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2011年7月12日 (火)

書評:里中満智子『マンガ旧約聖書〈1〉創世記』(中央公論新社)

旧約聖書・創世記の世界が、実に人間くさいドラマに仕上がっています・・・
里中満智子さんの『マンガ旧約聖書〈1〉創世記』(中央公論新社)を購読しました。

この本の魅力は・・・
まず、絵がとても美しいです。
旧約の人物がイケメンに描かれています。
今までいくつか聖書をマンガ化したものを読んだことがありますが、
その中でも最高のものではないかと思います。

次に、全然宗教臭さを感じないところです。
里中満智子さんの宗教観はどのようなものかわかりませんが、
信仰心から、というよりも、ギリシャ神話や古代日本への興味の延長で、
本人にとって「楽しいから」描いたのでしょうね。
キリスト教信仰がある人にも、ない人にも十分に楽しめます。
いやむしろ、信仰のない人の方が、
「旧約聖書って、人間臭くてオモシロイのかも?」と思わせる良書といえます。

最後に、1冊で創世記の36章までの内容しか進みませんので、
その分、一つ一つの物語をじっくり堪能できます。
特に後半の物語、「エサウとヤコブ」や「ヤコブとラケル」の話はすばらしいですよ。
旧約聖書の世界は、ニーチェ流に言えば「人間的な、あまりにも人間的な」ものです。
これからの時代、教養として(信じるかどうか別として)聖書の主な話ぐらい知っておくべきでしょう。
とっつきにくい旧約聖書入門の嚆矢としておすすめです。
残念な点といえば、値段が少しお高い(1575円)ぐらい・・・
早く2巻も読んでみたいなぁ・・・
(来月のお楽しみになる予定・・・)
→少し立ち読みしましたが、
モーセがシブイ魅力のおじいさんとして描かれていましたよ。

1巻

2巻


(追記 全3巻で完結です。)

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