おすすめWEB記事「国民栄誉賞と10シーベルト――あまりに幼稚な日本政府のスピンコントロール」(週刊・上杉隆)【第186回】 2011年8月4日
なでしこジャパンに国民栄誉賞!!!と手放しに喜んでいいものでしょうか?・・・
政権浮揚のために国民栄誉賞のダンピンピングをした現政権への冷や水といえる記事です。
(なでしこジャパンの快挙は嬉しいですが、国民栄誉賞までの価値はないと思います。)
今回紹介するおすすめWEB記事、
「国民栄誉賞と10シーベルト――あまりに幼稚な日本政府のスピンコントロール」
(週刊・上杉隆)【第186回】 2011年8月4日
では、上杉隆氏が、ジャーナリズム精神を発揮して、
なでしこジャパンへの国民栄誉賞受賞を、「スピンコントロール」の一つである、
と指摘しています。(詳しくはぜひ全文をお読みください。)
ところで、「スピンコントロール」とは何でしょうか?
記事本文から引用します。
(引用)
政府が、その政権運営、権力維持、情報管理のために行うメディア戦略をスピンコントロールという。情報統制の基本中の基本で、もはや世界中の国では常識となってさえいるこの言葉を、日本のメディアだけが扱わない。
(引用終)
隣国・中国では常套手段、米国や英国でさえ、よく行われること。
しかし日本では、いつの間にか批判精神さえ起こらなくなっているようですね。
記事から主要箇所を引用します。
(引用)
政治権力とメディアの緊張関係の有無を確認する際、スピンという言葉が多用されだしたら、政府の不健全な目論見が存在するというシグナルにもなっている。つまり、それほど米国の政界やメディア界においては、一般化されている用語なのだ。
英国でも同じような状況だ。いや90年代以降は、英国こそスピンコントロール大国となり、政府とメディアの数々の戦いが見られた。スピンドクターのアラステア・キャンベル首相補佐官へのニュースの扱いだけをみても、スピンに対するメディア側の警戒ぶりがわかるというものである。なにしろ、彼は、英国では、スピンによってイラク戦争を開戦させた男として認識されているほどだ。
いずれにしろ、そうしたスピンは世界中の政府内で実行され、また世界中のメディアやジャーナリストたちが、その目論見と戦っているというのが現状なのである。そう、世界で唯一、記者クラブのある日本を除いては――。
断言しよう。なでしこジャパンへの国民栄誉賞は、日本政府のスピンである。しかも、世界のレベルからみたら、あまりに単純で幼稚なスピンコントロールである。
だが、日本のメディアはその程度のスピンすら見抜けない。きっと、よほど愚鈍の集まりなのだろう。なぜならば、仮にスピンだと知っていて報じていないのならば、相当悪質な集団ということになる。それは次のニュースで明らかだ。
(引用終)
では、政府が国民の関心を逸らしたいと思っていることは何か?
こちらも記事から引用します。
(引用)
新聞・テレビはこの恐ろしいニュースをこの日以降、十分に報じたとはいえない。10シーベルトという致死量を軽く上回る放射線検出の大ニュースは、国民栄誉賞という人体に何の影響もないどうでもいいニュースに取ってかわってしまった。
とくに民放テレビは、このニュースを朝から晩まで流しつづけ、政府のスピンに自ら協力しているかのようである。
3月、筆者は、測定器の不備による作業員への被曝の可能性を危惧して、その安全管理と健康調査の是非を公開するよう、東京電力の記者会見で繰り返し質問した。
当時、東京電力は1シーベルト以上の放射線を測る機器はないと断言し、2号炉外のピット周辺で計測した作業員の健康調査の結果すら発表しようとしなかった。
ところが、ふたを開けてみれば、10シーベルトである。しかも、きちんと測れる機器があるではないか。東京電力はまたしても記者会見でうそをついていたのである。
3月以降、作業に携わった作業員はのべ何万人にも上る。その作業員の被曝の可能性は否定できない。早急な検査が求められる。
なにしろ10シーベルトを超える放射線が検出された場所の近くで、鉛などの防護服や遮蔽壁などを使わず、彼らは普通に作業してきたのだ。
しかも、3桁の作業員の行方がわからないという。いったい政府はその責任をどう取るつもりなのか。また、メディアはなぜ、この人類史上、類を見ない大ニュースを大きく扱わないのか。
なでしこも世界一ならば、10シーベルト超の検出も世界一である。せめて同程度に報じて、国民に知らせるべきではないか。政府のスピンに甘んじて乗って、自らの仕事をサボっている場合じゃないのである。
(引用終)
菅無責任内閣は、情報操作や責任転嫁では、第一級の腕前を持っていると認めます。
我々が、お笑い番組やらなでしこジャパンやら韓流ドラマにうつつを抜かしている間に、
放射能汚染や政治の失態のツケという劫火が迫ってきているのです。
日本国民は、法華経の「三車火宅の譬え」にある、炎が迫る家の中で遊んでいる子らのようですね・・・
ネットの力が「長者」の役目を果たす時なのです!
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