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2011年8月 4日 (木)

イタリアの教育では「しつけは家庭の役割」~ヤマザキマリ作『モーレツ!イタリア家族 』を読んで

テルマエ・ロマエ』(BEAM COMIX)の大ヒットで知られる、
ヤマザキ マリさんの『モーレツ!イタリア家族 』(ワイドKC)を読みました。
(ふと書店で見かけて、「これは面白そう!」と直感したら、大当たりでした!)
イタリアの家庭事情や文化・習慣などを楽しみながら知ることができる佳作です。
イタリア人の夫の家族がまとまって日本旅行をするところなど、
実に面白い作品ですよ。

モーレツ!イタリア家族 (ワイドKC)


この作品にはいろいろネタがつまっていますが、
読んでいて一番心に残った「イタリアの教育」に絞って論じましょう。
(書かれているページ数はわずかですが・・・)

イタリアの教育では、「学校は勉強するところ。しつけは家庭で。」が徹底されているそうです。
(第13回「子供の事情」P.99~106から)
(参考:サントリーの次世代研究所~家族に関する国際調査~イタリアの家族
(上記からの引用)
家庭での教育~惜しみない支援
本調査では「しつけは親の権利ではなく義務」「子どもの教育はまず家庭の責任」といった声がよく聞かれました。どの家庭も親として教えていくことの必要性を感じていて、特に父親は家庭教育に熱心であるという話がありました。また、親は子どもの学校選びや個性を伸ばすためのサポートなどにも積極的に関わっているという例もありました。教科書に国の規格は存在せず、教師によって教科書が選ばれるというような学校教育の現状を考えると、学校選びにも親が真剣にならざるを得ないともいえるかもしれません。いずれにせよ、イタリアの親は子どもをいつまでも見守りたいという姿勢があり、支援も惜しまないようです。

(引用終)

考えてみれば、当たり前のことですよね。
しかし、日本では、学校(特に小学校)が子どもの教育の他に、
しつけまで面倒を見ることを親から要望されています。
そのくせ、親は教師を尊敬せず、サービス業だと思っている・・・
「しつけは親の権利ではなく義務」「子どもの教育はまず家庭の責任」こそ真実ではないでしょうか?

変な教育改革をしなくても、イタリア流に、
学校は教科を教えるところ。しつけは家庭で教えてください。」と徹底するだけで、
学力向上と、教員の負担軽減をはかることができます。
(教員は保護者対応とかの雑用に追われ、
本来業務である授業の準備が後手後手になることが多いようです。
これでは学力向上など望めそうもありませんね。)

イタリアの小学校では、日本の小学校のように担任が全教科を教えることはなく、
各教科の先生がそれぞれ教えるそうです。
日本の小学校でも、担任が全教科を教えるという前時代的な発想は、
そろそろ見直すべきではないでしょうか?
「学級王国」が形成されることや、広く浅くしか教えることができない、
という弊害の方が今では大きいです。
(TOSSの先生方のような超優秀な先生ばかりではないのですから・・・)
不適格教員の担任によって不登校や勉強嫌い(時にはいじめ・・・)になるより、
複数の教員によって風通しの良い教育をした方が、
子どもたちにとってもプラスになるはずです。
(ついでに言えば、イタリアでは義務教育でも留年があります。
年齢に伴って自動的に学年が上がる日本の義務教育制度は、
習得主義に改めた方がいいと考えます。
読み書き計算のキソさえできずに、下手すると大学まで行ける時代なのですから・・・)


ヤマザキ マリさんといえば『テルマエ・ロマエ』。
そのうち記事を書く予定です。
すっかりハマってしまいました・・・

(1巻)
テルマエ・ロマエ I (BEAM COMIX)

(2巻)
テルマエ・ロマエ II (ビームコミックス)

(3巻)
テルマエ・ロマエ III (ビームコミックス)

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