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2011年5月15日 (日)

日本の小学校の問題点~土台がしっかりしなければ・・・

日本の小学校教育への大きな疑問・・・
それは、一人の担任が原則全教科を教えることと、
勉強がわからなくても進級できてしまうことです。

一人の担任が原則全教科を教えること(体育とか音楽とかは、分担する場合が多いですが・・・)、
小学校教師には、「広く浅く」のオールマイティさが求められています。
しかし、実際には、かなり無理があるのではないでしょうか。
結局、学力が身につかないので、都市部では小学校から塾通いをする子が出てきます。
一方、親が教育に全然関心を持っていないなら、教育格差が広がるばかりです。
中学校、高校のように、各教科の専門の教師が、専門性を活かして教えた方が効果的なはずです。

勉強がわからなくても進級できる(留年がない、習得主義ではない)というのも、
教育という名にふさわしくないのでは、と考えます。
小学校は、児童を預かる保育所ではなく、教育機関なのです。
自動車学校で、「免許が取れなくても大丈夫」ということはありませんね。
免許取得まで、ひどい場合は何十回でも試験を受け続ける必要があります。
同様に、小学校教育でも、最低限の読み書きと計算ができないということは、
教育が行われていないのも同様です。

極端な話、不登校でほとんど中学校に来ていない(フリースクール等にも行っていない)のに、
卒業証書を渡していた、という実態が明らかになったことさえあります。
(札幌の事件です・・・札幌で、母親に8年間も監禁されていた21歳の女性が見つかった事件。)
最低でも、読み書き(書くよりも読む方が大事!)と、
計算(日常的なお金の計算程度)が身についていないと、社会生活が困難となります。
最低レベルの学習が習得できていないと、留年措置とするなど、
もっと教育を充実させたほうがいいのではないでしょうか。
その分、学習障害などの発達障害がある児童には、
手厚く特別支援教育でカバーするなど、さまざまな手立てがあるはずです。
また、優秀な児童は、飛び級もどんどん認めるべきでしょう。

小学校という土台がしっかりしていないと、中学校、高校ではますますわからなくなり、
取り残された「お客さん」状態の生徒を増やすことになります。
方程式がわからないのは、そもそも分数の計算がわかっていなかったり、
掛け算や割り算がわかっていないから、というケースはかなり多いはずです。
「わからない、できない」が、
「自分には生きる価値が無い」と自尊感情を損なうことにもつながります。
そうして、引きこもりになったり、自暴自棄になって犯罪や自殺に走ったり・・・
これは、本人にとっても国家にとっても大きな損失です。
小学校教育のいっそうの充実を望みたいものです。
(日本の小学校教育の改革を訴える政治家はどこかにいないものでしょうか・・・)

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コメント

ZAPPERさん、コメントありがとうございます。
小学校教育は教育の土台であり、
中学・高校の教育以上に重要視されるべきではないでしょうか。
記事では日本の制度的な問題を書きましたが、
北海道だけに特化すれば、
公教育は慢性的な危機的状況にあります。
(北教組とか算数の問題解決型授業の蔓延とか・・・)
学力向上は塾頼みというのが現状ですね・・・

おっしゃる通りです!
まさに、無法地帯にして猿山状態です。
せっかくの充実した幼児教育が、公立小学校でズタズタに破壊される。
悲しいかな、北海道の現実ですね…

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