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2011年6月15日 (水)

教育基本法を踏みにじる文部科学省~「地上1メートルの放射線量公表」から考える

直ちに健康に影響はない」のウソが次々と暴かれてきています。
IAEA査察など、国際的な基準に照らして、
深刻な放射能汚染を隠し切れなくなったのでしょう。

文部科学省が、全都道府県の「地上1メートルの放射線量公表」を始めた、
とニュース報道がありました。
地上1メートルの放射線量公表=4県で2倍の数値―文科省 (時事通信)
今までは
地表から遠いところ(測定地点が地上から1.5~80.3メートル)で測定していたのを、
これからは各測定値店で地表1メートルに統一する、というものです。
そうなると、当然、測定値に問題が出てくるところが現れてきます。
記事によると、
空気中の放射性物質は降雨などで地表に沈着するため、地上に近づくにつれ高い線量が測定される傾向にある。13日午前10時の測定では、山形、栃木、群馬、和歌山で今までの方法で検出された線量の2倍を超える数値が検出された。 」とのこと。
少しは進歩したとは言えますが、今までの偽りが暴かれた形になりましたね。

文部科学省は、年間20ミリシーベルトの被曝を認めたようなお役所です。
ようやくかなり折れて、1ミリシーベルトを目指す、に方向転換しているようですが、
自分の非はなかなか認めたがりません。
(「ゆとり教育」の問題だってそうですね。)

教育基本法第一条、第二条には、次のような文言があります。

(教育の目的)
第一条  教育は、人格の完成を目指し、平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な国民の育成を期して行われなければならない。
(教育の目標)
第二条  教育は、その目的を実現するため、学問の自由を尊重しつつ、次に掲げる目標を達成するよう行われるものとする。
一  幅広い知識と教養を身に付け、真理を求める態度を養い、豊かな情操と道徳心を培うとともに、健やかな身体を養うこと。
二  個人の価値を尊重して、その能力を伸ばし、創造性を培い、自主及び自律の精神を養うとともに、職業及び生活との関連を重視し、勤労を重んずる態度を養うこと。
三  正義と責任、男女の平等、自他の敬愛と協力を重んずるとともに、公共の精神に基づき、主体的に社会の形成に参画し、その発展に寄与する態度を養うこと。
四  生命を尊び、自然を大切にし、環境の保全に寄与する態度を養うこと。
五  伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと。

下線をつけたところに注目してください。
心身ともに健康な国民の育成」や「正義と責任」、
生命を尊び」という文言を、
所轄官庁である文部科学省自体が遵法しているでしょうか?
せいぜい、責任逃れを考えているだけではないでしょうか?
教育基本法を自ら踏みにじっているままでよいのでしょうか?

文部科学省は、過ちを認め、
児童・生徒を含む多くの人の被曝量を減らすような情報公開と施策を、
速やかに実施してほしいものですね。

中部大学の武田邦彦教授は、
6月14日のブログ記事「「正しいお母さん」の試験問題」で、
次のように書いています。

(引用)
すでに、「子供を被曝から守って欲しい」と呼びかけるのも何回目かになります。でもまだお母さんが苦しんでおられますし、個別のお母さんを神経質とかモンスターと言って、被曝させることを正当化している市役所や教育委員会も多く見られます。
日本の将来は、子供達の健やかな成長が前提です.また教育基本法でもその目的に「心身共に健全な子供」を目指すことが明記されています.
是非、先生方、校長先生、教育委員会、スーパー、市役所のお役人などは、形式にとらわれず、職務の本質にそって子供達の被曝量を可能な限り減らすことを御願いします.
特に、「福島の人を助けるために、子供を被曝させる」のではなく、「福島の人の生活を大人だけで全力を尽くして旧に復する」方向に進んでもらいたいと思います.
「礼儀正しい個人、愛する家族、信頼できる友、誠実な社会、誇りある日本」
一人一人の行動で、私たちの手に届くのではないでしょうか!

(引用終)
まったくその通りですね!

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