Hybrid)

最後に、評論家・宇野功芳氏の言葉から・・・
ザンデルリンクは、『魂の音楽家』と呼んでも良いと思う。
(ブラームスの交響曲第3番の演奏(新盤)へのコメント)
(「宇野功芳のクラシック名曲名盤総集編」P.258から引用)

改訂新版 宇野功芳のクラシック名曲名盤総集版

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