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2011年9月23日 (金)

札幌市の教育長と北海道の教育長の温度差~読売新聞北海道版の記事から

読売新聞北海道版の好連載「学力危機」第1部総まとめとして、
9月21日朝刊に、札幌市の教育長と北海道の教育長へのインタビュー記事が掲載されました。
学校教育 課題と取り組み
逃げと弁解の札幌市教育長・北原敬文氏と、
攻めと反省・改革向上を目指す北海道教育長・高橋教一氏。
対照的なインタビューになっています。
詳しくはぜひ記事をお読みください。
代表的なところだけ抜粋引用します。
(引用)
(札幌市教育長の発言)※――のところはインタビュアーの質問。
――点数が不明だと札幌市を他都市と比較できない。

 「点数で測れる学力は点数で測る、そこは必要だと思う。ただ点数を公表すると順位の競争になる」

 「学力テストで中学校の数学の結果を昭和30年代と比較すると、北海道の順位はどちらも40位台。しかし1位を100とした時の北海道の点数は、60点台から80点台に上がっているという。全国的に地域の学力差は縮まっており、教育関係者は胸を張っていい。どんなに差が詰まっても順位はつく。順位に着目し続けることが本当に必要なのか」
(北海道教育長の発言)
――テストは学力の一部という主張、順位付けや競争を避ける風土もある。

 「『全部でない』という意味では確かに一部だが、一部を殊更に強調するのは、基礎学力問題を矮小(わいしょう)化し、真正面から向き合おうとしない議論だ。同じような問題の正答率に変化が見られない状況をどう説明するのか。公教育が基礎基本の徹底を避けたら責任放棄だ」

 「いたずらに点数や順位を争うべきではないが、教えっぱなしではいけない。各学校では、九九をマスターした割合が今年が6割だったら、来年は8割、その次は全員、といった目標を設けてもよい。学力調査は個々の教育活動を映す鏡。足らない面があれば改善を加えていく。そんな当たり前の営みが学力向上につながっていくのではないか」
(引用終)

どちらが、真の意味で「子どもを大切にしている」といえるでしょうか?
「テストはかわいそうだ、真の学力はテストなんかでははかれない」というなら、
札幌市教育長の意見に共感するでしょう。
しかし、子どもが基礎学力(読み書き計算・読解力)を身に付けないまま、
社会に出る方が、もっとかわいそうなことではないでしょうか?
学力テストに消極的なのは、「子どもがかわいそう」というのがホンネではなく、
手抜きがバレる教師がかわいそう、ということなのでしょう。
(だから、今後の学力テスト参加にも消極的です。)

ところで、「子どもの権利条約」に基づく「子どもの権利条例」を平成20年に制定した札幌市ですが、
16歳の少女が母親の覚醒剤代のために小6の時から売春させられていた、
(当然、中学校にもきちんと通っていなかった・・・)という衝撃的なニュース報道がありました。
札幌市では以前も似たような事例がありました。
(「母にすすめられ覚醒剤、命じられ売春の16歳」)(9月20日読売新聞)
事なかれ主義で、言い逃ればかりが達者だから、
こういう事例を見逃してしまうのではないでしょうか?

北海道は広いし、日高のようにまだまだ北教組の反日教育が強いところもあります。
北海道教育長は毅然とした態度で、学力向上を目指してほしいと、
私は願っています。
社会に出ても困らないような基礎学力をきちんと身に付けることができること、
これが子どもにとっての大きな幸福となります。

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コメント

ZAPPERさん、コメントありがとうございます。
おっしゃるとおりですね。
学校教師が大したことなくても、
塾に行く子が多いから、
札幌の教育水準は極端には下がらない・・・
一方、教育に関心のない家庭では、
低学力のドロ沼から這いあがれない・・・
二極化をなんとかしようとする危機感すらないのが、
札幌のほとんどの公立校の実態なのかもしれません。

北教組とべったりの市長なので札幌市教委も上層部はそういった人選になっているということなのでしょうね。でもしかし、札幌の子ども達が高学力であるのは「高い通塾率」にあることが大きな要因だと私は思うのですが…。

札幌でも子ども達の学力の二極化が確実に進んでいます。札幌市教委にはぜひともがんばっていただきたいものですが、現実には市長が変わらなければ厳しいのでしょうね。

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